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どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

以上、さくらがちる頃に。

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宇宙戦艦紀伊 第六十六話
 松井一真  - 2006/12/12 19:15 -
  
第六十六話完成。第八話のシーンを利用しました
第六十六話 浮上の時
CQ暦366年5月 日本戦車軍団第二艦隊 重巡「衣笠」。確かに、彼はそこにいた
「衣笠」の艦橋には複数の戦車が居る
大佐の階級章をつけた九七式中戦車は、階級章だけではなく総司令部を示すマークがついていた
おそらく、司令部から派遣された将校であろう
彼は、指示を出した
日戦軍団将校「全速前進!」
直後、波動砲の物凄い音が響いた
日戦軍団兵士A「回避成功!」
艦橋員の九四式軽装甲車が叫ぶ
しかし、続いて別の九二式重装甲車が叫んだ
日戦軍団兵士B「さらに波動砲接近!」
九七式中戦車は再び指示を出す
チハ大佐「取り舵一杯!」
再び、波動砲独特の衝撃音が響く
日戦軍団兵士C「回避成功!」
九八式軽戦車が叫ぶ
すると、また九四式軽装甲車が叫んだ
日戦軍団兵士A「波動砲接近!」
再び九七式が叫ぶ
日戦軍団将校「面舵一杯!」
また衝撃音が響く
二式軽戦車が叫ぶ
日戦軍団兵士D「回避成功!」
そして、艦長と思しき、派遣将校が聞いた
日戦軍団将校「・・・こいつら、何隻波動砲搭載艦を持ってやがるんだ!」
五式中戦車、熱田中将が返答した
熱田中将「大佐、敵は総攻撃をかけてるんだ。止むを得んだろう」
またも九八式軽戦車が叫ぶ
日戦軍団兵士C「敵艦、波動砲発射!」
九七式中戦車が指示を出す
日戦軍団将校「面舵一杯!」
物凄い衝撃音が通り過ぎる
九四式軽装甲車が叫ぶ
日戦軍団兵士A「回避成功!」
かすったようだ。危なかった
再び二式軽戦車が叫ぶ
日戦軍団兵士D「波動砲接近!」
熱田中将「全速前進!」
こんどは熱田の指示だ
衝撃音がかすめる。危なかった
日戦軍団兵士B「回避成功!」
九二式重装甲車が叫ぶ
しかし、さらに悲鳴のように九八式軽戦車が叫ぶ
日戦軍団兵士C「さらに波動砲接近!」
九七式中戦車の指示が出た
日戦軍団将校「取り舵一杯!」
衝撃音が響く
九四式軽装甲車が返答する
日戦軍団兵士A「回避成功!」
衝撃音は、十回を越えていた
それを全く被弾せずに、ここまでやり過ごしたのだ
そのとき、「衣笠」めがけて、無数の「それ」がやってきたのだ
九七式中戦車は驚き、叫んだ
日戦軍団将校「何!?死角なし、だと!?」
ボゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!
命中音だ。一瞬、何があったのか分からなかった
そのとき、九八式軽戦車が叫んだ
日戦軍団兵士C「やられました!」
九七式中戦車が言う
日戦軍団将校「総員、退艦!司令も、一緒にお願いします!」
先の九四式軽装甲車が、他の艦橋員たちを連れて出て行った
先任士官も、航海長も、操舵員も出て行った
・・・できれば、退艦すべきだった
しかし、ここで生き延びても・・・
熱田は、言った
熱田中将「いや、いい」
九七式中戦車は引きとめた
日戦軍団将校「しかし、司令はここで死ぬわけには・・・」
・・・確かに、優秀な指揮官である熱田は、死ぬわけにはいかなかったのだろう
・・・しかし、あえて死ぬことを選んだ・・・
熱田中将「・・・捕虜になるよりかは、ここで沈んだほうが良い。敗軍の将に、脱出と言う言葉無し・・・」
九七式中戦車は反論する
日戦軍団将校「総帥は、船と共に沈むことは犬死に同然だと・・・」
・・・やはり理由が必要か
そういえば、砲術員たちが消火のために苦戦していると聞いた
熱田中将「ならば、私は発生した火災を止める!それが、祖国のためだ!」
口を突いて出た言葉が、これだった
日戦軍団将校「・・・では、私も!」
九七式中戦車が叫ぶ
しかし、熱田は叫んだ
熱田中将「貴様には、まだ奴らを止めるという任務が残っている!私がもし、捕らえられたなら、私の能力を買って艦隊司令とするだろう。そのときでも良い、たとえ敵同士でもいい、この戦争の真理を、確かめてもらいたい!」
凄まじい発言である
こうでも言わなければ、その九七式は引かない。熱田はそう思った
日戦軍団将校「・・・・・・・了解しました!」
九七式中戦車が出て行った
さっき言ったとおりだ。砲術員たちを助けるために、弾薬庫の消火に向かうのだ
消火活動に当たっていた部下に脱出を指示した
日戦軍団兵士E「司令!?」
熱田中将「貴様らはすぐに脱出しろ!死ぬのは私だけで充分だ!」
そう言って、弾薬庫へと向かっていった
日戦軍団兵士E「司令!無茶ですよ!」
日戦軍団兵士F「もうダメだ、脱出するぞ!」
二両の九五式軽戦車が出て行った
そして、二両が舷側へ到達した
そのときだった
物凄い炎が、弾薬庫を包み込んだ

・・・夢は、いつもそこで終わっていた
思い出したことは、将校の九七式中戦車が、総司令部所属のチハ大佐だったこと、それだけだった
そして、記憶自体も、その日を最後に、消えていた
何か、巨大な軍艦がいたような気もしたが・・・
不意に、思い出したのは、どこか聞き覚えのある、あの声だった
「熱田てめぇ、キュワール系らしい心はもう無くなっちまったのかよぉーーーー!」
誰が言ったかは、分からない
しかし、消えていた記憶の中で、わずかながら覚えていたことだった
一体、どういう意味だったのだろうか・・・
ふと、考えながら、回りを見た
さまざまな医療器具がある。病院だろう
壁に、時計やカレンダーがかかっている
そのとき、カレンダーにかかっていた日付を見て、愕然とした
CQ暦268年12月。二年と、半年ぐらいが経っていた
そのとき、ドアを開けて、二両の車両が入ってきた
一両はいかにも医師のようないでたちをしていた
もう一両は、佐官の階級章と思しきものに、星が3つついている。大佐だろう
その士官は言った
士官「それで、あなたは一体、何故あの宙域に・・・」
・・・分からなかった。何しろ、二年半の間、何があったのか分からないのだ
辛うじて思い出した、「最後の記憶」は、カルオス帝国軍の戦艦が見えたことだった
熱田中将「・・・分からないんだ。船が沈んで、外に投げ出された後、不意に敵の戦艦が見えた。そこから、全てが闇のようだったんだ」
士官は、砲塔をかしげた
医師「・・・どうやら、ただの記憶喪失ではないようだな・・・」
士官「・・・とりあえず、その『船』とは?」
熱田中将「・・・重巡洋艦だ。艦載機を積んでいない、旧式の奴だ。艦名は・・・き・・・そうだ、『衣笠』だ」
士官「・・・『衣笠』?」
熱田中将「・・・それで、私の乗っていた船は、波動砲の集中砲火を受け、沈んだ。私は、弾薬庫の火を消すために、弾薬庫に向かった。その過程で部下二両を先に脱出させた後、船が爆発した。それから、艦外に投げ出された。あとはさっきのとおりだ」
医師「・・・『衣笠』・・・聞いたことがあるな。大佐、後で調べておこう」
どうやら、医師は軍属らしい
とりあえず、今言えることを言った
熱田中将「・・・後日、改めて来てくれ」
医師「・・・分かった。また今度来よう」
そして、二両は出て行った
その後、精密検査を行った
士官と医師は、精密検査の結果を見て唖然とした
医師「・・・こ、これは・・・」
士官「・・・どういう、意味ですか・・・?」
医師「・・・確か、日戦軍団、第一潜宙艦隊の潜宙艦が、二年ほど前に妙な音響を探知したという話を聞いたな?」
士官「・・・えっ?」
調べたところ、日戦軍団の潜宙艦「伊−168」が、敵艦隊に潜入し旗艦内部の状況を超感度音響探知機を用いて調べていたところ、「ブウウウウウウン」という妙な機械音を探知した、という話が二年前にあったのだ
その潜宙艦の艦長は浦塩少佐、松井元帥の腹心の部下だ
そして、その敵旗艦は、カルオス艦隊の戦艦「ジェルフォー」であった
医師「・・・それと、彼に関係があるのかも知れん」
医師の話では、何でも、彼のCPU内部思考関係回路が、書き換えられていたということであった
士官「・・・松井元帥が、似たようなことを言っていたそうですね」
医師「・・・特務士官が、パレンバンの戦闘記録を持ってきたときだったか。その戦闘記録に、はっきりと書かれていたな・・・」
パレンバンの戦闘記録には、こう記されていた
‐−−−−以下、パレンバン戦闘記録‐‐‐‐‐
松井元帥:・・・貴官に告ぐ。国籍、所属、名前、階級、順番に言ってくれ
第四艦隊司令:・・・カルオス帝国、第四艦隊司令、熱田、中将だ!
松井元帥:何っ・・・熱田だと?!
鳴神中将:熱田!これはどういうことだ!貴様が帝国の部下に成り下がるなど、何かの間違いではないのか!
熱田中将:・・・・連合の馬鹿どもが
松井元帥:鳴神、あれは熱田であって熱田ではない。良く考えてみろ。いくら帝国派閥だけでグンナ星に移住したとしても、カルオスは元来から対立が絶えない。それなのに内乱がないということは、何かあると思うんだが
鳴神中将:まさか、浦塩が言っていた・・・
松井元帥:・・・そうだろうな。多分、奇妙な音響を発する機械は何らかの妙なシステムなんだろう
‐‐‐‐‐以上、パレンバン戦闘記録‐‐‐‐‐
医師「・・・つまりだ。松井元帥が言っていたことは、カルオス軍は、CPU内部の思考関係回路を書き換えて、自らの手先とする。そういう恐ろしい機械を開発している、ということだったのだ・・・」
士官「・・・二年半も前に、そんな物を!?」
医師「・・・そういうことになるな」
第六十六話 続く

引用なし
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宇宙戦艦紀伊 第六十五話 松井一真 2006/12/6 18:04
  Re:宇宙戦艦紀伊 第六十五話 松井一真 2006/12/6 18:06
   Re:宇宙戦艦紀伊 第六十五話 松井一真 2006/12/6 18:07
   Re:宇宙戦艦紀伊 第六十五話 ダークスピリッツ 2006/12/6 18:47
   Re:宇宙戦艦紀伊 第六十五話 松井一真 2006/12/6 20:15
   Re:宇宙戦艦紀伊 第六十五話 ダークスピリッツ 2006/12/6 23:00
   Re:宇宙戦艦紀伊 第六十五話 松井一真 2006/12/7 17:11
   宇宙戦艦紀伊 第六十六話 松井一真 2006/12/12 19:15
   Re:宇宙戦艦紀伊 第六十六話 松井一真 2006/12/12 19:17
   Re:宇宙戦艦紀伊 第六十六話 松井一真 2006/12/12 19:18
   Re:宇宙戦艦紀伊 第六十六話 ダークスピリッツ 2006/12/14 21:14
   Re:宇宙戦艦紀伊 第六十六話 松井一真 2006/12/14 21:39
   Re:宇宙戦艦紀伊 第六十六話 ダークスピリッツ 2006/12/15 22:03
   Re:宇宙戦艦紀伊 第六十六話 松井一真 2006/12/16 0:09

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んー、スパムとか面倒なんで勘弁。


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