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どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

以上、さくらがちる頃に。

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Re:青き名将 第十七話
 松井一真  - 2010/4/13 23:38 -
  
久々すぎて現行HNのままだった・・・

第十七話 ビットレイク
その一方で、プロトン王国軍は首都を除いてはチョロ〜ン最大の都市、ビットレイクを攻撃する計画を立てていた
ビットレイク。キョウビーチャの北東60kmにある都市で、元々は平和な水産都市であった
20年前のあの悲劇までは
20年前、ビットレイクを襲ったのは、文字通り火の雨・・・いや、風だった
グレートブラスター。プロトン王国軍が開発した高性能榴弾で、半径200mを一瞬にして焼き尽くす
形状は大型のロケット弾とさほど変わらず、大型のロケットランチャーに搭載されて打ち出される
当時の指揮官、リピーレド元帥の命令を受け、第102中隊はビットレイクへ向かった
自分たちが持っているのが、恐ろしい大量破壊兵器であることを知らずに
単なる榴弾と思い込んでいた兵士達は、火焔に包まれるビットレイクを見て愕然とした
ただ一両その事実を知るのは、指揮官ロドスシルト少佐
本来なら、止めるべきだった
しかし、止めることは出来なかった
あの時は必死だったのだ。みんな勝ちに急ぎすぎていた
当時敵軍の指揮を執っていたのは、チョロ〜ン陸軍屈指の名将、ドグニア中佐
自身に勝るとも劣らぬ技量を持つ彼を前にすれば、苦戦を強いられることは分かっていた
怖かったのだ。正面から挑むことが
それが、あの大量虐殺を引き起こしてしまった・・・
ビットレイクに降り注いだ高性能榴弾は、瞬く間に町を焼き尽くした
家並み、港、停泊する船
そして、そこに生活するチョロQたちまでも・・・
ロドスシルト少佐「・・・できれば、もう武器を担いでは行きたく無い街だ」
ロドスシルトは、街に負い目を持っていた
「20年前の復讐だ!俺の家族を殺した虐殺車どもめ!」
上陸作戦のとき、コムニエムに重傷を負わせた兵士の言葉だ
その兵士は20年前、ドグニア中佐の下で戦っていた
「きっと生きては帰れないだろう」。そう言って家を出た彼を待っていたのは、真逆の事態だった
帰れないはずだった自分は生きて街に戻り、帰るはずだった家は消し炭にされていた
中佐と共に撤退して生き延びた彼は、20年もの間復讐の時を待っていたのだ
そして、シュパシュア半島でそれを実行した
しかし、直後に飛び込んできたコムニエムの同僚に捕縛され、輸送船まで連れられた
現在は本土の収容所に居るはずだ
コムニエムと同年代の若いTH400は、何を思って戦場にいたのだろうか
ビスカイト中将「・・・少佐、決まったぞ」
隣に座っているビスカイト中将が言う
ビスカイト中将「陸上戦力と航空戦力による総攻撃、だそうだ」
総攻撃!?
またあの悲劇を再現するとでも言うのか
ロドスシルト少佐「・・・それは、本当ですか!?」
ビスカイト中将「・・・ああ、事実だ」
その言葉を聞き、ロドスシルトは愕然とした
やはり上は、あの水産都市を再び火の海にしたいらしい
いや、今までも、チョロ〜ンの大都市は言われずとも火の海になっていた
マッグユーノスの工業地帯、キョウビーチャの市街地・・・
これは大都市ではないが、ミニッツワーモのレーダー基地もそうである
ロドスシルト少佐「・・・中将。一つ疑問に思っているんですが・・・」
ビスカイト中将「どうした?」
ロドスシルト少佐「今回のビットレイク攻略は、どういう意図があってのことですか?」
ビスカイト中将「・・・敵の戦力を減殺する。以上」
ビスカイトは冷徹に答えた
ロドスシルト少佐「・・・それって、多くのチョロ〜ン国民を殺せって意味ですよね?中将はそれを・・・!?」
ビスカイト中将「これは私の決定ではない。上の決定だ。従わざるを得ないのが軍人の務めだろう」
ロドスシルト少佐「正しいことをするために偉くなったんじゃないんですか、中将!?」
ロドスシルトはビスカイトに詰め寄る
ビスカイト中将「・・・すまない、少佐。これが祖国の、プロトンの正義なんだ・・・」
ロドスシルト少佐「こんなことでいいんですか!?私はキュワールの平和のために軍人になったのです!チョロQを無意味に殺すためになど・・・!」
ビスカイト中将「それは私も同じだ!」
ロドスシルトの言葉を遮って、ビスカイトが言う
ビスカイト中将「・・・私も、フェレックス大将も同じ意見だった。この作戦には反対したんだ!しかし・・・しかし・・・!」
この作戦が通ってしまったのだ
それにも、ある理由があった
ビスカイト中将「知っているだろう。QQQQがチョロ〜ン北西部を狙っているという話。もし彼らに先を越されれば、ビットレイクの悲劇なんて目じゃないほどの悲劇がチョロ〜ンを襲うはずだ!」
二両は、QQQQについて凄まじい事実を知っていた
「QQQQによって敗れた国の政治家・軍幹部他は、全てQQQQ軍により死刑」
「国民は全員QQQQに強制連行、あるいは死刑」
QQQQの国際法に書かれていた一文だ
もしこれが事実ならば、QQQQが戦争に参加し、そして勝利すれば、確実に相手国を滅ぼせることになる
生き残った国民は残らずQQQQで強制労働を受ける
その仕打ちは、きっと凄まじい物だろう
一体この法律を書いたのは、どんなチョロQなのだろう
ビスカイト中将「あんな油の通わないチョロQどもに、このチョロ〜ンを蹂躙させてなるものか!」
ビスカイトもまた、チョロ〜ン紛争に負い目を抱いていた
だからこそ、無益な殺生は避けたい
ビスカイト中将「・・・だから、否定する理由が、見つからなかったんだ・・・」
殺戮車たちに、一つの国も蹂躙させない
そのためには、多くの国民の犠牲を以ってでも戦う
ふとロドスシルトは、先の怪獣とQQQQ軍の戦闘を思い出した
幹部達はみな、国民を守ることよりも、怪獣を倒すことを優先していた
真っ先に日戦軍団がリーダーシップを取り、市街地に部隊を展開したからこそ、被害を最小限に抑える事が出来たのだ
もし日戦軍団が怪獣対策に乗り出さず、QQQQが単体で怪獣と戦っていたら・・・?
ノースポートは、恐らく壊滅していただろう
そう、あのビットレイクのように・・・
ビスカイト中将「・・・決まったからには。最善を尽くせ。それが我々に課された使命であり、任務だ」
ロドスシルトのほうを向き直り、ビスカイトが言った
ここまで真剣にロドスシルトに頼み込んだビスカイトを見たのは、恐らく第二次キュワール大戦以来だろう
軍上層部の無謀な作戦に付きあわされ、苦戦を強いられたあの時
部下のロドスシルトに指揮を引き継ぐよう命じたビスカイトは、部下と共に攻撃に向かい消息を絶った
実際は敵軍に捕らえられただけだったのだが、一時は戦死の可能性も考えたロドスシルトは涙した
ロドスシルト少佐「・・・分かりました。最善を尽くします・・・一つだけ、誓わせてください」
それを聞いたビスカイトは、先の言葉を予想して言った
ビスカイト中将「・・・ビットレイクは、二度と焼かせない。だな?」
やはりビスカイトも、思いは同じだった
絶対に、悲劇は繰り返させない
既に何度も繰り返しているから、今度こそ・・・

チョロQアイランド領、ゲープコッチ島
上空では凄まじい航空戦が繰り広げられ、地上には無数の高射砲が展開している
別荘の庭に飛び出した深緑色のチョロQが、空を見上げて言う
深緑のチョロQ「行けぇ!帝国の爆撃機なんて叩き落せぇ!」
彼の見上げる先には、大型爆撃機を攻撃する連合軍の戦闘機の姿がある
同じく庭に飛び出した黒いプレジデントが駆け寄ってくる
黒いチョロQ「閣下、危険です!中へ!」
深緑のチョロQ「かまわん!私は元大統領だ!これしきのことなど・・・」
黒いチョロQ「空襲の真っ只中で飛び出していく政治家がどこに居ますか!?」
深緑のチョロQの前に停止して、制止する黒いプレジデント
すると、別荘に向かって急降下爆撃機が向かってきた
黒いチョロQ「言わんこっちゃない!早く地下壕へ!」
深緑のチョロQ「連合軍航空隊が信頼できんのか!?」
黒いチョロQ「信頼していますが、もしものことが・・・!」
爆撃機は投下体勢に入る
そのときであった
爆撃機が銃撃を受け大爆発を起こした
そのまま別荘の上空をすり抜け、海上に墜落していった
深緑のチョロQ「どうだ!これが連合軍航空隊の力だ!」
空を見上げ、全身で歓喜を表現する深緑のチョロQ
行動派と聞いていたが、なんと言うか子供っぽいと黒いプレジデントは思った
国内のあまりにも目まぐるしい政治体系の変遷から、職を辞した黒いプレジデントは、いつしかかつて付いていた深緑のチョロQの下にいた
遠方で爆音が聞こえる
高射砲の咆哮だ
上空を見ると、炎上する爆撃機の姿
高度を下げ、海上へ落ちていく
爆発と共に、水柱が上がる
そのとき、上空から轟音が響き渡る
敵の急降下爆撃機だ
黒いチョロQ「こっちに来る!閣下、危ない!」
深緑色のチョロQが、小銃を取り出す
そして、爆撃機に向けて構える
黒いチョロQ「閣下!無茶ですよ!」
深緑のチョロQ「まあ見てろ!」
そう言って、深緑のチョロQは引き金を引いた
銃撃は爆撃機に命中する
爆撃機はなおもこちらに向かってくる
すると、銃弾がエンジン部に直撃した
爆発し、海面へ墜落する爆撃機
深緑のチョロQ「見たか、今の!?」
黒いチョロQのほうに振り返り、得意げに言う深緑のチョロQ
黒いチョロQは思った
やっぱり振り回されるのは政治事情よりも、政治家そのもののほうが良い。そしてその政治家が優秀であればそれでよい、と
第十七話 続く
引用なし
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青き名将 第十七話 松井 2010/4/13 23:37
  Re:青き名将 第十七話 松井一真 2010/4/13 23:38
   Re:青き名将 第十七話 松井一真 2010/4/13 23:39
   Re:青き名将 第十七話 松井一真 2010/4/13 23:40
   Re:青き名将 第十七話 松井一真 2010/4/13 23:42
   青き名将 第十八話 松井一真 2015/11/3 18:59
   Re:青き名将 第十八話 松井一真 2015/11/3 19:00
   Re:青き名将 第十八話 松井一真 2015/11/3 19:01
   Re:青き名将 第十八話 松井一真 2015/11/3 19:02
   青き名将 第十八話 あとがき 松井一真 2015/11/3 19:04

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んー、スパムとか面倒なんで勘弁。


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