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どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

以上、さくらがちる頃に。

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青き名将(仮題) 第七話
 松井一真  - 2008/4/5 23:18 -
  
だんだんと長編になっていくこのシリーズ。今回は第四話の発展系です。

第七話 シュパシュア半島上陸作戦
CQ暦241年、2月
プロトン王国海軍第三艦隊と、日戦軍団第一特務潜水艦隊による合同作戦により、チョロ〜ン運河最大の閘門、ビーチャ閘門が壊滅。周辺にある都市キョウビーチャ市内にも多大な損害を与えた
それに呼応し、プロトン王国陸軍の主力部隊がチョロQ王国より転進、ノースグリーン大陸へと向かっていた

輸送船の船内にはさまざまなQタンクが居座っていた
その大半はプロトン王国籍のものだが、中には一部の同盟国から来た物もいるようだ
陸軍第一〇二中隊司令、ロドスシルト少佐は、甲板にいた
ロドスシルト少佐「・・・チョロ〜ン、因縁の地だな・・・」
CQ暦220年代、彼らはこのチョロ〜ンの地で戦った
基本的に戦局は我が方の優勢だった。しかしそれは逆に「何故我々が攻め込むことになったのか」という疑念の元にもなった
そもそもあの時のチョロ〜ン侵攻は軍事力をもてあましていたプロトン王国陸軍上層部が半ば猟奇的に展開した物だと、ビスカイト中将から聞いた
上層部のリピーレド元帥は「北方の脅威を未然に防ぐ必要があった」と語るが、彼の腹心の部下でレジスタンスにも出入りしていたというシムレッグ陸軍少尉が「一般市民も一両残らず倒してしまいましょう」と発言したということが、少尉の副官から、ロドスシルトに明かされた
開戦劈頭のシュパシュア半島攻撃の折には、一般市民を文字通り一両たりとも残さずに射殺したという記録さえある
武装さえも持っていない兵士や、投降した兵士まで容赦なく射殺したという噂まである
挙句の果てに例のキョウビーチャから若干北方にあるビットレイクの街では焼夷弾頭ミサイルなどを用いた大虐殺を起こしており(何と当時のビットレイクには一個分隊も展開していなかった!)、さらには漁民を脅して魚を奪ったという記録まである(但し「脅した」当事車である陸軍中尉は「勝手にご馳走してくれた」と語っている)。もし当時の段階で連合が成立していたら盟主たるプロトンが醜態を曝していたということである
もっとも、現在の連合軍の主力であるQシュタイン帝国は、当時南方地域で小国を潰すのに躍起になっており、同国領ドロワル基地ではクーデターが発生していた
ニビリア共和国はプロトンともども北方チョロ〜ンに侵攻していたし、虐殺の当事国でもある
日戦軍団に至っては設立すらされていない
副官「・・・司令?」
気づいたら、隣に副官がいた
ロドスシルト少佐「・・・どうした、大尉?」
副官「・・・何か、考え事をしていたようなので・・・」
ロドスシルト少佐「・・・20年前、あの大陸を巻き込んだ戦争があった。知っているな?」
副官「・・・はい」
ロドスシルト少佐「・・・あの時、私は虐殺を命じられた・・・」
この醜態をキュワール全土に明かすことができるのは、リピーレドの指揮下を離れてロッキード元帥の指揮下に入ったロドスシルトだけである
プロトン国王は自国の醜態を自ら曝すことが出来ないし、ビスカイト中将は他の参謀との軋轢がある
ミーンテース隊長に至っては虐殺発言のシムレッグと行動を共にしていた
だが、当のロドスシルトさえも、虐殺を命じられ、泣く泣く従わざるを得なかったチョロQの一両だった
自ら手を下したわけではないのだが、虐殺の当事車の一台であることは確かだ
ロドスシルト少佐「・・・あの時は、彼を信頼することが出来た。強さは正義、そう信じていた・・・」
強さこそ正義の象徴、それが当時の風潮だった
ロドスシルト少佐「・・・しかし、この大戦がはじまって、考えを変えたよ」
副官「・・・何故ですか?」
ロドスシルト少佐「強さがイコールで正義だと、信じることが出来なくなったんだ・・・」
副官「・・・過去の帝国の侵略が、強さこそが正義だと信じて起こした行動だったからですか?」
ロドスシルト少佐「・・・そうともいえるが、QQQQが起こした病院爆撃だよ。ビットレイクのときと同じだよ・・・」
チョロQは正義のためならば、どこまでも残酷になれる・・・
ロドスシルト少佐「・・・あの民兵・・・日戦軍団っていうのか。あいつらが持ってきた映像を見て、昔の自分がどれほど間抜けだったかということに気づいたよ・・・」
どういうわけか、爆撃を受けた病院から見つかったフィルムを、日戦軍団が回収していた
どうやら精鋭部隊の隊員が現れたので、報道特派員かたまたま居合わせた報道カメラマンが手配したのだろう
とはいえ警備兵が撮影に参加しているようにも見えるので、警備兵が撮影を代行していたようにも見える
平和だった病院に突如影が現れ、周囲を業火に変えていく
精鋭兵の一両は崩れた瓦礫に消えていき、また一両は銃座に飛びついて敵機に銃撃を浴びせる
それまでせわしなく動いていた視点はそこで止まった。撮影車も防空機銃に向かったのか、退避したのか、はたまた機銃掃射で倒れたか、それは知る術もない
だが、カメラは回りつづけた。銃撃を浴びせていた精鋭兵は、不意に投下された爆弾によって消えた
将官と思しき90式戦車の傍らには一両の新型戦車・・・BHEタンクといったか
だが、90式戦車が銃撃を受けて負傷する。履帯が千切れたようだ
残ったBHEタンクは90式戦車に駆け寄り、何か話している
そして、爆煙の中を一目散に走っていった
フィルムが切れたのか、映像はそこで止まっていた。しかし、ここまで生々しい映像が残ったとは、もはや奇跡だった
カメラの向こうでは、紛れも無く多数のチョロQが「正義」によって死んでいった
ロドスシルト少佐「・・・俺達が今までしたきたことも、あれと同じだったんじゃないのかな・・・」
副官「・・・司令。だとすれば、今度はそうではない、本当の正義のやり方で行くべきです」
ロドスシルト少佐「・・・できれば、そうしたいな」
副官「リピーレド元帥達も、きっと分かってくれるはずです」
ロドスシルト少佐「そうならいいのだがな・・・」
船はゆっくりと、シュパシュア半島へと近づいていた・・・

同時期、またもQQQQ軍が消息を絶つ
新型の機動兵器の性能試験の最中の出来事であった
記録に寄れば、当の機動兵器の性能試験を行ってきたとのことだが、それが如何なる意味を現すのか、それは不明である

ウルタンク帝国上空、無数の輸送機が飛んでいる
その飛行機雲を除いては、雲ひとつ無い青空だ
日戦軍団兵士A「・・・全く、平和な情景だな」
日戦軍団兵士B「なんで戦争なんか始めちまったんだろうな、って感じだな」
輸送機操縦士「もうすぐ降下地点だ!頑張って来いよ!」
眼下は敵陣。敵機こそいないが、この空域も無論、敵地だ
日戦軍団将校「総員、降下!」
輸送機の後部から、無数のタンクが降下していく
そして、無数の落下傘が開く
ゆっくりと降下していく
輸送機操縦士「空挺隊各員、健闘を祈る!」
輸送機は次々と飛び去っていった
眼下の敵兵、突如降り注ぐQタンクに驚愕する
奇襲作戦は成功だ
CQ暦241年、2月下旬。日戦軍団がウルタンク帝国に上陸した
キョウビーチャの近くにある街、バスタンクを陥落させ補給線を断つという計画だ
シュパシュア半島上陸はそれと連動して行われることとなった

シュパシュア半島上空、偵察機が飛んでいた
偵察機通信士「・・・日戦軍団のウルタンク空挺降下作戦は成功らしいぜ」
偵察機操縦士「流石は民兵だな。とにかくやることが手早い」
偵察機通信士「俺達もさっさと敵情を調べて、艦に戻るぞ」
偵察機操縦士「しっかり記録しておくんだぞ」
偵察機通信士「当たり前だ!」
偵察機は旋回、降下する
敵基地の姿が見える
情報に寄れば基地司令はサミッティー少佐。過去の紛争で多少の戦果を挙げていたと聞く
基地施設は大きく、さまざまなタンクが行き交っている
到底、20年ほど前に虐殺が行われた地とは考えられないほど復興されている
偵察機操縦士「こりゃ、地上部隊だけでの制圧は困難だな。沖合いに展開している第三艦隊を支援に回した方がよさそうだ」
偵察機通信士「分かった。母艦に打っておこう」
その時、地上の対空火器が撃ち始めた
偵察機操縦士「気づいたみたいだな。逃げるぞ!」
偵察機通信士「ヘマすんじゃねぇぞ!」
偵察機操縦士「当たり前だ!」
偵察機は急上昇、高射砲弾をかわす
対地爆弾の搭載能力もある機体だが、生憎今日は積んでいない
戦闘機が飛んでくる前に離脱するのだ
幸い、敵機の飛来は無かった
艦隊司令(通信)「こちら第三艦隊旗艦『メリーランド』。状況はどうか?」
偵察機通信士「さっき打ったとおり、各種砲台を始め、多数の防御兵装が装備。展開している部隊も予想を超越している。こっちの支援が必要だと思います」
艦隊司令(通信)「分かった、そのあたりも上に言っておく」
偵察機は砂浜の上空を飛び、母艦へと向かった
第七話 続く

引用なし
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青き名将(仮題) 第七話 松井一真 2008/4/5 23:18
  Re:青き名将(仮題) 第七話 松井一真 2008/4/5 23:20
   Re:青き名将(仮題) 第七話 松井一真 2008/4/5 23:21
   青き名将(仮題) 第七話 あとがき 松井一真 2008/4/5 23:39
   Re:青き名将(仮題) 第七話 あとがき+感想 ダークスピリッツ 2008/4/7 16:06
   Re:青き名将(仮題) 第七話 あとがき+感想 松井一真 2008/4/7 19:09
   青き名将(仮題) 第八話 松井一真 2008/5/14 19:30
   Re:青き名将(仮題) 第八話 松井一真 2008/5/14 19:32
   Re:青き名将(仮題) 第八話 松井一真 2008/5/14 19:33
   青き名将(仮題) 第八話 あとがき 松井一真 2008/5/14 21:04
   Re:青き名将(仮題) 第八話 あとがき ダークスピリッツ 2008/5/16 19:27
   Re:青き名将(仮題) 第八話 あとがき 松井一真 2008/5/16 21:42

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んー、スパムとか面倒なんで勘弁。


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