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雑談板 チョロQ小説板  

どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

以上、さくらがちる頃に。

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青き名将 第十七話 松井 2010/4/13 23:37
  Re:青き名将 第十七話 松井一真 2010/4/13 23:38
   Re:青き名将 第十七話 松井一真 2010/4/13 23:39
   Re:青き名将 第十七話 松井一真 2010/4/13 23:40
   Re:青き名将 第十七話 松井一真 2010/4/13 23:42
   青き名将 第十八話 松井一真 2015/11/3 18:59
   Re:青き名将 第十八話 松井一真 2015/11/3 19:00
   Re:青き名将 第十八話 松井一真 2015/11/3 19:01
   Re:青き名将 第十八話 松井一真 2015/11/3 19:02
   青き名将 第十八話 あとがき 松井一真 2015/11/3 19:04


青き名将 第十七話
 松井  - 2010/4/13 23:37 -
  
ようやく「(仮題)」が取れたわけですが、遅れに遅れた第十七話。攻撃も延期です。

第十七話 ビットレイク
彼らがその街にたどり着いたとき、街は火の海に包まれていた
数日前まで自分たちがいたはずの料亭のあった辺りには、黒く焼け爛れた木材がむなしく建っていた
近づいてみると、その木材が崩れ落ち、すでに建物の跡形をとどめていないことを示した
通りへと振り返ると、他の建物も同じようになっていた
骨組みだけが残っているもの
完全に消滅しているもの
今なお原形をとどめているが、火の手が上がっているもの
チョロ〜ン将校「・・・どうなってるんだ、これは!?」
それは、もはや街とは呼べなくなっていた
チョロ〜ン将校「誰かいないのか!?」
部下たちに生存車を探すよう命じ、自分も街中を走り回った
街にあるもの、すべてが燃え上がっている
空を見上げると、黒い煙が立ち込めていた
航空機の飛ぶ轟音は聞こえない
一体、何がどうなったというのだろうか
彼らがこの街を出たとき、異常は見られなかった
敵の部隊が接近しているという報告を受け、直ちに出動
交戦した敵部隊を撃退し、そのままキョウビーチャの奪還へと向かった
しかし、守備隊の姿が見られないことから、急いで反転したのだ
そのときだった。街のほうから黒煙が立ち上ったのは
いや、黒煙だけではなかった
巨大なきのこ雲が立ち上ったのだ
あれはおそらく、プロトン軍の新型爆弾だ
ただの一発で、街一つを吹き飛ばす
プロトン軍は本当に、そんな兵器を開発していたのだ
チョロ〜ン兵士「隊長、市街地も火の海です。生存車らしきものは・・・」
チョロ〜ン将校「よし、漁港をあたるぞ!」
しかし、漁港へ行っても、状況は変わらなかった
ただ、唯一違っているものがあった
市民の姿があったのだ
部下たちが急いで助け起こそうとする
しかし、その車体には、すでに弾痕が刻まれていた
チョロ〜ン兵士「隊長!これは・・・」
傍らにいた別の市民の車体にも、無数の弾痕が刻まれていた
将校は思った。これが大国の慢心というやつか、と
圧倒的戦力で敵を駆逐し、たとえ戦えないものであっても敵性民は皆殺し
伊達にQシュタインを打ち負かしてはいないということか
しかし、これはいくらなんでもやりすぎだ
連中だって油の通ったチョロQのはずだ
敵将の中には、これを好まないやつがいたと聞いていたが・・・
そのとき、近くで銃声が聞こえた
銃声のした方角へ向かってみると、物陰から一台のチョロQが現れた
かと思うと、噴煙を上げて爆発した
出撃前、盛大に見送ってくれた漁師だった
後を追うように現れたのは、M4A3中戦車
そのうちの一両が持っていた旗は、何度も戦場で見たデザイン
青地に、羽を広げた鳥を思わせる白い徽章
紛れも無く、「西の大国」だった
チョロ〜ン兵士「貴様らぁ・・・こんなことをして、許されると思っているのかぁ!?」
部下の一両が声を荒げる
それを見た敵の将校が、こう呟いた
プロトン将校「・・・敵性国民は、徹底的に排除する必要がある。もちろん、貴様らもだ!」
敵の将校は、冬季迷彩を思わせる白い塗装に、国籍を示すかのように青い斑点が描かれていた
車体脇に輝く階級章が、彼の階級を示していた
元帥。こんな奴が、元帥にまで上っているというのか
プロトン将校「やれ。一両たりとも残すな!」
敵将がそういうと、無数のM4A3が射撃を開始した
部隊は必死に応戦するが、一両、また一両と破壊されていく
チョロ〜ン兵士「隊長だけでも、隊長だけでも生き残ってください!生き残って、連中の非道を明かしてください!」
部隊の指揮を執った将校は何とか生き残り、あることを誓った
なんとしてでも、奴らを倒す。と
CQ暦215年、夏の出来事であった

QQQQ沖に現れた謎の大怪獣は、キュワール各国を震撼させた
連合軍の共同作戦の前にそれは崩れたが、通常火器の攻撃を寄せ付けず、最終的には空中戦艦の攻撃により撃退されたことから、キュワール連合軍内でも空中戦艦の建艦競争が始まることは大いに予想された
しかし、その建艦競争は、現時点では始まらなかった
というのも、南方における戦況が原因であった
特にQトルック帝国領グッドウェイ諸島の戦闘は熾烈を極めた
本島、グッドウェイ島に展開するQグリーン製装甲列車はQシュタイン軍地上部隊の攻撃を寄せ付けなかった
大きな島の内陸部に配置し、航空攻撃を行おうとすれば森林地帯に逃げる
線路を破壊すれば、工作部隊が夜間のうちに速攻で修理する
グッドウェイの戦闘は膠着状態に陥った
一方、チョロ〜ン方面で戦うプロトン王国軍は、一つの問題に直面した
ゲープコッチに接近しつつある航空隊の対処だ
通信士「『アーチャーフィッシュ』から入電です!『敵艦隊はゲープコッチ島へ向かいつつある模様』!」
航空基地の通信士が、司令官に報告する
基地司令「第一〇二、一〇三、一〇四航空隊、緊急発進急げ!」
基地司令官が直ちに離陸の指示を出す
管制官A「第一〇二航空隊は直ちに滑走路へ!」
管制官がそれを復誦する
ラグラ大尉(通信)「了解!」
複数のP−40戦闘機が、駐機場から滑走路へ移動を始める
そして、次々と離陸していく
管制官A「第一〇二航空隊各機、高度制限解除!」
管制官B「第一〇三航空隊は直ちに滑走路へ!」
それを見て、管制官が次の指示を出す
現在グリシネ上空では、ウルタンク帝国軍の重爆飛行隊と、グリシネ海空軍及び日戦軍団航空隊の激戦が繰り広げられている
プロトン王国軍も、急遽ロナルミックの航空基地から航空隊を出撃させた
それとほぼ同時刻、ウルタンク帝国海軍も、航空隊を発進させた
空を埋め尽くすかのような、航空機の編隊
中には中型爆撃機の姿もあった
空母から発進したまでは良いが、果たしてそれからどうするのだろうか、と少し考えた
そういえば、ここから北に行けば、彼らが占領したノイズシティがあるのだ
おそらく、そこに着陸するつもりだろう
だが、絶対にその過程で、この街を焼かせはしない
ラグラ大尉「各機、散開して敵機を撃墜せよ!」
数機のP−40が旋回し、敵爆撃機を攻撃する
ラグラ大尉機も旋回し、敵の爆撃機を捕捉する
投下体勢に入り、降下しようとする爆撃機を追う
後ろについて、機銃射撃
一機を落とし、旋回して別の機体を狙う
水平爆撃の体勢に入る中型爆撃機を狙い、上昇する
下方からの一撃で、中型爆撃機は撃墜された
付近を飛んでいた中型爆撃機も、爆炎に包まれる
僚機が撃墜したようだ
そのまま編隊の上空まで上昇し、敵戦闘機を狙い急降下
僚機を狙い、旋回する戦闘機を狙う
こちらに気づいたらしい敵機は、旋回して射線から逃れようとする
しかし、見越し射撃により、機首から銃撃を受け炎上した
再び降下し、敵の艦上爆撃機を狙う
銃座からの反撃をもろともせず、射撃を開始する
銃撃を翼に受け、爆発する艦上爆撃機
眼下の街では、無数の高射砲が砲身を持ち上げている
現状は互角。このまま押し切りたい
しかし、僚機から新たな報告が入った
プロトン航空兵A「隊長!敵の第二派です!」
遠方を見ると、いくつかの大型爆撃機がこちらに向かってきている
恐らくノイズシティから離陸した援軍だろう
護衛にはいくつかの戦闘機もついてきている
あれほどの数では、現在の戦力だけでは押さえられない
ラグラ大尉「Qシュタイン軍はどうした!?」
確かQシュタインに援軍を要請したはずだが
プロトン航空兵A「こちらに向かっているはずです!」
僚機から再び報告が入る
確かに、離陸の報告は入っていた
しかし、今のところ援軍は到着していないようだ
前方で複数の艦上爆撃機が急降下を開始した
どうやら爆弾の投下体勢に入ったようだ
直ちに追撃に移る
奇襲攻撃で一機を撃墜し、旋回して別の機体を狙う
しかし、思ったよりスピードが速かった
こちらの攻撃をすり抜け、急降下していく機体
高射砲により一機が撃墜されるが、なおも三機が残っていた
そのとき、残った三機が爆発した
その後を飛行していく、三機の戦闘機
Qシュタイン航空兵「こちらQシュタイン帝国軍第二〇三航空隊。すまない、少し出遅れた」
Qシュタインの戦闘機隊が駆けつけてくれたようだ
ラグラ大尉「いや、ちょうどいいタイミングだった。戦闘機を叩いてくれ!」
Qシュタイン航空兵「了解!」
Qシュタインの戦闘機が旋回し、敵戦闘機を攻撃に向かう
ラグラ大尉機も上昇し、敵爆撃機を攻撃する
そろそろこちらの第二派も到着するはずだ
一気に畳み掛けて、この街を守り抜くのだ
第十七話 続く
引用なし
パスワード
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322; .NE...@softbank219210146010.bbtec.net>


Re:青き名将 第十七話
 松井一真  - 2010/4/13 23:38 -
  
久々すぎて現行HNのままだった・・・

第十七話 ビットレイク
その一方で、プロトン王国軍は首都を除いてはチョロ〜ン最大の都市、ビットレイクを攻撃する計画を立てていた
ビットレイク。キョウビーチャの北東60kmにある都市で、元々は平和な水産都市であった
20年前のあの悲劇までは
20年前、ビットレイクを襲ったのは、文字通り火の雨・・・いや、風だった
グレートブラスター。プロトン王国軍が開発した高性能榴弾で、半径200mを一瞬にして焼き尽くす
形状は大型のロケット弾とさほど変わらず、大型のロケットランチャーに搭載されて打ち出される
当時の指揮官、リピーレド元帥の命令を受け、第102中隊はビットレイクへ向かった
自分たちが持っているのが、恐ろしい大量破壊兵器であることを知らずに
単なる榴弾と思い込んでいた兵士達は、火焔に包まれるビットレイクを見て愕然とした
ただ一両その事実を知るのは、指揮官ロドスシルト少佐
本来なら、止めるべきだった
しかし、止めることは出来なかった
あの時は必死だったのだ。みんな勝ちに急ぎすぎていた
当時敵軍の指揮を執っていたのは、チョロ〜ン陸軍屈指の名将、ドグニア中佐
自身に勝るとも劣らぬ技量を持つ彼を前にすれば、苦戦を強いられることは分かっていた
怖かったのだ。正面から挑むことが
それが、あの大量虐殺を引き起こしてしまった・・・
ビットレイクに降り注いだ高性能榴弾は、瞬く間に町を焼き尽くした
家並み、港、停泊する船
そして、そこに生活するチョロQたちまでも・・・
ロドスシルト少佐「・・・できれば、もう武器を担いでは行きたく無い街だ」
ロドスシルトは、街に負い目を持っていた
「20年前の復讐だ!俺の家族を殺した虐殺車どもめ!」
上陸作戦のとき、コムニエムに重傷を負わせた兵士の言葉だ
その兵士は20年前、ドグニア中佐の下で戦っていた
「きっと生きては帰れないだろう」。そう言って家を出た彼を待っていたのは、真逆の事態だった
帰れないはずだった自分は生きて街に戻り、帰るはずだった家は消し炭にされていた
中佐と共に撤退して生き延びた彼は、20年もの間復讐の時を待っていたのだ
そして、シュパシュア半島でそれを実行した
しかし、直後に飛び込んできたコムニエムの同僚に捕縛され、輸送船まで連れられた
現在は本土の収容所に居るはずだ
コムニエムと同年代の若いTH400は、何を思って戦場にいたのだろうか
ビスカイト中将「・・・少佐、決まったぞ」
隣に座っているビスカイト中将が言う
ビスカイト中将「陸上戦力と航空戦力による総攻撃、だそうだ」
総攻撃!?
またあの悲劇を再現するとでも言うのか
ロドスシルト少佐「・・・それは、本当ですか!?」
ビスカイト中将「・・・ああ、事実だ」
その言葉を聞き、ロドスシルトは愕然とした
やはり上は、あの水産都市を再び火の海にしたいらしい
いや、今までも、チョロ〜ンの大都市は言われずとも火の海になっていた
マッグユーノスの工業地帯、キョウビーチャの市街地・・・
これは大都市ではないが、ミニッツワーモのレーダー基地もそうである
ロドスシルト少佐「・・・中将。一つ疑問に思っているんですが・・・」
ビスカイト中将「どうした?」
ロドスシルト少佐「今回のビットレイク攻略は、どういう意図があってのことですか?」
ビスカイト中将「・・・敵の戦力を減殺する。以上」
ビスカイトは冷徹に答えた
ロドスシルト少佐「・・・それって、多くのチョロ〜ン国民を殺せって意味ですよね?中将はそれを・・・!?」
ビスカイト中将「これは私の決定ではない。上の決定だ。従わざるを得ないのが軍人の務めだろう」
ロドスシルト少佐「正しいことをするために偉くなったんじゃないんですか、中将!?」
ロドスシルトはビスカイトに詰め寄る
ビスカイト中将「・・・すまない、少佐。これが祖国の、プロトンの正義なんだ・・・」
ロドスシルト少佐「こんなことでいいんですか!?私はキュワールの平和のために軍人になったのです!チョロQを無意味に殺すためになど・・・!」
ビスカイト中将「それは私も同じだ!」
ロドスシルトの言葉を遮って、ビスカイトが言う
ビスカイト中将「・・・私も、フェレックス大将も同じ意見だった。この作戦には反対したんだ!しかし・・・しかし・・・!」
この作戦が通ってしまったのだ
それにも、ある理由があった
ビスカイト中将「知っているだろう。QQQQがチョロ〜ン北西部を狙っているという話。もし彼らに先を越されれば、ビットレイクの悲劇なんて目じゃないほどの悲劇がチョロ〜ンを襲うはずだ!」
二両は、QQQQについて凄まじい事実を知っていた
「QQQQによって敗れた国の政治家・軍幹部他は、全てQQQQ軍により死刑」
「国民は全員QQQQに強制連行、あるいは死刑」
QQQQの国際法に書かれていた一文だ
もしこれが事実ならば、QQQQが戦争に参加し、そして勝利すれば、確実に相手国を滅ぼせることになる
生き残った国民は残らずQQQQで強制労働を受ける
その仕打ちは、きっと凄まじい物だろう
一体この法律を書いたのは、どんなチョロQなのだろう
ビスカイト中将「あんな油の通わないチョロQどもに、このチョロ〜ンを蹂躙させてなるものか!」
ビスカイトもまた、チョロ〜ン紛争に負い目を抱いていた
だからこそ、無益な殺生は避けたい
ビスカイト中将「・・・だから、否定する理由が、見つからなかったんだ・・・」
殺戮車たちに、一つの国も蹂躙させない
そのためには、多くの国民の犠牲を以ってでも戦う
ふとロドスシルトは、先の怪獣とQQQQ軍の戦闘を思い出した
幹部達はみな、国民を守ることよりも、怪獣を倒すことを優先していた
真っ先に日戦軍団がリーダーシップを取り、市街地に部隊を展開したからこそ、被害を最小限に抑える事が出来たのだ
もし日戦軍団が怪獣対策に乗り出さず、QQQQが単体で怪獣と戦っていたら・・・?
ノースポートは、恐らく壊滅していただろう
そう、あのビットレイクのように・・・
ビスカイト中将「・・・決まったからには。最善を尽くせ。それが我々に課された使命であり、任務だ」
ロドスシルトのほうを向き直り、ビスカイトが言った
ここまで真剣にロドスシルトに頼み込んだビスカイトを見たのは、恐らく第二次キュワール大戦以来だろう
軍上層部の無謀な作戦に付きあわされ、苦戦を強いられたあの時
部下のロドスシルトに指揮を引き継ぐよう命じたビスカイトは、部下と共に攻撃に向かい消息を絶った
実際は敵軍に捕らえられただけだったのだが、一時は戦死の可能性も考えたロドスシルトは涙した
ロドスシルト少佐「・・・分かりました。最善を尽くします・・・一つだけ、誓わせてください」
それを聞いたビスカイトは、先の言葉を予想して言った
ビスカイト中将「・・・ビットレイクは、二度と焼かせない。だな?」
やはりビスカイトも、思いは同じだった
絶対に、悲劇は繰り返させない
既に何度も繰り返しているから、今度こそ・・・

チョロQアイランド領、ゲープコッチ島
上空では凄まじい航空戦が繰り広げられ、地上には無数の高射砲が展開している
別荘の庭に飛び出した深緑色のチョロQが、空を見上げて言う
深緑のチョロQ「行けぇ!帝国の爆撃機なんて叩き落せぇ!」
彼の見上げる先には、大型爆撃機を攻撃する連合軍の戦闘機の姿がある
同じく庭に飛び出した黒いプレジデントが駆け寄ってくる
黒いチョロQ「閣下、危険です!中へ!」
深緑のチョロQ「かまわん!私は元大統領だ!これしきのことなど・・・」
黒いチョロQ「空襲の真っ只中で飛び出していく政治家がどこに居ますか!?」
深緑のチョロQの前に停止して、制止する黒いプレジデント
すると、別荘に向かって急降下爆撃機が向かってきた
黒いチョロQ「言わんこっちゃない!早く地下壕へ!」
深緑のチョロQ「連合軍航空隊が信頼できんのか!?」
黒いチョロQ「信頼していますが、もしものことが・・・!」
爆撃機は投下体勢に入る
そのときであった
爆撃機が銃撃を受け大爆発を起こした
そのまま別荘の上空をすり抜け、海上に墜落していった
深緑のチョロQ「どうだ!これが連合軍航空隊の力だ!」
空を見上げ、全身で歓喜を表現する深緑のチョロQ
行動派と聞いていたが、なんと言うか子供っぽいと黒いプレジデントは思った
国内のあまりにも目まぐるしい政治体系の変遷から、職を辞した黒いプレジデントは、いつしかかつて付いていた深緑のチョロQの下にいた
遠方で爆音が聞こえる
高射砲の咆哮だ
上空を見ると、炎上する爆撃機の姿
高度を下げ、海上へ落ちていく
爆発と共に、水柱が上がる
そのとき、上空から轟音が響き渡る
敵の急降下爆撃機だ
黒いチョロQ「こっちに来る!閣下、危ない!」
深緑色のチョロQが、小銃を取り出す
そして、爆撃機に向けて構える
黒いチョロQ「閣下!無茶ですよ!」
深緑のチョロQ「まあ見てろ!」
そう言って、深緑のチョロQは引き金を引いた
銃撃は爆撃機に命中する
爆撃機はなおもこちらに向かってくる
すると、銃弾がエンジン部に直撃した
爆発し、海面へ墜落する爆撃機
深緑のチョロQ「見たか、今の!?」
黒いチョロQのほうに振り返り、得意げに言う深緑のチョロQ
黒いチョロQは思った
やっぱり振り回されるのは政治事情よりも、政治家そのもののほうが良い。そしてその政治家が優秀であればそれでよい、と
第十七話 続く
引用なし
パスワード
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Re:青き名将 第十七話
 松井一真  - 2010/4/13 23:39 -
  
平和な街並み。多分次回の冒頭あたりにでももう少し描写すると思います。

第十七話 ビットレイク
ビットレイクの市街地では、黙祷する市民と兵士たちの姿があった
あの日から、どれほどの年が経っただろうか
あの紛争で、この街は一度滅んだ
無慈悲なる大国の攻撃により、市民のほとんどが死んだ
以来、あの戦いがあった日に、街にいるほとんどの市民が広場で黙祷するのだという
パナールとブレダの姿も、そこにあった
押し黙った群集たちの間には、どんよりとした空気が立ち込めていた
その式典が終わった後、二両は街中へと進んでみた
キョウビーチャのように木造家屋が立ち並ぶような光景ではないが、風情のある街並みである
パナール上等兵「・・・今度、奴らがこの街に攻め込んできたら、どうする?」
ブレダ上等兵「・・・勿論、殲滅する。一両たりとも残らず、な」
既に彼らにとって、プロトン王国軍は憎むべき悪であった
ブレダ上等兵「奴らは一度・・・この街を焼いた。その理由・・・知ってるだろ?」
パナール上等兵「ああ。囮作戦だ」
わが軍をおびき寄せるための、囮。そのために、この街は焼かれた
指揮官のドグニア中佐は、責任を取るべくこの街・・・の跡地で戦ったという
焼け野原と化した街に攻め込んだプロトン軍に対し、最後の一兵になるまで戦い抜き、彼自身も自決しようとした
しかし、それを止めたのは上の判断だった
「優秀な指揮官を失うのは惜しい」、ただそれだけだった
「守るべき市民と部下を死なせておいて、おめおめ生き残る術があるか」と反論したが、聞き入れてくれるはずも無かったという
パナール上等兵「上もずいぶん冷たいもんだよなぁ。応援の一つでも遣してくれれば・・・」
ジョロンバ軍曹「おいそこ!何辛気臭くなってんだ!いくら漁業の街っつってもお前らまで塩っぽくなる必要ねぇぞ!」
そういって会話に割り込んできたのは、第692分隊のジョロンバ軍曹だ
分隊が壊滅したため、パナールとブレダは現在彼らと行動している
ブレダ上等兵「ジョロンバ軍曹!?」
ジョロンバ軍曹「俺たちもここに呼ばれた。やっぱり上は分かってるなぁ。前の轍は踏まないつもりだ。どうせその話だろ?」
さらっと割り込んでおいて、どうやら話の内容を掴んでいたらしい
確かに、二両が話しているのは援軍の話だ
ジョロンバ軍曹「そもそも前の大戦はなぁ、戦力を分散させすぎたんだ。連中が大軍で攻めてくるってことが分かってるのに、小さな町にまで部隊を置いて。そんなんだから将校拉致られるんだよ。それでさぁ、その拉致された将校の話なんだが、聞いてみないか?」
パナール上等兵「いえ・・・遠慮しておきます」
パナールは話の内容を大体知っていた。とても恐ろしい話だった
あらゆる走行装置を引っぺがされて、ガラクタのように扱われた、というのが話の要点だ
そもそも力技で攻めるプロトンが、わざわざ将校を拉致して尋問するということ自体が怪しいのだ。ストレスがたまって八つ当たりがしたかったに違いない。相手が相手だけにどうも怪しいが
ジョロンバ軍曹「そうか。じゃあしょうがねぇや。俺の隊に置かれてた胡散臭い装脚戦車の話でもするか。あのトップヘビーの・・・なんて名前だったっけなぁ?」
そう言って、ジョロンバ軍曹は唸っている
ブレダ上等兵「・・・それって、『パンサーホース』じゃないですか?」
ジョロンバ軍曹「そう、それだ!その水道みたいな名前のやつ。その装脚戦車がよぉ、足つきの癖にホバーっちゅうめんどくせぇやつなんだよ。その癖に25cm砲なんて海軍の巡洋艦に乗っけるぐらいでかい砲台乗っけちまったから、坂道登ったら強風に煽られて横転してはい、おしまい。なんて失敗作だ」
パナール上等兵「あれってそんなに酷かったんですか!?」
パナールは驚愕した。確か資料では「壮烈無比な火力を有するチョロ〜ン陸軍の超兵器」みたいな煽り文句が書かれていたはずだが
ジョロンバ軍曹「ああ、酷い代物だ。現場で使った俺が言うんだから間違いない。あれが役立つのなんて、せいぜい砂漠の上か平べったい草原くらいだろ。キョウビーチャは入り組んでるから無理あったんだよ」
さらに倒されてからというもの、プロトン軍に分解されて回収されたというのだから、なんとも悲惨である
その後の紛争で投入された装脚兵器は、パンサーホースの部品を参考にしたものだと言われている
ジョロンバ軍曹「あれならQシュタインのペテロだかヘドロだか言うやつのほうが優秀だな。まったく横転しなかったらしいし」
ブレダ上等兵「・・・『ヘテロ』じゃないですか?」
ジョロンバ軍曹「いちいちうるさいな。別にいいじゃねぇか名前なんて。どっちにしてもなぁ、うちの軍の巨大兵器で成功したのは、あの空中戦艦ぐらいだってことだ」
やはり頼りになるのは、あの空中戦艦だけのようだ
空軍の開発した新兵器。本来の任務は爆撃機の護衛だったが、もっぱら地上掃射用に使われるようになった
現在も散発的に爆撃などに用いられており、プロトン軍にわずかながら打撃と与えているという
聞いた話では、空中戦艦を用いたプロトン本土空襲も計画しているらしい
実現すれば、プロトンに大打撃を与えられるはずだ
ジョロンバ軍曹「ここが正念場だ。なんとしてでも食い止めるぞ。その前に・・・腹が減っては戦はできぬだ。昼飯食いに行くぞ」
ブレダ上等兵「何かおいしい店でも知ってるんですか?」
ジョロンバ軍曹「当たり前だ。俺の隊の奴の知り合いが板前やってるんだ。今日はそこだ」
一度滅んだこの街で、彼らは誓った
二度と、この町を焼かせない、と
第十七話 続く
引用なし
パスワード
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Re:青き名将 第十七話
 松井一真  - 2010/4/13 23:40 -
  
幕僚たち。グリシネの幕僚と比べると、扱いはまだまだ良くないところ。

第十七話 ビットレイク
司令部に集う、数両の戦車
その中心のレオパルト2A5は、どこと無く浮かない表情だった
チョロ〜ン陸軍、第三〇一中隊指揮官、ドグニア中佐。二〇年前、同じビットレイクの防衛についていたQタンク
有能な指揮官である一方、射撃の名手でもあり、狙った獲物は逃さない
だが、二〇年前、彼は守るべきものを守ることができなかった
「敵性国民は、徹底的に排除する必要がある」。あの時戦った敵将の言葉は、今でも覚えている
終戦後、彼は私的にその敵将について調べた
プロトン王国陸軍の主力部隊指揮官、リピーレド元帥
陸軍創設当初からのベテラン幹部で、陸戦においては向かうところ敵なしの猛将
だが自国の戦力を過信し、強大な戦力を大量投入する物量戦を好む傾向にある
少数精鋭主義のビスカイト中将とは何度も対立していたらしい。そしてそのビスカイト中将の腹心の部下、ロドスシルト少佐があの戦いに参加していたというが・・・
一体なぜ、ロドスシルト少佐はあの作戦を止めなかったのだろうか
ドグニア中佐「・・・勇猛果敢だが、敵の戦力を見極めて効率的な作戦を行うというロドスシルトと、物量と火力の力技で攻めるリピーレド。なぜあの二両が手を組んだ・・・?」
そして数週間前のキョウビーチャ攻略戦でも、ロドスシルト少佐とリピーレド元帥が共同戦線を張ったという
水と油の二両が、なぜ手を組んだのだろうか
ドグニア中佐「・・・我が軍にはあのときとは比べ物にならないほどの戦力がある。力技のリピーレドだけが攻めてくるのなら、防波堤となれるだろう。しかし・・・」
キョウビーチャの戦訓で明らかだ。ロドスシルト少佐は要塞の隙を突いて攻め込んできた
それにより部隊が総崩れとなり、リピーレド元帥の本隊の侵入を許す結果となった
プロトン国民による義勇兵集団、プロトンレジスタンスも無視できない
正規軍に属さないゆえ、命令系統に縛られない遊軍として存在し、予想外な方角から攻めて来る
その攻略の完璧さは、彼らさえもロドスシルト少佐の指揮下にあるとさえ言われているほどだ
ドグニア中佐「・・・分からない。彼らの本質が分からない」
プロトン王国軍の特徴といえば、何よりもその統制力の高さである
第二次キュワール大戦時、ほんの四個師団と一個中隊規模の戦力でQシュタインの大部隊を相手に渡り合った実績がある
ロドスシルト少佐のように、小規模な戦力を巧みに扱う指揮官が多かった証拠であろう
このとき、リピーレド元帥は実質的に裏方に回っていたことからも分かる
リピーレド元帥が表舞台に現れたのは、軍備が充実してきたチョロ〜ン紛争時
降伏した帝政Qシュタインからの技術供与もあって、Qタンク搭載装備が格段にパワーアップした時期だ
それまで巧みな戦略で敵国を追い詰めたプロトンが、突然力技にシフトした
この街を一度滅ぼした高性能榴弾搭載巡航ミサイルは、この時期に多用されたものだ
ビットレイク以外にも、この兵器の被害を受けた街はたくさんある
なぜプロトンの上層部は、リピーレド元帥をチョロ〜ン攻略部隊の指揮官に任命したのだろう
次期陸軍長官候補といわれたロッキード元帥なら、まだ分かるのだが
ドグニア中佐「・・・あの国には、底知れない何かが潜んでいるのかもしれないな・・・」
そして、二〇年前の自分はその「底知れない何か」に敗れたのだ
しかし、今は違う
ドグニア中佐が指揮する本隊のほかに、ドタグラ大佐率いるキョウビーチャ要塞残存部隊を始めとする多数の戦力がある
それだけではない。海軍の開発した秘密兵器が、この街に存在するのだ
ドドビガ大尉「司令官。今回の防備は完璧です。プロトン軍の攻撃から、この街を守りぬくことができるはずです!」
今回の防備展開には、ドドビガ大尉が貢献した
彼は、二〇年前の戦争において、プロトン軍の有するそれには劣るものの、高火力榴弾をプロトン軍に向けて放っている
その際の経験から、高性能榴弾を「使う側」にとって非常に厄介になる配置を考案し、今回の防御網構築に役立てたのだ
今度は、絶対に守らなければならない
この街を、そして我が祖国を

作戦開始の日は、刻々と迫っていた
ロドスシルト少佐は、何度も攻撃中止を具申した
しかし、それは認められなかった
ロッキード元帥に直談判しても、結果は同じだった
上の連中は、あの街に恨みでもあるのだろうか
QQQQが邪魔なら、彼らの行動を妨害することもやむなしなのではないだろうか
ロドスシルト少佐「・・・QQQQさえいなければ・・・」
そのとき、傍らにいたコムニエム軍曹はこう言った
コムニエム軍曹「・・・中将。私に、あの旗を撃たせてください・・・!」
彼の目線の先にあったのは、QQQQの旗だった
ビスカイト中将「・・・残念だが、許可できない」
ビスカイト中将から帰ってきたのは、その言葉だった
コムニエム軍曹「・・・なぜですか!相手国の住民を虐殺するような連中を、野放しにするんですか!?」
ビスカイト中将「落ち着け、軍曹!QQQQはわが国の同盟国だ。うかつに攻撃はできない!」
コムニエム軍曹「あんな連中が律儀に同盟を守ると思っているんですか!?」
ロドスシルト少佐「コムニエム軍曹!」
ビスカイト中将に詰め寄ったコムニエム軍曹を、ロドスシルト少佐が制止する
無言のにらみ合いがしばらく続いた後、コムニエム軍曹は引き下がった
ロドスシルト少佐「コムニエム軍曹。君の思いは良く分かる。できれば、私もあの旗を撃ちたい。だが、同盟国との同盟を断ち切って攻撃するというのは、政治的な問題だ。

そして我々の成すべき仕事は・・・軍事的な問題の対処だ」
コムニエム軍曹は、無言でその話を聞いていた
砲身が、わずかに垂れ下がるのが見えた
ロドスシルト少佐「・・・最善を尽くせ。多くのチョロQが生きることができるようにな」
コムニエム軍曹「・・・はっ、了解しました!」
少しだけためらった後、コムニエム軍曹は言った
このような一幕があった一方、攻撃を決定した幕僚たちは前向きだった
この攻撃を立案したのは、他でもないリピーレド元帥である
ミフェイドビッチ大佐「ビットレイクの防備はご覧の通り、恐ろしいほど強固なものになっております。正面から攻めては、勝ち目はありません」
リピーレド元帥「分かっている。だからこそ、陸海空から一斉に、この街を叩く。この街こそが、チョロ〜ン軍の要なのだ」
「この街こそがチョロ〜ン軍の要」。リピーレド元帥が大都市攻略の折に必ず口にする言葉だ
実際、チョロ〜ン軍の本土防衛は複数の大都市によってなせられるものである
スピシュード中佐「冷静に、敵の防御を見極める必要があります。この付近には航空基地も確認できますし、軍港も存在します。海空にも援軍を呼ばれる危険性は、きわめて大です」
リピーレド元帥「何のための装甲車かね?何のための高性能榴弾かね?」
その言葉を聴き、スピシュード中佐は戦慄した
まさか、あの兵器をまたしてもここで使うつもりか
スピシュード中佐「元帥、まさかまたあの兵器を・・・!?」
リピーレド元帥「キョウビーチャのときはビスカイト君の活躍で何とかなったが、今度とばかりはな」
スピシュード中佐「元帥、流石にそれは・・・!」
リピーレド元帥「何か問題でもあるのかね?」
スピシュード中佐「あの高性能榴弾は、非常に高コストで、かつ周辺地域の被害が甚大になります!後の苦労を考えれば、使わないに越したことはありません!」
その言葉に、リピーレド元帥は意外な言葉を返した
リピーレド元帥「コストがどうした。被害がどうした!あの街を占領するためには、手段を選んではいけないのだ!」
やはり彼は、チョロ〜ンに何か恨みのようなものを抱いているのかもしれない
確か元帥は、第一次キュワール大戦時のチョロ〜ン紛争にも従軍していたと聞くが、それにも関係があるのだろうか
大都市ビットレイクへの攻撃計画は、一両のQタンクの恨み節とともに、着々と進行しつつあった・・・
第十七話 終わり
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Re:青き名将 第十七話
 松井一真  - 2010/4/13 23:42 -
  
あとがき:さて、久々すぎてのっけでHNを間違える凡ミスを犯した第十七話。今回から「(仮題)」が取れました。SCQリメイク作品はいずれもタイトルに色をつけようかと思ってます。
ロドスシルト少佐最大のライバル、ドグニア中佐の登場。こうやって見ると、チョロ〜ン側のQタンクは相当優遇されてるなぁと思う。
そのしわ寄せを食ったのが間違いなくリピーレド元帥。あんなに悪役っぽくするつもりはなかったんだけどなぁ。救いようのないほどのQタンクになってる。「作戦を優先するあまりに周りが見えない指揮官」のつもりだったんだけど。

冒頭の回想シーン。「廃墟と化した街でほんのわずかな戦力で挑む」という、キョウビーチャでやりたかったことをやってみました。あまり戦ってないですが。
このときにものすごく残酷なことを呟いているQタンクが、もちろんのことリピーレド元帥。やっぱり彼、本作だと悪役だなぁ。マウス好きなんだけど、Qシュタイン陸軍幹部のほうをメインに書いてたし。Qシュタインの総統→大統領T−35も、副官のマウスも、長らくシリーズやってる割には名前が出ていないという珍しいチョロQだったりします。Qタンク系の国家は現場を重視して描いているから仕方ないか。

今回はSCQの第五十八話〜第五十九話の時系列の話。ゲープコッチ上空の空中戦と、たった一両、地上で戦うフォレスト。それにしても、秘書ってここまで保護車キャラだったっけなぁ。このシリーズのギャグメーカーであるフォレストですが、シリーズでかなり誇張入ってますし。辛党キャラなんて完全にオリジナルだよ。

ビットレイク。元の作品でもあっさり滅ぶためか細かい描写が無いんですが、とりあえず漁業が盛んな街で近くの(とはいえ結構距離があるようですが)キョウビーチャ同様和の雰囲気がある街、といった感じで描きました。
ジョロンバ軍曹は結構陽気なキャラで書いてます。キュワールシリーズの「猛将」キャラは毎回癖のある感じで書いてたりします。同じ装甲車でも出番の少ないトレニオス少尉(彼は「技術将校」なので仕方ありませんが)とは大違い。
チョロ〜ンの珍兵器。これもフィズィキさんの元の作品にあった「パンサーホース」そのものです。四脚(?)のホバータンクで、トップヘビーだったのが災いしてあっけなく横転してしまう、というもの。横転した後わざわざチェーンソーで弱点を切断してまでフルボッコするプロトン軍はまさに鬼畜。

ドドビガ大尉。実はフィズィキさんの作品ではドドビガ大尉もグレートブラスター持ちなんです。すっかり忘れてた。今回はその設定を生かしてみました。
リピーレド元帥の恨み節。リピーレドは「元帥」とあって、Qシュタイン大陸内で大規模な戦いがあった第一次キュワール大戦時にはすでにチョロ〜ン方面に従軍していました。当時の所属はQタンク陸軍・・・すなわち、キュワールシリーズでは「第一次キュワール大戦でQタンク王国軍が劣勢に陥ったのは戦力を分散させすぎたから」だったり。そうでもしないとあそこまで友軍の数が少ない説明が付かなかった。

さて、総攻撃が延期になってしまいましたが、次回第十八話から本格攻勢。しばらく休筆状態になるかもしれませんが、よろしくお願いします。
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青き名将 第十八話
 松井一真  - 2015/11/3 18:59 -
  
実は完成から半年近く眠っていたもの。

第十八話 ビットレイク突入作戦
前大戦の末期、Qグリーン領のある小都市
大戦の勝敗は決し、すでに首都包囲網が形成されつつあったときであった
市街地のそこかしこで噴煙が上がり、爆発音が鳴り響く
小隊を任されたコムニエム軍曹は、敵部隊に対し機動戦で応戦するよう指示を出した
その一方で自身は援護射撃のため、裏通りへと走った
そのときであった
屋根上にロケットランチャーらしきものを積載したチョロQたちが、友軍部隊へと突撃していく
友軍のM4中戦車は、火炎放射器でそれを容赦なく焼き払っていく
コムニエム軍曹「・・・いったいあれは?」
プロトン兵士「おそらく市民兵です。奴さん、とうとう末期症状といったところですかね」
あらかたそれらを撃滅したと見られるM4中戦車の小隊は、そのまま前進していく
何台かのチョロQが、武装を捨てて逃げていく
そのときであった
M4中戦車が急加速し、重機関銃でチョロQたちを追撃し始めたのだ
コムニエム軍曹「どうなってるんだ!?あいつらはもう武器を持ってないはずだろう!」
プロトン兵士「あの部隊章は・・・リピーレド元帥直属の第二一師団です!」
コムニエム軍曹「いくらなんでも非武装のチョロQを銃撃するなんて!行くぞ!」
二両は物陰から飛び出して、M4中戦車の小隊と逃げる非武装チョロQの間に割り込んでいく
コムニエム軍曹「射撃を中止しろ!」
プロトン将校「・・・お前たちどこの所属だ!?」
先頭を往くM4ジャンボが言う
コムニエム軍曹「第一〇二中隊だ!お前たちは何をしている!?」
プロトン将校「敵兵の追撃だ。何か問題でもあるのか?」
コムニエム軍曹「・・・何を言っているんだ、非武装のチョロQのどこが敵兵だ!?」
プロトン将校「彼らが武器を再び手にしたら、再び敵兵になる。その前に撃つ!」
付近に榴弾砲が着弾する
物陰から小さなチョロQが飛び出していく。子供だろうか
そのとき、後方にいたM4が機銃掃射を叩き込んだ
銃弾を受けた小さなチョロQは動かなくなった
コムニエム軍曹「・・・なんてことを!」
プロトン将校「俺たちの戦友はQグリーン軍に殺された。これは復讐だ」
そういってM4の一団は去っていった
コムニエム軍曹「・・・こんな子供を殺して、何が復讐だ!?」
プロトン兵士「・・・なんということだ」
コムニエム軍曹「少佐は言っていた。正義を証明するには力が必要だと。しかし・・・この力で、本当に正義を証明できるのか?」
その街の戦闘で死亡した民間チョロQは住民の半数近くに上るが、多くはプロトン王国軍の記録上では“市民兵”として扱われている
しかし、コムニエム軍曹が見たような出来事が、街のそこかしこで起こっていたとも言われている

グリシネ国、日戦軍団総司令部
グリシネ自由政府軍の「要」となるこの場所には、無数の防空砲台が立ち並んでいた
地上では砲煙がたなびき、空中では爆発の火花が散る
ロケット戦闘機が敵爆撃機に一撃を浴びせる
爆発、両断される敵爆撃機
周囲に落下傘が舞う
壮烈な大空中戦が、上空で繰り広げられる
第一派を撃破する日戦軍団航空隊だが、間髪を容れずに第二派が襲来した
ロケット戦闘機は航続力が切れて、すでに着陸していた
そこに、奇妙な四発機の姿が現れた
零戦が四発機に接近する
日戦軍団航空兵A「こちら海軍三二一航空隊。貴機の所属を問う」
四発機から応答が入る
日戦軍団航空兵B「こちら陸軍飛行第四五戦隊。予定通り作戦を実行する」
その四発機の主翼には、日の丸が描かれていた
日戦軍団航空兵B「あとは我々に任せ、補給のため着陸せよ」
翼を振り、引き返していく零戦
爆撃機の編隊に、上下に分かれて展開する四発機
徐々に爆撃機が迫ってくる
日戦軍団航空兵B「作戦開始!」
すると、四発機から無数の弾丸が放たれた
銃撃を受け、粉砕される爆撃機
上下からの挟撃を受け、爆撃機は次々と撃墜されていった
グリシネ上空の壮烈なる航空戦は、日戦軍団の技量と奇策によって、日戦軍団による全機撃墜で幕を閉じた
防空態勢が整っていなかったグリシネ空軍側は、日戦軍団側に祝電を寄越したものの、部内では波紋の声が上がったという

グリシネでこの激戦が繰り広げられていたころ、グッドウェイ島では重装甲列車撃破作戦が行われていた
海路により輸送された「敷島」が、Qトルック軍装甲列車との交戦を開始したのである
Qトルック軍の装甲列車は、ゲリラ対策としてQグリーンが開発した重装甲列車で、「コンドラチェンコ」という制式名が与えられていた
起伏の多いグッドウェイ島では、砲撃を命中させることもままならない
巡洋艦並の大口径砲を有する「コンドラチェンコ」だったが、その砲撃を「敷島」に命中させることはできなかった
一方、小口径の火器を連続で叩き込む「敷島」は、高い機動性をもって「コンドラチェンコ」を追い詰めていった
この激闘については、また別の機会に語ることとする
一進一退の攻防が続き、遂に「コンドラチェンコ」が停止したのは、一時間後のことであった
史上最大の装甲列車決戦は、ここに幕を閉じた
それと同時に、Qトルック軍は対連合軍防波堤となりうるグッドウェイ島を喪失。本土防衛のため、戦力を本土に集中させる結果となる・・・

その日、マッグユーノスの飛行場に、無数の飛行機が集まっていた
四つのプロペラを持つ大型機が、次々と滑走路へ向かっていく
B−17・フライングフォートレス
「空の要塞」の異名を誇る、プロトン王国の主力爆撃機である
本来は対艦戦闘に重点を置いて開発された機体であるが、その航続力から長距離爆撃に多く使われるようになった
管制官(通信)「第805航空隊、離陸を許可する」
隊長「了解!」
滑走路を加速し、飛び立っていく飛行機
それらの爆弾槽には、無数の爆弾が搭載されていた・・・
ビットレイク攻撃計画、第一段階の始まりである
マッグユーノスを飛び立った部隊は、まっすぐにビットレイクを目指した
大編隊の遠方では、白い雲が流れている
これから起こりうる悲劇など想像できないほど、平和な光景であった
部隊がビットレイクに近づく
しかし、迎撃機の姿はない
隊長「迎撃機の姿は見えない。これよりビットレイクを攻撃する」
爆弾槽を開ける爆撃機
眼下に見えるのは、ビットレイクへ向かう道
街は再び、火の海になろうとしている

ビットレイクの街に、警報が響き渡る
思い起こすは、26年前の悲劇
すでに過去の出来事となりつつあるが、市街地には当時の遺構が所々に残っている
その一つが、壁面の半分が真っ黒になったパーツショップだ
強度が高かったおかげで焼け残ったが、壁面は爆発の影響で黒く染まった
その前を、一個小隊が前進する
チョロ〜ン将校「対空部隊は外郭部へ!連合軍機を一機たりとも入れるな!」
それとすれ違うように、退避していく住民たち
対空監視用のやぐらには、二両の機銃手の姿があった
ブレダ上等兵「敵影はどうだ?」
パナール上等兵「今のところは見えない」
望遠鏡で監視をするパナールが答える
ブレダ上等兵「外郭部の連中は少しずつ見えているらしい。そのうち見えてくるぞ」
パナール上等兵「見つけたら・・・もちろんあれだな」
ブレダ上等兵「こいつを、ぶっ放す!」
ブレダはなにやらバズーカ砲のような火器を持っている
上空に轟音が鳴り響く
パナール上等兵「来たか!?」
ブレダ上等兵「いや・・・あいつだ!」
二両が見上げる先には、巨大な機影があった

郊外に配置した聴音機と電探には、敵機の反応が近づいていることが示されている
対空陣地の配置を完了させたジョロンバ軍曹は、敵影が目視距離に入るのを待った
ジョロンバ軍曹「・・・早く出て来い、プロトン機!」
その時、上空を巨大な機影が通過した
分隊員A「あっ、あれは!?」
部下のM18が叫ぶ
ジョロンバ軍曹も一瞬驚いたが、機影を確認するとすぐに無線機を取った
ジョロンバ軍曹「こちらジョロンバ軍曹だ・・・総本部も重い腰を上げてくれたみたいだ!」

大編隊がビットレイクへと近づく
爆弾槽に搭載した爆弾さえ投下すれば、後は陸軍の仕事である
いつもどおりの単調な任務
左舷機関銃手のバスク上級伍長は、出番の無い状況に欠伸をしながらも窓の外を監視していた
副操縦士「バスク伍長、欠伸をしているようだが、敵機はいないな!?」
それを見ていたらしい副操縦士が言う
バスク上級伍長「はい!敵機は確認できません!」
少し慌てつつも答える
副操縦士「ビットレイクは奴らの重要拠点だ。きっと何かがやってくるはずだ!」
その直後、遠方から明らかに爆撃機のそれと異なる爆音が響き渡った
バスク上級伍長は周辺を確認する
すると、遠方に巨大な何かを視認できた
大型爆撃機のような機影
少なくとも、我が王国にあのような機影は無い
まさか、噂の空中要塞・・・?
バスク上級伍長「左舷前方、空中要塞接近!」
副操縦士「何っ!?」
その刹那、機影より猛烈な銃撃が放たれた
後方を飛んでいた一機が、銃撃をモロに受ける
爆発、四散する爆撃機
尾部機銃手「五番機被弾!」
続いてその隣を飛んでいた機体が炎上する
三番機機長(通信)「こちら三番機、被弾!爆弾を落として待避する!」
不滅の空中要塞が、いとも簡単に撃墜された瞬間であった
第十八話 続く
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Re:青き名将 第十八話
 松井一真  - 2015/11/3 19:00 -
  
ロドスシルト少佐のキャラちょっと変わってるかも。

第十八話 ビットレイク突入作戦
郊外の通りに、爆弾が命中する
爆風のあおりを受けて、民家が吹き飛ぶ
望遠鏡でそれを観測する、二両の機銃手
パナール上等兵「敵機、爆弾を投下!」
ブレダ上等兵「遠いな。あれは逃げるぞ」
旋回し、待避しようとするB−17
しかしエンジンから火を噴く
爆発、四散するB−17
パナール上等兵「やったぁ!これで三機だ!」
しかし、何機かのB−17は、これを突破して前進してくる
パナール上等兵「まずいぞ。二番街方面に向かっていく!」
そのとき、他のやぐらから何かが発射された
それは爆撃隊の上で炸裂し、爆撃隊へと降りていく
強行突破する爆撃隊の真横で、それは一斉に爆発した!
数機の爆撃機が炎上し、空中で爆発する
パナール上等兵「お見事!」
ブレダ上等兵「こっちも来るぞ!」
敵の戦闘機が急降下して迫る
備え付けられた機関銃を構える
射程距離到達直前に、真正面から一撃
エンジンに直撃したらしく、敵機はやぐらを掠めて急降下していく
爆発、撃墜
プロトン軍航空隊、なおも劣勢である

尾部機銃手「二番街に向かっていた六機が被弾した!」
右舷機銃手「また例の対空砲か!」
チョロ〜ン軍は、小型の対空火器を所持しているらしい
以前の戦闘でも急降下した小型爆撃機が、類似した攻撃を受け墜落したという報告が入っている
しかしそれは命中しないと炸裂しないものだった
今度は時限式といったところだろう
未だにこちらは空中要塞の猛威にさらされている
バスク上級伍長の乗る一番機は、最初の空中要塞の攻撃を突破し、攻撃目標の大通りへと向かっている
この付近に展開する主力部隊を撃破すれば、後続の地上部隊が楽になるはずだ
しかし先行していた六機も被弾し、こちらもビットレイクを前に足止めを喰らっている
このままでは地上部隊の援護もままならない
そのときだった
プロトン軍航空兵(通信)「こちら第一〇三航空隊!空中要塞は我々がひきつける!」
P−40戦闘機が、勇敢にも空中要塞へと向かっていく
爆撃機隊に向けられていた攻撃は、次々とP−40へ向けられていく
P−40のうち一機が被弾、墜落していく
副操縦士「『空の要塞』が、ここまでしなければ突破できないのか!?」
通信士「攻撃部隊、残機十五!」
すでに半数以上の機体が撃墜、あるいは撤退している
バスク上級伍長はそのほかに敵影が無いか探した
すると、左舷前方より新たな敵影
戦闘機だ!
照準を合わせ、引き金を引く
上部銃座の同僚も敵機を確認したらしく、同時に攻撃を行う
一機を撃墜するが、さらに一機が迫る
そのとき、後方を飛んでいた一機が撃墜された
尾部機銃手「攻撃部隊、残機十四!」
各機が密集して細かい弾幕を張っているのだが、敵機はそれをかいくぐって一撃を加える
この街はチョロ〜ンの重要拠点。必死ということか
いや、それだけではないだろう。この街は、かつて我々が焼き尽くした街だ
四番機機長(通信)「こちら四番機!敵機の攻撃熾烈!」
五番機機長(通信)「踏ん張れ!地上部隊が突入するまで耐えるんだ!」
散開していた四番機以下三機も敵の攻撃を受けていた
目標地点は迫る
敵の大部隊が展開していると思われる場所
眼下には敵の陣地が見える
よし、目標地点だ!
機長「投下!」
三機のB−17が、一斉に爆弾を投下する
眼下ではQタンクたちが一斉に待避していく
爆発、炎上する大通り
機長「直ちに引き上げる!」
旋回していく三機のB−17
しかし、敵機の追撃は続く
さらに別働隊からも連絡が入る
四番機機長(通信)「ダメだ、左翼をやられた。離脱する!」
片方のエンジンが止まった状態で、なんとか飛んでいくB−17
七番機機長(通信)「八番機被弾、攻撃部隊、残機十二!」
敵機の迎撃はあまりに熾烈だった
強力なB−17爆撃機を四機も撃墜したのだ
反復攻撃は困難であろう

その頃、地上では連合軍の突入準備が整っていた
一番槍を担うのは、クリーク王国・ゲール共和国・ヴァイナー連邦の各三個中隊であった
クリーク将校「本部隊が、要衝ビットレイクへの一番槍となることは、キュワール連合における最大の誇りである!」
先鋒のクリーク将校が叫ぶ
クリーク将校「しかし!ビットレイクの防備はこれまでの街とは比べ物にならない!激しい抵抗が予想される!」
頭上で爆発音が響く
B−17が落ちていく
クリーク将校「キュワールの平和の礎となるのだ。心してかかれ!」
すると、将校の近辺に着弾
クリーク将校「突撃ぃぃっ!」
敵陣の方へ向き直り、前進する将校
クリーク陸軍、ビットレイク第一次防御線へ突入
だが、機関銃の猛射がクリーク軍を襲う
クリーク将校「待避っ!」
慌てて物陰に隠れる将校だが、すぐ脇を進んでいたクルセイダーMkIが吹き飛ぶ
航空攻撃で多数の被害を被りながらも、なおも多数の陣地を有する第一次防御線は、連合軍の先陣部隊を次々と撃破していった
機銃攻撃が止む
クリーク将校「突撃!」
再び数両の巡航戦車が駆け出す
砲撃が敵陣に命中する
しかし、噴煙が止むと同時に射撃が再開される
クリーク将校「巡航戦車隊は一時停止ぃっ!」
遮蔽物に待避するクルセイダーMkI
と同時に、チャーチルMkIVが前進する

郊外に設営された野戦司令部では、被害報告が次々と入っていた
クリーク兵士A(通信)「第158小隊壊滅!第204小隊応答無し!」
先陣部隊の壊滅。幕僚たちはざわめきだった
ミフェイドビッチ大佐「信じられない・・・クリーク軍の装甲は鉄壁のはず・・・!?」
先陣部隊の作戦は、防御力に優れるクリーク軍が正面突破を目指し、機動性に優れるゲール軍が裏をかいて突入、火力に優れるヴァイナー軍が遠距離から砲撃支援するというものであった
しかしヴァイナー軍の部隊が遠距離から砲撃を受け、大幅に援護火力を欠くこととなった
さらにクリーク軍の部隊も機関銃の猛攻で予想以上の損害を受けていた
ロドスシルト少佐「遠距離を榴弾砲で制圧し、突撃してきた奴は機関銃の餌食か・・・」
いくら撃たれづよいクリーク軍といえど、連続して攻撃を叩き込まれればひとたまりも無い
ロドスシルト少佐「航空隊の状況は?」
副官「戦略爆撃隊は先ほどの報告どおり、空中要塞と戦闘機隊の猛攻で壊滅状態です。リピーレド元帥指揮下の陸上部隊にまで、空中要塞の攻撃が及んでいます」
ロドスシルト少佐「急降下爆撃隊は?」
副官「ただいま攻撃を開始しました。先陣部隊はそれに続いて再度、突撃を開始するとの事です」
リピーレド元帥「よし。予定より早いが、我々も出ることにしよう」
ロドスシルト少佐「待ってください!このまま敵陣に突っ込んでしまえばいたずらに損害を増すだけです!先陣部隊が最初の防御陣地を押さえるまでは・・・」
リピーレド元帥「他国軍など待っていられるか!?我々には圧倒的物量と火力がある!敵が疲弊するまで前進あるのみだ!」
そういって、リピーレド元帥は司令部を飛び出していった
副官「・・・焦っていますね」
ロドスシルト少佐「あいつもあいつで必死なんだ。同盟国の中にも厄介な奴がいるからな」
リピーレド元帥は確かに焦っていた。ビットレイクを早期に制圧しなければ、北東部に位置する元帝国があの国に向かう可能性がある
すなわちQQQQ共和国である
内部対立で核弾頭を撃ちこむような国だ。どんなことをするか分からない
場合によってはチョロ〜ンという国そのものが消滅しかねない
ロドスシルト少佐「一番厄介なのは味方、か・・・」
ふとロドスシルト少佐は司令部に置かれた地図を見た
連合軍の展開した地域には、チョロ〜ン軍の機銃・榴弾砲陣地が多数確認できる
航空攻撃とクリーク軍の突撃によって一部に被害は出ているようだが、それでも強固な守りを固めているようだ
ロドスシルト少佐「正攻法ではとても破れそうもない。かといって航空攻撃は封じられている・・・」
こちらも榴弾砲を展開して陣地攻撃を行っているが、いかんせん数が少なすぎる
電撃作戦を決行したためほとんどの榴弾砲部隊が追いついていないのだ
機動性に優れるM12自走榴弾砲を有する部隊が到着すればまたひとつ違うのだろうが
第十八話 続く
引用なし
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Re:青き名将 第十八話
 松井一真  - 2015/11/3 19:01 -
  
まさかのイルソン中将再登場。

第十八話 ビットレイク突入作戦
同時刻、ノースポート沖
怪獣襲来から時をおかずして、QQQQ最大の軍都は脅威に晒されることとなった
元帝国軍の大規模な機動部隊が、ノースポートの沖合いに展開したのだ
チョロ〜ンの同盟国として目前の最大の脅威であるQQQQを撃滅し、プロトンへの反攻の糧としようとしていたのである
怪獣の襲来により少なくない被害を受けたQQQQは、敵の上陸を許すこともやむなしと思われていた
しかし、それを許さない者がいた
ジョンイル大佐「目標、前方の敵機動艦隊!」
東部方面第一艦隊である
先の怪獣迎撃の際にまるでいいとこなしだった艦隊が、元帝国艦隊の横っ腹に強力な焼夷弾頭弾を向けたのである
水雷士「発射準備、よし!」
イルソン中将「第八艦隊の手を煩わせる必要はない。もちろん、奴らもな」
第八艦隊はノースポート付近で待機し、残存戦力を撃破するつもりであった
高杉派の第六艦隊が艦載機に多数の被害を受けて動けない現状、元帝国軍を叩けるのは彼らしかいないという実情もあった
しかし、イルソン中将には別の思いが渦巻いていた
ここで元帝国軍を撃滅し、海軍上層部への出世の足がかりとする
元帝国のハン現皇帝は大陸の馬賊出身で、近年では国内でも反対する勢力がいるという
元帝国内部でも橋本派とつながりのある高官がいる。うまくいけば橋本派に近い新政権を樹立させることができるだろう
イルソン中将「よし。今度こそ奴を出し抜いてやる・・・!」
ジョンイル大佐「撃てぇーーーっ!」
轟音とともに、「鎮東」の艦尾VLSからミサイルが放たれる
目標は、遠方に展開する敵の機動部隊だ

元帝国軍機動部隊のフビライ将軍は、ハン皇帝の親戚である
彼もまたQQQQ攻略で手柄を上げ、ゆくゆくは次代皇帝の座を狙っていた
しかし、彼らの上空をすさまじい爆炎が襲った
爆風を受け大傾斜する戦艦
フビライ将軍(車種:ティーガーII)「何事だっ!?」
元帝国兵士A[敵の攻撃です!」
フビライ将軍「馬鹿なっ!?先の怪獣襲来で、敵の防衛網は完全に破綻しているはず・・・!」
元帝国兵士B「各艦被害報告!」
旗艦の損傷は軽微だったが、後方に展開していた輸送船団に二発目が飛来した
フビライ将軍「今度はなんだっ!?」
元帝国兵士A「後方の輸送船団に着弾!被害甚大!」
このまま前進してQQQQに上陸しても、おそらく敵の陸上部隊はこちらの想像を上回っている
現有戦力だけで勝てる見込みはない
フビライ将軍は撤退を決意した
フビライ将軍「一時後退!戦力を立て直すぞ!」
元帝国軍の機動部隊は一時後退した
しかしこれは、元帝国軍の最初で最後の攻勢となった

元帝国軍機動部隊を撃退した東部方面第一艦隊は、そのまま北上し機動部隊を追撃した
続いて第八艦隊も後を追うように北上した
彼らの後方には先の「G」迎撃の折に面倒なことをしてくれた第四軍を積載した輸送船団も続いていた
海軍総司令部のイソロク中将は彼らの行動に疑問を抱いた
確か元帝国には親橋本派の閣僚がいたはずだが、この奇襲攻撃で好影響を与えることができるというのか
イソロク中将「悪い動きでもないが・・・警戒が必要か」
イソロク中将は第二艦隊を元帝国方面に派遣し、状況の監視に勤めることとした

その報せは、ビットレイク付近に展開するプロトン軍にも伝わっていた
ロドスシルト少佐「来たか・・・!」
副官「このままでは、チョロ〜ンは彼らに蹂躙されます」
衝撃的なタイムリミットが迫っていた
QQQQ第四軍が元帝国を制圧するよりも早く、ビットレイクを攻略する
元帝国の首都カーコルムはビットレイクの目と鼻の先だ
一歩間違えればチョロ〜ン領内にQQQQが侵攻しかねない
ミーンテース隊長「・・・この状況を打破するには・・・一点突破で行きましょう!」
これまでクリーク軍は防御陣地を破壊、ビットレイクの包囲を目的としていたが、敵の防御陣地は強固で破るのは困難である
そこで現在向かっている自走砲部隊の合流後、連合軍残存部隊および第一〇二中隊ならびにミーンテース隊長率いる義勇兵部隊が集中突破、ビットレイク市街地でゲリラ戦を繰り広げるというものである
裏をかこうとしたゲール共和国軍がやられたのなら、あえて真正面から突っ込むまでだ
プロトン通信兵「第五三砲兵連隊、ただいま到着しました!」
待ち望んでいた増援部隊だ
ロドスシルト少佐「よし、これより作戦を説明する!」
机の上に複数の戦車の駒が置かれる
副官「現在連合軍はビットレイクの包囲に失敗し、各方面で打撃を受けている」
ロドスシルト少佐「そこで我々は正面にいる第二軍ならびにクリーク王国軍を支援しつつ前進、敵陣の集中突破を図る」
副官「なお、状況次第では側面に回ったゲール共和国軍の支援に一部部隊を分散させることも想定している」
ロドスシルト少佐「別働隊の指揮は・・・スミューゲン中尉、君に任せる」
スミューゲン中尉「はっ、了解しました!」
副官「唯一の懸案事項となる空中要塞だが、陸上部隊の攻撃を終えた後に反転した模様だ。敵が補給を終える前に市街地に飛び込めば敵も空中要塞を使えなくなる」
ロドスシルト少佐「時間が無い。直ちに出撃するぞ!」
このまま第二軍の被害が増大する前に、一気にビットレイクに攻め込む
第一〇二中隊は増援の第五三砲兵連隊、義勇兵部隊を引き連れて陣地へと前進を開始した

陣地付近に到達した第一〇二中隊が見たものは、凄惨な光景であった
炎上している無数の戦車
急降下爆撃機が陣地を攻撃していく
しかし高射砲の反撃により何機かが撃墜される
遠方で砲撃を続けている陣地に、M12自走砲の放った榴弾が命中する
爆発、沈黙する陣地
ロドスシルト少佐「よし、クリーク軍と足並みを揃えて前進!」
プロトン軍自走砲部隊の到着後、第一〇二中隊はクリーク軍の残存戦力とともに敵陣の一点突破を図った
上空では我が陸軍航空隊とチョロ〜ン軍航空隊の壮絶な空中戦が繰り広げられている
副官「・・・司令、想像以上ですね」
ロドスシルト少佐「敵にとっても因縁の地だ。仕方がないだろう」
砲撃の只中、M4中戦車が前進する
外観も装備も異なる多数のM4中戦車は、チョロ〜ンにおける激戦の生き残りたちだ
ロドスシルト少佐「スミューゲン中尉の小隊はゲール軍の援護に向かえ!」
スミューゲン中尉「了解!」
重駆逐戦車であるスミューゲン中尉を先頭に、M4シャーマン・ジャンボを中心にした重装甲小隊が迂回を開始する
迂回路の確保を狙ったが孤立しているゲール軍を援護するのだ
陣地は一点集中で突撃してくる隊列に砲撃を行っていたが、自走砲や爆撃機の攻撃により次々と沈黙していった
そのとき、前方に巨大な機影が姿を現した
四脚に支えられた車体には、機関砲らしきものが備え付けられている
以前のチョロ〜ン紛争でも似たものを見たことがある
ミーンテース隊長「パンサーホースだ!」
四脚のホバーで重戦車の車体を支えるという脅威の装脚戦車・パンサーホースだ
しかし先の紛争では強引に25cm砲を乗せてしまったばかりに横転してしまったはずだ
搭載兵装が機関砲になっているのも上部構造物の軽量化を図ったのだろうか
そのおかげか以前にも増して素早い動きを発揮している
ロドスシルト少佐「脚だ!脚を撃って動けなくするんだ!」
頭上から襲い来る機銃掃射
脚部に打撃を与えていたM4が三両まとめて吹き飛ばされた
武装を換装したせいか、以前よりも格段に強くなっている印象だ
以前の紛争で使ったのは試作品といったところだろうか
だがこちらの火力も以前より増している
遠距離からの自走砲攻撃を受け、脚部のひとつが損傷する
ロドスシルト少佐「今だっ!」
M24の小隊が失速したパンサーホースに打撃を与える
もうひとつの脚部に打撃を受け、バランスを崩すパンサーホース
そして沈黙したチョロ〜ン軍の陣地に突っ込み擱座した
ロドスシルト少佐「よし、今のうちに市街地に突入する!とどめは航空隊に任せよう!」
パンサーホースは自律起動式だ。あれほどまでに脚部に打撃を与えれば、体勢を立て直すのに相当の時間が必要となる
動きを止めている間に航空攻撃で仕留められるであろう
第一〇二中隊は友軍部隊を率いてビットレイクへと突入した
ミフェイドビッチ大佐「先陣部隊のビットレイク突入を確認!」
リピーレド元帥「よし、彼らに続け!」
リピーレド元帥率いる第二軍主力部隊もそれに続く
しかしそこに更なる砲撃が繰り広げられる
リピーレド元帥「強行突破だ!先陣部隊を援護するんだ!」
このまま陣地付近の敵を残せば、後方から撃たれかねない
第二軍主力部隊は陣地付近の敵を各個撃破しつつ突入することとした
第十八話 続く
引用なし
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Re:青き名将 第十八話
 松井一真  - 2015/11/3 19:02 -
  
多分今回あたりから主人公が実質コムニエム軍曹になってる。

第十八話 ビットレイク突入作戦
パンサーホース被弾の報告は、チョロ〜ン軍司令部にも入っていた
ドグニア中佐「思ったより早かったな・・・」
バハエフェ中尉(車種:BHEタンク)「噂の第一〇二中隊が動き出したのかもしれません」
副司令官のバハエフェ中尉が言う
市街地におけるチョロ〜ン軍の防備は、敵の小型巡航ミサイル対策として機動力を重視した構成となっている
戦災の影響で区画整理が進んだビットレイクは、どこもかしこも似たような町並みになっている
そのなかの入り組んだ路地を中心に一撃離脱戦法を行う。これがチョロ〜ン軍の作戦であった
爆撃機を手早く食い止めたのも、爆撃により建物が破壊され、遮蔽物が減るのを防ぐためでもあった
今まで連合軍の大部隊が攻撃していた大通の陣地は、すでに攻撃が来ることを見越して防御を強化していた
さらにパンサーホースを投入し、敵の市街地突入をできる限り遅らせていた
そうすることによって一般車両の退避がいち早く進むと考えたのだ
バハエフェ中尉「今回の我々の目標は一般市民ならびにチョロ〜ン海軍の退避です。ビットレイクの死守ではありません」
ドグニア中佐「・・・だがここで敵の戦力を減退できれば、しめたものだ」
すでにドドビガ大尉、サミッティー少佐も独自に陣地を構成、迎撃準備を整えている
少なくとも一般市民だけは守り抜く。ドグニア中佐は決意を新たにした

分隊員A「隊長殿、敵が市街地に突入したようであります!」
分隊のM18が駆け込んでくる
ジョロンバ軍曹「よぉし、そろそろ俺たちの出番だな」
分隊員A「いやぁ、履帯が鳴りますね!」
分隊員B「・・・それはな、震えているということだ」
分隊のベテラン兵長であるM10が言う
分隊員A「むっ、武者震いであります!」
ジョロンバ軍曹「ハハッ、そりゃ頼もしい。おそらく敵は王国軍一の切れ者だ。油断するなよ!」
ジョロンバ軍曹を先頭に、第692分隊は前進を開始した
装甲車と駆逐戦車を中心に構成した第692分隊は、機動偵察と敵部隊の狙撃を主な任務とする
何れも防御は弱いが火力と機動性に優れている
つまりは市街地における機動作戦にもってこいの面々なのである
早速突入してきた敵部隊を発見する
シャーマン・ジャンボを先頭に突き進んでくる
ジョロンバ軍曹「よし、お前は背面に回れ。兵長は前方から待ち伏せて着実に仕留める!」
後続のM18に指示を出す
分隊員A「了解!」
急旋回して路地に入るM18
ジョロンバ軍曹「機関銃はここで待機!」
分隊員C「了解!」
軽機関銃を担いだM3スカウトカーが返答する
ジョロンバ軍曹「よぉし、ひきつけて集中砲火を与えるぞ!」
前進してくるプロトン軍の小隊
こちらには気づいていないようだが警戒している
ジョロンバ軍曹「・・・兵長、いけるか?」
分隊員B「この路地の狭さなら・・・無力化は容易です」
ジョロンバ軍曹「よっしゃ、合図したら飛び出せ!」
ゆっくりと前進してくるシャーマン・ジャンボ
砲塔を旋回させながら路地を見回す
そのとき、シャーマン・ジャンボはこちらに砲口を向けるM10に気づいた
ジョロンバ軍曹「今だっ!」
分隊のM10が発砲する
車体側面への直撃弾を受け、あわてて反撃しようとするシャーマン・ジャンボ
そのとき、M3スカウトカーからの機関銃による援護射撃が行われる
ジョロンバ軍曹も発砲する
敵部隊最後尾のM4中戦車が爆発する
背面に回り込んだM18の攻撃だ
大混乱に陥る敵部隊
集中砲火を受け爆発するシャーマン・ジャンボ
シャーマン・ジャンボを避けて前進しようとする後続のM4A3中戦車
しかしそこに集中砲火が与えられる
弾薬庫に直撃、爆発するM4A3
狭い路地に追い込まれた小隊は、一方的に第692分隊の攻撃を受けた
大半を撃破したところで、第692分隊は移動を開始した

市街地に突入したコムニエム軍曹は、敵兵が異様に分散していることに気がついた
都市防衛戦には向かない空中要塞まで投入して爆撃機の突入を防いだのは機動作戦のためだったのか
コムニエム軍曹「・・・前より複雑になってる・・・?!」
再建されたビットレイクの西部は焼け残っていた中央商店街を中心に放射状に広がっており、東部は港から複数の道路が枝分かれした構造になっている
中心街が二つあるという異質な形態だ
付近に機銃弾が着弾する
コムニエム軍曹「クソッ、物陰に隠れろ!」
建物からの発砲だろうか
ミーンテース隊長「ゲリラ戦は我々の十八番なんですが、よもやチョロ〜ンまで使ってくるとは・・・」
コムニエム軍曹は義勇兵部隊とともに建物に突入、潜伏する敵部隊の攻撃に向かった
上階へ上がる斜面を降りてくる敵のM15/42
LVTH6が発砲する
命中弾を受け途中で転落するM15/42
コムニエム軍曹「上がるぞ!」
駆け上がっていくコムニエム軍曹
再び敵部隊が向かってくる
コムニエム軍曹「喰らえっ!」
正面から榴弾の直撃を受け、吹き飛ぶチョロ〜ン兵士

市街地に突入したロドスシルト少佐らも、敵の襲撃を受けていた
プロトン通信兵「第二七一小隊B分隊、応答ありません!」
副官「なにっ!?」
路地の警戒に向かった分隊が壊滅したらしい
ロドスシルト少佐「ゲリラ戦か・・・マッグユーノスの時の手を応用したか」
マッグユーノスでも敵は部隊を分散させ、路地を利用しての奇襲攻撃を多用していた
ビットレイクは復興の折、おそらくそのようなゲリラ戦法を行いやすいようにしたはずだ
空中要塞の攻撃でこちらの爆撃は封じられ、元帝国艦隊ならびにチョロ〜ン艦隊の攻撃を警戒して艦砲射撃も使えない
地上部隊だけの殴り合い。過去の大戦には多かったが、本大戦ではほとんど見られなくなった戦い
チョロ〜ン本土最大の激戦は、いよいよ佳境を迎えつつあった
第十八話 終わり
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青き名将 第十八話 あとがき
 松井一真  - 2015/11/3 19:04 -
  
あとがき:“しばらく”ってレベルじゃなくなりました。一応本作は完結までもっていくつもりで書き上げていた第十八話は五年の歳月をかけてやっと完成しました。
ただ5月に完成したのですがスパムの影響なのか投稿できず、結局完結予定だった8月にも間に合わず・・・という次第。どのみち自己満足、のんびり進めていきます。
ロドスシルト少佐の因縁の地・ビットレイク。ここでどう戦ってどうケリをつけるのか、とりあえずは前後編とすることで対処しました。
冒頭の市民兵。「フューリー」みたらやりたくなったのでつい。このあたりのエピソードはウルタンク軍のプロトン本土上陸あたりで回収するかも。
日戦軍団機とQトルック軍戦略爆撃機の空中戦。いうまでもなく「紺碧の艦隊」のパロディです。嵐龍はわりと好きな機体だったり。
バスク上級伍長。「紀伊」のバスク中佐です。最初は「二等兵曹」という設定にしてましたが、Qタンク軍(初代CCQ)はともかくプロトン軍には軍曹に等級設定なかったなぁと思い上級伍長としました。
航空攻撃封じ。そういや空中要塞は市街戦で使ったら味方も巻き添えになるじゃないか、と考え今回は航空攻撃を封じるのに使ってます。
元帝国襲来。SCQ時点で上陸使用とした所を撃破された設定だったので、今回は焼夷弾頭弾による攻撃としました。イルソン中将、SCQ未登場だったのに名前で得したなぁ。
元帝国のフビライ将軍とハン皇帝。モチーフそのままですね。この時期のQQQQキャラ(=高杉さん設定キャラ)はモチーフとなった人物そのままの名前を使っていて、近衛元帥の名前の由来は近衛文麿だったりします(設定では下の名前も「フミマロ」)。
パンサーホース。武装を軽量な機関銃にした結果かえって強化されたという設定になりました。もっとも今回は相手がロドスシルト少佐だったので完全にかませ犬でしたが。一応設定ではクリーク軍にも打撃を与えているはずです。
ジョロンバ軍曹の部隊。一見腰巾着に見えて鋭い一等兵、ベテランの兵長、寡黙な一等兵のトリオです。「履帯が鳴りますね!」のくだりは「アドバンス大作戦」のある場面のパロディだったり。
さて、大幅に遅れたのに結末を先延ばしにした第十八話。はたしてロドスシルト少佐とドグニア中佐の決着は!?
引用なし
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んー、スパムとか面倒なんで勘弁。


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