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予想以上に短めの第四話。空戦主体に書いてたら変な風に・・・
第四話 ガンドルフ要塞、始動
先の遭遇戦に伴い、帝国軍のガンドルフ攻撃は確定した
連合各国(再編中で出撃できない国々を除いて)はガンドルフに艦艇を派遣した。日戦軍団も同じである
その数、七十七隻。航空機はF−86宇宙型、P−80宇宙型、モスキート宇宙型などが多数、合わせて百機である
Qタンク第四駆逐艦隊 軽巡「アキリーズ」
デヴォン少将「前方に敵艦隊捕捉!行くぞ!」
クライド大佐「全力で迎え撃て!目標、前方のQグリーン艦隊!」
Qタンク第八艦隊 戦艦「ウォースパイト」
カラブリア中将「行くぞ!目標はQグリーン艦隊!戦艦六、重巡八、軽巡八、駆逐艦二十二!」
トライト大佐「司令!第九巡洋艦隊より報告!『新たな敵艦隊捕捉!数、空母十一、重巡一、軽巡四、駆逐艦十八』!」
プロトン第五巡洋艦隊 重巡「メーコン」
エニウェトク少将(第五巡洋艦隊司令。車種:M4A3シャーマン)「前方に敵艦隊捕捉!軽巡二、駆逐艦十四!」
プロトン兵士A「全速前進!」
遂にメサイアに続く大宇宙戦、ガンドルフ迎撃戦が始まった
Qグリーン第二艦隊 戦艦「ツェザレヴィッチ」
ロジェスト大佐(ツェザレヴィッチ艦長。車種:T−34/76)「司令、前方に敵艦隊捕捉、まだあんなに残っていたようです」
グノーム中将(第二艦隊司令。車種:T−34/85)「残党か。それにしても、かなり多いではないか?」
ロジェスト大佐「まあ、周辺から引っ張り出してきたんでしょうね」
Qタンク第八艦隊 戦艦「ウォースパイト」
Qタンク兵士A「射程圏内に敵艦進入!」
トライト大佐「撃ち方始め!」
状況は膠着状態であった
時たま艦艇の損害報告が響く
プロトン第五巡洋艦隊 重巡「メーコン」
プロトン兵士B「敵二番艦、三番艦撃沈!」
エニウェトク少将「これで5隻やったな・・・」
プロトン兵士A「敵艦隊、撤退していきます!」
エニウェトク少将「ウルタンクの駆逐艦隊か・・・敵本隊はどうなっている?」
プロトン兵士C「敵戦艦一、重巡四、軽巡六、駆逐艦十撃沈!」
Qタンク第八艦隊 戦艦「ウォースパイト」
Qタンク兵士A「敵空母撃沈!」
カラブリア中将「空母をやったか・・・」
艦隊上空(?)
シュゴオオオオオオオオオオオオオオ
航空兵A「各機へ、目標は爆撃機だ、なるべく爆撃機を狙え!」
航空兵B「行くぞ!」
シュゴオオオオオオオオオオオオオ!
グロスター航空兵(一番機搭乗)「こちら第262航空隊、各機へ、優先目標は爆撃機!」
シュタート航空兵(二番機搭乗)「二番機、了解!」
第262航空隊はガンドルフの精鋭航空隊である。所属はニビリアだ
グロスターは敵Mig−15を狙った。優先目標は爆撃機だが、接近してきた場合は戦闘機を攻撃するのだ
背後に回りこみ、機銃掃射。撃墜に成功した
未だ連合軍の機体は誘導ミサイルを搭載していないものが多い
これにより、再び機銃を用いての航空戦が復活したのだ
シュゴオオオオオオオオオオオ!
グロスター航空兵「よし、敵機捕捉!攻撃開始!」
狙うはIl−2シュトルモビク、対艦誘導弾を搭載している
どうやらグンナは宇宙用ミサイルを開発したようだ
尾部銃座が撃って来た。シュトルモビクの尾部銃座は非常に脆い。グロスター機、後方より接近、射撃
ズガガガガガガガガガガガガガガ!
六丁の機銃から放たれる大量の12.7mm弾が次々と命中した
直後、シュトルモビクは爆散した
次々と被弾、炎上していくシュトルモビク。Mig−15とは速力が合わないのだ
ライン航空兵(三番機搭乗)「全く、奴らはバランスが悪いな。ジェット戦闘機にレシプロ爆撃機か」
ドナウ航空兵(四番機搭乗)「・・・やつら、まさか先発隊か?!」
リントン航空兵(第263航空隊一番機搭乗)「こちら第263航空隊!まずい!奴ら、二手に別れていた!」
さらに接近してきたのは空母艦載機のYak−9、Il−2、Tu−2であった。Mig−15は打ち止めのようだ
グロスター航空兵「ミグは打ち止めか。ヤコブレフならやれるだろうな」
オマハ航空兵(五番機搭乗)「しかし、誘導ミサイルを積んでいる分、厄介ですね」
航空兵A「こちら第231航空隊、敵第三派捕捉!」
グロスター航空兵「ちっ、次から次へと、きりが無い!」
マーゲン航空兵(六番機搭乗)「ヤコブレフを捕捉、攻撃を開始します!」
マーゲン機はYak−9を狙い、急旋回した。ジェット機のため挙動はレシプロのヤコブレフに劣る
日戦軍団は高速レシプロエンジンでなおかつ複葉という高性能の四四式戦闘爆撃機を有してはいるが、宇宙型の製造は遅れていて、やっとベータ基地やパレンバン基地に配属された程度らしい
ヤコブレフ、格闘戦に持ち込むためか急上昇した。高度の概念が無い宇宙ならば恐ろしい戦いである
だが、辛うじて空対空ロケットを搭載していたF−86、マーゲンはヤコブレフに照準を合わせ、発射ボタンを押した
轟音とともに放たれる空対空ロケット、見事ヤコブレフに命中した
マーゲン航空兵「やった、当たったぞ!」
プトン航空兵(七番機搭乗)「こちら七番機、ツポレフを撃墜!」
ガラデア航空兵(八番機搭乗)「八番機、敵機の撃墜を確認!」
次々と戦果が入っていくが、未だ状況は膠着状態であった
グロスター航空兵「・・・・AWACSからの入電は?」
航空兵B「入っていないようです。哨戒機も新たな敵艦隊は探知せずとのこと」
Qグリーン第二艦隊 戦艦「ツェザレヴィッチ」
グノーム中将「・・・援軍はまだか?」
ロジェスト大佐「まだのようです。予想に反してジェット機を配備してましたね」
グノーム中将「まさか奴らがセイバーを配備していたとは思わなかった」
ロジェスト大佐「司令!カルオス軍第五艦隊が到着しました!」
グノーム中将「やった!これで戦局がこっちに傾いたぞ!」
艦隊上空(?)
航空兵C「AWACSより入電!『哨戒機が敵艦隊を探知!数、戦艦十二、重巡十六、連合軍艦隊側面より接近』!」
グロスター航空兵「・・・やられた!このままでは・・・」
Qタンク第八艦隊 空母「フューリアス」
ナルヴィク大佐(フューリアス艦長。車種:チャーチルMkIV)「くっ・・・このままでは不利だな・・・231航空隊は?」
Qタンク兵士B「頑張って、持ちこたえています!」
ナルヴィク大佐「空襲は考慮しなくて充分か」
Qタンク兵士C「艦長!敵巡洋艦が本艦に接近中!」
ナルヴィク大佐「こりゃ、やられたな・・・」
Qタンク兵士B「艦長!『アンソニー(アマゾン級)』『アンテローブ(アンバスケイド級)』が敵巡洋艦に向かっていきます!」
ナルヴィク大佐「まさか・・・盾になるつもりか?!」
Qタンク第八艦隊 駆逐艦「アンソニー」
ホーソン大佐(アンソニー艦長。車種:クロムウェル)「こちらアンソニー、之より敵艦に突入する!全員、内火艇での脱出を準備!衝突の衝撃に備えろ!」
Qタンク兵士D「全速前進!衝撃に備えろ!」
Qタンク第八艦隊 空母「フューリアス」
ナルヴィク大佐「・・・・あの野郎、虎の子の空母を守るために・・・面舵一杯!退却だ!」
Qタンク兵士C「『アンソニー』突っ込んでいきます!あっ!」
直後、アンソニーが爆炎に包まれた
ナルヴィク大佐「・・・・ホーソン大佐・・・」
Qタンク第八艦隊 駆逐艦「アンソニー」
ホーソン大佐「総員、退艦!急げ!」
「アンソニー」、沈没。「アンテローブ」も続いた
一方、二隻の駆逐艦の特攻を受け、空母「フューリアス」を狙った重巡「アルバカーキ(アレキサンドリア級)」は轟沈した
続々と沈んでいくQタンク駆逐艦
艦隊上空(?)
シュタート航空兵「・・・そんな・・・これが・・・戦争なのか?!」
グロスター航空兵「・・・・・・・悲しいが・・・これが、戦争だ・・・」
ガラデア航空兵「・・・駆逐艦が、次々と・・・」
Qタンク第八艦隊 空母「フューリアス」
ナルヴィク大佐「・・・・そんな・・・馬鹿な・・・」
Qタンク兵士B「これで沈んだ駆逐艦は、9隻です!」
Qタンク第八艦隊 戦艦「ウォースパイト」
トライト大佐「くっ・・・火災はどうなっている?!」
Qタンク兵士A「とりあえず、何とかして火を止めようとしています!」
Qタンク兵士E(通信)「隔壁は封鎖するな!もし閉鎖した後、開けたらバックドラフトが来るぞ!」
プロトン第五巡洋艦隊 重巡「ブリッジポート」
ブリッジポートは大きく傾斜していた。既に総員退艦の指示も出されようとしていた
トロキナ大佐(ブリッジポート艦長。車種:クロムウェル「くっ・・・火災は止められそうに無いな・・・」
エンプレス大尉(ブリッジポート副長。車種:チャーチルMkVII)「私は火災が発生しているほうに向かいます!」
トロキナ大佐「頼むぞ!」
エンブレス大尉が火災が発生している区画へと向かった、その時!
ボゴーーーーーーーーーーーーーン!
轟音とともに、艦橋が崩れ去った
エンブレス大尉「艦長ーーーーー!」
プロトン兵士D「トロキナ艦長・・・」
プロトン兵士E「艦橋が・・・大破した・・・」
その後、「ブリッジポート」は沈没した。トロキナ大佐は艦橋爆発の衝撃に巻き込まれ戦死、火災区画へ降り立ったエンブレス大尉が生き残った。他の艦橋員は全員戦死、先任伍長の指示のもと、的確に退艦が行われた
Qタンク第四駆逐艦隊 軽巡「アキリーズ」
デヴォン少将「本艦も持ちそうに無いな・・・」
クライド大佐「総員、退艦!旗艦を『アクティブ』に移行する!」
第4駆逐艦隊、壊滅
プロトン第五巡洋艦隊 重巡「メーコン」
エニウェトク少将「わがほうの第4駆逐艦隊はどうか?」
プロトン兵士A「たった今、旗艦『ブラウン』からの通信が途絶えました・・・」
エニウェトク少将「全滅か・・・」
Qタンク第八艦隊 戦艦「ウォースパイト」
カラブリア中将「第九巡洋艦隊はどうか?!」
トライト大佐「・・・ダメです!全艦応答無し!」
確かに第九巡洋艦隊がいたはずの左舷方向を眺めると、全艦、炎上していたのだ
カラブリア中将「第九巡洋艦隊、全滅・・・」
このときは巡洋艦1と駆逐艦1が辛うじて航行していたが、それもすぐに爆発、沈没していった
カラブリア中将「・・・退却するしかないか・・・」
Qタンク兵士A「艦長!火災の消火が完了しました!」
日戦軍団第二艦隊 重巡「衣笠」
熱田中将「・・・第二艦隊、全艦出航!任務は連合軍主力艦艇の救出だ!」
第二艦隊、出航
予定では第三次戦であるガンドルフ攻防戦での迎撃任務に当たる予定だったが、艦隊救援が主目標とされていたため、やむを得ず艦隊を救援することとなった
14隻の艦隊は、連合軍残存艦艇14隻とともに、ベータ基地へ撤退していった
日本戦車軍団総司令部
松井元帥「そうか、ガンドルフもダメだったか・・・」
熱田中将(通信)「しかし、敵戦力多数を削りました。あとは、再編したQシュタインに任せましょう」
松井元帥「・・・クラシス大佐もいる。本当は貴官にも参加してもらいたかったのだが・・・残念だ・・・」
熱田中将(通信)「新艦艇が竣工したら、思う存分暴れまわりたいですね」
松井元帥「・・・・・・いずれ、また空母艦隊の指揮をさせてやろう」
連合軍主力艦艇は壊滅した。だが、その一方で帝国は松井元帥が考案したもう一つの敵軍攻略目標、トノスへも駒を進めていた・・・
第四話 終わり
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