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カルオス艦隊到着。いかにも怪しいです
第十二話 前哨戦
そのとき、グンナ級戦艦「マラート」が爆発した
ミサイル攻撃を受け炎上、大爆発を起こし右舷に傾斜
そして弾薬庫に誘爆。沈没した
グンナ第一艦隊 戦艦「グンナ・ラフィーニII」
グンナ兵士A「戦艦『マラート』沈没!」
ザクス「くっ、戦艦までやられたか・・・」
だが、その一方で、増援の艦隊が接近していた
戦艦「ジェルフォー」以下カルオス第四艦隊、そして戦艦「イントレピッド」以下カルオス第二巡洋艦隊であった
いまだ連合軍はその存在に気づいていなかった
何しろ艦隊から遠く離れたところを迂回していたからだ
そして、激戦は続いた・・・
ウルタンク第四巡洋艦隊 軽巡「マイアミ」
エンプレス大佐「状況はどうか!?」
ウルタンク兵士A「軽巡『チャタヌーガ』、ミサイル被弾により、沈没!」
ウルタンク兵士B「駆逐艦『ドゥゼ』、砲撃を受け沈没!」
エンプレス大佐「くそっ、そんなにやられたのか?!」
ウルタンク兵士C「軽巡『ダルース』にミサイルが向かっていきます!」
エンプレス大佐「何とかならんのか!?」
ウルタンク兵士C「迎撃体制をとり・・・あっ、被弾!爆沈!」
エンプレス大佐「畜生、一時撤退だ!」
ウルタンク兵士A「友軍、カルオス帝国軍戦艦『ジェルフォー』より通信が入っています」
????(車種不明)(通信)「こちらカルオス帝国軍第四艦隊。之より帝国艦隊を支援する。各員の奮励に期待する」
エンプレス大佐「・・・古風な将校だな。カルオスにこんな者おったのか」
ウルタンク兵士A「・・・わかりません」
Qシュタイン第二巡洋艦隊 重巡「ファルツ」
イルティス中尉「敵艦隊、撤退していきます!」
レオパルト中佐「あんなに撃沈したんだ。撤退しても無理もないな」
Qシュタイン兵士A「司令!大変です!」
レオパルト中佐「どうした!?」
Qシュタイン兵士A「左舷後部より敵艦隊、数、戦艦十一、重巡二十、軽巡十二、駆逐艦四十以上!」
ヘンス少佐「なんだって!?そんな艦隊が潜んでいたのか!?」
Qシュタイン兵士B「たった今、友軍潜宙艦『U−970』より入電が入りました!」
レオパルト中佐「索敵網に引っかかったのか・・・」
Qシュタイン兵士B「『U−970』は直ちに退避しました。爆雷攻撃を無事凌ぎきったようです」
レオパルト中佐「・・・で、敵はどこの艦隊だ?」
Qシュタイン兵士B「カルオス軍です。おそらく日戦軍団の『伊−168』が捕捉した物と同じでしょう」
レオパルト中佐「謎の第四艦隊か・・・」
イルティス中尉「敵艦、発砲!」
ボゴーーーーーーーーーーーーーン!
イルティス中尉「プロトン軍駆逐艦、沈没しました!」
レオパルト中佐「奇襲か!?」
ヘンス少佐「くそっ、早くプロトン艦隊に打電していれば・・・」
プロトン第二駆逐艦隊 軽巡「シンシナティ」
ファラデー中佐「『ノーマン・スコット』、沈没!」
シリア大佐「奇襲攻撃だと!?」
ファラデー中佐「あれはカルオスの戦艦ではないか!」
シリア大佐「くそっ・・・やられたな・・・」
ボゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!
プロトン兵士A「被弾しました!火災発生!このままではやられます!」
ボゴーーーーーーーーーーーーン!
プロトン兵士B「機関故障、航行不能です!」
ファラデー中佐「総員、退艦!」
かくして、プロトン軍第二駆逐艦隊旗艦「シンシナティ」は、ファラガット級駆逐艦「エイルウィン」のミサイルにより自沈処分された
プロトン第四巡洋艦隊も旗艦轟沈、残存艦船はわずか12隻であった
重巡「ファルツ」中破、重巡「ナッサウ」小破
軽巡「ラクレイス」中破・・・
だが、これまでにない大戦果も挙げたのだ
ウルタンク艦隊の戦力の大半を削り、グンナ主力艦隊も戦艦六、重巡七、駆逐艦十二を失った
更に空母二小破を始めとする大量の艦艇の損害。これにより損害のないカルオス艦隊以外の艦隊は、全てルナツーへと撤退した
グンナ軍主力艦隊も撤退したため、莫大な戦力がパレンバンから離れることになったのだ
かくして「捷一号作戦」の第一段階が完了したのであった
日本戦車軍団第一特務艦隊 戦艦「紀伊」
松井元帥「もうすぐパレンバンに到着するな。だが休む暇もなくカルオス艦隊との戦闘に突入する」
ティーガー元帥「まあ、初陣ですからな。観艦式には間に合いそうですね」
松井元帥「しかし、今までとしてはかなりの戦果だったな。戦艦六、重巡七、軽巡四、駆逐艦二十を撃沈した。更に敵艦隊を撤退させるに至ったからな」
日戦軍団兵士A「司令!潜宙艦『U−970』より入電!敵艦の通信を傍受せり。通信内容は『こちらカルオス帝国軍第四艦隊。之より帝国艦隊を支援する。各員の奮励に期待する』。以上!」
松井元帥「・・・・『各員の奮励に期待する』?」
ティーガー元帥「いままで、カルオスの提督にそんなことを言うものがいましたかね?」
松井元帥「カイオグル元帥あたりしか知らんぞ」
ティーガー元帥「カイオグル元帥はリゾニア本国軍所属ですからね・・・」
松井元帥「・・・・・・あとは連合軍の指揮官ぐらいだろうな。主に我々日戦軍団・・・」
ティーガー元帥「日戦軍団・・・」
松井元帥「・・・まさか・・・熱田か?いや、そんなはずはないだろうな・・・」
ティーガー元帥「とにかく、第四艦隊の司令はいまだ謎ですね。第四艦隊の謎を解くには我々が行くしかありません」
松井元帥「そうだな」
日戦軍団兵士B「日戦軍団第四艦隊旗艦、常陸より通信です」
鳴神中将(通信)「もうすぐパレンバンですね。そろそろ我々の戦いも近いようです」
松井元帥「うむ。あんたとしては熱田の敵討ちになりそうだな」
鳴神中将(通信)「そうですね。敵はカルオス軍二個艦隊です。存分に暴れまわりましょう!」
松井元帥「そうだな。これまでのお返しと行こうではないか」
日戦軍団兵士C「潜宙艦『伊−170』より入電、ウルタンク軍の別働二個艦隊とウルタンク軍第四巡洋艦隊、及びカルオス軍主力艦隊が合流、パレンバンへ向かっているとのことです!」
松井元帥「ほう、敵は多いほうがいいな。第一哨戒艦隊の件も、グンナ上層部に伝わっている頃だろう」
日戦軍団兵士A「これであいては7個艦隊ですか・・・」
松井元帥「敵はかなりのものだが、連合軍の艦隊はどうなっている?」
日戦軍団兵士B「サーロイに撤退していくようです」
松井元帥「まあ、そうだろうな。カルオス軍にかなりの戦力をやられたんだからな」
ティーガー元帥「そういえばクリークはまだ宣戦布告してないんですね」
松井元帥「・・・南方同盟に従うならばそろそろ宣戦布告してもおかしくないんだがな」
かくして、日本戦車軍団第一特務艦隊、同第四艦隊、ニビリア軍第一特殊艦隊は、パレンバンへと向かっていった・・・
第十二話 終わり
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