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どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。
以上、さくらがちる頃に。
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対空戦闘。今回両軍の描写をしたのはこの場面だけでした。
第七十五話 放浪の殲滅者
見張り員からの報告は、予想通りのものであった
直援の戦闘機隊は九五式陸攻一機を撃墜したに過ぎず、大半の戦闘機隊が反撃を受け日戦軍団の航空隊によって撃墜された
僚機の犠牲があって辛うじて生還した隊員によると、胴体に書かれていた記章から、日戦軍団陸軍の誇る精鋭飛行隊、飛行第361戦隊であることが分かった
それを聞いて、橋本少将は嘆いた
飛行第361戦隊といえばかつてグリシネ空軍に所属したエース飛行隊だったはずだ。第四次キュワール大戦直前の日戦軍団独立までは、グリシネ空軍の腐敗をなんとしてでも食い止めようとしていた存在の一つだった
そして、飛行第361戦隊の先代隊長、古田少佐は、ベータ防空戦でQターレットのグリシネ系飛行兵の乗る機体を庇って戦死している
そんな彼らが、我々と戦っている
彼ら自身だって、本当は戦いたくなかったはずだ
そう思ったとき、見張り員から新たな報告が届いた
見張り員「左舷より六機、陸上攻撃機、接近!」
六機の陸上攻撃機が、「おうみ」へと迫る
その数機は低高度を維持し、魚雷を投下した
見張り員「左舷、魚雷接近!」
艦長「取舵一杯!」
「おうみ」は急旋回をし、魚雷をかわす
投下される爆弾を、果敢に回避する
舷側を掠め、通り過ぎる魚雷
第一派は、辛うじてかわした
艦長「舵、戻せ!」
続いて、第二派が接近する
こちらも、見事に回避する
対空砲火を潜り抜け、柴田少佐の乗る九六式陸攻は、「おうみ」へと接近することに成功した
副操縦士「あれです!空軍艦隊の旗艦です!」
回避運動を取る「おうみ」
その予想位置への方角に、陸攻はついた
爆撃手「積年の恨み・・・ここで晴らす!投下ぁ!」
そう言って、爆撃手は投下スイッチを押した
宇宙魚雷が投下され、「おうみ」へと迫る
そして、操縦桿を引き、「おうみ」を飛び越えた
この僅かな間で、「おうみ」の乗員の錬度は格段に向上していた
しかし、それは遅すぎた
三機の九六式陸攻が、「おうみ」へと迫る
急旋回をして回避した、その先に展開していたのだ
流石にこれは避けきれなかった
三本の魚雷が、右舷に直撃した
そして、立て続けに後続の九五式陸攻が、魚雷を投下した
必死に回避運動を取るが、間に合わなかった二本が直撃した
艦長「被害報告!」
乗員A(通信)「右舷第八、第一〇区画、損傷!」
その直後、再び激震が走った
陸攻の水平爆撃が命中したのだ
乗員B(通信)「右舷、第十二区画、大破!」
乗員C(通信)「第四砲塔大破!」
各部に命中した500kg爆弾は、「おうみ」の被害をより拡大させていった
ふと見ると、既に多くの艦艇が沈んでいる
共に戦っている第七艦隊の「あさひ」も、爆弾を受けて火を噴いている
撤退するべきか
艦長「・・・これ以上の戦闘は無理です。引き返しましょう!」
参謀B「何を言う!刺し違えてでも叛乱艦隊を撃滅せよとの、参謀本部からの命令があっただろう!」
艦長「そのために、数多くのチョロQが死んでも良いというのですか?!」
艦長と参謀の一両が、判断を巡って争っている
しかし、迷っている暇など無かった
見張り員「海軍艦隊の戦艦八、急速接近!」
海軍が止めを刺しに来たのだ
追随する僚艦「するが」に対し、四隻の戦艦が接近、集中砲火を加える
果敢に応戦する「するが」だが、四対一では分が悪い
性能で劣る分、数でカバーするということか
さらに近距離とあらば、自慢の大型レーザー砲も使えない
果敢に応戦するが、遂に機関損傷
戦艦一隻にある程度の命中を確認するが、それは無駄だった
包囲されてもなお健闘した「するが」は、戦艦四隻の総攻撃を受け沈んだ
続いて犠牲になったのは、「あさひ」の僚艦「よねやま」だった
別の四隻に包囲された「よねやま」は、主砲斉射で状況を打破しようとした
だが、すでに「よねやま」を援護できる艦は一隻も無かった
戦艦の総攻撃を受け、砲塔が次々と吹き飛ばされていく「よねやま」
実質的に戦闘不能となった「よねやま」だが、四隻の戦艦の砲撃は止まることは無かった
爆発と共に、轟沈する「よねやま」
艦長「・・・むごい・・・これではまるで・・・」
参謀B「見たか!あれが海軍のやり方だ!」
参謀C「だからこそ、連中は撃滅しなければならないんだ!」
それは確かにうなずける内容であった
海軍のやり方は確かにやりすぎだ
だが、こうなる状況を作り上げた者達が叫んでも、説得力に欠ける
海軍の攻撃は、なおも続く
これまで撤退していた本隊が、遂に「おうみ」を始め数隻に減った空軍艦隊に突入したのだ
至近距離から、海軍艦隊は魚雷を放った
既に大半の艦が傷ついている。回避運動のため、艦隊は寸断された
そこに、続いて突入したオルキス艦隊の容赦ない砲撃が浴びせられる
炎上する「おうみ」、「あさひ」に、無数の砲撃と魚雷が浴びせられた
最新鋭の超弩級戦艦といえど、無数の艦艇の攻撃を受ければひとたまりも無い
続いて、オルキス艦隊の総攻撃が「あさひ」に殺到した
果敢に応戦する「あさひ」だったが、性能的に不利であった
多数の艦艇の砲撃を受け、遂に「あさひ」は機関室に被弾、戦闘不能となった
「おうみ」は、そのオルキス艦に対し果敢に砲撃する
しかし、撃沈できない
奴らはどれほどの性能を有しているのだ
見張り員「駆逐艦『はまかぜ』、離脱していきます!」
そうこうしているうちに、生き残った駆逐艦「はまかぜ」が、三隻の駆逐艦を率いて戦闘宙域を離脱していった
それに続いたのは、軽巡「あぶくま」だった
離脱を試みる「おうみ」だったが、既に機関を損傷していた
そして、前方に海軍の戦艦が立ち塞がった
このままでは、「するが」の二の舞だ
参謀A「刺し違えてでも、撃沈すべきです!」
参謀B「今出しうる最大の速度で、あの駆逐艦に突っ込め!あれが厚木の艦だ!」
参謀C「我が空軍の威光のため、降伏することなど・・・」
その参謀達の言葉を遮り、橋本少将は指示を出した
橋本少将「白旗を用意しろ!」
参謀B「何言ってんだ!?ふざけるな!」
参謀C「連中に投降するつもりか!?」
参謀たちが、橋本少将に詰め寄る
橋本少将「この艦の乗員の命と、空軍の威光、どちらが大切だ!?答えてみろ!」
参謀C「決まっているだろう!空軍の威光だ!だからこそ我々は・・・」
そこまで言ったところで、参謀は衛兵に取り押さえられた
橋本少将「・・・できれば、使いたくなかったがな」
こうして、空軍第六艦隊旗艦「おうみ」、及び第七艦隊旗艦「あさひ」は、グリシネ海軍・オルキス軍の連合艦隊の前に投降することとなった
二隻の戦艦に追随した数隻の艦艇は、いずれも彼らに帰順することとなった
厚木准将の確保、あるいは撃滅を目的に出撃した参謀が、彼らにより返り討ちに遭う
あまりにも滑稽なこの事態は、本国を落胆させた
たった一つの利益を挙げるとすれば、離脱した「あぶくま」が送信した、オルキス艦隊のデータだろうか
第七十五話 続く
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