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どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

以上、さくらがちる頃に。

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青き名将(仮題) 第九話
 松井一真  - 2008/6/8 21:32 -
  
1ヶ月に1回のペースで進行中のシリーズ。第九話です。

第九話 バーセックナール炎上
CQ暦241年、3月
先月末に陥落したロナルミックは、一応の平穏を取り戻している
航空隊の攻撃により倒壊した家屋の瓦礫の撤去作業も、だいぶ進んできている
とはいえ、このチョロ〜ン帝国という国は、かつてはノースグリーンにも進出していたという伝統ある大国である
しばらくの間、市民と兵士が衝突することがあった
日戦軍団の特殊爆撃機で編成された航空隊が、同国の同盟国、ウルタンクにあった核兵器研究所を破壊したという連絡は入っていた
とはいえ、その日戦軍団は間髪入れることなく、新たな核施設攻撃作戦を計画しているという
近頃チョロ〜ンとの関係が指摘されているQトルック帝国だ
ここの紛争にもプロトン王国が進出したことがある
あれも酷いものであった。陣頭指揮を執っていたのが強硬派のリピーレド元帥だったこともあったのだが、どうもプロトンはキュワールの平和のためなら「悪」を完膚なきまでに叩きのめす、という風潮だったようだ
ロドスシルトは、帝国軍から接収した司令部で休んでいた
真っ先に修理したのが軍施設だったというのが、いかにも戦時下らしい
ロドスシルト少佐「・・・それで、Qトルックとの情勢は?」
副官「だいぶ悪くなってきたそうです。例のQQQQ軍装甲列車消失事件にはQトルックが関わっているという説が高まっていますし、Qトルック領マジノライン島からは頻繁に航空機が離着陸を繰り返しています」
ロドスシルト少佐「・・・『民兵』は?」
副官「『核査察を受け入れなければ、研究所に誘導弾を叩き込む』らしいですよ」
例の民兵、すなわち日戦軍団は、Qトルック帝国の大都市、パトラファックの郊外にある核研究所を攻撃する計画をしていた
あの都市も、以前の紛争でプロトン王国の焼き討ちにあった街である
今となってはその遺恨はほとんど無いであろう
散々街を焼き払っても、司令部の面々がやってくるころにはすっかり元通り。それは施設部隊のおかげであるが、司令部の面々は彼らを労

うことなど、ほとんど無い
第二次キュワール大戦時は「敵地は完全に復興できているのに本土のザンブニールは一向に復興しない」という、散々な状況になっていた
ザンブニールが戦前の威光を取り戻すことが出来たのは、終戦から数ヶ月が経ってからのことであった
ロドスシルト少佐「ここいらの復興作業が随分と早く進んでいるのは、前線基地として役立つだろうから、だな」
次の攻撃目標が大規模な港湾都市、バーセックナールであることは、指令書が来る前から知っている
あの街はチョロ〜ン海軍の重要拠点の一つである。流石にこればかりは海軍の助けを借りないわけが無いだろう
もっとも、命令を無視してロナルミックに飛来した第268航空隊がどうなるかは、知るよしもないのだが
寛容な海軍部だけで何とかなればよいのだが
突如、司令室にエレファントが駆け込んでくる
スミューゲン中尉だ
スミューゲン中尉「司令!大変です!また市内で暴動が・・・」
ロドスシルト少佐「何ぃっ!?あれほど言動に気をつけろと言ったのに・・・」
大方、占領軍の兵士が市民の感情を逆撫でするようなことを言ったに違いない
もしくはそのようなことをうっかり市民の前で口ずさんだ、と言ったところか
スミューゲン中尉「いや、それがどうも、今回は訳が違うようで・・・」
ロドスシルト少佐「・・・どういう意味だ?」
スミューゲン中尉「兵士同士の喧嘩がどうも暴動騒ぎになってしまったようで・・・」
ロドスシルト少佐「報告をする前にとりあえず鎮圧に向かうんだ。行くぞ!大尉、後は頼んだ!」
副官「了解!」
二両は慌しく司令室を出て行った

市街地での暴動騒ぎは、どうもロナルミックの市街戦の件が遠因らしい
「海軍の航空隊が速く来ていればクリーク王国軍は壊滅しなくて済んだのだ」というある兵士の言葉に、別の兵士が「貴様は他国に先を越されても良いのか?」と返し、それに呼応して大論争が発生したようだ
全く血の気の多い奴らで困る
Qトルックとの情勢が悪化しているばかりか、部内でのちょっとした対立も若干問題になっている
統率力こそがプロトンの力だったはずだが
ミーンテースが、ロドスシルトの下へやってきた
ミーンテース隊長「苦労しているそうですな、少佐」
ロドスシルト少佐「ああ。新兵は血の気が多いからな。君のところは元々同じ志を持った集団だから、こういうことはあまり無いだろう?」
ミーンテース隊長「まあ、ちょっとしたいざこざぐらいはありますがね。しかし、第二次キュワール大戦のころは『統制力はキュワールでトップクラス』だなんて言われていたのに、ちょっとした喧嘩が暴動騒ぎになるなんて・・・」
ロドスシルト少佐「本土解放と敵地侵攻じゃ、訳が違うよ。こういうのは状況の悪い時の方が、よっぽどか統率が取れている」
論争を抑えたのは、ロドスシルトの「鶴の一声」であった
ミーンテース隊長「我々も、そのうちQトルック方面に転戦する羽目になりそうですな」
ロドスシルト少佐「あっちの担当はQシュタインだろう。例の新型装甲列車を使った奇襲攻撃作戦を予定しているそうだからな」
例の四一式重装甲列車だ
プロトン王国にも派兵編成「青島」が指揮下に加わっている
幸い、兵装は互換性があった
本土防衛の要として、バチェリットの車庫で整備が進められている
突如、轟音が聞こえ始めた
見上げると、爆撃機が飛んでいた
ロドスシルト少佐「・・・飛行場でも出来たのか?」
スミューゲン中尉「らしいですね。放棄された飛行場を直したってところでしょう」
だとしたら、あの爆撃機はどこへ向かって飛んでいるのか
改めて、指令書を読み返すことにした

同時期、Qシュタイン大陸内で日戦軍団主導の新型誘導爆弾の実験が行われていた
誘導装置が上手くいかず、開発は難航していた
設計車の技師は、安定翼を調整しながら、何とか命中率を高めようとしていた
弾頭に爆薬を搭載していないため良かったものの、停泊している友軍艦に爆弾が直撃したこともあった
運用側の意見も聞き、誘導機構の調整は進められた
そして、何とか誤差数センチにまで抑えることに成功した
この爆弾を搭載する、新型飛行艇の開発も進んでいる
対Qトルック宣戦布告の時は、近い

指令書を読み返したロドスシルトは、驚愕した
バーセックナールの徹底爆撃作戦が行われようとしていたのだ
チョロ〜ン紛争時も、この街では大規模な爆撃作戦が行われた
あの時に続いて、またもこの街を焦土にするつもりか
ロドスシルト少佐「上は何を考えているんだ・・・!」
副官「司令、フェレックス大将から通信が入りました」
フェレックス大将(通信)「ロドスシルト少佐、出撃時刻が正式に決定した。バーセックナール攻撃は翌明朝だ。敵の航空隊が来る前に仕掛ける」
ロドスシルト少佐「大将殿、成功するんですかね?」
フェレックス大将(通信)「強硬派の連中の決めた作戦だから、正直分からんが、爆撃機編隊による攻撃作戦も予定されているから大丈夫だろう」
ロドスシルト少佐「・・・建前ではなく、ですか?」
フェレックス大将(通信)「護衛機も、ちゃんと参加するはずだ」
さすがに、そっちの方では学習能力はあったようだ
前の紛争では護衛機も無しに単独で突っ込んでいったため、チョロ〜ン軍の戦闘機部隊によって呆気なく撃墜された、などという間抜けな話があった
しかし、先の爆撃機編隊には護衛機が見られなかったが・・・
フェレックス大将(通信)「今、第一派が爆撃に参加している。報告がもうすぐ到着するはずだが・・・」
ロドスシルト少佐「また、壊滅しなければいいですがね」
フェレックス大将(通信)「これ以上、無駄死には避けたいからな・・・」
ロドスシルト少佐「そろそろ、通信を切ったほうがよさそうですな」
フェレックス大将(通信)「分かった、ここまでにしよう。健闘を祈る」
通信が切れた
どうもフェレックス大将自身は、この作戦に関しての成功を信じようとしているらしい
一応参謀本部のチョロQだから、そうでなければいけないのだろうか
前の紛争でも、この方面の陣頭指揮を執っていたからか
いずれにせよ、プロトン軍の航空隊の爆撃に呼応して進軍する、と言う計画だ
今度とばかりは、損害を抑えられるか
ロドスシルト少佐「・・・大将殿も大変だな。航空支援の有用性を訴えながらも、結局自軍管轄下で近場にある重爆飛行隊しか出せないとはね」
副官「・・・確かに。陸軍にだって軽爆はあるんですがね」
ロドスシルト少佐「配備されてきたばかりのB−25。あいつを持ってこれれば完璧なんだがな」
無論、B−25も重爆撃機の一種であることに変わりは無い
それでも、他の重爆よりは機動性に優れている
プロトン航空兵A(通信)「・・・こちらプロトン王国陸軍、第378航空隊!」
ロドスシルト少佐「どうしたっ!?」
プロトン航空兵A(通信)「敵軍の対空砲火は熾烈!応援を頼みます!」
ロドスシルト少佐「了解した!すぐに航空基地に連絡を入れる!・・・大尉」
副官「分かっています!」
無線のコードを繋ぎ変え、航空基地へと連絡を入れる
本当に、護衛機はいるのか
第九話 続く
引用なし
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青き名将(仮題) 第九話 松井一真 2008/6/8 21:32
  Re:青き名将(仮題) 第九話 松井一真 2008/6/8 21:34
   Re:青き名将(仮題) 第九話 松井一真 2008/6/8 21:37
   Re:青き名将(仮題) 第九話 松井一真 2008/6/8 21:58
   Re:青き名将(仮題) 第九話 ダークスピリッツ 2008/6/9 22:45
   Re:青き名将(仮題) 第九話 松井一真 2008/6/9 23:59
   青き名将(仮題) 第十話 松井一真 2008/7/20 22:59
   Re:青き名将(仮題) 第十話 松井一真 2008/7/20 23:00
   Re:青き名将(仮題) 第十話 松井一真 2008/7/20 23:03
   Re:青き名将(仮題) 第十話 松井一真 2008/7/20 23:05
   青き名将(仮題) 第十話 あとがき 松井一真 2008/7/20 23:36
   Re:青き名将(仮題) 第十話 あとがき 感想 ダークスピリッツ 2008/7/21 23:23
   Re:青き名将(仮題) 第十話 あとがき 感想 松井一真 2008/7/21 23:51

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んー、スパムとか面倒なんで勘弁。


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