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どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。
以上、さくらがちる頃に。
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戦闘開始。ここからずっとグリシネ海軍のターンです。
第七十五話 放浪の殲滅者
さて、「アナポリス」とオルキス艦隊が「フィフス・ルナ」に寄港、物資等を補給してしばらく後、ベータ基地から電文があった
グリシネ海軍通信士「司令、ベータ基地から電文です。『グリシネ空軍艦隊が「フィフス・ルナ」に向けて出航』。以上です」
参謀長「これは恐らく、我々を捕らえに来たのでしょう。迎撃しましょう!」
厚木准将「よし。ただちに迎撃準備を整えろ!」
参謀長「・・・司令、オルキス艦隊はどうします?」
「フィフス・ルナ」の軍港には、オルキス軍第七守備艦隊も停泊していた
これを加えればかなりの戦力になるだろう
しかし・・・
厚木准将「いや、オルキス艦隊には退避するよう伝えろ」
参謀長「司令!?」
厚木准将「これはグリシネ民族だけのけじめだ。彼らを関わらせるわけにはいかない」
参謀長「・・・そうでしたな。我々だけで、行きましょう」
そうして出航準備を整えた折、オルキス艦隊から連絡があった
マクベイ中将(通信)「我々も戦列に加わらせてください。補給をしてもらった恩を返したいのです」
なんとオルキス艦隊のほうから支援を申し出てきたのだ
流石にこれには困ったところだ
戦力としては強力だが、果たしてこれが独立の証と呼べるのか
「他国の力を借りなければ独立できない海軍」と揶揄されるのか
迷った末、彼らは勝利を選んだ
オルキス艦隊も、戦列に加わることになったのだ
両艦隊は出航、グリシネ空軍艦隊を迎え撃つこととなった
総数四一隻のグリシネ艦と、七隻のオルキス艦が一斉に出航する
空軍艦隊を迎撃するため、単従陣を展開する
しかし、オルキス艦隊はそれに従わず、全速力で離脱へ向かった
小泉少佐「・・・逃亡か?」
参謀長「恩を返すなどといっておきながら、全く・・・」
厚木准将「いや、そのようなことは無いだろう。あれほどの高速艦だ。きっとその速力を生かした作戦に出るだろう」
小泉少佐「・・・そういえば、『民兵』の総司令官が言っていたような気がするな。高速艦のみで編成した水雷戦隊・・・」
小泉少佐は少し考えた後、指示を出した
小泉少佐「このまま前進を続ける。司令、全艦に前進強速を指示願います」
厚木准将「分かった。全艦に通達、前進強速!」
グリシネ艦隊も速力を上げ、迫り来る空軍艦隊へと向かい合った
戦力こそこちらが優位だが、錬度では圧倒的に劣る
一隻たりとも撃沈できないのではないか。橋本少将はそう思った
栄光ある空軍の初出撃が「身内の精鋭艦隊になぶり殺し」か。なんともいえない話だ
参謀A「司令、敵艦隊、射程圏内に入りました。ただちに砲撃しましょう」
本部から派遣されてきた参謀が早速仕切り始める
今回の作戦では彼を初めとする参謀が督戦のために乗り込んでいる
彼らさえいなければ、間違いなく面舵一杯で反転を指示していた
そうしなければ、数多くの部下が無駄死にするばかりだからだ
だが、そうするわけには行かない理由は、督戦に乗り込んだ参謀以外にもあった
「空軍の栄光」である
元々形無しになっているものであっても、せめて戦場で敵に背中を向けずに戦うというプライドだけはある。そういう矛盾した思いが、橋本少将にはあった
艦長「・・・大型レーザー砲、撃ち方始め!」
一瞬躊躇った後、艦長が砲撃を指示する
これで後に退けなくなった。意味の無い犠牲車が増える
何故同胞同士で戦わなければならないのだ
この戦争が始まる前は、グリシネという一つの国で、ともに暮らしていたはずの仲間同士が
砲撃の第一射は、見事に避けられた
何しろ砲術長以外の全員が砲撃の素人だ。当たるはずも無い
一応出撃前に演習は済ませておいたのだが、付け焼刃の訓練ではやはり当たるはずも無かったか
そのまま艦隊は回頭、海軍艦隊との同航戦になる
それから、一切命中弾は確認できなかった
そして、ものの見事に敵艦隊の射程圏に突入してしまった
こうもなれば、一方的な展開である
砲身が曲がっているんじゃないかといわんばかりに、こちらの弾が当たらない
そうこうしているうちに、海軍の戦艦二隻を先頭にした戦隊がこちらに向かってきた
重巡洋艦二隻が、海軍の戦艦二隻に対し果敢に応戦する
それまで殆ど当たらなかった弾が、的が大きいからか随分と多数の命中弾が確認できた
やけっぱちに撃った魚雷が、見事に海軍の戦艦に命中する
先頭の旗艦らしき艦が煙を上げ始める
見張り員A「敵艦への魚雷命中を確認!」
参謀B「よし!その調子で行け!」
しかし、健闘もそこまでだった
戦艦に追随する艦艇の総攻撃を受け、重巡洋艦二隻は轟沈した
海軍艦隊に与えた損害は僅かだった
いまだに敵艦の一隻も沈められていない
大方予想通りの展開であった
海軍艦隊はこちらの大型艦から優先的に砲撃している。第六艦隊に航空母艦はいないが、所属する大型艦には大なり小なり航空機格納庫が存在するからである
最も、その格納庫に収まっているのは大半が戦闘機である
海軍側も恐らくそれは承知の上であり、だとすれば次に航空攻撃が予想される
ようやく砲撃を当てることができるようになったようで、段々と押し始めている
海軍側の艦艇もいくつかは煙を上げ、大体の艦艇が損傷している
参謀A「このまま、敵艦隊を撃滅しましょう!」
参謀は真っ先に突撃を上申する
艦長「・・・この動きは妙です。一旦退いて、考えるべきでしょう」
それに反し、転進を上申する艦長
参謀B「何を言うんだ。こちらが押してきているんだぞ!」
艦長「相手はグリシネ海軍きっての策士。何をしでかすかは分かりません」
参謀B「逆賊の肩を持つつもりか!?」
艦長「敵の能力を素直に認めるべきです!」
そのとき、砲戦とは反対側の見張り員が素っ頓狂な叫び声を上げた
艦長「どうした!?」
見張り員B「所属不明艦、超高速で近づく!数は・・・七隻!」
橋本少将が同じ方角を見てみると、確かにそれらしき艦の姿があった
常識では考えられない速力で突撃してくる、七隻の軍艦
押さえられたか。橋本少将はそう思った
こちらの退路を封じ、徹底的に撃滅する。海軍側の意思を示すために
我々はその生贄となったのだ
だが、なんとしてでも長時間戦い、海軍側を疲弊させなければならない。もし応援が来るならば、の話だが
橋本少将「駆逐艦隊を向かわせろ。なんとしてでも時間を稼ぐんだ」
艦長「しかし司令、ここで艦隊を二分すると・・・」
橋本少将「やるんだ。何処の所属かもわからない艦隊に殲滅されたくは無い」
橋本少将の指示によって、軽巡二、駆逐艦一八で構成された水雷戦隊が、所属不明の高速艦隊へと向かった
性能は高いが、先ほどまでの砲戦には一切参加していない。果たしてどれほど持ち堪えられるのか
第七十五話 続く
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