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どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

以上、さくらがちる頃に。

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Re:青き名将(仮題) 第七話
 松井一真  - 2008/4/5 23:20 -
  
上層部の軋轢。今回はビスカイトは名前しか出てませんな。

第七話 シュパシュア半島上陸作戦
報告は直ちに第三艦隊司令部から、王国海軍総司令部まで届けられた
タルタ中将「・・・航空支援か。奴さんは認めんだろうな・・・」
島国でありながら陸軍を重要視するプロトン王国は、海軍の発言権がそれ程高くない
何しろ、第二次キュワール大戦時、駆逐艦で編成された小規模な水雷戦隊がありながら、「国を守り抜けなかった形無し海軍の助けなど要らぬ」というある参謀の一言によって、陸軍所属の輸送船三隻を敵機動部隊が展開する海域へ護衛もなしに特攻させざるを得なかったのだ
その後、問題の機動部隊の旗艦となる最新鋭空母から発艦する航空隊の爆撃によって、輸送船一隻が轟沈したのである
陸軍参謀本部のプライドによって、死ななくても良かった兵が死んだ
艦艇の支援もなしにQシュタイン帝国タルタ州を襲撃し、レイザーシュタット地方上陸作戦においてビスカイト中将が重傷を負い、彼の指揮下の部隊が壊滅するという大打撃を受けたのも、その一つだ
とかく、陸軍は海軍をただの飾りにしようとしていたのだ
全てが「『名誉』の戦死」と片付けられ、軍民問わず多数のチョロQを死に追いやった物が「英雄」と称えられる
無論、ビスカイトやロドスシルトのような例外もいるのだが、大体の「大戦の英雄」はそんな物だ
プロトン海軍士官「・・・どうします?」
タルタ中将「無駄だとは思うが、王国軍総本部まで連絡しておくか」
プロトン海軍士官「・・・了解しました」
航空支援要請は、「一応」王国軍総本部まで届けられた

王国軍総本部は、未だ前線に出られない強硬派将校達がたむろしていた
リピーレド元帥「海軍だぁ!?そんなもんの助けなどいらん!過去の大戦で活躍の一つも無かった役立たずなど、所詮は飾りなのだよ!」
ロッキード元帥「それが時代遅れなんだよ!たった一機の中型爆撃機と数機のヘリの航空支援だけで抑えられるほど、チョロ〜ンは甘くない!大体貴様は、そんなプライドのために、どれだけの兵を死なせたことか!」
リピーレド元帥「それを次の戦いで返したのだろう!」
ロッキード元帥「油で油を止められると思うなぁ!」
陸軍本部の二大強豪、リピーレドとロッキードは事実上軍部を統率するチョロQの一部だった
最前線で戦い活躍を続けてきたたたき挙げのリピーレドと、戦場での経験こそ少ないながら「戦争」を何度も目の前で見てきたロッキード。意見は正反対であった
参謀の一両、スピシュード中佐は、常に中立を保っていた
スピシュード中佐「・・・フェレックス、どう思う?」
フェレックスとスピシュードの階級は相当の差があるのだが、お互いは溜め口である
フェレックス大将「どっちもどっちってところか。俺はリピーレド元帥の下にいたことがあるが、なにぶん、軍人としての責務を果たそうとしすぎるんだろうな」
ロッキード元帥「スピシュード中佐!貴官は確か、チョロ〜ン侵攻において虐殺を命じられた!その件に関してはどうか!?」
・・・面倒なことになった
中立を維持すべきスピシュードだが、過去チョロ〜ン侵攻の際、敵軍の士官を捕獲して作戦計画を聞き出すべく拷問をしたという事件の折、当の士官の捕獲作戦の一番槍だったのだ。しかも、その際に強力な巡航ミサイルを撃って敵軍を完膚なきまでに殲滅している
戦場において、いや、戦時下以外の場合も含め、巡航ミサイルの乱射は破滅を意味するのだ
それ以前に、ろくな支援もなしに出撃し多数の部下を失ったことをビスカイト中将に叱責されたこともある
スピシュード中佐「・・・自分にも過失はありますが、リピーレド司令のコストを考えない車命軽視戦略にも問題があると・・・」
リピーレド元帥「それがかつての上官に対する言葉か!?」
ロッキード元帥「それが古いというんだよ!大体な、貴様があまりにも多数の巡航ミサイルを使ったんでな、後々予算が無くなって大変だったんだぞ!我々の方に回された予算を復興支援に回さなければ、我がプロトン王国の名誉はどれだけ損なわれたことか・・・」
リピーレド元帥「陸軍の面子がなんだといっている割には、国家の面子を損なうのを恐れるのか!?」
ロッキード元帥「国家と軍部の面子の価値ってのはな、同列じゃねぇんだよ!」
・・・とりあえず、辛うじて議題からスピシュード中佐は外された
スピシュード中佐「・・・いつまで続くんすかね?」
フェレックス大将「・・・あの二両の気が済むまでってとこかな」
リピーレド元帥「貴様が押しているビスカイトという奴だってな、チョロ〜ン紛争では・・・」
終わることの無い争い。「戦場」はここにもあった

無論、戦闘が起こっているのは前線だ。司令室ではない
上陸作戦の決行時刻は刻一刻と迫っていた
ロドスシルト少佐「・・・各員、揚陸艇搭乗急げ!」
・・・援護もなし、か・・・
何度も見たオリーブドラブにクリーム色の帯の入ったヴェスペがやってきた。「虐殺の実行車」コムニエム軍曹だ
コムニエム軍曹「司令、因縁の地ですな」
ロドスシルト少佐「そうだな。一番槍を任せてやるから、しっかりやって来いよ」
コムニエム軍曹「無論です!・・・まあ、司令が来るころにはあらかたやっつけてると思いますがね」
車体後部についているはずの巡航ミサイル発射機が無い。どうやら彼は分かってくれたようだ
ロドスシルト少佐「・・・ミサイル、外したのか」
コムニエム軍曹「予算が無いって言われましてね。やっぱ今まで撃ち過ぎましたかね」
ロドスシルト少佐「・・・そうかもしれんな。それより早く乗れ。一番槍の座を他の奴に取られても知らんぞ」
コムニエム軍曹「はっ!」
コムニエムは揚陸艇格納庫へと下る斜面を駆け下りていった
その時、副官が駆け込んできた
副官「・・・司令。軍本部から連絡が入りました。『第三艦隊の支援は受けず、陸軍のみで突入せよ』・・・以上です」
論争に打ち勝ったのは、強硬派の方だった
ロドスシルトは、上層部の判断に憤慨した
ロドスシルト少佐「・・・兵隊は何両死んでもいいって言うのか・・・!」

船はシュパシュア半島へと近づきつつあった
陸軍航空隊の爆撃機が、海岸へと襲来する
しかし、航続距離の都合で、飛来したのはほんの僅かだった
戦闘機は航続距離が長いP−38だけであった
爆撃機はチョロ〜ンの戦闘機の攻撃を受け、ことごとく撃墜されていく
低空へ飛んだP−38も、何機かは対空火器で撃墜される
チョロ〜ンの戦闘機を何機か撃墜するP−38だが、苦手な縦ロール旋回に持ち込まれ、多数が撃墜される
プロトン陸軍航空隊は、満足に基地爆撃もできぬまま壊滅した
第七話 続く

引用なし
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青き名将(仮題) 第七話 松井一真 2008/4/5 23:18
  Re:青き名将(仮題) 第七話 松井一真 2008/4/5 23:20
   Re:青き名将(仮題) 第七話 松井一真 2008/4/5 23:21
   青き名将(仮題) 第七話 あとがき 松井一真 2008/4/5 23:39
   Re:青き名将(仮題) 第七話 あとがき+感想 ダークスピリッツ 2008/4/7 16:06
   Re:青き名将(仮題) 第七話 あとがき+感想 松井一真 2008/4/7 19:09
   青き名将(仮題) 第八話 松井一真 2008/5/14 19:30
   Re:青き名将(仮題) 第八話 松井一真 2008/5/14 19:32
   Re:青き名将(仮題) 第八話 松井一真 2008/5/14 19:33
   青き名将(仮題) 第八話 あとがき 松井一真 2008/5/14 21:04
   Re:青き名将(仮題) 第八話 あとがき ダークスピリッツ 2008/5/16 19:27
   Re:青き名将(仮題) 第八話 あとがき 松井一真 2008/5/16 21:42

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んー、スパムとか面倒なんで勘弁。


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