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どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。
以上、さくらがちる頃に。
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松井一真
- 2009/12/31 22:12 -
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今年最後の投稿です。良いお年を。
第十六話 大艦隊総攻撃
カルオス帝国領、バストーク地方
レイオガルとの国境が近いこの地方には、多数の部隊が駐留していた
しかし、レイオガル、カルオス両国軍の主力部隊が突如として「消失」するという事件があってから、この地方における緊張状態は事実上解かれている
それゆえ、銃後の落ち着いているようで落ち着いていない雰囲気が取り戻されている
しかし、その奇妙な平和も、終わる時が来た
ある都市の一角で、突如噴煙が巻き起こる
進撃する戦車隊
あたり一帯で響き渡る銃声
一両のAMX−13が、土嚢の陰に隠れる
弾着の音
カルオス将校「第283小隊は一旦回り込め!かなり大規模なゲリラだ!」
同じく土嚢の陰に隠れるルノーR35が叫ぶ
付近に弾着、派手に土煙を上げる
AMX−13が土煙をかいくぐり、その先の建物の陰へ回りこむ
銃声は途絶えることを知らず、所々でこだまする
建物の陰に隠れたAMX−13、カゾフ兵長は、この街で突然発生したテロ事件の鎮圧に当たっていた
被害はそれ程大きくないが、戦力の大半が「消失」しているカルオス軍内部において、突然発生した事件の衝撃は大きかった
付近の町に駐留する陸軍一個中隊を派遣し、事態の鎮圧に当たったが、テロを引き起こした集団はかなりの大規模勢力であった
ただのゲリラとは違う。一体何者なのか
事態を大きく見た陸軍総司令部は、ルノー少佐率いる本土防衛の精鋭、第201中隊を派遣することとなった
カゾフ兵長もその一台だ
突如、付近に銃声
壁に命中する弾丸
そのほうへ向かって、無反動砲を撃つ
命中、大爆発を起こす
その噴煙の陰から、一両のFCM36が現れる
どうやら問題のゲリラ兵らしい
しかし、その姿に、カゾフ兵長は見覚えがあった
カゾフ兵長「貴様は・・・ベルリエ!?」
それを聞いたFCM36は、持っていた軽機関銃を降ろした
ベルリエ上等兵(車種:FCM36軽戦車)「班長・・・どうして!?」
軽機関銃を持ったFCM36は、かつて同じ分隊に属していたベルリエ上等兵だった
数週間前の演習から消息を絶っていたのだが、よもやゲリラ勢力に属していたとは・・・
カゾフ兵長「聞きたいのはこっちだ!何故貴様はこんなことをしている!」
遠方で爆音が響く
ベルリエ上等兵「・・・妙だとは思いませんか!?皇帝陛下も、ゾルドルク閣下も、デスゴッド大陸に行ってから音沙汰が無い・・・レイオガル軍に殺されたに違いありません!」
数年前、「死神の大陸」と仇名される北方の大陸に挑んだカルオス帝国軍主力部隊は、レイオガル軍主力部隊との交戦を最後に消息を絶った
カゾフ兵長「その確証は無い!キュワール最強の我が国の、皇帝陛下が敗れ去ることなど・・・!」
カルオス軍本土防衛部隊の内部では、「レイオガル軍に殲滅されたのだ。ただちにジャクリオンガルパゴスを爆撃し報復するべし」と考える物と、「レイオガル軍も消息を絶っている。もしかしたら別の事情があるのでは」と考える物に分かれていた
ベルリエ上等兵「・・・では、何故我が国の同盟国は、いとも簡単に敗れ去ったのですか!?」
再び遠方に爆発音
機関銃の銃声が響く
CQ暦241年の「カルセオリア」作戦失敗以来、GKU三大帝国軍は守勢に転じている
「東の民兵」の猛攻、Qシュタイン帝国軍の思わぬ防衛戦略、そしてプロトン軍の突進作戦と車海戦術。それによる物だった
チョロ〜ン帝国軍は、巧みな防衛戦略と空中戦艦によって辛うじて凌いでいるが、それでも重要拠点キョウビーチャを失っている
既にGKU陣営は、勝機を失っているとも言えた
カゾフ兵長「・・・理屈はもういい、こんなことをすれば、我が祖国は・・・」
ベルリエ上等兵「これをしなければ、祖国は間違いなく、崩壊します!」
付近で爆発
通りを見ると、ルノーR35が部下を率いて突撃していく
再び遠方で銃声
そのほうを振り返ったあと、カゾフ兵長は言った
カゾフ兵長「武器に頼ることしか出来ないのか!?」
その言葉を聞き、ベルリエ上等兵は沈黙した
カゾフ兵長「祖国の崩壊を止めるには、武器を頼るしかないというのか!?」
爆発音が再び響く
カゾフ兵長「・・・もう少し、手段はあったはずだ!」
すると、カゾフ兵長の付近に榴弾が着弾した
叛乱将校「・・・言いたい事はそれだけか?」
少佐の階級章をつけた、一両のAUF−1
どうやらこのゲリラ部隊の指揮官らしい
叛乱将校「奇麗事が通じるような時代でもない。現にカイオグル閣下は、QQQQの非業なる病院空爆の折に戦死されたのだ!」
カゾフ兵長「まだそうとは決まっていない!ドドルハ軍曹の報告では、消息不明と・・・」
叛乱将校「消息不明から既に何年経った?」
弁論を遮るように、将校が言う
叛乱将校「既に四年が経過している。仮に生きていたとして、四年も経って、発見されないはずがないだろう」
確かにそうであった
行方不明の将校が四年も経って生存が確認される。南方の孤島ならいざ知らず、猛空爆が行われた軍事病院。死んだと見るほうが有力であった
叛乱将校「・・・戦争とは、こういうものだ」
そのとき、付近の建物が爆発した
慌てて退避するカゾフ兵長
そしてその噴煙が収まったとき、二両のタンクの姿はなかった
カゾフ兵長「・・・・逃げられたか」
CQ暦241年、春。キュワール最強と謳われた帝国は、大混乱に満ちていた
同年正月の「カルセオリア」作戦失敗、二月以降のチョロ〜ンの泥沼戦、ウルタンクの報告にあった謎の巨大生物。帝国勢力には不利な情勢が続いた
それが生んだ物は各都市での叛乱事件。度重なるテロ。そしてQQQQによる散発的な攻撃
主力部隊の喪失に始まるカルオス帝国内の混乱は、ピークに達していた
この情勢自体はレイオガル王国も似たようなもので、テロ事件には至らないものの部内でのいざこざが相次いでいる
ノースグリーンに、平和は訪れるのか
一方、キョウビーチャに設営された臨時司令部では、怪獣に対する航空攻撃の戦果が発表された
試作光学兵器を搭載した攻撃機による攻撃を試したが、こちらも効果は薄かったようだ
ロドスシルト少佐「・・・一体どうすれば・・・」
会議室に置かれた資料を見ながら、ロドスシルト少佐が言う
ビスカイト中将「・・・そういえば、Qシュタイン帝国軍の作戦の準備は完了したのか?」
プロトン通信兵A「・・・いえ、まだ完了していないようです」
リピーレド元帥「怪獣は着実にノースポートに近づいているんだぞ!こんなんで大丈夫なのか?!」
リピーレド元帥が騒ぎ立てる
フェレックス大将「落ち着いてください!・・・現場の指揮官が落ち着かなくてどうするんですか!?」
そのとき、無線機を取った通信兵が、新たな情報を報告した
プロトン通信兵A「クラウドポリスより入電です!『沿岸部に有刺鉄条網を展開、電撃により怪獣を仕留める』・・・以上です!」
問題の生物は海から現れた。海洋動物は電撃に弱い。この理論で沿岸部に電線を張ったようだ
通じるかどうかは分からないが、少なくとも足止めにはなるだろう
報告によれば、「事態は海軍のみでは収拾がつかない」として、陸軍総司令部の近衛元帥、空軍幕僚本部のヨシツネ大将が着任したという
他、本土防空本部司令の富樫元帥、陸軍本土防衛隊司令の有安元帥などの幕僚が集結、怪獣対策に全力を尽くすとのことだ
ビスカイト中将「QQQQの幕僚達が雁首構えて待ち構えているわけだ。これで怪獣を撃退できなければQQQQの軍事力はハリボテということになるぞ」
勿論、QQQQの軍事力がキュワール連合軍において強力なものであることを承知しての発言である。怪獣を後一歩のところまで追い詰めているQQQQならば、撃退できないはずが無い、という意味だ
フェレックス大将「・・・問題は、QQQQ内部の派閥対立といったところかな」
派閥対立。これが、QQQQの軍事力をほぼ無力化せしめている要素である
現在の与党、高杉派はいわゆる穏健派で、貿易重視の政策をとっている
だが野党、橋本派は、「キュワール最強の国家」を旗印に、軍備重視の政策をとっている
戦時下とあって、現在は橋本派がやや優位で膠着状態となっている
さらに橋本派を後援する木内派などの派閥や、一部では強大な武装組織が潜んでいるという噂さえもある
ノースグリーン大陸南東部に位置するチョロ〜ン系の国家、元帝国と接しているというさらに荒唐無稽な噂まで上がっているが、橋本派を打ち崩すほどの勢いは持っていない
橋本派のほうは全て高杉派によるデマで、高杉派は従来より戦果捏造を行っていたと「噂」を逆手に取った作戦で反撃している
戦時下でありながらも国内の対立が激しいため、核弾頭を保有する軍事大国QQQQはあまり動き出せないようだ
緒戦の段階ではノースグリーン強襲など思い切った行動をとっていたが、ことごとく失敗したためか最近はそうでもない
カースゲース進駐、A−307事件、本土空襲、そして今回の怪獣の出現
我が国プロトンも核保有国となったわけだが、やはりこのような受難がいずれ襲うのだろうか
第十六話 続く
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