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どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

以上、さくらがちる頃に。

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宇宙戦艦紀伊 第五十三話 松井一真 2006/10/8 13:53
  Re:宇宙戦艦紀伊 第五十三話 松井一真 2006/10/8 13:54
   Re:宇宙戦艦紀伊 第五十三話 ダークスピリッツ 2006/10/8 17:01
   Re:宇宙戦艦紀伊 第五十三話 松井一真 2006/10/8 17:37
   宇宙戦艦紀伊 第五十四話 松井一真 2006/10/11 19:34
   Re:宇宙戦艦紀伊 第五十四話 松井一真 2006/10/11 19:35
   Re:宇宙戦艦紀伊 第五十四話 ダークスピリッツ 2006/10/11 20:16
   Re:宇宙戦艦紀伊 第五十四話 松井一真 2006/10/11 20:28
   宇宙戦艦紀伊 第五十五話 松井一真 2006/10/16 20:41
   Re:宇宙戦艦紀伊 第五十五話 ダークスピリッツ 2006/10/17 1:38
   Re:宇宙戦艦紀伊 第五十五話 松井一真 2006/10/17 18:11
   宇宙戦艦紀伊 第五十六話 松井一真 2006/10/24 15:32
   Re:宇宙戦艦紀伊 第五十六話 ダークスピリッツ 2006/10/24 23:37
   Re:宇宙戦艦紀伊 第五十六話 松井一真 2006/10/25 18:10


宇宙戦艦紀伊 第五十三話
 松井一真  - 2006/10/8 13:53 -
  
第五十三話完成。今回は航空兵メイン。敵側の指揮官は無理矢理出しました
第五十三話 ベータ司令部炎上す
松井元帥「・・・恐るべき事態だ。これほどの要塞を攻略せねばならんとは・・・」
2つの要塞の規模はとてつもなく大きかった
ある筋からの情報では、シルグノーム級を用いて補給を行っているとのことであった
もっとも、信憑性に欠ける情報ではあったが、有り得る話だ
藤田上等兵「司令!大変です!広域電波探信儀に敵機を捕捉!数、1000機以上!」
松井元帥「何っ!?」
ドニゲッテル少将「どうやら、先の要塞から発進してきたようだな」
松井元帥「ティーガー元帥、我々は直ちに『紀伊』に乗艦し、対空戦闘に参加する!」
ティーガー元帥「えっ!?」
松井元帥「どうやら、敵は『紀伊』を狙っているようだぞ」
確かに、何機かはわかれて、港のほうに向かっている
現在ベータに停泊しているのは日戦軍団陸軍哨戒艇部隊、輸送船団を除いては第一特務艦隊のみである
松井元帥「とにかく、急いで、艦隊に戻るぞ。被害は最小限に抑えろ!」
そう言うと、松井元帥はティーガー元帥を連れて、『紀伊』の艦橋へと向かった
ドニゲッテル少将「各機共に緊急出撃!全滑走路に緊急発進電文を送れ!」
その後ろでは、ドニゲッテル少将による全機スクランブル発進が指示されていた
日本戦車軍団第一特務艦隊 戦艦「紀伊」
松井元帥「各艦ともに対空戦闘配置だ!」
ティーガー元帥「機関微速、出航!」
対空砲兵装が次々と旋回する
狙うは敵編隊だ
微速で前進し、港外へ向かう
自ら囮となって、港と友軍船団、哨戒艇部隊を守るのだ
そのころ、古田少佐率いる日戦軍団陸軍第361航空隊が、敵編隊の迎撃へと向かっていた
ベータ上空
古田少佐(車種:四式中戦車)「・・・すごい・・・爆撃機だけでも500機はあるぞ!」
藤岡大尉(鍾馗搭乗。車種:三式中戦車)「隊長、指示願います!」
古田少佐「よし、我々は敵戦闘機を攻撃する。藤岡隊は敵爆撃機を狙え!」
藤岡大尉「了解!各機共に爆撃機を攻撃、上昇せよ!」
ベータ司令部
ユゴス少佐「司令、友軍第117航空隊司令、京城大佐が到着しました」
京城大佐「視察に来たが、いきなり航空戦かね。古田の奴、久々の実戦だからって張り切ってるな。あいつ、生き延びてくれりゃいいが・・・」
古田少佐は京城の親友であった
京城と一、二を争うエースパイロットである彼は、今までの戦闘においてもかなりの数の敵機を撃墜していたのだ
ドニゲッテル少将「君の部隊は、戦闘に参加しないのか?」
京城大佐「肝心の第四機動艦隊はまだルナツーですからな。もう少し早く、ベータに来てくれれば、戦闘に参加できたものですが。自分は二式でここまで来たので」
二式、二式大艇改のことである
大艇といっても、海の無い宇宙なので陸上機だ。従って「改」がつくのだ
ドニゲッテル少将「そうか。当の航空隊がいないから、古田達だけで何とかしろということか」
京城大佐「いや、まだ隠し玉がいるんですよ」
ドニゲッテル少将「どこにかね?」
京城大佐「『紀伊』です」
ドニゲッテル少将「・・・あ!そういえば『紀伊』は航空戦艦だったな!」
京城大佐「はい、松井元帥の指示によって、『紀伊』艦載の第112航空隊には電征が配属されております」
ドニゲッテル少将「電征というと、君の部隊にも配属が決まった新型機かね?」
京城大佐「はい、自分も、本日付けで乗機を電征に変更しました。零戦と並んで扱いやすい機体です」
ユゴス少佐「また、変わった隠し玉ですな」
ベータ上空
前方に向かってくる機体は「紫電」であった
水上戦闘機「強風」を改装した戦闘機であり、その戦闘能力はかなりのものであった
強い相手だが、技量でカバーできる範囲だ
六一式照準儀に敵機が写る
六一式照準儀は、敵機の針路、速力などから、敵機の予測位置をはじき出し、射撃の命中精度を上げることができる最新型の照準儀だ
日戦軍団の技術力により、既に開戦時からこの照準儀は完成していたのだ
速力では向こうが勝るが、機動性では上だ
密かに、零戦より旋回性能がいいとまで言われている隼である
そして、遂に敵機を捉えた
古田少佐「射撃開始!」
そして、遂に機銃が咆哮する
敵機は翼部に攻撃を受け、炎上する
古田少佐「敵機撃墜!」
そして機を旋回させ、もう一機を狙う
敵機の射撃を回避しつつ、急旋回を行う
見事背後につく
再び射撃開始。見事に命中、敵機は爆散した
互角の戦いが、続いた
だが、グンナ帝国軍航空隊が到着したため、一気に不利になった
La−3やLa−7、Mig−3で編成された、機体だけは若干旧式化気味の航空隊である
だが、数で勝るため、日戦軍団は苦戦した
一方、ニビリア第142航空隊隊長、ソルニエ少佐は、ようやくその戦域に到着した
ソルニエ少佐(車種:ルノーR40軽戦車)「隊長より各機、敵航空隊を捕捉。友軍航空隊は苦戦している模様。これより支援にかかる!」
ドボアチンD.520が敵機に向かっていく
続いて、第143航空隊が到着した
カイン少佐(車種:ソミュアS35中戦車)「隊長より各機、友軍航空隊に続いて日戦軍団航空隊支援に向かう!」
だが、ニビリア航空隊の主力戦闘機、C.714シクローヌの性能はグンナ機の性能より劣っていた
苦戦は続いた
ソルニエ少佐機は、La−7を狙い急降下した
敵機は未だ気づいてない様子だ
敵機の前方を狙い、見越し射撃
見事命中、敵機は炎上、爆散した
方や、第361航空隊の、藤岡大尉率いる鍾馗隊は、敵の新型機により苦戦していた
機体の名は「遠風」。20mm機関砲を四丁、30mm機関砲を四丁搭載した双発機である
その防弾性は疾風並である
優秀な鍾馗といえども、わずか二十五機。新型機にはかなうはずも無かった
だが、そんな中、陸攻が炎上、墜落していく
やはり、戦果はあるようだ
一方、Qターレット軍第270航空隊が、戦闘空域に到着した
クラン大佐(第270航空隊隊長。車種:M4A3シャーマン)「第270航空隊到着、遅れてすまなかった」
P−35やP−36で編成された航空隊だが、グンナの航空隊には対抗できる部隊だ
だが、彼らの任務は藤岡隊の支援である
クラン大佐「『紀伊』に打電。『友軍航空隊の状況は劣勢、艦載航空隊発進を要請す』、以上」
「紀伊」の第112航空隊の発進要請であった
日本戦車軍団第一特務艦隊 戦艦「紀伊」
ティーガー元帥「友軍第270航空隊より入電、『友軍航空隊の状況は劣勢、艦載航空隊発進を要請す』、以上です!」
松井元帥「分かった。角田、頼むぞ!」
角田少佐(第112航空隊隊長。車種:五式中戦車)「了解!」
「紀伊」のカタパルトには多数の戦闘機が並んでいた
先頭は「電征」であった
松井元帥「発艦!」
プロペラの轟音と共に、無数の敵機が発進する
目標は、敵戦闘機部隊・・・
そして、第361航空隊の鍾馗隊は、既に5〜6機ほどに減っていた
藤岡大尉「・・・そろそろ、引くべきか・・・」
だが、直後、近くを飛んでいたDB−3が炎上した
ものすごい爆発音が響く
藤岡大尉「友軍か?!」
現れたのは、大型の双発機であった
フンケ中佐(第875航空隊司令。車種:IV号戦車G型)「こちらQシュタイン連邦第875航空隊。これより貴隊を支援する。遅れてすまなかった」
双発機の機種はHe−219ウーフー、新型の夜間戦闘機であった
次々と、敵の爆撃機を撃墜していく
やはり、He−219は強い
一機、また一機と墜落していく爆撃機
だが、次の瞬間、再び敵の戦闘機が襲来した
第252航空隊の「遠風」であった
藤岡大尉「遠風だ!あんな奴らにやられたらひとたまりも無いぞ!」
フンケ中佐「厄介な相手だな・・・」
それまでの航空隊に続いて、更に遠風が到着したので苦戦は必至であった
そんななか、更にウルタンクやQグリーンの爆撃機が飛来した
フンケ中佐「・・・ここは一旦、撤退しよう」
藤岡大尉「了解しました」
戦闘機を迎撃する友軍航空隊と合流すべく、爆撃機攻撃隊残存機は撤退した
第321航空隊所属、SM79スパルビエロ機内
ウルタンク兵士A「敵機、撤退していきます」
キアス中佐(ウルタンク第321航空隊司令。車種:T−34)「そうか、おそらく、戦闘機と戦っている部隊と合流するのだろう」
サウス大佐(ウルタンク第343航空隊司令。車種:T−34)(通信)「よし、敵機を捕捉した場合、直ちに護衛機に迎撃指示を出すように」
キアス中佐「了解!」
ウルタンク兵士B「・・・しかし、今度の敵は強敵のようですね」
キアス中佐「どうやら、そのようだな」
サウス大佐(通信)「ホルス中佐からの戦闘報告に寄れば、最新型の双発機が飛来したとのことだ」
キアス中佐「・・・先の機体か・・・」
第五十三話 続く
引用なし
パスワード
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.0; .NET CLR 1.1.4322)@ntaich171202.aich.nt.adsl.ppp.infoweb.ne.jp>


Re:宇宙戦艦紀伊 第五十三話
 松井一真  - 2006/10/8 13:54 -
  
後半。Qターレットの兵士もグリシネ系という設定です。紀伊初の対空戦
第五十三話 ベータ司令部炎上す
そして、戦闘機迎撃に向かった航空隊は、敵航空隊を圧倒していた
古田少佐「全軍で、敵航空隊を抑えるしかないな・・・」
角田少佐「そうなるようだ。各員、気を引き締めてかかれ!」
そんな中、上空に爆撃機が飛来する
グンナ第198航空隊所属 Il−4機内
グンナ兵士「敵機来襲!」
ホルス中佐(第198航空隊司令。車種:T−60軽戦車)「友軍戦闘機隊へ打電、迎撃体勢を取れ!」
そして、G50フレッチア、Re2001アリエーテ、MC202フォルゴーレの大編隊が、連合軍航空隊へと襲い掛かった
既に何度も戦っているG50は楽に撃墜できるが、他の新型機に関してはとてつもなく強かった
一機のP−36が、敵G50を撃墜した
搭乗するのはグリシネ系チョロQの大岡中尉。チリ元帥の親友である
大岡中尉(車種:五式中戦車)「よし、敵機撃墜!」
急旋回しつつ、続く敵機を狙う
再び、G50である
大岡中尉「射撃開始!」
そして、一機を撃墜した
だが、航空電探には、既に後方に二機の戦闘機が飛来しているのが見えたのだ
大岡中尉「何っ!?」
サッチウェーブであった
大岡中尉「くそっ、油断した!」
しかも、相手はMC202、P−36では勝ち目は無い。射線を避けるのに精一杯であった
一方、その近くを、一機の隼が飛んでいた
古田少佐の機体であった
古田少佐「ちっ、敵も次々と、新手を導入してくるな・・・ん?」
友軍P−36が、二機の敵MC202に追われていた
大岡中尉の機体であった
古田少佐「友軍機を助けなければならない。攻撃開始!」
急降下し、一機を攻撃する。若干の弾痕が見える
見事、撃墜したが、一機が反転し向かってくる
この機体にも攻撃は命中したが、防弾性の高いMC202には撃墜には至らず
反撃を受け数発を被弾した
古田少佐「・・・翼部に5〜6発被弾、戦闘に多少の支障有るも続行は可能」
だが、これは実は、致命的な損傷であった
隼の命である、機動性が著しく低下する元になっていたのだ
しかし、何とか旋回を成功させ、六一式照準儀に敵機を捉える
古田少佐「射撃開始!」
そして、煙を噴き始めたMC202にとどめを刺した
古田少佐「よし、撃墜。あのP−36、無事生還しろよ・・・」
しかし、背後からは一機の航空機が迫る
銃撃を回避する
敵機は、「遠風」であった
しかも、第252航空隊隊長、有田中佐の機体であった
有田中佐(車種:61式戦車)「敵機捕捉、右翼から煙を噴いている。今度こそ撃墜するぞ!」
照準儀に、遂に隼を捉えた
有田中佐「全門射撃開始!」
それが、とどめとなった
隼は炎上した
その機体には、隊長機を示すマーキングがかかれていた
古田機であった
古田少佐「・・・やられたか・・・やむを得ん・・・・これが、攻撃任務であれば、最後の力を振り絞り・・・敵艦に・・・突入することができたのにな・・・・」
さまざまなことを思い出す
そして、最後に思い出したのが、内地に残した家族と、最愛の戦友、京城大佐であった・・・
古田少佐「・・・京城・・・すまない・・・生きて帰る事が・・・出来なかった・・・・」
その後方から、一機の鍾馗が迫る
藤岡機だ。急降下を開始した
藤岡大尉「隊長、直ちに救援を・・・」
だが、応答は無かった
藤岡大尉「隊長!古田少佐!応答してください!隊長ーーーーーーーーーーーー!」
直後、一機の隼が、ベータの空に散った
その様子を、京城は見届けていた・・・
藤田上等兵「古田機、被弾大破!応答ありません!撃墜されました!」
京城大佐「古田ぁぁぁぁーー!」
勝山一等兵「・・・・藤岡機より入電、古田機は墜落、近辺にCPU確認できず。古田少佐、戦死せり・・・」
京城大佐「・・・・くそっ、古田の奴・・・生きて帰れたら・・・再会を祝えたのに・・・」
ドニゲッテル少将「・・・京城大佐・・・」
そして、「紀伊」の艦橋でもそれは判明していた
松井元帥「・・・古田・・・・くそっ!」
ティーガー元帥「・・・司令・・・三度目ですね・・・」
松井元帥「惜しいパイロットを亡くしたものだ。疾風の配備がもう少し早ければ・・・」
ティーガー元帥「・・・・・・司令、やはり、遠風は恐るべき機体です」
松井元帥「・・・・・・仇は、なんとしてでも取る!残存航空機に打電、各機共に撤退しろ!なんとしてでも、生き延びろ!古田達の分まで!」
そして、微速で位置を調整し、敵機の迎撃体勢に入った。そして、機関を停止させた
もともと囮だ。沈没することは分かっている
だが、せめて多くの敵機を撃墜して沈むまでだ
「紀伊」は数日前の改装で25mm三連装機銃を増設、対空戦闘能力を追加させた
更に共に出撃した艦艇もほとんどが対空戦闘中心の船である
この無数の防空弾幕で、敵機をくいとめるのだ
最後の壁である
日戦軍団兵士「敵機、誘導噴進砲射程圏内に侵入!」
松井元帥「・・・・・・・・」
日戦軍団兵士「敵機、主砲射程圏内に侵入!」
松井元帥「・・・・もう少しだ・・・」
日戦軍団兵士「敵機、機銃射程圏内に侵入!」
松井元帥「今だ!全兵装撃ち方初め!」
25mm機銃が一斉に射撃を開始する
弾幕が次々と展開された
ミサイルが次々と発射される
ミサイルは一機の呑龍へと向かう
一発、二発、次々と命中し、遂に呑龍は爆散した
接近する遠風に対し、25mm機銃が次々と襲い掛かる
航空隊では全く撃墜できなかった機体だ
機銃掃射のため「紀伊」に接近した遠風は、射撃を開始しようとした
しかし、無数の25mm機銃弾が、次々と命中した
遂に、遠風は火を噴き、「紀伊」の上空を通り過ぎた後、爆発した
ティーガー元帥「敵機撃墜!やりました!遠風です!」
松井元帥「・・・あれは、隊長機ではない・・・古田を撃墜したのは隊長機だ。今日は、仇を取るのは無理そうだ・・・」
阿賀野型巡洋艦や秋月型駆逐艦からも対空砲火が上がり、次々と敵機を撃墜していった
日戦軍団兵士「雷装機、降下してきます!」
一式陸攻とSM79だ。いずれも、防弾性は低い
松井元帥「よし、主砲射撃用意」
敵機が接近してくる
まだ魚雷の射程圏外のようだ
日戦軍団兵士「射撃準備完了!」
松井元帥「主砲、撃ち方初め!」
一斉に主砲が発射された
敵編隊は次々と爆発する
松井元帥「よし、機銃は全て雷装機を迎撃、爆装機は高角砲に任せろ!」
だが、残る四十機ほどが、魚雷を投下した
松井元帥「魚雷迎撃、初め!」
次々と魚雷が爆発していく
だが、残る四本が一隻の駆逐艦に命中した
駆逐艦は沈没した
松井元帥「ちっ・・・一隻やられたか・・・」
ティーガー元帥「敵爆撃隊残存機は司令部へ接近しています!」
松井元帥「先の沈没艦の乗員を救助する。微速前進!」
そして、司令部近辺でも対空砲火が動き出していた
もっとも、こちらはほとんど配備されていないので、たいした戦力では無いのだが
ベータ司令部
ドニゲッテル少将「・・・やはり押されているようだな」
藤田上等兵「敵機、司令部上空へ到達!爆弾を投下!」
投下されたのは、4tの特殊爆弾であった
P108に搭載された爆弾は、司令部近辺に投下された
ドニゲッテル少将「総員退避!伏せろ!」
直後、ものすごい爆発が司令部を襲った
それは、「紀伊」の司令室からも見えた
松井元帥「司令部が・・・やられた?!」
ティーガー元帥「・・・少将達は大丈夫なんでしょうか!?」
松井元帥「・・・あの中で一番若い、勝山が心配だ・・・」
日戦軍団兵士「・・・西条中佐から被害報告が入りました。高射砲は大半がやられ、辺り一面火の海になっているようです。現在消火班の活動が行われております」
松井元帥「司令部は?」
日戦軍団兵士「まだ火が消えず、近づけないようです・・・」
そして、司令室で、一番最初に起き上がったのは、ドニゲッテル少将であった
ドニゲッテル少将「・・・みんな、大丈夫か?!藤田!勝山!平岡!」
藤田上等兵「・・・自分は大丈夫です!しかし・・・勝山が・・・」
ドニゲッテル少将「勝山がどうした!?」
平岡上等兵「重傷を負っています。まだ生きていますが・・・」
ドニゲッテル少将「すぐ医務室へ運べ!無傷な奴はいるか?!」
平岡上等兵「自分と、大島がいますが」
ドニゲッテル少将「わかった、頼んだぞ!」
京城大佐「・・・勝山一等兵、大丈夫でしょうかねぇ?」
ドニゲッテル少将「松井元帥の言うからには『司令部の通信士は何かと丈夫だから、そう簡単には死なん』らしいぞ」
京城大佐「確かに、そうですがねぇ・・・」
平岡は司令室にいた大島二等兵と共に、勝山一等兵を医務室へ運ぶことになった
医務室には設営隊といっしょにやってきた富岡軍医大尉がいるのだ
大島二等兵(車種:九五式軽戦車)「しかし平岡さん、何で敵は、修理したてのボロボロの基地にこれほどの大群を持ってきたんでしょうかね?」
平岡上等兵「分からんが、何らかの意図があってのことだろうな。あらかた、今度こそ『紀伊』を撃沈しようと、大群を持ってきたのかもしれんが・・・あいにく、『紀伊』は改装で強化されており、大型爆弾を投下できず、結局この司令部にぶち込んだ、なんて事かもしれんぞ」
大島二等兵「だとしたら勝山さん達はとばっちりでこんなことになったんですか?」
平岡上等兵「戦争ってのはそういうもんだ。仕方ない話だ。古田少佐もその犠牲車なんだから・・・」
そして、ようやく医務室へたどり着いた
富岡軍医大尉「九龍少佐程では有りませんが、酷く損傷しています。ルナツーのほうが設備が整っているはずですので、そちらに搬送したほうがいいですね」
平岡上等兵「そうでしたか。分かりました」
富岡軍医大尉「しかし、司令室で2両、亡くなられたそうですな」
平岡上等兵「はい、一両はモロに爆風を受けたようで、砲塔ごと吹き飛んでました、もう一両は勝山以上の重傷で・・・」
富岡軍医大尉「・・・・・勝山一等兵は、まだ生きていられただけマシですな・・・」
一方、第三滑走路の格納庫通路には、壁に寄りかかって直立する一両の五式中戦車がいた
大岡中尉であった
そこに、京城大佐がやってきた
京城大佐「・・・大岡じゃないか、どうした?」
大岡中尉「・・・自分が・・・ヘマをやらかしたせいで・・・古田少佐は・・・」
京城大佐「・・・そうか、君が、あのP−36のパイロットか・・・」
大岡中尉「・・・あそこで、自分が油断しなければ・・・・」
京城大佐「・・・・いや、君が悪いわけではない。相手はMC202、P−36ではどの状況であっても、戦えないはずだ。それに、どのみち遠風が相手では・・・」
藤岡大尉「大岡中尉!生きていたか!」
京城大佐「藤岡!」
藤岡大尉「良かった、お前が生きていただけでも良かった・・・」
大岡中尉「藤岡大尉・・・」
藤岡大尉「古田隊長は、MC202を撃墜した後、『無事生還しろよ』と言っていた。これで、大岡中尉が生還しなければ、彼も浮かばれなかっただろうな」
京城大佐「だな。大岡、奴のためにも、終戦まで生き延びろ」
大岡中尉「はい!」
京城大佐「君が、彼を超えるパイロットになることを、祈っている」
藤岡大尉「・・・京城大佐、帰還報告がまだなので、司令室へ行きます」
京城大佐「そうか、君が代行するのか。今、司令室は大変なことになっている。負傷車が多くてな。俺も、すぐ戻らんといかん」
すると、松井元帥がやってきた
松井元帥「京城大佐、ここにいたのか」
京城大佐「はい、大岡中尉が、自分のせいで古田少佐が戦死してしまったと言っていたので・・・」
松井元帥「そうか、大岡はQターレットにいたのか。負傷車が多くて大変らしい。急いで、司令部に戻るぞ!」
京城大佐「了解!」
ベータの司令部の修理が、再び行われることとなった
そしてその第三滑走路からは、負傷車を運ぶ輸送機が、次々と発進していった・・・
第五十三話 終わり
引用なし
パスワード
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.0; .NET CLR 1.1.4322)@ntaich171202.aich.nt.adsl.ppp.infoweb.ne.jp>


Re:宇宙戦艦紀伊 第五十三話
 ダークスピリッツ  - 2006/10/8 17:01 -
  
そういえばグリシネ系=日本の名前なんですね
敵の狙いは紀伊では無くて司令部だったようです。この大量の敵機の来襲はベータ再占領作戦の第一段階だったようです。この次は敵艦隊来襲。第一特務艦隊と直前に到着したQシュタイン艦隊と日戦軍団第四機動艦隊のみで戦う予定です。
あと第五十三話中で出てきた一式陸攻とSM79、いずれも防弾性は低いと書いてありましたがところがどっこい確かに一式陸攻は防弾性が低いですがSM79スパルビエロはもの凄く固い(防弾性が高い)機体だったようで何度も英軍機と空中戦を行ったが撃墜された機体はかなり少なかったようです。
新キャラの大岡中尉は新型のP−40が配備されるまでP−36に乗る予定です。
第五十四話設定は今日掲載予定。
引用なし
パスワード
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.0.3705; .NE...@softbank219202220145.bbtec.net>


Re:宇宙戦艦紀伊 第五十三話
 松井一真  - 2006/10/8 17:37 -
  
> そういえばグリシネ系=日本の名前なんですね
> 敵の狙いは紀伊では無くて司令部だったようです。この大量の敵機の来襲はベータ再占領作戦の第一段階だったようです。この次は敵艦隊来襲。第一特務艦隊と直前に到着したQシュタイン艦隊と日戦軍団第四機動艦隊のみで戦う予定です。
第四機動艦隊が再び交戦。最近前線で戦う艦隊が固定されてきたと思う
> あと第五十三話中で出てきた一式陸攻とSM79、いずれも防弾性は低いと書いてありましたがところがどっこい確かに一式陸攻は防弾性が低いですがSM79スパルビエロはもの凄く固い(防弾性が高い)機体だったようで何度も英軍機と空中戦を行ったが撃墜された機体はかなり少なかったようです。
とりあえず、今回はいろいろやったので忘れていたことだったりします。そもそも、SM79が雷撃可能であったことすら忘れてました
> 新キャラの大岡中尉は新型のP−40が配備されるまでP−36に乗る予定です。
とりあえずこれ以降もたまに登場させます
> 第五十四話設定は今日掲載予定。
了解、今度は「紀伊」久々の対艦戦ですね
引用なし
パスワード
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.0; .NET CLR 1.1.4322)@ntaich053162.aich.nt.adsl.ppp.infoweb.ne.jp>


宇宙戦艦紀伊 第五十四話
 松井一真  - 2006/10/11 19:34 -
  
第五十四話完成。空中戦もやらせてみました
第五十四話 戦艦紀伊消失す
日本戦車軍団第一特務艦隊 戦艦「紀伊」
松井元帥「いつ第二派が来るか分からん。補充の駆逐艦も間に合いそうに無いからな・・・」
ティーガー元帥「敵襲ある場合は、このまま出撃するということですか?」
松井元帥「・・・それ以外に・・・手は無い・・・」
現在、ベータ基地内部では少なからず損傷した艦艇の修理に当たっていた
数日前に魚雷四を受け沈没した駆逐艦の代わりに、パレンバンから補充が回されることになったのだがまだ間に合いそうに無い
一旦、ベータ司令部に戻り、別の作業に当たることにした
ベータ司令部
平岡上等兵「しかし、勝山さん達がいなくなってからは、基地も寂しくなりましたね」
松井元帥「そうだな。勝山の奴は、上等兵への昇進が決まった。ここに戻ってくる頃には、腕が上がっているはずだ」
藤田上等兵「負傷車だけではなく死車が出るとは。ここの基地も、危ないということですね」
松井元帥「・・・そうだな。設営隊のほうでもその件の話は出ている。ただ、まだ装甲板が届いていないからな・・・」
平岡上等兵「司令!巡洋艦『カールスルーエ』より入電!『我、第八駆逐艦隊。ベータ基地に入港す』友軍艦隊、無事到着しました!」
松井元帥「まずは、第八駆逐艦隊か」
平岡上等兵「第四機動艦隊、空母『高千穂』より入電!『第四機動艦隊、第八駆逐艦隊に続いて入港す』。予定通りの入港です!」
松井元帥「補充の駆逐艦は、まだのようだな」
その駆逐艦「大月」は、第七艦隊に追従して、無事ルナツーに寄港したそうだ
だが、補給の問題があるのでしばらくルナツーに寄港するそうだ
当然、防空、対潜兵装を増強した改秋月型である
松井元帥「・・・しばらく、主力艦隊は来ないということか・・・」
藤田上等兵「司令!大変です!敵艦隊、150隻以上が接近中!戦闘艦140数隻、輸送船多数!」
松井元帥「・・・やむを得ん、各艦共に戦闘配置!」
ドニゲッテル少将「・・・これで、2度目ですな」
松井元帥「今度は艦隊だ。前回のように逃しはしない」
ドニゲッテル少将「また、生きて帰ってきてください」
松井元帥「ああ、たとえ奴らの巻き添えを受けてでも、生きて帰ってくる」
そう言って、松井元帥は司令部を後にした
何かを、予感したかのように・・・
以前の改装により、「紀伊」の戦闘能力は著しく向上している
何しろ、以前のパレンバン戦において巡洋艦、駆逐艦複数を一撃で撃沈したという事例がある
前回の対空戦においてもその戦闘能力は凄まじいものであることが判明している
敵も、分かっているはずだ・・・
日本戦車軍団第一特務艦隊 戦艦「紀伊」
松井元帥「よし、敵艦のデータ類を表示する」
そして、判明したのは、敵の凄まじい戦力であった・・・

グンナ帝国第一艦隊(司令:ザクス少将 車種:シルビアS15)
旗艦:グンナIII級戦艦「サイハン」(最新鋭巨大戦艦)
正規空母ザクス級:2隻
主力戦艦グンナR級:7隻
巡洋戦艦デーベルンR級:8隻
最新鋭重巡洋艦カフカズ級:6隻
重巡洋艦アドミラル・ヒッパーR級:12隻
軽巡洋艦アプサラス級:8隻
駆逐艦ラファーダ級:16隻
合計:60隻 航空機:398機

グンナ帝国第三巡洋艦隊(司令:カラシニコフ少将 車種:JS−3重戦車)
旗艦:デーベルンR級巡洋戦艦「ツァーリ」
巡洋戦艦デーベルンR級:1隻
重巡洋艦アドミラル・ヒッパーR級:6隻
ミサイル重巡洋艦ペトロパブロフスクR級:6隻
最新鋭重巡洋艦カフカズ級:4隻
駆逐艦コンスロートR級:10隻
最新鋭駆逐艦ギーンベルン級:2隻
合計:30隻 航空機:84機(全機戦闘機)

カルオス帝国第一特務艦隊(司令:熱田中将 車種:五式中戦車)
旗艦:グワダン級戦艦「ニマスト」
大型戦艦グワダン級:1隻
大型戦艦グワジン級:4隻
主力戦艦ドゴス・ギア級:8隻
駆逐艦ミンスク級:18隻
合計:32隻 航空機:880機

ラファリエス第一特務艦隊(司令:トラスク大佐 車種:レオパルト2A6戦車)
旗艦:シルグノーム級超高速戦艦「シルグノーム」(艦長:コーデリア中佐 車種:VI号戦車ティーガーII型)
超高速戦艦シルグノーム級:6隻
高速戦艦スカウカル級:8隻
駆逐艦シンゴラ級:12隻
合計:27隻 航空機:284機

他、輸送船二十一隻の存在を確認

ティーガー元帥「・・・・シルグノーム級だと?!」
松井元帥「奴ら、本気で『紀伊』を沈める気で来たな・・・」
まだ修理が完了したばかりの要塞に、これほどの大艦隊を導入する意味は無い
だとしたら、奴らの目標は「紀伊」の撃沈であろう
何しろシルグノーム級なんて物を連れてくるんだ
機関の信頼性に問題があっても、その能力は使用する価値があるのだろう
日戦軍団兵士A「敵艦、発砲!」
松井元帥「よし、目標は前方の駆逐艦。第一主砲攻撃用意!」
日戦軍団兵士B(通信)「第一主砲、了解!」
砲塔が旋回を始める
コンスロートR級駆逐艦が、照準に収まる
日戦軍団兵士B(通信)「射撃準備良し!」
松井元帥「撃ち方初め!」
そして、主砲攻撃が開始された
駆逐艦は爆発、炎上する
日戦軍団兵士B(通信)「命中!撃沈です!」
松井元帥「よし、次の船を狙う!」
最前線を行く第一艦隊との攻防が続いた
第四機動艦隊による航空攻撃も始まっている
再び、上空の激戦が繰り広げられているのだ
ベータ沖上空
京城大佐「スカイシューター1より各機、目標は敵の爆撃機!古田の弔い合戦だ!行くぞ!」
電征が次々と散開していく
Il−2シュトルモビクが、次々と攻撃態勢に入っていく
急降下爆撃機なので、高空を飛行している
もっとも、この機体は旧式機である。電征とすればたやすい相手である
京城大佐「射撃開始!」
降下する一機を狙い、射撃を開始する
次々と命中し、撃墜に至った
新竹大尉「こちらスカイシューター2、敵戦闘機を捕捉!」
相手はMig−19、よりによって、ここにも現れた
敵に誘導弾を発射させる隙を与えず、複数機で攻撃する
何しろ、プロペラ式なのでジェット機に対して機動性は勝る
総攻撃を受け、Mig−19は墜落した
新竹大尉「スカイシューター2、ファーマーを撃墜!」
京城大佐「どうやら、例の帝国の戦闘機はいないようだな。まあいい、今度出てきた時に、弔い合戦をするしかないな」
新竹大尉「・・・司令、例の件ですか・・・」
以前の航空戦において、乗機もろとも散った古田少佐のことである
京城大佐「あいつには、生きて大佐になって欲しかったものだ。だが、過去の話。行くぞ!」
二機の電征が、敵のYak−9に向かって行く
Yak−9も旋回して攻撃態勢を取る
しかし、電征の機動性能にはついていけず、撃墜された
次々と敵機を撃墜しつづける第117航空隊。攻撃隊も次々と敵艦に殺到する
京城大佐「以前の戦闘とは状況が違うからな。今度は久々の対機動部隊。あの時新竹を落とした奴もいないしな」
新竹大尉「この機体ですら対抗が難しいと聞きましたからね」
京城大佐「既にパレンバン工廠で改良型が制作されているというからな」
そして、友軍の彗星が攻撃を開始した
炎上する敵巡洋艦
第四機動艦隊艦載攻撃隊初の対艦任務だ
天山も敵戦艦に肉薄していく
再び、戦闘機の編隊が飛来する
グンナのYak−9だ
既に複数の零戦が攻撃に向かっていた
京城大佐「よし、次の目標はあの編隊だな。攻撃開始!」
二機の電征が、ヤコブレフYak−9の大編隊へと向かって行った
次々と敵機を落としていく第117航空隊
その眼下では、無数の航空機による攻撃が行われていた
第五十四話 続く
引用なし
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Re:宇宙戦艦紀伊 第五十四話
 松井一真  - 2006/10/11 19:35 -
  
後半。トラスク大佐との通信を短くまとめ、第一独立艦隊の通信を入れてみました。空母の艦名は適当
第五十四話 戦艦紀伊消失す
その状況は、「紀伊」の左舷でも確認できた
日本戦車軍団第一特務艦隊 戦艦「紀伊」
松井元帥「やはり電征は、従来型の機体に対しては凄まじい強さを誇るということか・・・」
ティーガー元帥「司令!あれは・・・」
敵のカフカズ級巡洋艦が波動砲を発射したのだ
近くの友軍戦艦が炎上する
もっとも、日戦軍団の戦艦は最近強化されており、そう簡単には沈まないようになってはいるのだが
遂に、最後尾のカルオス艦隊が第一特務艦隊に接近、戦闘を開始した
最先端部にいるのが、旗艦「ニマスト」であろう
つまり、この宙域で散ったはずの、熱田中将の乗艦である
ティーガー元帥「各艦、カルオス艦隊に対し攻撃初め!」
第一特務艦隊の各艦は、カルオス艦隊との戦闘を開始した
松井元帥(・・・妙だ。この突入判断は良かったのか?)
なぜなら、「ニマスト」以下カルオス艦隊の各艦は妙な動きを取っているのだ
松井元帥(・・・まるで、誘い込んでいるようだ・・・)
ティーガー元帥「・・・司令?」
松井元帥「・・・あっ、ラファリエス艦隊がいないぞ!」
確かに、電探上には、ラファリエス艦隊の姿は無くなっていた
日戦軍団兵士C「司令!右舷後方より敵艦隊出現!」
松井元帥「右舷か!」
確かに、右舷からは無数の艦艇の姿が見えていた
後方からは友軍第八駆逐艦隊がラファリエス艦隊と戦ってはいるが、敵は強力な艦隊である
松井元帥(・・・やられたな)
日戦軍団兵士D「司令、敵艦より通信です!」
松井元帥「熱田か?!」
日戦軍団兵士D「いえ、シルグノーム級からです!」
松井元帥「・・・何?!」
トラスク大佐(通信)「私はラファリエス第一特務艦隊司令、トラスク大佐だ。貴艦隊は、我々の戦略の邪魔になるのでな。ここで消えてもらおう!」
松井元帥「全艦、機関後進!」
ティーガー元帥「司令!?」
松井元帥「間違いない、奴が来る!」
だが、やはり間に合わなかった
光と共に、2つの第一特務艦隊は消失していた
Qシュタイン連邦第八駆逐艦隊 軽巡「カールスルーエ」
タイラル中佐(第八駆逐艦隊司令。車種:I号戦車F型)「・・・やはりダメだったか・・・」
Qシュタイン兵士A「・・・どういうことですか?」
タイラル中佐「・・・以前、ルナツー沖で第一独立艦隊が消失した時と同じだ。今度は敵は複数。もう、松井元帥は戻ってこないだろう・・・」
Qシュタイン兵士B「・・・・・司令・・・」
タイラル中佐「・・・惜しい戦力と、指揮官を無くしたものだ・・・」
その第八駆逐艦隊の近辺を、第四機動艦隊が進んでいく
残存艦艇の掃討に向かっているのだ
そして、第一特務艦隊は、無論ラファリエス沖に飛んでいたのだ・・・
日本戦車軍団第一特務艦隊 戦艦「紀伊」
松井元帥「・・・トラスク大佐、この行動に関しては、私は遺憾に思うが?」
トラスク大佐(通信)「・・・最精鋭艦隊を叩き潰すには、これぐらいしか思いつかないのでね」
松井元帥「・・・だろうな。ここならいくらでも支援が呼べるからな。各艦、シルグノーム以外の艦艇を攻撃せよ」
無論、理由はシルグノーム級の電磁防壁が強力なためである
奥の手である「震風」はまだ使いどころではない。そもそも、爆発範囲が広いため、接近戦では使えない
一応、念のために主砲一斉射を「シルグノーム」へと放った
やはり、効果は薄い
まずは周辺の艦艇を叩き潰さねばならないようだ
だが、敵艦は強力。日戦軍団第一特務艦隊は、苦戦していた・・・
ベータ司令部
ドニゲッテル少将「・・・畜生、今度こそ全滅じゃねぇか・・・」
藤田上等兵「いや、まだ諦めるべきではありません!」
ドニゲッテル少将「どういうことだ?!」
司令部に入ってきたのは、クラシス大佐であった
クラシス(通信)「ただいま、ライトウォーターに到着しました」
平岡上等兵「・・・確か、第一独立艦隊の空母『カレイジャス』『コロッサス』はいずれも亜空間ドライブ能力を搭載しているはずです。これを使えば・・・」
クラシス(通信)「第一特務艦隊の救援に行くことができる、ということです」
ドニゲッテル少将「そうか!例の多すぎる戦力だな!」
クラシス(通信)「本日はその空母二と、旗艦『フィンバック』、駆逐艦『フライシャー』『ロングショー』、そして戦艦二を救援艦隊として派遣することにします」
ドニゲッテル少将「分かった。健闘を祈る!」
ライトウォーターの司令室を後にしたクラシスはすぐに「フィンバック」に戻った
プロトン合衆国第一独立艦隊 重巡「フィンバック」
クラシス「よし、本日の作戦はラファリエス沖に出撃し友軍第一特務艦隊を救援することだ。各員の奮励を期待する」
出航した七隻の艦艇は、沖合いで亜空間ドライブを始動させた
数は少ないが、強力な艦艇だ
そして、七隻の艦艇は、再びあの宙域へと向かったのであった・・・
第五十四話 終わり
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Re:宇宙戦艦紀伊 第五十四話
 ダークスピリッツ  - 2006/10/11 20:16 -
  
第4機動艦隊の電征部隊は強力ですね京城大佐は何機撃墜しているのだろう?
日戦軍団第1特務艦隊が消失したためベータ防衛戦力は著しく低下、残存艦隊はかなり苦戦する予定です。次の第五十五話はベータ沖での戦闘と、ラファリエス本星での戦闘の2部構成になる予定です。第八駆逐艦隊は戦場がベータということと最近出番が無いという理由で引っ張ってきました。
引用なし
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Re:宇宙戦艦紀伊 第五十四話
 松井一真  - 2006/10/11 20:28 -
  
> 第4機動艦隊の電征部隊は強力ですね京城大佐は何機撃墜しているのだろう?
一応、最初の一機(シュトルモビク)とYak-9(新竹との共同撃墜)一機、他、Yak-9を3〜4機ほど単独撃墜しています
新竹もほぼ同等の戦果を挙げています
一応、豊島少佐以下第116航空隊も参加している設定です
> 日戦軍団第1特務艦隊が消失したためベータ防衛戦力は著しく低下、残存艦隊はかなり苦戦する予定です。次の第五十五話はベータ沖での戦闘と、ラファリエス本星での戦闘の2部構成になる予定です。第八駆逐艦隊は戦場がベータということと最近出番が無いという理由で引っ張ってきました。
というかタイラル自身忘れ去られたキャラでした。せっかくなので今回新たに旗艦の艦名をつけました

さて、次は両面戦闘になるようです
引用なし
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宇宙戦艦紀伊 第五十五話
 松井一真  - 2006/10/16 20:41 -
  
第五十五話完成。今回は戦闘を短めに作りました
第五十五話 双方向艦隊決戦
日戦軍団第一特務艦隊 戦艦「紀伊」
松井元帥「・・・既に数隻ほどの沈没艦が出ている。敵の損害は駆逐艦一のみ・・・」
ティーガー元帥「・・・・司令・・・」
松井元帥「・・・・かくなる上は・・・」
松井元帥の最後の提案は、なんと敵戦艦「シルグノーム」に艦もろとも突入し、「シルグノーム」を撃沈するものであった
無論、「紀伊」も沈没するのだが・・・
松井元帥「・・・つまり、自沈覚悟でこの戦いをせねばならない」
だが、そんな中、突如光が現れた
松井元帥「何だっ!?」
ティーガー元帥「敵襲?!」
その光の中からは、7隻の艦艇が現れた
戦艦二、空母二、重巡一、駆逐艦二。小規模な艦隊である
松井元帥「・・・あれは敵襲では無い。友軍第一独立艦隊だ」
ティーガー元帥「・・・よりによって、彼らですか」
松井元帥「ああ、よりによってな」
クラシス(通信)「こちらは第一独立艦隊旗艦『フィンバック』。これより、貴艦隊の支援に移ります」
松井元帥「・・・どうやら、戦力の大半をあっちに置いてきたようだが?」
クラシス(通信)「あれほどの規模を連れてくるのは大変なので、現在三個艦隊ほどに分けております。こちらの主戦力はロドリグの誇る超大型艦と、かつての旗艦『フライシャー』、そして『ロングショー』です」
松井元帥「・・・セイロンから持ってきたのか。我らがキュワールの新兵器を載せて」
プロトン合衆国第一独立艦隊 重巡「フィンバック」
クラシス「現時点で、その強さは未知数。今、ここでその真価を試します!」
トラスク大佐(通信)「ふん、いくら強力とはいえ、たかが7隻で何ができる!」
「シルグノーム」の46cmレーザー砲が旋回する
空母「コロッサス」に次々と射撃を開始する
だが、もともと超大型艦のために防御装甲は厚く、ほとんど効果は無い
クラシス「・・・さて、反撃です」
ティーガー元帥(通信)「お、おい、反撃はいいが・・・」
松井元帥(通信)「『シルグノーム』の超電磁防壁は最新型のレーザー砲でも貫けないはず・・・」
クラシス「司令、灯台下暗しですよ。あの手があったんです」
松井元帥(通信)「『シルグノーム』の弱点がわかったのか?!」
クラシス「はい、意外な手段です」
戦艦二隻の砲兵装が旋回する
日戦軍団第一特務艦隊 戦艦「紀伊」
松井元帥「・・・ん?あのケースメイト砲・・・」
ティーガー元帥「司令?」
松井元帥「・・・ライフリングされてないか?」
ティーガー元帥「あっ!そういえば!」
松井元帥「レーザー砲にライフリングは不要、ということは・・・」
直後、レーザー砲以上のものすごい音が鳴り響いた
松井元帥「実弾だな。ということは、まさか・・・」
直後、「シルグノーム」に命中した砲弾は、超電磁防壁を貫いて命中、火災を発生させた
松井元帥「そうか!防御重力場が無いから、実弾を使えばよかったのか!」
そんな中、スカウカル級戦艦の砲撃が「紀伊」に命中した
幸い、小破ですんだ
ようやく「シルグノーム」を撃破する術を見つけたのだ
松井元帥「・・・よし、『震風』発射用意!」
震風は当然ながら実弾兵装の一種。ここで一気に「シルグノーム」を殲滅できる兵装だ
日戦軍団兵士A「司令!大変です!ラファリエス本星方面より大規模な敵艦隊が!」
松井元帥「何っ!?」
確かに、戦艦を主力とした大規模な艦隊が向かってきていた
松井元帥「・・・戦闘続行は不可能だな。『震風』の発射は中止、直ちに撤退する」
艦隊は面舵で反転した
その間も攻撃を続けた
そのまま「カレイジャス」の近辺に集結する
日戦軍団兵士B「しかしあれでは要塞ですね」
日戦軍団兵士A「要塞空母というべきか・・・」
松井元帥「・・・艦載機もおびただしい数だろう。整備が大変そうだな・・・」
ティーガー元帥「こりゃ、パレンバンあたりにでも、ドックを増やさなければなりませんな」
松井元帥「ライトウォーターあたりなら、できるんじゃないのか?」
ティーガー元帥「そうですな。こりゃ、第一独立艦隊の拠点はライトウォーターで決定ですね」
そして、亜空間移動を始動させ、ライトウォーター近辺へ到着した
一旦、ここでしゅうりをおこなった後にベータに戻る予定だ
もっとも、またパレンバンから補充を呼んでこなければならないようだが
「大月」には第二艦隊ともどもライトウォーターへの寄港を指示しておいた
方や、彼らが離脱したベータ沖だが・・・
日戦軍団第四機動艦隊 空母「高千穂」
日戦軍団兵士C「司令!また一隻やられました!」
元山少将「・・・ベータ防衛は不可能とみなし、離脱も考慮する」
日戦軍団兵士C「司令!前方より戦艦『ニマスト』および『サイハン』が接近!」
元山少将「・・・これほどの戦力が相手では、不利だな」
直後、敵艦から波動砲が放たれた
日戦軍団兵士D「波動砲接近!」
元山少将「まずい!やられたか!」
直後、戦艦一、駆逐艦二が、突如として炎上、爆沈した
上空
京城大佐「・・・まずいな・・・・これでは沈没を確信したほうがいい」
豊島少佐「・・・どういうことですか?」
京城大佐「敵の名はザクス、かつてクラシス・コスナー大佐と戦った、勇猛果敢な航空兵・・・」
豊島少佐「・・・航空兵が、何で艦隊の指揮を・・・」
京城大佐「・・・コスナー大佐もそうではないのか?とにかく、奴は優秀な指揮官だ。だが、わざわざ波動砲まで使うとは。普通なら、旗艦をあんなふうに扱うのは変だが・・・」
確かに、第一艦隊には波動砲搭載艦はかなりの数がいる
わざわざ「サイハン」の物を使わなくても、扶桑型戦艦を撃沈できるであろう
敵の61cm砲が旋回し、発射された
近くを進む、重巡をかすめ、全速で進む「天城」へと迫る
しかし、命中したのは「高千穂」であった
新竹大尉「・・・隊長!」
京城大佐「やられたか・・・」
来襲する敵機を撃墜しつつ、航空兵たちはその状況を確認した
京城大佐「・・・補給は『天城』にて行う」
もっとも、着艦してもCPUのみだ。「本体」が無ければこれからどうしようもない
炎上する「高千穂」ではすでに総員退艦が指示されていた
間に合うかどうかは、分からない
次々と発進していく内火艇
日戦軍団第四機動艦隊 空母「天城」
飛行甲板に次々と着艦する航空機
損害はかなりあるようだ
京城大佐は着艦後、格納庫へと降下した
「本体」は健在であった
どうやら、抜け殻になっていた「本体」は全て運び出したらしい
「高千穂」は爆発、沈没したという
京城大佐「・・・『高千穂』がやられたとなると、いろいろと大変なことになりそうだな・・・」
元山少将「京城!生きていたか!」
京城大佐「元山少将!」
元山少将「一部残存機はベータ基地での補給後、展開する陸軍航空母艦『秋津丸』『熊野丸』に収容する」
京城大佐「そういえば陸軍第一機動艦隊の艦載機はどうなったんですか?」
元山少将「各機共に、ライトウォーターにいるらしい。もともと、陸軍第一機動艦隊の空母は空だったようだな」
日戦軍団兵士C「遂に残る空母は『天城』のみとなりました」
元山少将「そうか・・・これでわが艦隊の残存戦力は六隻か・・・松井元帥もいないとなれば・・・」
日戦軍団兵士D「司令!『紀伊』より通信です!」
元山少将「何っ!?」
松井元帥(通信)「発 第一特務艦隊旗艦『紀伊』 宛 連合軍ベータ防衛艦艇。防衛作戦は失敗した。各艦共にベータ裏側に集合し、ルナツーに帰還せよ」
元山少将「司令、生きていたんですか?」
松井元帥(通信)「独立艦隊の奴らに助けられたよ。こういうときは頼りになるんだな。君も『高千穂』以下三隻を失ったばかりだが、パレンバンから空母と艦載機の補充は来る。兵器は問題ない。だが・・・」
元山少将「艦載機のパイロットや、沈没艦の乗組員ですね」
松井元帥(通信)「現在陸軍潜航艇部隊が宙域全体を捜索している。君たちが救助できなかった分は彼らがやってくれるはずだ。以上、各員、生きてルナツーに戻れ」
松井元帥との通信は終わった
そしてベータ裏側において第八駆逐艦隊などベータ駐留艦艇と合流した
第八駆逐艦隊 軽巡「カールスルーエ」
タイラル中佐「・・・作戦は失敗か・・・」
Qシュタイン兵士A「これからどうなるんですかね?」
タイラル中佐「とりあえず残存艦艇と共にルナツーに戻る。ベータ派遣予定の艦艇は全て、ライトウォーターに回すらしい」
Qシュタイン兵士B「厄介なことになりましたね」
タイラル中佐「後は守備を担当する第501中隊と第253小隊、日本戦車軍団第189小隊、ニビリア共和国軍第58師団がやってくれるだろう」
ベータを防衛するのは6000両以上の守備隊と多数の兵器群である
遂に、輸送船団が迫り、連合軍初の基地防衛陸上戦が始まろうとしていた・・・
第五十五話 終わり
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Re:宇宙戦艦紀伊 第五十五話
 ダークスピリッツ  - 2006/10/17 1:38 -
  
最近返信が来ないので見てないのかなとも思っていましたがちゃんと書いてらしたんですね^^
今回の五十五話はシルグノームの弱点を知らせる目的もあって設定しました。
その結果「高千穂」が沈みましたけど・・・。「高千穂」の被弾箇所は省略されてますね。
さて次の第五十六話は大地上戦の幕明けです。QW連合軍6650両に対し外惑星軍は12000両以上。あとニビリア軍は師団じゃなくて連隊規模にしてはもらえませんか?
引用なし
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Re:宇宙戦艦紀伊 第五十五話
 松井一真  - 2006/10/17 18:11 -
  
> 最近返信が来ないので見てないのかなとも思っていましたがちゃんと書いてらしたんですね^^
> 今回の五十五話はシルグノームの弱点を知らせる目的もあって設定しました。
とりあえず、今回松井元帥が「震風」の発射準備命令を出していましたが言うまでも無く「震風」は高威力ミサイル兵装、つまり実弾兵装の一種。ということで「紀伊」の実弾兵装でもっとも強力だったんです
> その結果「高千穂」が沈みましたけど・・・。「高千穂」の被弾箇所は省略されてますね。
あえて京城たちを出すためにこうしました
> さて次の第五十六話は大地上戦の幕明けです。QW連合軍6650両に対し外惑星軍は12000両以上。あとニビリア軍は師団じゃなくて連隊規模にしてはもらえませんか?
そういえば「連隊」がありましたね。番号はそのままで連隊ということにしておきます
しかし圧倒的な規模ですね。これではベータ陥落は時間の問題か・・・
引用なし
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宇宙戦艦紀伊 第五十六話
 松井一真  - 2006/10/24 15:32 -
  
第五十六話完成。前半は司令部での会議にしました
第五十六話 ベータ基地上陸さる
ライトウォーター司令部では、松井元帥以下第一特務艦隊上層部がライトウォーター基地幹部と共に会議を行っていた
松井元帥「・・・自分が不覚だった。あそこで艦隊を深追いしていなければ、これほどの損害が出ることは無かった・・・」
ゴルヒチン大尉(第289中隊狙撃班隊長。車種:ティーガーII(ポルシェ砲塔))「いや、松井司令のせいではありません。敵の戦力が大きすぎたんです」
松井元帥「・・・だが、『高千穂』以下三隻の空母を失い、わが艦隊も被害甚大。これでは、ドニゲッテル少将が・・・」
マグス中佐(ライトウォーター基地参謀長。車種:ケーリアン対空戦車)「少将殿が?!」
松井元帥「・・・ああ、彼は孤立している。所属全艦艇はルナツーに退避している。ベータ軍港はもうもたないだろう」
コピック中佐(ライトウォーター基地司令。車種:パンターG型)「そんな!我々の誇れるドニゲッテル少将殿を見殺すことは・・・」
松井元帥「その通り。私も彼に死なれたくない。だからここで作戦案を練っているのだ」
マグス中佐「航空隊を出しましょう!日戦軍団の陸攻ならベータまで届きます!」
松井元帥「護衛はどうする?零戦じゃあ奴らの新型に対抗できない・・・」
ゴルヒチン大尉「・・・畜生、俺達が出られれば・・・」
松井元帥「大尉、敵の輸送船二十一隻、この中にどれほどの戦力がいるか・・・」
コピック中佐「・・・おそらく船種からすれば、一万両以上の戦力が・・・」
ティーガー元帥「我々の調査では一二四〇〇両ほどとなりました」
松井元帥「・・・それに対し我々の守備隊は六六五〇両。倍ほどの戦力と戦わねばならない・・・」
コピック中佐「2倍ほどの戦力ですか!?」
松井元帥「・・・一応、本部に退避勧告を出したが、ドニゲッテルのことだ。引くことは無いだろう・・・」
ゴルヒチン大尉「確かに、少将殿でしたら最期までベータに残るでしょう」
司令室にいる通信士の川島兵長が現状を報告する
川島兵長(車種:61式戦車)「司令、潜航艇部隊、調査を完了、敵艦に雷撃を敢行しつつ撤収する。とのことです」
松井元帥「後は海龍部隊だな。彼らも奮戦してくれるだろう」
ベータ近辺、特殊潜航艇「海龍251」艇は敵戦艦「ニマスト」に肉薄した
特殊潜航艇「海龍251」
鶴見大尉(海龍251艇長。車種:五式中戦車)「よし、敵の戦艦を見つけたぞ。魚雷を発射するぞ!」
川崎少尉(海龍251操縦士。車種:二式軽戦車)「了解!」
敵の攻撃をかわしつつ、「海龍251」は「ニマスト」に接近する
鶴見大尉「今だ!撃て!」
二発の魚雷が「ニマスト」に放たれた
「海龍251」は急旋回し、敵の攻撃をかわす
川崎少尉「海龍部隊きっての名操縦士をなめんなよ!」
艇は爆雷やミサイルを回避し、艦隊より脱出した
鶴見大尉「よし、川崎、このまま全速で回避するぞ!」
命中弾は期待できない。とりあえず発射して脱出するのみだ
何隻かの「海龍」は撃沈されたという
中には敵揚陸艦に突入したものもいた
それでも、奴らの進撃を止めるには至らなかった
ライトウォーター司令部
川島兵長「指揮担当の251号艇より入電『敵戦艦に魚雷二命中、損傷を加える。海龍隊300隻中、生還162隻。約半数が沈没す』、以上です」
松井元帥「予想外だな。これほど生き残ってくれるとは・・・」
ゴルヒチン大尉「そりゃ、航空機と同等の戦力ですから。それほどは生き残ってくれるでしょう」
無論、時間稼ぎにしかならない攻撃である。しかし「潜宙戦闘機」の異名を持つ海龍の攻撃はすさまじい
艦艇に損傷を与え、一時後退させるに至ったのだ
後は輸送船団だけだ。これは上陸してきたところを叩くことになっている
基地の要所となるのは5箇所にある地下本部入り口。表に3つ、裏に2つある。このうち、表の3つは敵側の侵攻経路上に存在する
そして5箇所ある飛行場だが、こちらは以前以上に防備を固めている。当然、第五滑走路の防御も以前以上に固めた
続いて軍港。こちらも防御シャッターを閉めたのと、敵艦隊が一時後退したことがあったので現時点では大丈夫である
松井元帥「我々の戦力、六六五〇両だけでどこまで戦えるかだな」
コピック中佐「しかし、ニビリア陸軍第58連隊は今までで最も多い五二〇〇両所属していますよ」
松井元帥「数ではない、その質だ。これが現在展開している計六六五〇両の戦力だ」
ベータ基地守備隊
合計:6650両
詳細
Qシュタイン陸軍:第501中隊(隊長:ローレル大佐 車種:V号戦車パンターG型)
I号戦車A型:100両
I号戦車B型:100両
III号戦車E型:200両
III号戦車F型:200両
III号戦車H型:100両
IV号戦車F2型:99両
V号戦車パンターG型:1両(ローレル大佐)
合計:800両

Qシュタイン陸軍:第253小隊(隊長:アコース中佐 車種:IV号対戦車自走砲ナースホルン)
I号4.7cm対戦車自走砲:200両
35R4.7cm対戦車自走砲:100両
7.5cm対戦車自走砲マルダーI:49両
IV号8.8cm対戦車自走砲ナースホルン:1両(アコース少佐)
合計:350両

日本戦車軍団陸軍:第189小隊(隊長:西田大佐 車種:61式戦車)
九五式軽戦車:299両
61式戦車:1両(西田大佐)
合計:300両

ニビリア陸軍:第58連隊(隊長:フェラーリ中将 車種:フェラーリテスタロッサ)
ルノーAMR35軽戦車:3000両
ルノーAMC35軽戦車:1500両
ルノーR35軽戦車:300両
FCM36軽戦車:300両
ソミュアS35中戦車:80両
AMXルクレール主力戦車:19両
フェラーリテスタロッサ(武装型):1両(フェラーリ中将)
合計:5200両

松井元帥「しかし58連隊のフェラーリ中将は大丈夫なのかね?あいつは普通のフェラーリテスタロッサだぞ」
コピック中佐「そんなことを言われても・・・・」
松井元帥「無論、武装こそしているが、装甲は薄いし・・・それに、ほとんどがオンボロだぞ。FCMだって軽戦車だし・・・」
マグス中佐「そういえば日戦軍団は300両だけなんですか?」
松井元帥「守備隊という名目上ではな。61式戦車である西田を除いては、皆旧式同然の九五式。しかし、こいつらの機動戦法は伊達じゃない。とりあえず前衛は58連隊と253小隊に任せ、入ってきたものを501中隊と我らが189小隊で片付ける」
川島兵長「司令!遂に敵部隊が上陸してきました!」
松井元帥「よし、兵力を確認せよ!」
そのとき、前衛の兵士たちが見たものは、恐るべき数の戦車であった
ニビリア将校A(車種:ソミュアS35)(通信)「本部!敵軽戦車上陸!既に千両は超えています!」
松井元帥「何っ!?」
コピック中佐「そんなにいるのか!?」
松井元帥「・・・まさか一気に十分の一の戦力を持ってくるとは・・・」
要塞表面部には第58連隊、入り口周辺には第253小隊が展開している
ちょうど展開が終わった頃に上陸が開始されたので、万全の体勢で迎撃することが出来た
先陣部隊はBT軍団だ。以前からそのとおりだ
続いて他の軽戦車群が進む
対空機関砲で破壊できるほどの軽戦車だが、数があまりにも多い
コピック中佐「おそらく続いて中戦車、重戦車が次々と接近してくるでしょうな」
松井元帥「くそっ、軽戦車ですら互角とは・・・」
やはり苦戦は必至であった
8.8cm高射砲による砲撃支援も行われている
Qシュタイン将校A(車種:マルダーI)(通信)「砲撃支援を開始しました!」
だが、既に上空には航空機が飛来していた
松井元帥「おい!沖合いから艦隊が撤退したからって、航空機がこないとは限らんぞ!」
コピック中佐「まさか、航空機が飛来するということですか?」
松井元帥「その可能性もあるという話だ」
Qシュタイン将校B(通信)「敵航空機飛来!Il−2シュトルモビクです!」
松井元帥「やはり来たか・・・」
3〜4機のIl−2が8.8cm高射砲へと飛来する
ベータ基地
アコース少佐「まずい!現時点で対空射撃準備は出来ていない!」
Qシュタイン将校B「司令!敵機急降下!」
アコース少佐「総員退避!」
直後、物凄い爆発音が響いた
爆発したのは、Il−2であった
火を噴きながら墜落していくIl−2
飛来したほとんどのIl−2が、謎の機体に撃墜されていった
その機体の正体は、友軍のMe−262と、He−219であった・・・
フンケ中佐(通信)「こちら第875航空隊、すまん、整備で遅れた」
松井元帥(通信)「フンケ中佐!ようやくたどり着いてくれたか!」
フンケ中佐(通信)「着陸した第一滑走路があわただしくてな。一度に出撃したのは俺を含めて五機。後からみんなついてくるはずだ」
空中戦車の異名を持つIl−2を撃墜したのは、フンケたちの戦法であった
Il−2には機体腹部に冷却機が存在する
この部分の装甲は他より薄くなっている
フンケは機体の射線をその部分へと向け、射撃を開始した
無数の銃弾の命中によりIl−2は爆散した
Qシュタイン将校A「友軍航空隊の支援到着!敵機と互角以上の戦いを続けております!」
松井元帥(通信)「間に合ってくれたか・・・」
ドニゲッテル少将(通信)「意地でも間に合わせろ、といったからな」
ベータから「天城」で撤退した京城も、この状況を聞いているだろう
まだ、「天城」はルナツーに寄港してはいないそうだ
アコース少佐「第875航空隊はジェット機で編成されているからな。互角以上に戦えるだろう」
だが、状況を楽観は出来なかった
ニビリア将校B「こちら第五八連隊!突破されました!」
圧倒的な戦力の前に、遂に防衛網が突破されたのだ
その状況は第253小隊からも確認できた
フェラーリ中将(車種:フェラーリテスタロッサ)「こちら第五八連隊。すまない、突破されてしまった」
ドニゲッテル少将(通信)「詫びている暇は無いぞ、フェラーリ中将。すぐに防衛網を再構築せよ!入り口近くでいい!」
フェラーリは中将ではあるが、守備隊である第五八連隊の指揮を担当しているので階級が下であるドニゲッテル少将の指揮下にあるのだ
かくして、ドニゲッテル少将の命令により、第五八連隊は後退した
第253小隊に、敵軍が迫りつつあった・・・
第五十六話 終わり
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Re:宇宙戦艦紀伊 第五十六話
 ダークスピリッツ  - 2006/10/24 23:37 -
  
今回は大量の海龍部隊が攻撃に参加してますね。それなりの戦果も上げています。しかし実際はほとんど帰還が出来なくて戦争末期は艦首に800kg炸薬を搭載した特攻兵器となったようです(実戦配備は回天より後)
今の所発進したのはQシュタイン第875ジェット航空隊のみの様子です。

第五十七話設定終了しました。今回は地底戦車の出撃がほとんどなのであまり設定自体は大きくありません後は松井さんお願いします(何気に地底戦車の直属&護衛部隊として90式戦車8両を付けてみました地底戦車1両のみでは寂しいかなーなんて思ったので^^;この90式戦車隊は村山大尉の部下達ということでお願いします<(__)>)
引用なし
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Re:宇宙戦艦紀伊 第五十六話
 松井一真  - 2006/10/25 18:10 -
  
> 今回は大量の海龍部隊が攻撃に参加してますね。それなりの戦果も上げています。しかし実際はほとんど帰還が出来なくて戦争末期は艦首に800kg炸薬を搭載した特攻兵器となったようです(実戦配備は回天より後)
> 今の所発進したのはQシュタイン第875ジェット航空隊のみの様子です。
今回はたまたま「終戦のローレライ」を読んでいた時に思い浮かんだ海龍の活躍を書きました。ちなみに鶴見と川崎には元ネタがあったりしますがあまりにもマイナーなので分からないはず
> 第五十七話設定終了しました。今回は地底戦車の出撃がほとんどなのであまり設定自体は大きくありません後は松井さんお願いします(何気に地底戦車の直属&護衛部隊として90式戦車8両を付けてみました地底戦車1両のみでは寂しいかなーなんて思ったので^^;この90式戦車隊は村山大尉の部下達ということでお願いします<(__)>)
村山大尉は設営隊所属の士官で、この特殊部隊は設営隊直属の「護衛部隊」と言う名目でベータに到着していたという設定にしておきます
ちなみに、74式戦車も陸戦部隊に所属していたりするんですが、まだ部隊が参戦していないだけです
引用なし
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んー、スパムとか面倒なんで勘弁。


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