■BBS - Bulletin Board System
掲示

ホーム > BBS > チョロQ小説板

雑談板 チョロQ小説板  

どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

以上、さくらがちる頃に。

  新規ツリースレッド一覧トピック番号順検索設定  
386 / 5244 ←次 | 前→


青き名将(仮題) 第十話
 松井一真  - 2008/7/20 22:59 -
  
ついに完成、第十話。

第十話 南洋の贈り物
CQ暦241年、3月
Qシュタイン帝国は核兵器開発疑惑のあったQトルック帝国を独自に調査していた。その結果、チョロ〜ン帝国軍特殊部隊により強奪されたQQQQ軍最新型装甲列車「A−307」の行方が判明した
このA−307は核兵器使用能力を持つ装甲列車である
全長20mの車体を三両連結し、先頭車は前方警戒用に36mm曲射砲一基、53mm榴弾砲一基、25mm連装機関砲一基を有する
中間車は254mm火焔放射器一基と、200mm核弾頭弾発射機一基を有する
後部車は320mm核弾頭弾発射機一基を有する。事実上遠距離攻撃には中間車、後部車が用いられる
QQQQ陸軍特殊倉庫に、厳重に保管されていたはずの一編成が、ジョロンバ軍曹が指揮する特殊部隊によって強奪された、という報告が入ったのはほんの数週間前だった
本来は自衛システムが作動するはずだったが、チョロ〜ン軍はあらかじめシステムの回線を破壊しておいたのだ
警備部隊の奮闘空しく、A−307と搭載されていた核弾頭弾はチョロ〜ン軍に渡ってしまった
連合軍輸送船に偽装した特別輸送船によってチョロ〜ンに搬送されたA−307は、チョロ〜ン軍のある基地に収容されたという
その後、消息を絶っていた
しかし、遂に明らかになったのだ。言うまでもない。Qトルック軍の手に渡っていたのだ

プロトン陸軍諜報科所属、ケナン大尉は、ある書類を読んでいた
上から入ってきた指令書だ
現在、彼の上官はポルシェ元帥である。元帥はQシュタイン帝国出身で、「ドロワル事件」に関わったことから国外追放された将校である
ケナン大尉(車種:M18ヘルキャット)「・・・グリーンアイランド、ですか」
ポルシェ元帥「ああ。陸軍作戦本部の指示に寄れば、グリーンアイランド領内で新型爆弾の開発に成功したらしい。君の班はその護送任務に当たってもらうこととなった」
新型爆弾。例の日戦軍団工作部から連絡のあった「あれ」であろう
「一発で街が一つ消える」とまで表現されるそれは、未知数ながら莫大な威力を持つ
ケナン大尉「・・・『あれ』をGIが開発したんですか」
ポルシェ元帥「・・・ああ。我が国でも、昔造っていた『あれ』だ」
ポルシェ元帥にとっての「我が国」は、Qシュタイン帝国だ。第三次キュワール大戦時、Qシュタイン帝国は二発の新型爆弾を所持。一発を実験に使用し、雪原を砂漠へと変えた(現在は環境が回復し「砂塵と雪が同時に舞う」という珍妙な状態になっている)
残りの一発は実戦使用を控えていたが、格納されていたダイバーン基地が国籍不明の特殊部隊に破壊され、新型爆弾も姿を消した
ケナン大尉「・・・良いのでしょうか?」
ポルシェ元帥「・・・連合の勝利のためなら、止むを得ない。それが、上の決断だ・・・」
ケナン大尉「・・・了解しました。しかし、護送手段は、どうするつもりで?艦艇では遅すぎるのでは?」
ポルシェ元帥「それは、心配無用だ。最新式の重爆撃機の、試験飛行も兼ねて護送することとなっている」
新型爆撃機。エンジン四機を有する大型の機影で、合計約9tの爆弾を搭載することができる
そして、非武装の試作機はなんと、新型爆弾の搭載が可能である
なんでも、日戦軍団で開発されていた新型爆撃機を参考に開発されたという
現在、グリーンアイランドで各種の試験を行っている
この作戦は、それに呼応してケナン大尉を含む諜報班員は民兵に扮して国際鉄道でグリーンアイランドへ入国。帰路は新型爆弾の護送と長距離飛行訓練を兼ねて新型爆撃機で帰国する、という手筈となっている
ポルシェ元帥「作戦決行は明日、バチェリット駅前、〇七三〇だ」
ケナン大尉「了解!」
ケナン大尉は、指令書を持って出て行った
ポルシェ元帥「・・・因果な仕事だ」
ポルシェ元帥は、そう呟いた
彼のいる陸軍司令部施設は、以前は国王居城に直結していたが、現在は別の場所に移転している
それまで手狭だった諜報科科長室も、ようやく他の兵科と同等の部屋を得ることが出来た
とはいえ、巨大な本棚に立ち並んでいるのは、キュワール各国のさまざまな資料である
ポルシェ元帥が持ち込んできたものもあれば、以前からプロトン陸軍に収容されていた物もある
バチェリットは、平和である

翌朝、バチェリット駅の三番ホームには、長編成の客車列車が止まっていた
国際急行「緑」一号。バチェリット発、アファノアイランド経由、マグナム行きの長距離列車である
元帥から渡された切符は、二等車だった
ケナン大尉「各員、準備は出来たな」
班員「勿論です」
ケナン大尉「よし、元帥のご好意により個室車だ。民兵ということになっているから覚えておけ」
班員「了解!」
ホームは普段どおり込み合っており、もはや彼らの声など無線機越しである
緑色の客車に乗り込んだ班員達は、所定の車両へとたどり着いた
ケナン大尉「六号車だ。あとは各員、コミニュティー駅まで自由行動だ。あくまで民兵として行動せよ。以上だ」
部下にそういうと、ケナンはとりあえず用意された部屋へと入った
寝台列車にありがちな個室だ
ベルが鳴り響く
列車はゆっくりと動き始める
この駅を出た列車は、ナルドニック駅を出た後、タルタ海線へと移り海底トンネルへと突入する
しばらくは、平和な旅だ
だが、この列車にはまた別の「民兵」が潜んでいることに、ケナンは気づいていなかった

同時期、北方ノースグリーン大陸では、チョロ〜ン帝国侵攻作戦が進められていた
次期攻撃目標はマッグユーノス。大規模な工業都市といわれている
とはいえ、今度という今度はロドスシルトが苦悩する話ではなかった
問題のリピーレド元帥が陣頭指揮を執ることとなったのだ
彼は精鋭の第三師団のうち直轄の一個連隊を連れてきていた
結果、第一〇二中隊は今回のマッグユーノス攻撃から外されることとなった
ロドスシルト少佐「しかし、大将も大変ですな。こんなところにまではるばると」
フェレックス大将「いや、前の紛争と比べればマシだ。大義名分が辛うじて存在する」
ロドスシルト少佐「・・・確かに、あの紛争に大義名分があったかというと、定かではありませんな」
フェレックス大将はマッグユーノス攻撃作戦とは関係なく、ただ前線に慰労に訪れただけであった
謎の巨大航空機の襲撃で損害は甚大だ。士気も落ちていた
過去の紛争で大活躍したリピーレドの直轄連隊が攻撃作戦を敢行するというのは士気向上につながる
フェレックス大将はその説明をかねての前線慰労であった
ロドスシルト少佐「・・・中将は?」
フェレックス大将「・・・あいにくだが、Qトルック方面攻撃作戦の準備があるそうでな」
ロドスシルト少佐「・・・やはり、行きますか」
Qトルック帝国は、グリシネ国との間にいくつかの島々からなるグッドウェイ諸島を領有する
以前から国境紛争でもめていた場所だ
かつてのQトルック紛争も、元々はそういうものだった
「第三次キュワール大戦」などという大袈裟な名前が付けられているその大戦も、実際はいくつかの紛争がキュワール各地で頻発しただけで、他の三つの大戦ほどの規模は無かった
ただ、最も規模があったといわれているのは例のQシュタイン大陸南方紛争だ。従来から紛争の絶えなかったところに、帝政Qシュタインが大攻勢をかけた
これに対し、大陸南方にあった三大国家、クリーク、ゲール、ヴァイナーが同盟を結んで戦った。その後、散発的に謎の傭兵部隊の活動が見られるようになる
「ドロワル事件」はこの紛争のゴタゴタの間に起こったクーデターであった
ロドスシルト少佐「・・・ところで、例のA−307ですが・・・」
フェレックス大将「ああ、報告によれば、グッドウェイ諸島のうち、グリシネと線路でつながっているマジノライン島に収容されたという。あとはQシュタインに任せておくだけだ。奴さんが攻勢をかけてきても、『敷島』がそれを阻止する」
例の重装甲列車である。流石に我が国の長距離砲をコストパフォーマンスで打ち負かした火器。機動性は抜群であろう
副官「司令、お取り込み中失礼致します」
ロドスシルト少佐「おお、大尉。どうした?」
副官「たった今、リピーレド元帥によるマッグユーノス攻撃が開始されました。状況は互角との報告です」
フェレックス大将「そうでなければ、彼自身が困るだろうな・・・少佐、報告にあった『あれ』については?」
ロドスシルト少佐「相手は飛んでるんですから、全く分かりませんよ。一応、元帥の部隊には飛行パーツを付けた奴がいくつかいますがね」
副官「例の巨大爆撃機については、まだ飛来報告はありません」
ロドスシルト少佐「分かった。こりゃ、緊急出撃も無し。航空隊も万々歳ですな」
フェレックス大将「だと、いいんだがね。では、私は別の基地へ」
ロドスシルト少佐「了解しました」
フェレックス大将は、司令室を出て行った
数時間前、このバーセックナールの街には大勢のタンクがごった返していた
いまや、普段どおりの港町の喧騒だけとなっている
行進曲と共に送り出されていった一個連隊の、どれほどのタンクが生還できるだろうか
第十話 続く

引用なし
パスワード
750 hits
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.0)@ntaich031145.aich.nt.adsl.ppp.infoweb.ne.jp>

青き名将(仮題) 第九話 松井一真 2008/6/8 21:32
  Re:青き名将(仮題) 第九話 松井一真 2008/6/8 21:34
   Re:青き名将(仮題) 第九話 松井一真 2008/6/8 21:37
   Re:青き名将(仮題) 第九話 松井一真 2008/6/8 21:58
   Re:青き名将(仮題) 第九話 ダークスピリッツ 2008/6/9 22:45
   Re:青き名将(仮題) 第九話 松井一真 2008/6/9 23:59
   青き名将(仮題) 第十話 松井一真 2008/7/20 22:59
   Re:青き名将(仮題) 第十話 松井一真 2008/7/20 23:00
   Re:青き名将(仮題) 第十話 松井一真 2008/7/20 23:03
   Re:青き名将(仮題) 第十話 松井一真 2008/7/20 23:05
   青き名将(仮題) 第十話 あとがき 松井一真 2008/7/20 23:36
   Re:青き名将(仮題) 第十話 あとがき 感想 ダークスピリッツ 2008/7/21 23:23
   Re:青き名将(仮題) 第十話 あとがき 感想 松井一真 2008/7/21 23:51

  新規ツリースレッド一覧トピック番号順検索設定  
386 / 5244 ←次 | 前→
ページ:  |  記事番号:
49,078
(SS)C-BOARD v3.3.10 is Free.

んー、スパムとか面倒なんで勘弁。


"Tamashii no Katamari" is created...