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どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

以上、さくらがちる頃に。

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青き名将(仮題) 第十一話
 松井一真  - 2008/10/23 21:50 -
  
一ヵ月分の休止期間を置いて、ようやく完成、第十一話。

第十一話 南方への転戦
バチェリットの大通りで、戦勝パレードが開かれている
大勢の戦車隊が前進していく
新聞やラジオが、戦果を大々的に報道する
ここ数週間ほど、同じようなことが続いている
本土防衛部隊司令、バンダス少佐は、その「同じようなこと」を演じつづけていた
バンダス少佐「・・・奴は出征したそうだな」
例のビットレイク戦の折に「爆心地の猟師から魚を脅し取った」という疑惑があった陸戦兵のことである
開戦時は戦友と共に本土駐留軍にいたのだが、その本土駐留軍、すなわちリピーレド元帥直轄部隊がマッグユーノス攻撃に参加したため、前線に赴いたのだ
前線から送られてきた品物は、無い。街が壊滅していたのだから当たり前だろうが
唯一届いていたものといえば、ロドスシルト少佐の前線手記であった
「マッグユーノスの街は敵味方の猛砲撃を受け灰塵と化し、現在施設部隊による修復活動が行われている。連合軍の被害は甚大で、敵部隊に与えた損害はそれ程の物ではなかったと聞く。しかし、それでもマッグユーノスの占領には成功している。果たしてこの戦争は勝っているのか、負けているのか。戦争には付き物の話ではあるが、長い間戦っている私でもよく分からないのだ」
バンダス少佐「・・・相変わらず複雑だな、戦友は・・・えっと、続きは・・・」
「バーセックナール戦の折に飛来していた巨大ガンシップはやはり飛来したらしい。早い内にあれの対策をとっておかなければ、連合軍の危機だ。まして今度の攻撃目標は、一大レーダー基地にもなっているミニッツワーモだ。海軍航空隊の身を案ずる」
バンダス少佐「そういえば陸軍航空隊は、巨大ガンシップの攻撃で壊滅状態と聞いたな・・・」
この時期、チョロ〜ン戦線は事実上膠着状態であった
ウルタンク帝国に進攻した日戦軍団、Qターレット王国の連合部隊は、バスタンク周辺の小都市を制圧、チョロ〜ンへの援軍を阻止せんと奮闘していた

Qトルック帝国、アレフュ・ハバパル
市街地一帯を路面電車や通勤線が行き交い、鉄道網が構築された大都市である
一両の九五式軽戦車が街中を走っていた
ある交差点に近づいたところで、守衛らしきパンターG型に呼び止められた
Qトルック兵士A「君、ここから先は都合により、関係者以外立ち入り禁止だ」
九五式軽戦車「その関係者、すなわち第207中隊のものだが」
彼の車体には第207中隊を示すマークが描かれていた
Qトルック兵士A「・・・分かった、通ってよい」
パンターG型の横を、九五式軽戦車が通っていく
その先には、踏切があった
既に踏切の前には三両の兵士が待機していた
Qトルック兵士B「・・・分かっているな」
九五式軽戦車「無論です」
警笛の音が鳴り響く
続いてディーゼルエンジンの凄まじい音と共に、巨大な車両が近づいてきた
徐々に加速していき、踏切を走っていく
車両が走り去った後、四両の兵士もまた走り出した

チョロ〜ン帝国領内から極秘裏に運び出されたQQQQ製核弾頭弾搭載装甲列車、「A−307」は、Qシュタイン帝国首都、チョベリング攻撃作戦のために、拠点であるアレフュ・ハバパルを出発した
このために基地周辺の線区とその沿線を封鎖し、警備活動が行われていたのだ
装甲列車といわれているが、事実上自走核弾頭弾発射機である
新型爆弾の威力は、既にキュワール各国に知れ渡っている
というのも、第三次キュワール大戦直前、帝政Qシュタインが敢行した核実験のデータが既に連合に渡っているためである
だが、アレフュ基地に潜入した諜報部員からの報告に寄れば、核弾頭弾はウルタンク製の試作新型爆弾である可能性が高い
ウルタンク軍の秘密研究所はロナルミック攻略作戦の折、日戦軍団第一〇三航空隊の特殊爆撃機十二機の猛攻を受け壊滅したが、既に試作の新型爆弾が完成しており、Qトルックに渡っていたという情報が入ったのだ
ロッキード元帥「・・・厄介なことになったな」
参謀「もし、チョベリングにこれが命中すれば、半径数十kmが、間違いなく壊滅します」
ロッキード元帥「もし、例のQQQQ製新型爆弾ではなく、ウルタンク製爆弾だったら?」
参謀「流石に、データがありませんから・・・」
QQQQ製の新型爆弾も、一部の情報では「東北地方」なる場所で使用されたという
ロッキード元帥「・・・ところで、リピーレドの本隊はどうしたんだ?」
参謀「報告に寄れば、休息もそこそこにミニッツワーモに向かったとのことです」
ロッキード元帥「相変わらずだな、奴も」
参謀「久々の戦場ですからな。仕方ないでしょう」
戦勝パレードを終えた陸軍部隊は、早々と普段の業務に戻っている
まだ大都市を二つ落としただけだ。橋頭堡となる小都市郡はまだ大量に残っているのだ
現在第三師団直轄連隊が向かっているミニッツワーモという街も、その小都市の一つだ
チョロ〜ン紛争時、大都市キョウビーチャへの最短経路にあるこの街には、大規模なレーダー基地が建設された
そのため、突破を試みた部隊が攻撃され、一個分隊が全滅した
このとき、指揮を執っていたのは智将、ビスカイト中将であった
逆探装置を搭載した決死隊を編成し、レーダーの索敵圏を調査、レーダーの隙を突いて基地を制圧し、辛うじて占領に成功したのだ
だが今回、ビスカイト中将率いる第八連隊はQシュタイン帝国のグッドウェイ諸島攻略作戦支援のため、チョベリングに駐留している
さらに、敵には謎の巨大ガンシップがいる
ミニッツワーモは、再び修羅場となるだろう

瓦礫と化した町並みに、無数の重機が立ち並んでいる
町並みに倒れた車両の群れを、兵士達が回収している
折れた鉄塔、崩れた鉄壁。街のどこを見ても、似たようなものだった
とりわけ中心部は、爆撃でも受けたのか、被害が大きい
視察に訪れたロドスシルトは、この街がチョロ〜ン軍によって焼き払われたことに気づいた
ロドスシルト少佐「・・・大工場の奪い合いが、結果的に大工場を破滅させた、というところかな・・・」
副官「何しろ、制圧が完了したとき、チョロ〜ン国民は既にここにいなかったそうですからな」
ロドスシルト少佐「市民は周辺の小都市郡、残存部隊はキョウビーチャあたりに引き上げたんだろうな」
突如、轟音が鳴り響く
ロドスシルト少佐「・・・やけに補充が早いな」
副官「いえ、あれはクリーク軍です」
上空を見上げていた副官の大尉が言う
ロドスシルトが見上げると、確かにクリークの記章があった
ロドスシルト少佐「・・・陸戦の国だと聞いたが、爆撃機もいるんだな」
副官「最近は、Qタンク王国が色々輸出してますからね」
ロドスシルト少佐「もっとも、今度の相手はレーダー基地だから、相当数が撃墜されるだろうがね」
彼らの見上げる先には、無数の爆撃機が飛行機雲を引いて飛んでいた

同時刻、諜報部隊により、Qトルック軍に引き渡されたA−307装甲列車が、チョベリング攻撃のために出撃したとの報告が入った
本土防衛部隊司令、ナルマルガム中将は、指揮下の部隊に指示を出した
ナルマルガム中将(車種:ミーネンロイマー)「装甲列車部隊を中心に、防衛網を展開、各路線を封鎖せよ。絶対に敵射程圏内に首都、チョベリングを入れるな!」
本土防衛の要となるのは、ボルゾル元帥率いる陸上部隊と、ボルナソス大佐率いる列車部隊である
各都市周辺の路線には、連合各国の多数の装甲列車が待機し、周辺を陸上部隊が防衛する
各部隊が連携を取って、A−307を包囲、核弾頭弾発射前に制圧するという作戦である
最前列となるグリシネ国南部海底トンネル出口周辺には、グリシネ陸軍第502中隊が待機していた
トンネルの奥から、轟音が響き渡った
グリシネ軍の兵士が、通信機に飛びついた
グリシネ兵士「こちら第502中隊、目標が接近中!」
グリシネ国駐留部隊の指揮を執るのは、モントレー元帥である
モントレー元帥(通信)「よし、捕捉次第攻撃を開始せよ!」
直後、トンネルから三両編成の重装甲列車が現れた
グリシネ将校「撃ち方初めぇ!」
各種榴弾砲郡及び陸戦部隊から、砲撃が浴びせられる
しかし、重装甲を有するA−307は、そのまま防衛線を突破していった
反撃により、榴弾砲数基が損害を受けた
グリシネ将校「こちら第502中隊、敵装甲列車は防衛線を突破、グリシネ市街地へ進攻中!」
モントレー元帥(通信)「了解した。直ちに防衛網を再構築する。市街地へ急げ!」
グリシネ将校「了解!」
第502中隊は、直ちに移動を開始した

報告を受けた連合各国の陸上部隊は、予定通りの行動を開始した
グリシネ市街地周辺に展開するグリシネ国陸軍は、A−307を包囲、砲撃を浴びせた
若干の損害を受けたようにも見えたが、それでも止まることなく、A−307は進撃する
そのまま、海底トンネルへと突入していった
次に陸上に出るのはヴァイナー連邦領内である。ここにはヴァイナー陸軍及びQシュタイン陸軍が待機している
Qシュタイン兵士「全部隊、配置完了しました!」
ボルゾル元帥「よし、後は敵を待つだけだな」
それにしても、随分と回り道をしている
連合軍を撹乱する計画だったのだろうか
参謀「・・・しかし、A−307の防弾性は普通じゃないですな」
ボルゾル元帥「ああ。明らかに数百発の銃砲撃を受けても、戦闘能力を維持できている」
Qシュタイン兵士「敵装甲列車、ヴァイナー領に上陸!」
それを聞いたボルゾルは無線を取った
ボルゾル元帥「ボルナソス、行けるか!?」
ボルナソス大佐(通信)「無論です!いつでもどうぞ!」
ボルゾル元帥「作戦開始だ!」
ボルナソス大佐(通信)「了解!」
続いて、無線機から轟音が鳴り響く
エンジンが起動した音だ
この作戦には、重装甲列車「敷島」が多数展開している
各編成ごとに異なる名前が付けられた装甲列車郡は、A−307包囲網を展開するべく移動を開始した
機動力では「敷島」の方が上である
大戦初となる装甲列車対決の時は、近い
第十一話 続く

引用なし
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青き名将(仮題) 第十一話 松井一真 2008/10/23 21:50
  Re:青き名将(仮題) 第十一話 松井一真 2008/10/23 21:53
   Re:青き名将(仮題) 第十一話 松井一真 2008/10/23 22:46
   青き名将(仮題) 第十一話 あとがき 松井一真 2008/10/23 23:02
   Re:青き名将(仮題) 第十一話 感想 ダークスピリッツ 2008/10/24 19:13
   Re:青き名将(仮題) 第十一話 感想 松井一真 2008/10/24 20:54
   青き名将(仮題) 第十二話 松井一真 2008/11/17 20:47
   Re:青き名将(仮題) 第十二話 松井一真 2008/11/17 20:48
   Re:青き名将(仮題) 第十二話 松井一真 2008/11/17 20:49
   青き名将(仮題) 第十二話 あとがき 松井一真 2008/11/17 21:32
   Re:青き名将(仮題) 第十二話 あとがき ダークスピリッツ 2008/11/19 19:19
   Re:青き名将(仮題) 第十二話 あとがき 松井一真 2008/11/19 20:01

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んー、スパムとか面倒なんで勘弁。


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