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どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

以上、さくらがちる頃に。

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宇宙戦艦紀伊 第七十一話 松井一真 2007/10/24 23:00

   宇宙戦艦紀伊 第七十二話 松井一真 2008/2/3 22:01
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十二話 松井一真 2008/2/3 22:02
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十二話 ダークスピリッツ 2008/2/4 20:40
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十二話 松井一真 2008/2/4 20:58


宇宙戦艦紀伊 第七十二話
 松井一真  - 2008/2/3 22:01 -
  
ものすごく久々になった気がする第七十二話。本年度初の作品です。

第七十二話 崩落の始まり
キュワール連合軍、セイロン基地
元々はQタンク王国軍の観測所だったところだ
しかし、この方角に「アマティス」という惑星が発見されて以来、それまで駆逐艦隊数個が配備されていたに過ぎなかったここに、大規模な艦隊が配備されたり、近辺には「デヴォリア」という要塞が建設されたりと、戦争により大発展したところである
ただ、「大規模な艦隊」といっても、その主軸は軽巡洋艦で、かつての哨戒艦隊の性格を大きく残す物であった
その大艦隊さえも、大半はデヴォリア方面に移行しており、かつての静けさを取り戻したようでもあった
しかし、「彼ら」はここを重要な基地と「勘違い」し、襲撃したのだ
Qタンク通信兵「敵艦隊捕捉!数、戦闘艦らしきもの五〇〇以上、その他輸送船と思しきもの約二〇〇!」
セイロン基地司令「総員退避急げ!持っていけるだけの物資を持っていけ!」
過去の戦闘と比べると、ずいぶんと早い撤退である
それもそのはず、この基地はたいした武装も無く、停泊している艦隊も軽巡洋艦を主軸とした艦隊がいくつかいるに過ぎないのだ
その艦隊も、撤退する船団を護衛する物と、敵艦隊と交戦する「時間稼ぎ」の二派に分ける必要があるのだ
基地司令は残っていた機密文書を焼却すると、港へと走っていった

パレンバン沖、日戦軍団輸送潜宙艦隊
深度二八〇に潜航する四隻の潜宙艦は、爆雷の猛威に曝されていた
相手は幾多もの連合軍潜宙艦を葬ったラファリエス艦隊である
もっとも、日戦軍団の潜宙艦がラファリエスの通常戦闘艦艇に撃沈されたという報告は無い
磯子大佐「このまま乗り切れるだろうか・・・」
栄少佐「敵さんも馬鹿じゃありませんからね。仮にも連合軍潜宙艦を数十隻撃沈した相手です」
未だ、爆雷投下は続けられている

一方、ラファリエス艦隊も、爆雷攻撃での撃沈を不可能と見なし、対潜魚雷攻撃を実行に移した
艦長「雷撃準備急げぇ!」
高性能だがコストが高く、爆雷での撃沈を不可能と見なした際にのみ用いられる最終兵器だ
水雷長「深度三一〇に調定!」
ラファリエスの対潜魚雷は、深度三〇〇以上にも調定可能な新型魚雷である
しばらくして、全艦の対潜魚雷調定が完了した
通信長「全艦、魚雷調定完了です」
艦隊司令「・・・テーーーーーーーッ!」
数隻の駆逐艦から、対潜魚雷が発射された

敵駆逐艦から、対潜誘導魚雷が発射された
磯子大佐「全艦に通達、深度三二〇まで潜航!」
栄少佐「深度三二〇まで潜れ!」
四隻の潜宙艦は一斉に艦首を下げる
しかし、最後尾の「伊−904」は少し遅れていた
聴音手「『伊−904』、現在深度二九〇!」
磯子大佐「まずいぞ。このままでは間に合わない・・・」
航海長「現在深度三一〇!」
魚雷は徐々に接近しつつある
航海長「深度三二〇!」
水測長「『伊−904』、現在深度三〇〇!」
栄少佐「もっと急げないのか!?」
磯子大佐「904潜も全速で潜っているはずだ。しかし・・・」
水測長「魚雷、全部『伊−904』へ向かっています!」
聴音手「命中まで十、九、八、七、六、五、四、三、二、一、今!」
その時、聴音機から爆音が響いた
急いでヘッドフォンを投げる聴音手
聴音機が壊れんばかりの爆音が鳴り響いた後、探信儀に「伊−904」の被害状況が表示された
水測長「『伊−904』・・・魚雷十四本命中、大破・・・」
通常の潜水艦なら、一瞬で圧壊していただろう
しかし、日戦軍団の大型潜宙艦は、巡洋艦との砲撃戦にも絶えうる装甲を有しているのだ
とはいえ、魚雷十四本は、戦艦でさえ撃沈はほぼ確定といっても良いぐらいの本数である
磯子大佐は通信機に駆け寄り、マイクを取った
磯子大佐「『伊−904』、応答せよ!」
しかし、応答は無い
磯子大佐「『伊−904』、応答せよ、応答せよ!繰り返す、『伊−904』、応答せよ!」
水測長「『伊−904』、沈下していきます・・・」
栄少佐「畜生・・・」
その時、探信儀に映る「伊−904」の深度表示が、徐々に止まっていった
聴音手「『伊−904』の舵が動いているようです」
栄少佐「何っ!?」
数十秒後、何かが回りだす音がした
専門用語で言えば「キャピテーション・ノイズ」。スクリューが発する音だ
その後、「伊−904」艦長、笠原少佐から連絡があった
笠原少佐(車種:三式砲戦車)(通信)「こちら『伊−904』、舵、機関共に復帰。一応、動けるぞ」
栄少佐「無事だったのか」
笠原少佐(通信)「気づいてみれば艦内が穴だらけでな。急いで乗員を起こして修理させた次第だ」
栄少佐「怪我してても、自分の命には替えられんからなぁ・・・」
磯子大佐「・・・しかし、デヴォリアへつくことは困難だろうな・・・」
通信長「パレンバン基地から電文です。『セイロン沖に大日本帝国軍の大艦隊が出現、セイロン基地に展開する連合軍艦隊と交戦せり』。以上です」
笠原少佐(通信)「先ほど言いそびれたので連絡します。先ほどの攻撃によりスクリュー及び機関を損傷しました」
栄少佐「セイロンに敵艦隊が現れたのでは、『伊−904』の修理もままならない。一旦、ルナツーに退避しましょう」
磯子大佐「うむ、そのほうがいいだろうな。通信長、すぐにチョロンネル中佐に打電してくれ」
通信長「了解!」
「伊−901」以下四隻は、針路を変更、ルナツー基地へと向かった・・・

キュワール連合軍、ルナツー基地。こちらも元々は補給基地だったところだが、幾度か前線基地として用いられたことから、かなりの発展を見せている
基地司令官もたびたび交代し、現在は開戦前から指揮を執っていたチョロンネル中佐が基地に戻っている
通信長「司令、日戦軍団の輸送潜宙艦隊から入電です。『こちら「伊−901」、僚艦が魚雷十四発を受け機関損傷、デヴォリアへの航行は困難と見なし、ルナツーへと寄港する』。以上です」
チョロンネル中佐「了解、すぐに受け入れ準備をする。それと、プロトン合衆国第三駆逐艦隊から、駆逐艦三隻を出迎えとして出すように、頼む」
駆逐艦隊司令、ベスレヘム大佐が応答する
ベスレヘム大佐「了解!」
チョロンネル中佐「戦闘宙域への航行は、メサイア戦以来だったか?」
ベスレヘム大佐「確かそうだったと思うな。何度も再編されてきたが、久々の出港だ。まあ、出迎えだけどな」
ベスレヘム大佐指揮の下、駆逐艦三隻が「伊−901」以下四隻の出迎えへ向かった・・・

同時刻、セイロン基地
基地内部は慌しくなっていた
飛行場からは無数の航空機が飛び立っていく
沖合いに展開する輸送空母に「着艦」するためだ
Qシュタイン連邦軍航空整備部の開発した「着脱式着艦フック」を装備した陸上機が、撤収のために飛び立っていく
その傍らでは兵士達が次々と輸送船に乗り込んでいた
Qタンク通信兵「司令!船が足りません!」
基地司令「止むを得ん。護衛艦艇にも乗せろ!」
Qタンク通信兵「了解!」
連合軍では初めての基地撤収作戦である

同時刻、セイロン基地沖合い
重巡「サレックス」以下第十五巡洋艦隊及び、軽巡「リアンダー」以下第二〇巡洋艦隊、駆逐艦「コンソルト」以下第十八駆逐艦隊、駆逐艦「コンダート」以下第一九駆逐艦隊といったQタンク王国艦隊は、重巡「ラージアル」以下Qレース第七巡洋艦隊、駆逐艦「春風」以下日戦軍団第一〇地方艦隊、軽巡「龍田」以下同第八地方艦隊と共に、セイロン基地撤収の「時間稼ぎ」を行っていた
第十五巡洋艦隊旗艦、「サレックス」。ライズドール大佐以下、艦橋要員は莫大な敵艦隊に呆然とした
戦艦八、高速戦艦四、軽空母二、重巡十二、軽巡八、駆逐艦三二の第一艦隊、戦艦二四、軽空母二、重巡二四、軽巡十六、駆逐艦四二の第二艦隊。この段階で、既に未曾有の大勢力だ
それだけではない。高速戦艦四、巡洋戦艦四、中型空母四、軽空母二、重巡三六、軽巡二〇、駆逐艦四〇の第三艦隊、戦艦二〇、空母六、中型空母四、重巡二四、軽巡十六、駆逐艦三〇の第四艦隊。傍目から見れば「哨戒基地に何故キュワール連合軍の艦艇全てを寄せ集めたほどの戦力を!?」とでも言いたいところだ
さらに、空母四、大型空母八、重巡十八、駆逐艦二六の第一航空艦隊までいる
これほどの大部隊を派遣しつつ、更に本土へも部隊を派遣するとは。大日本帝国は普通ではない
ライズドール大佐「・・・しかし、我々がここで踏み止まらなければ、多くの同胞が犠牲になる・・・」
艦長「両舷前進全速!」
第十五巡洋艦隊は、他のQタンク王国艦隊及びQレース民国艦隊と共に、敵第一艦隊へ接近した
測距手(通信)「距離、20000!」
艦橋員「敵艦、発砲しました!」
敵戦艦、十二隻が一斉に発砲した
光線、友軍艦を貫く
電探手「『シェブロン』、『シバルラス』中破!」
それでも、艦隊は止まることは無い
測距手(通信)「距離、15000!」
艦長「今だ!目標敵旗艦!」
ライズドール大佐「全艦、砲撃開始!」
巡洋艦三六隻が、一斉に火を噴く
全弾、直撃
電探手「・・・敵旗艦・・・損傷軽微の模様!」
艦長「損傷軽微!?」
ライズドール大佐「・・・電磁シールドか」
さすがは戦艦、三六隻の総攻撃を受けても、僅かに破片を撒き散らしながら突き進んでいる
敵艦隊は徐々に詰め寄ってくる
遂に敵巡洋艦も加わり、大規模な砲撃戦となった
敵第一艦隊とすれ違い、突破する
目前に、敵第二艦隊が近づく
艦橋員「敵艦隊、発砲を開始!」
友軍艦、敵艦のレーザーを受け、炎上、沈没する
だが、こちらも反撃する
艦橋員「敵巡洋艦、炎上!一隻・・・二隻撃沈!」
電探手「一隻大破!」
直後、レーザーが直撃した
艦橋に激震が走る
艦長、ようやく起き上がる
艦長「・・・被害報告!」
高射長(通信)「第五両用砲付近に命中!左舷両用砲は壊滅です!」
「サレックス」は炎上した
機関長(通信)「機関は異常ありません!至急撤退しましょう!」
ライズドール大佐「・・・輸送船団が当宙域を離脱するまでの辛抱だ」
通信長「司令!輸送船団から入電です!」
通信士「『宙域より退避完了、至急離脱せよ』、以上です!」
艦長「・・・助かったな。よし、面舵一杯、離脱する!」
ライズドール大佐「全艦に通達、至急当宙域を離脱されたし!」
キュワール連合軍は撤退した
被害は甚大であった
第七十二話 続く
引用なし
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Re:宇宙戦艦紀伊 第七十二話
 松井一真  - 2008/2/3 22:02 -
  
輸送船団。結局船団司令の名前は出てません。

第七十二話 崩落の始まり
同時刻、大日本帝国第一艦隊旗艦「近江」
艦長「・・・敵艦隊、撤退していきます」
副長「司令、追跡しますか?」
小澤大将「・・・戦う意思の無い者とは戦えない。敗残兵を追いまわすほどの偽善は無いよ。我々は武士であるべきだ」
副長「司令?」
艦長「・・・司令の命令だ。追撃はするな。我々はセイロンを占領する」
小澤大将「退避している揚陸艦隊に連絡。敵艦隊は去った。直ちに上陸準備を行え」
大日本帝国の大艦隊は、それ以外特別抵抗も無く、セイロンに接近、占領した

ルナツー沖、プロトン合衆国籍、SP−87船団は、特に支障も無く航行していた
目的地、プロトンは目前である
しかし、見えない脅威は迫っていた
通信士「『発 偵察艦「ビストロイ」 宛 駆逐艦「ラーヌス」。敵輸送船団捕捉。数、大型輸送船四、中型輸送船六、小型輸送船六、護衛艦十四』・・・敵船団です!」
艦長「司令、来ましたな!」
ヴォルフ中将(車種:T−34/76)「よし、本艦及び『ウダロイ』以下三隻は砲撃準備!」
艦長「砲撃準備ぃ!」
艦体下から、巨大な砲塔が現れる
そして、非常に長い砲身が姿を見せる
その姿、スナイパーライフルの如し
ヴォルフ中将「全艦、砲撃始め!」
長い砲身から、光弾が発射された
その数、六発
通常のレーザーよりはるかに速い速度で、輸送船団へ向かっていった

SP−87船団、旗艦「オレアナ」。ルナツー寄港を前に、日戦軍団第三艦隊第五水雷戦隊に護衛を要請した。その時であった
電探手「船長、電探に光点・・・」
直後、すぐ横を進んでいた大型輸送船が爆発した
電探手「『ブリスク』、『フューリー』、『ハウェット』沈没!」
船長「一度に三隻だと!?」
船団司令「遠距離から一瞬で・・・」
電探手「あっ、また光点が!」
後方の中型輸送船がやられた。一隻、火を噴いている。小型輸送船も三隻が炎上している
それだけではない、護衛の駆逐艦までもがやられている
船団司令「周辺基地へ救援要請!第五水雷戦隊だけでは足りないぞ!」
このままではJT−18の二の舞だ。何としてでも救援を呼ばなければ・・・

ライトウォーター基地。通信席には宮下一等兵が座っていた
宮下一等兵(車種:九五式軽戦車北満型)「SP−87船団から救援要請!輸送船八隻と駆逐艦一隻が何者かに撃沈されたとのこと!」
川島兵長「パレンバンからやってきたのか?」
宮下一等兵「いえ、分かりません。長距離砲による攻撃だそうです」
川島兵長「付近に展開している艦隊は?」
宮下一等兵「護衛の駆逐艦及び小型戦闘艦計十三隻以外は、第三艦隊第五水雷戦隊のみです!」
鍋坂大尉「・・・司令!」
コピック中佐「無論だ。所属がどこであれ、我々は救援に向かわなければならない」
彩帆中将(通信)「第七艦隊は手空きだ。いつでもいけるぞ」
第七艦隊所属の重巡「那智」から通信が入った。彩帆中将だ。普段は「赤城」にいるはずだが
コピック中佐「・・・しかし、空母を出すわけには・・・」
彩帆中将(通信)「第十二戦隊だけで行く。相手はどうも、長距離砲を積んだ駆逐艦らしい」
「那智」に乗ったのはそのためのようだ
船山曹長「司令、速く行った方が」
艦長(通信)「両舷前進全速!」
彩帆中将(通信)「既に『那智』に移っている。出港許可を頼む」
コピック中佐「許可といっても、もう動いてしまってますからな。健闘を祈りますよ」
第七艦隊第十二戦隊が出港した。重巡「那智」「妙高」を始め、重巡二、軽巡二、駆逐艦十八の艦隊だ
二十二隻の艦艇は、一斉に港を出て行った

同時刻、ルナツー沖
第三艦隊第五水雷戦隊は、SP−87船団の護衛のためにルナツーを出港、そして同船団に接近していた
水城大佐(第五水雷戦隊司令。車種:四式中戦車)「救援要請?」
通信長「はい。既に輸送船八と駆逐艦一がやられているとのことで」
艦長「彩帆中将からの連絡では、長距離砲だそうです」
通信長「第七艦隊第十二戦隊が救援に出動したとのことです。それまでの時間、耐えましょう」
水城大佐「船団の護衛は十三隻。我々は駆逐艦『舞風』、『浦風』、『初月』、『若月』を護衛に残し、護衛艦隊の支援にかかる!」
四隻の駆逐艦を置いて、第五水雷戦隊は敵艦隊へ向かった

同時刻、デトロワ第一特科艦隊
駆逐艦「ラーヌス」を旗艦とするこの艦隊は、デトロワの最新鋭艦の実験部隊である
ヴォルフ中将「・・・本艦及び『ウダロイ』以下三隻は戦線を離脱。残りに任せる」
見張り員「敵艦隊接近!軽巡二、駆逐艦十七です!」
艦長「増援のようですな」
重巡が撃ち始める。戦闘は始まった

レーザーはプロトン軍駆逐艦に直撃した
爆発、炎上する駆逐艦
第五水雷戦隊旗艦、「川内」でもそれは見えていた
航海長「なんでオンボロを残しておいたんだ・・・」
艦長「合衆国はもはや張子の虎だ。俺達だけでやらなければいけない。目標敵駆逐艦、砲撃始めぇ!」
先任将校「撃ち方始めぇ!」
「川内」も撃ち始めた
砲撃は敵駆逐艦に命中。駆逐艦は炎上する
その時、敵艦の砲撃が直撃した
艦長「被害報告!」
日戦軍団兵士A(通信)「右舷に命中!戦闘に支障ありません!」
「川内」の乗員は日戦軍団創設以来のベテラン組である
末端の水兵さえも、入隊はCQ暦255年だ
何発ものレーザーを受けながらも、果敢に向かっていく
日戦軍団兵士A(通信)「右舷第三区において火災発生!」
日戦軍団兵士B(通信)「左舷第七区において火災発生!」
艦長「消火急げ!」
機関長(通信)「機関は異常ありません!まだいけます!」
水城大佐「巡洋艦をやるぞ。砲撃用意!」
艦長「砲撃用意!」
各部署で火災が起こっているが、それもあっさりと消し止め、駆逐艦三を撃沈、重巡一を大破させていた

電探を見ていた隊員が、光点に「DD NAGATSUKI」の文字を見て叫んだ
電探手「第五水雷戦隊です!追いついたようです!」
彩帆中将「間に合ったか・・・」
電探手「敵艦を捕捉。重巡四、軽巡二、駆逐艦十三・・・いや、十二です」
電探に見えた敵駆逐艦の表示が一つ消えた
彩帆中将「奮戦しているようだ。よし、一斉攻撃だ。攻撃用意!」
艦長「攻撃用意!主砲及び誘導弾を使う!照準は各々に任せる!」
砲手(通信)「第一主砲、攻撃準備良し!」
砲手(通信)「第二主砲、攻撃準備良し!」
砲手(通信)「第三主砲、攻撃準備良し!」
砲手(通信)「第六主砲、攻撃準備良し!」
砲手(通信)「第七主砲、攻撃準備良し!」
ミサイル手(通信)「誘導弾、攻撃準備良し!」
艦長「よし、砲撃始めぇ!」
一斉砲撃を開始。主砲弾、駆逐艦に命中、炎上する
ミサイルが軽巡に直撃、軽巡、火を噴く
第五水雷戦隊も撃ち始める
駆逐艦、もう一隻炎上する
その脇をすり抜け、重巡が撃った
見張り員「敵艦、発砲!」
艦長「取舵一杯!」
「那智」、急旋回で砲撃をかわす
その時、砲撃が僚艦の「妙高」に命中した
見張り員「『妙高』、被弾!」
艦長「こっちも油断できんぞ。面舵一杯!全主砲、目標は敵重巡、照準後砲撃始めぇ!」
砲塔、敵重巡に合わさる
そして一斉砲撃
重巡、爆発する
激戦続く
通信士「『妙高』、損害軽微とのことです」
艦長「よし、戦闘を続ける」
炎上する敵重巡に、ミサイルが直撃する
敵重巡、轟沈する
先の第五水雷戦隊の戦果をあわせ、重巡二、軽巡一、駆逐艦五を撃沈した
その時であった
見張り員「敵艦隊、円陣を組んでおります」
艦長「一旦敵艦隊から距離を置け。何かをするのかもしれない」
ベータ沖での実績からである
二個艦隊は一時退避した
電探手や見張り員が敵艦隊を監視している
その時、敵艦隊が突然動き出した
電探手「強力なエネルギー反応あり!」
直後、敵の光点が消失した
電探手「敵艦隊・・・消失!」
艦長「亜空間ドライブか!?」
彩帆中将「おそらくそうだろうな。それにしても、見慣れない船だった・・・」
艦長「・・・・デトロワとかじゃないですかね?」
彩帆中将「デトロワ・・・例の独立艦隊の報告にあった奴か。確かに、その可能性はありそうだ」
「妙高」は中破していた。無論、「那智」も無傷ではない
彩帆中将「これより本艦隊は、SP−87船団の護衛に移行、ルナツーに寄港する」
艦長「すっかり忘れてたな・・・」
日戦軍団艦隊と、残っていた十一隻のプロトン軍駆逐艦は、SP−87船団の護衛に戻り、ルナツーへと向かった
チョロンネル中佐(通信)「寄港を許可。よく生きて戻ってきましたな」
彩帆中将「全くだ。今回の実戦成績を生かしてくれよ」
チョロンネル中佐(通信)「了解です」
輸送船団の護衛さえも、実戦を考慮しなければならなくなった
非常に厄介なこととなった

同時刻、ロドリグ
司令官「我々は内惑星連合最後の希望として、キュワール連合軍と共同で反抗作戦を敢行する!」
派遣艦隊を編成し、キュワール連合軍と共に反抗の準備を整えていた
戦闘こそ起こっていないが、ファントムと共に軍事力は最強クラスである
防戦一方となっている内惑星連合だが、果たして反撃なるか

同時刻、メサイア沖
突如、二個艦隊が現れた
緑色だ。Qグリーンとデトロワの艦隊である
ヴォルフ中将「・・・侮りがたし、だな」
艦長「あれが、噂の日戦軍団ですか」
ヴォルフ中将「実戦試験で済んで、彼らも運が良かったな」
通信士「『アウグスト』から通信です。『ウダロイ級の実戦試験良好を祝す』、以上です」
ヴォルフ中将「彼らも損害を軽微に抑えられて良かったな。しばらくは一緒に戦いそうだ」
通信士「あの艦隊には伝説の偵察艦ってのがいるそうですね」
艦長「『ビストロイ』か。なんでも、ガンドルフ戦の頃から哨戒任務に参加していたそうだな」
ヴォルフ中将「ほほう、大戦初期の船か。長持ちした物だな」
艦長「だいぶ修復が入ってるそうですがね」
ヴォルフ中将「まあ、しばらくメサイアに寄港することになるな」
彼らは実戦試験に来ていたのだ
そして、しばらくはメサイアにとどまることとなった

同時刻、ルナツー基地
寄港した日戦軍団艦隊及びSP−87船団に続いて、見覚えのある大型艦が現れた
「紀伊」だった
彩帆中将「・・・松井元帥?」
水城大佐「新しい作戦でしょうか?」
第一特務艦隊の主戦力がルナツーへやってきたのだ。その中にはグリシネ海軍第三巡洋艦隊の駆逐艦の姿もあった
松井元帥は、司令部へとやってきた
松井元帥「第一特務艦隊、寄港いたしました」
チョロンネル中佐「改まる必要はありませんよ、松井元帥」
松井元帥「前任のドニゲッテル少将には世話になったよ。彼はベータで目下奮闘中だ」
チョロンネル中佐「・・・そういえば、何の任務なんですか?」
松井元帥「・・・後の訓示で説明しようか」
その後、「紀伊」の幹部が司令室に集結した
末端の士官さえもいる
その中には、藤田上等兵もいた
松井元帥「今回の作戦を説明する。今作戦は、パレンバン基地に展開するラファリエス軍艦隊に対する、奇襲攻撃だ」
ティーガー元帥「奇襲?!そりゃ事実上特攻・・・」
松井元帥「あくまで『奇襲攻撃』だ。生きて帰ってこられるはずだ。なお、今作戦では、Qタンク王国艦隊も参加する。・・・諸君、最後までついてきてくれるか」
ティーガー元帥「無論です!」
灰田大佐「先任将校、ついていきます!」
伊原少佐「航海長、無論です!」
大嵐少佐「砲術科、続きます!」
通信長「通信科、勿論です!」
角田少佐「艦載飛行隊、同じく!」
高射長「高射分隊、同じく!」
松井元帥「・・・諸君、感謝する」
相変わらず、こういうときには口下手だ
作戦の時は、近づいていた
第七十二話 終わり
引用なし
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Re:宇宙戦艦紀伊 第七十二話
 ダークスピリッツ  - 2008/2/4 20:40 -
  
第七十二話お疲れ様です。ちなみにこちらは前期試験に落ちました;;;;

この話はデトロワ艦隊がQW星圏にまで来るのと大日本帝国がセイロンに攻め、そしてQW星内に侵攻する前兆としてシナリオを書きました。

また今回から艦隊全部を出動させるのではなく艦隊の一部隊が出動という形にしました。その方がリアル感があるかなと・・・

あと自分の設定としてはゆくゆくは大日本帝国がQW側に寝返り劣勢だった戦況を優勢にしていく・・・というシナリオがあるのですがどうでしょう?

現在第七十三話設定の投稿もそうですがプロトン合衆国宇宙軍艦艇というものを製作しています。これまで艦艇や航空機の設定が変わって大変申し訳ないんですが今回で多分本当に艦艇設定の大幅変更は無いと思いますのでご了承ください<(_ _)>
引用なし
パスワード
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Re:宇宙戦艦紀伊 第七十二話
 松井一真  - 2008/2/4 20:58 -
  
> 第七十二話お疲れ様です。ちなみにこちらは前期試験に落ちました;;;;

そうでしたか。こちらは来年、更に莫大な試験が近づくので、頑張らなくては。
後期のほうもあるのでしょうか?そちらはなるべく勉強に集中して、頑張ってください。

> この話はデトロワ艦隊がQW星圏にまで来るのと大日本帝国がセイロンに攻め、そしてQW星内に侵攻する前兆としてシナリオを書きました。

大日本帝国のセイロン侵攻、そしてデトロワ艦隊の襲来。デトロワは以前はたまたま周辺に迷い込んだプロトン第一独立艦隊と遭遇しただけでしたな。

今回、輸送潜宙艦の救援に第三駆逐艦隊が登場していましたが、あれは第一話で大損害を被った駆逐艦隊が再編成されたものです。「メサイア戦以来」という言葉はそこからです。

> また今回から艦隊全部を出動させるのではなく艦隊の一部隊が出動という形にしました。その方がリアル感があるかなと・・・

「第十二戦隊だけでいく」などと、珍しい戦術。今回は駆逐艦隊同士の小規模な戦闘なので、艦隊の一部が救援に出るという少々変わった展開ですね。
第一独立艦隊は毎回こういった出撃になるようですな。

> あと自分の設定としてはゆくゆくは大日本帝国がQW側に寝返り劣勢だった戦況を優勢にしていく・・・というシナリオがあるのですがどうでしょう?

大日本帝国が裏切るとは少々意外。ということは、寝返ったグリシネ空軍(の一部)はグンナ星に亡命する設定になりそうですな。
まさに先の読めない戦いとなってきました。

> 現在第七十三話設定の投稿もそうですがプロトン合衆国宇宙軍艦艇というものを製作しています。これまで艦艇や航空機の設定が変わって大変申し訳ないんですが今回で多分本当に艦艇設定の大幅変更は無いと思いますのでご了承ください<(_ _)>

プロトン合衆国は何度も設定変更が行われていますな。また活躍が増えそうです。
引用なし
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んー、スパムとか面倒なんで勘弁。


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