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第93話最終編
第93話 Qカラー内乱戦 終結編
高速巡洋艦「クーゲルブリッツ」艦橋
オストバウ中将「畜生、さすが氷山空母、何発当てても健在か」
クルップ大佐「厄介なものですね」
オストバウ中将「まあ、いざというときには投降という手段もある」
クルップ大佐「艦長はラーテ政府の滅亡を目指しているのですか」
オストバウ中将「まあ、そんなところか」
ガチャ!
ヴェーゼル大将(高速艦隊司令長官。車種:ティーガーI後期型)「貴様!我が帝国に逆らう気か!」
オストバウ中将「何!?貴様はヴェーゼル!」
ヴェーゼル大将はQカラー派遣艦隊の司令長官である。反ラーテ政府派で編成されたオストバウ隊の旗艦「クーゲルブリッツ」にはなんと盗聴機がついていたのである。反政府的な発言を連発していたオストバウ中将に対し、巡戦シュトゥルムヴィンドに座乗していたヴェーゼル大将は激怒、オストバウ隊がハバクックと砲戦をしている間に極秘で乗り込んでいたのである
ヴェーゼル大将「この私に対して呼び捨てとは、貴様もえらくなったものだな」
オストバウ中将「何だと!全体主義車どもが何を言うか!」
ヴェーゼル大将「貴様は下僕の味方をするのか!」
オストバウ中将「下僕だと!?貴様らラーテ派のほうが下僕なんだ!」
ヴェーゼル大将「ラーテ閣下こそがキュワールの覇車なのである!何でもありだ!アファノ民族なんぞ、我が帝国の寄生虫だ!」
オストバウ中将「何!?貴様らはまだアファノ民族弾圧をしていたのか!」
ヴェーゼル大将「していて何が悪い。害虫駆除など当たり前だろうが!」
オストバウ中将「害虫駆除だと!?害虫があたりの物を駆除しているようなものではないか!鬼畜どもが!」
いつもはおとなしいオストバウも、このときはすでに切れていた
政府には刃向かわないほうがいいと考えていたオストバウだったが、もちろん連合国への亡命を目論んでいた。もちろん、船ごとである
超兵器を連合陣営に渡せば、Qトルックの超技術も全てばれてしまい、同じく超技術を持つ軍団によりそれを上回る兵器が作られ、Qトルックは崩壊すると考えていたのだ
ちなみにアファノ民族とは、皇帝政時代から弾圧されてきたQトルック在中の自動車チョロQ達のことで、この大半はアファノアイランドに逃げていった。しかし中には逃走中にQトルックの軍艦に発見され、捕まり、殺されてしまったチョロQもいる。オストバウはそんな政府を許さなかった
ヴェーゼル大将「鬼畜だと!?何を言うか屑どもが。キュワールの覇車の政府に刃向かう気か!」
オストバウ中将「何がキュワールの覇車だ!国が狂えば国民も狂ういい例だな!ここで貴様とのケリをつけてくれる!」
ボン!
ついに艦橋でQタンクの砲声が鳴り響いた
氷山空母「ハバクック」艦橋
ポリフィーマス少佐「敵旗艦内で砲声音!」
サザンプトン大佐「仲間割れか?」
ポリフィーマス少佐「砲撃を停止しますか?」
サザンプトン大佐「・・・艦尾スクリューをねらい、敵艦を航行不能にさせろ!」
ボゴン!
高速巡洋艦「クーゲルブリッツ」艦橋
クルップ大佐「敵艦、砲弾を発射しました!」
オストバウ中将「やけに口径が小さいな・・・」
ボゴーーーーーーーーン!
ヴェーゼル大将「ひ、被弾だと!?貴様ら何をしている!」
ブローム一等兵曹(機関室担当。車種:IV号戦車H型)(通信)「機関故障!航行できません!」
オストバウ中将「航行不能か、いいチャンスだな」
ヴェーゼル大将「何!?我が帝国のピンチではないか!」
オストバウ中将「ヴェーゼル、本艦はこれより、連合軍に降伏する!」
ボン!
ボゴーン!
オストバウ中将「何!?」
ヴェーゼル大将「貴様の自由にはさせんぞ!本艦はこれより私が指揮を執る!邪魔者には消えてもらおう!」
オストバウ中将「消されてたまるか!」
ボン!
氷山空母「ハバクック」艦橋
ポリフィーマス少佐「砲声音止まらず!」
サザンプトン大佐「ラーテ派と反政府派がもみ合いをしているのだろう。しばらく様子を見よう。敵艦隊を包囲せよ!」
そしてクーゲルブリッツ艦内のもみ合いはそのまま僚艦でも勃発した
オストバウ隊にはなんと1隻に100両のラーテ政府派の監視員がいたのである
ポリフィーマス少佐「砲声音各艦に広まっております!」
サザンプトン大佐「どちらに転ぶか分からんぞ!万が一政府派の指揮下に入った場合は直ちに撃沈せよ!」
ポリフィーマス少佐「現在敵海軍軍艦旗は揚げられておりません!」
サザンプトン大佐「白旗が揚がれば反政府派、軍艦旗が揚がれば政府派の勝ちと考えよう」
そして・・・
高速巡洋艦「クーゲルブリッツ」艦橋
オストバウ中将「とどめだ!」
ボゴーン!
ヴェーゼル大将「ぐあっ!ラーテ閣下・・・万歳・・・」←○○万歳と言えば帝国モノのパターンなので。アレフュ戦でも過激派が似た台詞を言っている
ヴェーゼル大将、重傷負う
ヴェーゼル大将の衛兵達も死闘の末全滅。残っていた監視員の手によりシュトゥルムヴィンドへ運ばれていったという
オストバウ中将「独裁派はこの艦から消えた。旗艦より各艦へ『全艦、投降せよ!』!」
氷山空母「ハバクック」艦橋
ポリフィーマス少佐「・・・白旗が揚がりました!反ラーテ政府側の勝ちです!」
サザンプトン大佐「・・・クーゲルブリッツへ打電『貴艦隊の投降に感謝する。なお、本艦隊はこれよりニビリア港へ帰投する』!」
高速巡洋艦「クーゲルブリッツ」艦橋
クルップ大佐「ハバクックより入電!『貴艦隊の投降に感謝する。なお、本艦隊はこれよりニビリア港へ帰投する』!」
オストバウ中将「・・・ハバクックへ打電『本艦隊これより連合陣営に入る。貴艦隊とともにニビリア港へ寄港する』!」
Qトルック艦隊、降伏
戦艦「ソビエツキー・ソユーズ」艦橋
レークス元帥「・・・この状況では艦隊は持たないな・・・」
フルンゼ大佐「退却するんですか?」
レークス元帥「うむ。全艦、退却せよ!」
Qグリーン艦隊、退却
戦艦「グリーン・マグナム」艦橋
クルスク元帥「撃ち方止め!」←撃ち方止め:射撃停止の意味
ウラル大佐「見逃していいのですか?」
クルスク元帥「・・・軍団によってQグリーン本土は爆撃される。艦隊はその後で処理すればいい」
荒覇吐隊
荒覇吐「こちら荒覇吐。敵艦隊は壊滅!」
天照「1個艦隊に逃げられたが、ハバクックからの入電ではその艦隊も降伏したらしい」
播磨「なにやら、回転翼機のようなものが飛んでいくのが見えたとの報告が入っています」
荒覇吐「敵艦隊の指揮官だろうな・・・」
その後・・・
スピット大佐「よし、全航空隊、敵地上部隊を攻撃せよ!」
ズガガガガガガガガガガガガガ!
ヒューーーーーーーーーーーー!
ボゴーーーーーーン!
オイ元帥「航空支援も強くなったようだな」
リピーレド元帥「なんでも、敵艦隊が全部撤退したらしい」
オイ元帥「まあ、そんなものだろうな」
そして、Qカラー反政府軍、壊滅
ブラックシティはついに解放された
なお、グリーンアイランド艦隊はQグリーン艦隊を撤退させた後、上陸したQグリーン軍を叩いた。かつての支配国への「下克上」であった
第93話 終わり
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