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第二十八話。またも新手登場(おい)
第二十八話 ルナツー奪回前夜
連合軍の損害があまりにも大きく、しばらく実行できていなかった作戦があった
ルナツー奪回作戦である
既に捷一号作戦後に計画されていたものだが、いっこうに進まなかったのだ
何しろ、敵が増えている現状だ。そう簡単に攻撃は出来ない
そしてルナツー奪回作戦の作戦名はQシュタイン連邦軍月面宇宙基地にちなみ「コロビウス作戦」となった
既に敵の警備は凄まじいものとなっている。何しろ今まで幾度となく妨害してきたものの、ついに数週間前、日本戦車軍団の潜宙艦隊が壊滅、更にそれに続きJT18船団壊滅が続いたため潜宙艦隊の行動は停止、おそらく今まで以上に大量の物資が行き渡っている
パレンバン司令部
松井元帥「・・・最近はあんなに入っていた戦果報告も無く、司令部も静かになったな・・・」
ボルナソス大佐「しかし、コロビウス作戦の計画に関しては進行中です」
松井元帥「そうか。まあ、今度とばかりは総攻撃だ。うちの機動部隊の実力が見てみたいものだ」
今回の作戦は元山少将の第四機動艦隊およびボルデス准将のニビリア第八機動艦隊、更に陸上のニビリア第十爆撃隊、Qシュタイン第100爆撃隊を用いて行われる
ちなみに第四機動艦隊には第117航空隊が、ニビリア第八機動艦隊には第122艦載航空隊が搭載されている
各戦力は以下のとおりである
ニビリア第8機動艦隊(司令:ボルテス准将 車種:ルノーR40軽戦車)
旗艦クールベ級
主力戦艦クールベ級1隻
重巡洋艦トレント級6隻
駆逐艦ブーラスク級12隻
戦闘空母ジョフレ級2隻
計22隻 航空機136機(艦載航空隊含む)
ニビリア第122艦載航空隊(隊長:エリア中佐 車種:ソミュアS35中戦車)
主力戦闘機VG−30・・・10機
主力戦闘機MB155・・・20機
計30機
日戦軍団第4機動艦隊(司令:元山少将 車種:八九式中戦車乙型)
旗艦赤城級
正規空母赤城級1隻
中型空母蒼龍級2隻
主力戦艦扶桑級4隻
重巡洋艦青葉級8隻
駆逐艦神風級14隻
計30隻 航空機284機(艦載航空隊含む)
日戦軍団第117航空隊(隊長:京城大佐 車種:60式自走無反動砲)
艦上戦闘機零戦二一型・・・40機
艦上戦闘機零戦五二型・・・30機
艦上戦闘機零戦六四型・・・10機
計80機
・パレンバン航空基地
ニビリア第010爆撃航空隊(隊長:ハリアー少佐 車種:ルノーR40軽戦車)
大型爆撃機ブロックMB162・・・30機
大型爆撃機ファルマンNC223・・・40機
高速爆撃機LeO451・・・20機
計90機
Qシュタイン第100爆撃航空隊(隊長:フォインツ中佐 車種:五号駆逐戦車ヤークトパンター)
中型爆撃機ドルニエDo17・・・50機
中型爆撃機ハインケルHe111・・・30機
中型爆撃機ユンカースJu88・・・20機
計100機
京城大佐は比島中将の部下で、以前から活躍していた航空隊長である。今回は戦闘機隊の隊長を任されたのだ
ちなみに日戦軍団航空隊は百の位で所属機(0で混成、1で艦上戦闘機、2で攻撃機、3で陸上戦闘機、4で爆撃機、5で偵察機など)、十の位で所属基地、(1と2が基本的に艦隊。3でグリシネ本土、4〜5でQシュタイン連邦など。ちなみに7がリゾニア、9がプロトン合衆国となっている)、一の位が通し番号となっている(1〜2が「艦隊」となっているのは通し番号を意識してである)
一方、揚陸艦「アルビオン」「オーシャン」「イオージマ」「キアサージ」「大隈」「下北」の六隻は各軍の地上部隊を輸送することとなっている
「アルビオン」および「オーシャン」が輸送するニビリア陸軍第215大隊はフレイ隊長以下1600両で構成されている
「イオージマ」と「キアサージ」が輸送するQシュタイン陸軍第345大隊はホーポス隊長以下1250両、第253中隊はアコース隊長以下350両で構成されている
「大隈」、「下北」の二隻が輸送する日戦軍団陸軍第115中隊は九龍少佐以下800両で構成されている
これら計3200両が敵ルナツー基地を総攻撃するのである
松井元帥「九龍君、これが君の初任務になるな」
九龍少佐(第115中隊司令。車種:四式中戦車)「そうなりますね、総帥」
松井元帥「私も陣頭指揮ができるほど暇ではないのでね。君に800両の中隊を預けることとなった。作戦に関してはチハ大佐から聞いたとおりだ。以上、健闘を祈る!」
九龍少佐「はっ、味方部隊と協力し、必ず、ルナツー基地を奪還して見せます!」
松井元帥「うむ、その意気だ、九龍君」
九龍少佐「では、直ちに『大隈』へ向かいます!」
松井元帥「分かった。では」
九龍少佐は司令室を後にした。何しろ陸軍の将校は今まで戦えなかっただけあって張り切っている。本当のところ、チハ大佐のような歴戦の名将に任せたかったところだが、あいにく彼らはグリシネ司令部にいる。パレンバンにいるものでもっとも有力なのが九龍少佐だったのだ
第二十八話 続く
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