|
どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。
以上、さくらがちる頃に。
|
第十四話完成。2ヶ月ぐらいかけました。
第十四話 古都壊滅
Qトルック領、ブルーウェイ島
中央海南方に浮かぶ、自然豊かな島
数十年前から各地で繰り広げられている戦争は、この島にとっては無縁の存在だった
しかし、数年前にQトルックの軍事基地が建設されてからは、この島にも戦争の空気が漂い始める
そして、Qシュタイン帝国の対Qトルック宣戦布告により、多数の航空機が離発着するようになった
数週間前には北西にあった要塞島、マジノラインが陥落。続けざまに突入してきたQシュタイン帝国軍により、この島は戦場と化した
緒戦においてはQトルック軍は優位だった。Qシュタイン軍はなかなか航空支援が受けられない状況だったからだ
しかし、「東の民兵」がやってきてからは、状況が一変した
それまでQシュタイン軍に猛威を与えていた榴弾砲は、一瞬にして轟火に包まれた
地面は所々穴が開き、煙を噴いている
Qトルック兵士A「第368中隊、応答せよ!第368中隊!」
一両のIII号戦車が、必死に無線機に叫びつづける
Qトルック兵士B「・・・だめだ、通じない」
その横のIV号戦車が、溜息混じりに呟く
壊滅状態に陥った彼らは、勇猛果敢に立ち向かった
Qトルック兵士A「・・・なんでこんなことになっちまったんだ。この戦争が始まるまでは、Qシュタインは友邦だったはずだ・・・!」
Qトルック兵士B「・・・それは同感だ。連中は、連中は・・・本当に裏切ったのか!?」
再び上空に響き渡る轟音
敵の航空機だろうか
Qトルック将校「撃てぇぇぇっ!」
残存する榴弾砲が、果敢に砲撃を開始する
Qトルック兵士C「・・・おい、おまえら。知ってるか?」
一緒に塹壕に隠れていたツベッシェン・レーズングが語りかける
Qトルック兵士A「何の話だよ」
Qトルック兵士C「『東の民兵』。Qシュタインをバックに、キュワール中で活動している連中だ」
Qトルック兵士B「ああ。この島を、こんな風にしちまった連中か?」
Qトルック兵士C「・・・そいつらがよ。こんな物ばら撒いていった」
そう言って、ツベッシェン・レーズングが一枚のビラを取り出した
「我々はキュワールに真の平和を取り戻すために戦う民兵だ。対Qトルック宣戦布告は、Qトルックに君臨する独裁車を討つための物だ。祖国を愛するのは結構だ。だが本当に祖国を愛するなら、『国家元首』を騙って悪政を続ける独裁車を討つため、ことを起こすべきではないのか」
Qトルック兵士A「・・・なんだ、これは?」
Qトルック兵士B「見りゃ分かるだろ。クーデターを煽るビラだ・・・でも、一体何故連中はこんな物をばら撒いたんだ?」
Qトルック兵士C「・・・奴らは、戦うべきかどうか迷っている。そう思ってな。焼けって命令に背いて一枚持ってきた」
Qトルック兵士A「・・・おい、そんなことをしたら・・・」
Qトルック兵士C「分かっている。でも・・・怪しいと思わないか?あの総統が就任してからという物、他国との雲行きが悪くなった気がする」
あたり一体には無数の瓦礫と、もはや動かない戦車たちの姿があった
Qトルック兵士A「・・・まさか、な」
Qトルック兵士B「・・・だから何だってんだ。総統がこの戦争を引き起こした黒幕だろうが、俺たちはそれに従わざるを得ない。だよな?」
Qトルック兵士C「・・・そうだな・・・もっといい上官の下に配属されたかったぜ」
Qトルック兵士A「どういう意味だ?」
Qトルック兵士C「・・・さて、どういう意味だろうね」
再び爆音が響き渡る
小規模な振動とともに、砂煙が飛び散る
Qトルック兵士A「ここが最後の砦だ。なんとしてでも守り抜くぞ!」
Qトルック兵士B「・・・いつまで持つか分からないけどな」
前方には無数の連合軍部隊の姿が見える
榴弾砲の砲撃は殆ど当たらず、遠方で煙を噴くだけであった
Qトルック将校「装填急げぇぇ!」
そして次の瞬間、彼らを猛烈な爆発が襲った
大爆発とともに、炎上する陣地
遠方の大地に噴煙が巻き起こる
測距手(通信)「目標、殲滅!」
艦橋の乗員達が歓喜の声を上げる
副長「・・・やりましたな、艦長」
艦長「陸上部隊が持ち堪えてくれなければ、ここまで早くは攻略できなかったよ。日戦軍団の強行突入作戦が功を奏したな」
通信兵「その日戦軍団艦隊ですが・・・帰路で敵潜の雷撃を受けたそうです」
副長「何ぃっ!?」
通信兵「被害に関する報告は、まだ入っていません」
副長「おいおい、連合軍の窮地を救った英雄艦隊が、凱旋する前に壊滅だなんてことは無いよな・・・」
艦長「大丈夫だ。彼らは敵潜の奇襲ぐらいで、壊滅するような物じゃない。前大戦前の離反事件、知ってるだろう?」
副長「そうですが・・・」
航海長「・・・それで、どうします?」
艦長「よし、制圧を確認後、グリシネに寄港する。これからも激戦は続く。寄港したら、全員上陸だ」
その日、ブルーウェイ島守備隊が壊滅した
連合軍はブルーウェイ島を制圧、飛び石作戦でその南東にある島、グッドウェイ島を目指した
戦闘は激化する一方であり、各方面で消耗戦が相次いでいる
コムニエムの所属する分隊は、現時点で六両が残っている
コムニエム軍曹「どの部隊も損害が多い・・・やれるのか?」
分隊長「大丈夫だ。直に援軍が来る。それで乗り切ろう」
コムニエム軍曹「援軍が来るんですか!?」
分隊長「ああ。榴弾砲の部隊がいくつか。この前マッグユーノスに猛砲撃を加えた奴らだ」
これで勝てないはずが無い、とでも言うように、分隊長が言った
コムニエム軍曹「・・・ここまで来ると、司令の言っていたことが気がかりでなりません」
分隊長「・・・司令が、何か言っていたのか?」
コムニエム軍曹「シュパシュア半島に上陸する前、司令が甲板で考え事をしてたって・・・」
分隊長「・・・誰か聞いていたのか?」
コムニエム軍曹「副司令と、甲板の見張りが。その見張りの奴が『強さは正義ってのは間違ってるんじゃないか』ってのを聞いたって・・・」
分隊長「・・・どうなんだろうな。どのみち強くなければ生き残ることは出来ない。力は必要だ。だが・・・」
突如として爆発音が響き渡る
近くの建物が吹き飛んだようだ
分隊長「それで殺される奴らは、浮かばれねぇ、かな・・・目の前に敵がいりゃ考えることも出来ないことだけどな」
付近で銃声が響く
分隊長「おいでなすったか!」
武器を構えて、走り出す六両のQタンク
考え事は終わりだ。まずは生き延びるしかない
どうやら敵は我々が潜伏している区画に気づいたらしい
建物に身を隠し、敵の攻撃を凌ぎつつ、砲撃を加える
ロドスシルト少佐「何度も言うが、敵も必死だ!気をつけろ!」
第二次キュワール大戦時は、市街戦でこれほど大規模になることは無かった
市街戦がこれほどのものになったのは、おそらく第三次キュワール大戦時、すなわちチョロ〜ン紛争であろう
それにしても、ここまでして車海戦術にこだわるとは、上層部は何を考えているのだ
古典的な戦術が通じるほど、この戦いは甘くない
チョロ〜ン紛争の「騙し討ち」はやりすぎにしても、もう少し何らかの作戦を立てるべきだと思うのだが
いかんせん、この街はチョロ〜ン紛争において正攻法で陥とされた街なので、上もそこまで考えられなかったのだろう
こちらとしては海軍が持ち帰った運河要塞のデータが活かせると思ったのだが、流石に市街地上空を飛んだ勇敢な奴はいなかったらしい
副官「・・・この戦い、どちらが勝つんですかね?」
ロドスシルト少佐「・・・分からんな。どちらが勝ってもおかしくない。だが一つだけ明らかになっているのは・・・この街が崩壊すること。それだけだ」
近くで爆発音が響く
迫撃砲の砲声も続く
弾帯と重機を担いで、二両は元の機銃陣地へと到着した
チョロ〜ン兵士A「やっと来たか!司令部近くまで別働隊がやってきてるみたいで、防衛網の構築が大変らしいぞ!」
ブレダ上等兵「もうそんなところまで来ていたのか!」
チョロ〜ン兵士A「まあ、あまりの防備にビビって近づけねぇらしいがな」
ブレダ上等兵「本当にビビって近づけねぇならいいんだがな」
重機を予定通り配置し、ブレダが呟く
パナール上等兵「・・・どういう意味だよ?」
ブレダ上等兵「・・・あの空中戦艦を保有しているのが、俺たちだけとは限らねぇってことさ」
パナール上等兵「まさか、そんなことが・・・」
ブレダ上等兵「考えてみろよ。奴らはQタンク搭載型の巡航ミサイルを保有してる。それで俺たちの国は散々焼き尽くされた。空中戦艦持ってたっておかしくないだろう」
チョロ〜ン兵士B「友軍部隊より入電!『敵部隊がそちらに向かっている模様』!」
近くの櫓に登っていた機銃兵からの連絡のようだ
チョロ〜ン将校「射撃用意!」
分隊長らしき曹長が言う
前方に無数のQタンクが近づく
相変わらずのM4だが、かといってM4だけというわけでもない
プロトン王国はこの街を取るためにどれほどの戦力を投入しているのだろうか
迫撃砲を発射する兵士
一斉射を受け、数両のM4が吹き飛ぶ
重機関銃の射撃が開始される
次々と吹き飛ばされる戦車
その間に迫撃砲が再び斉射を開始する
向こうが大多数で攻めてくるならばこちらは連携戦法だ
とりあえず、前方に見えた敵部隊は撃滅した
第十四話 続く
|
|
|
855 hits
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.0)@ntaich064027.aich.nt.adsl.ppp.infoweb.ne.jp>
|
|
|
|