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どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

以上、さくらがちる頃に。

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Re:宇宙戦艦紀伊 第七十三話
 松井一真  - 2008/12/24 0:38 -
  
激戦。そういえばこれほど多数の艦に名前をつけたのは第一話以来だろうか。

第七十三話 燃ゆる艦隊
噴煙を立てて、敵巡洋戦艦からミサイルが発射された
噴煙から察するに、あれはAD兵器だ
見張り員B「敵巡洋戦艦、AD兵器を発射!」
松井元帥「面舵、五〇度!」
「紀伊」が急旋回を開始する
敵AD兵器、「紀伊」を掠め、遠方へと飛び去っていく
回避成功だ
松井元帥「『鳥海』、『摩耶』、『白鳥』の三隻は一時退避、本艦のみで敵旗艦と交戦する!」
敵艦の主砲塔が、バラバラに撃ち始める
三隻の巡洋艦は急旋回で退避する
残った、「紀伊」は敵巡洋戦艦と交戦を開始した
敵巡洋戦艦、砲撃を開始する
しかし、まだ艦内の統制が取れていないようで、相変わらず各砲がバラバラに砲撃していた
大嵐少佐「奴さん、まだこっちの戦力を掴み切れちゃいないらしい。『敵艦は化物か』とでも震え上がってるだろうな」
まぐれ当たりのような弾も、松井元帥の指示でかわしつづけていた
松井元帥「よし、今度はこっちの番だ。主砲射撃用意!」
照準手(通信)「照準、既によし!」
砲撃手(通信)「射撃準備、既によし!いつでもどうぞ!」
大嵐少佐「撃ち方始め!」
六基の主砲塔が、斉射を開始する
敵巡洋戦艦、回避運動を取る
だが、間に合わない
十発は辛うじてかわしたが、残る二発が直撃、敵巡洋戦艦は炎上した
だが、その主砲塔はなおも撃ちつづけていた
松井元帥「第二射、射撃用意!」
敵巡洋戦艦、相変わらず当たらない砲撃を続けている
砲撃手(通信)「射撃準備よし!」
大嵐少佐「撃ち方始め!」
「紀伊」の第二斉射が始まる
数発が命中する

どういうわけか、こちらの砲撃は一切当たらない
だが、向こうの砲撃はほぼ必ず命中する
一体これは、どういうことなんだ
機関員A(通信)「くそっ、全然消えないぞ!」
機関員B(通信)「そんな事はない、何とか消火するんだ!」
機関員C(通信)「この艦がある限りラファリエス南方艦隊は不死身だ!」
機関員A(通信)「馬鹿、こんな状況じゃ消せるわけがないだろう!」
機関長(通信)「・・・機関室大破!もうダメです!」
既に所々で火の手が上がり、艦内は凄まじい事態となっている
副長「・・・やむを得ません。総員退艦しましょう」
艦長「・・・全艦放送へ・・・総員、退艦!」
「テルミール」は既に炎上し、航行不能となっていた
撃ちつづけていた砲塔も殆どが沈黙し、炎上していた
ギュスター少将以下、数十両のチョロQが甲板に集結する
そして、内火艇へと乗り込んだ
それから数十秒後、「テルミール」は大爆発を起こした

それは、近辺の重巡洋艦からも確認できた
艦長「・・・『テルミール』が沈んだ・・・」
艦長以下、幹部全員が沈黙した
副長「・・・くそっ、艦隊の指揮は誰がとるんだ!?」
見張り員「『シュミット』より発光信号!ただいまギュスター少将を収容!」
艦長「何とかするんだ!指揮系統を復旧させろ!」
艦内の混乱は、増すばかりであった

一応司令官は別の艦に救出された物の、指揮系統の混乱は収まらないようだ
一旦「鳥海」以下巡洋艦、駆逐艦隊を合流させ、隊列を組む
それに対し、指揮系統が未だ混乱しているらしい敵艦は散り散りになっていく
その向こう側に、敵の別働隊が見えた
松井元帥「よし、針路を西へ変針、敵別働隊を叩く」
全艦が変針、敵の別働隊へと向かっていく
艦数から察するに、ここまではまだまだ前哨戦。今度こそ本隊だろう

同時刻、ラファリエス軍西方第一機動部隊旗艦、空母「エルバス」
司令官「何っ、やられた?!」
見張り員「はい、帰還した偵察機からの連絡では、同第一艦隊は巡洋戦艦『テルミール』他、重巡『シェンク』以下三隻、軽巡『ランドロメド』、駆逐艦『フェンネル』以下八隻が沈没。『シュミット』を旗艦に陣形を組みなおそうとしている物の混乱状態になっているとのことです」
西方第一機動部隊は、無線が使えなくなってから、偵察機を飛ばして周囲の状況を確認していた
敵艦隊から離れていた「シュミット」から送られてきた発光信号をもとに、ようやく掴んだ情報である
参謀「司令、これは内惑星軍の奇襲です。敵艦隊を撃滅しましょう」
司令官「・・・よし、発艦準備!」
艦長「発艦準備ぃ!」
発艦準備命令が下り、艦内は慌しくなる
乗員達が一斉に機体の点検を行い、搭乗員達は格納庫に集合する

双眼鏡越しに見える艦影は、駆逐艦らしき艦影だ
その向こうには、巡洋艦らしき艦影が見える
おそらく、輪形陣を展開している。敵の機動部隊だ。こんなところにいたのか
見張り員「敵、機動部隊と思しき艦隊を発見!」
ライズドール大佐「よし、敵艦隊に突入する。両舷前進全速!」
「サレックス」以下八隻の艦が、単従陣を組んで敵艦隊へと突撃する
見張り員「前方、敵駆逐艦、射程圏に突入!」
ライズドール大佐「射撃用意!」
砲術長「目標、前方の敵駆逐艦。測距始め!」
砲塔が一斉に旋回する
測距手(通信)「照準、よし!」
砲撃手(通信)「射撃準備、よし!」
砲術長「撃ち方、始めぇ!」
各砲塔が咆哮する
敵駆逐艦、被弾して炎上する
随伴する重巡「デアリング」から魚雷が発射される
魚雷は反対側にいた二隻目の敵駆逐艦に命中、爆発する
見張り員「敵駆逐艦二、撃沈!」
ライズドール大佐「よし、全速を維持して敵艦隊に突っ込むぞ!」
炎上する二隻の間を潜り抜け、第十五巡洋艦隊は敵機動部隊へと迫った

外周に位置していた四隻の駆逐艦が、突然大破、轟沈した
撃沈された駆逐艦の一隻「ヘイドン」が残した電文では、巡洋艦四、駆逐艦四の小規模水雷戦隊であった
艦長「・・・本艦隊の戦闘能力を持ってすれば、撃退は可能です」
司令官「だが、その場合は南方艦隊の支援を放棄することになる・・・」
参謀「今は自部隊の安全が優先でしょう!」
司令官は迷っていた。発艦を優先させるか、一旦中止して退避するか
だが、直後に見張り員が叫んだ
見張り員「敵艦発見!」
司令官「・・・発艦中止!急速反転だ!」
艦長「取舵一杯!」
「エルバス」の巨体が突然旋回する
僚艦もそれに続く
だが、その判断は遅かった

西方第一機動部隊所属、重巡洋艦「シャンテクリア」、「シャトラン」は、「エルバス」の撤退を支援するために敵艦隊の前に立ちはだかった
艦長「目標、敵巡洋艦、砲撃用意!」
砲術長「砲撃用意!」
砲塔が旋回する
照準、定まる
直後、後方に布陣していた、「シャトラン」が爆発した
見張り員「・・・『シャトラン』沈没!」
艦長「何いっ!?」
「シャトラン」は大爆発を起こし、炎上、沈没した
砲術長「撃ち方始めぇ!」
残った「シャンテクリア」も、前方の巡洋艦に対して撃ち始める
だが、後方を見張っていた兵士から再び連絡が入った
見張り員「後方より巡洋艦一、駆逐艦四!」
艦長「・・・さっき『シャトラン』をやったのはこいつだったか!」
直後、「シャンテクリア」の甲板に砲弾が命中した
大爆発を起こす「シャンテクリア」
艦長「総員、退艦!」
乗員達が、急いで内火艇へと乗り込んでいく

二隻の重巡洋艦が、呆気なく火を噴いた
退避行動を取っていた「エルバス」に、敵巡洋艦が接近しつつあった
艦長「応戦始め!」
砲術長「主砲砲撃用意、目標は敵重巡!」
艦橋脇の砲塔郡が、一斉に旋回する
そして、射撃を開始する
こちらは横っ腹を見せている。弾数では間違いなくこちらの方が上だ
だが、逆にそれは、当たりやすいことを意味している
重巡洋艦三隻の猛砲撃が行われる
そして、ついに飛行甲板が炎上した
司令官「両舷前進全速、離脱しろぉ!」
だが、重巡の放ったレーザーが、飛行甲板エレベーターに直撃した
格納庫内の艦載機が、搭載していた爆弾、魚雷、そして周辺に待機していた搭乗員達を巻き添えに、大爆発を起こす
艦長「総員退艦!」
直後、甲板の各所から爆炎が噴出した
数両のチョロQが、甲板脇の内火艇へと駆け寄る
しかし、数分後、機関室から大爆発が起こった
その爆発により「エルバス」は沈んだ
艦隊司令官と艦長は、「エルバス」と運命をともにした・・・

眼前の敵航空母艦が、大爆発を起こし炎上した
退艦も殆どままならなかったようで、退避に成功した内火艇はほんの僅かのようだ
見張り員「敵空母の撃沈を確認!」
ライズドール大佐「・・・よし、針路を南へ変針。友軍部隊と合流する」
艦長「・・・司令!?」
ここから南には、敵の別働隊が確認されている
それを突破しない限り、友軍部隊との合流は不可能だ
ライズドール大佐「忘れたか?もうすぐ支援攻撃が来るはずだ」
艦長「・・・そうでしたな」
第十五巡洋艦隊は、針路を南に変針、敵艦隊を突破して友軍部隊との合流を図った

同時刻、セイロン沖上空宙域
500kmの速度を保ち、六機の機影が飛んでいる
その内二機は、最新鋭爆撃機「カリバーン」
「空中要塞」とも呼ばれる八発の超大型爆撃機で、全長84m、最高速度700km、航続距離28000kmの化物である
武装は20mm機関砲十六丁と30mm機関砲十二丁。爆弾は最大50tまで搭載可能だが、今回の任務では250kg爆弾を計二〇〇発搭載している
現在デヴォリア基地に二機が配備されており、今回作戦に参加しているのはこの二機である
護衛に当たる四機の戦闘機は、試験運用中の双発戦闘機「ホワールウィンド」
最高速度584km、航続距離2300km、武装は20mm機関砲四丁、250kg爆弾二発。重武装の重爆護衛機である
この最新鋭機で編成された航空隊を指揮するのは、ヤナギハラ中佐。グリシネ系の将校である
操縦士「もうすぐ、セイロン沖を通過します」
ヤナギハラ中佐(車種:五式中戦車)「うむ。予定通りだな」
操縦士「セイロンさえ残っていれば、真っ直ぐに通れた物ですがね」
ヤナギハラ中佐「だが、代わりにデヴォリアが陥ちていれば、この機体は存在しなかったぞ」
電探士「確かに、そうですな。電探には敵は確認できないので、このまま乗り切れれば大丈夫でしょう」
現在、セイロン基地は大日本帝国軍の占領下にあるため、その沖合いを迂回して通っている
第十五巡洋艦隊が通ってきた航路をそのままなぞっているような物である
あと数十分で目標地点に到達する。幸い、電探に敵の姿は見えなかった
第七十三話 続く

引用なし
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宇宙戦艦紀伊 第七十三話 松井一真 2008/12/24 0:34
  Re:宇宙戦艦紀伊 第七十三話 松井一真 2008/12/24 0:35
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十三話 松井一真 2008/12/24 0:37
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十三話 松井一真 2008/12/24 0:38
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十三話 松井一真 2008/12/24 0:40
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十三話 松井一真 2008/12/24 0:41
   宇宙戦艦紀伊 第七十三話 あとがき 松井一真 2008/12/24 1:12
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十三話 あとがき ダークスピリッツ 2008/12/25 0:12
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十三話 あとがき 松井一真 2008/12/25 0:57

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んー、スパムとか面倒なんで勘弁。


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