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戦闘経過
ベータ裏側での戦闘が終結した頃カルオス軍の攻撃により防御シャッターが破壊され、内部に敵部隊が侵入し始めた。それを受けベータ第5滑走路に設置された臨時司令部から各部隊へ出撃命令が下った。そしてQシュタイン、プロトン部隊計2150両が出撃した。そして既に第1滑走路に展開しているQシュタイン部隊を合わせると計3100両が展開した。対する外惑星連合軍は先遣隊としてグンナ軍部隊計2450両が内部に侵入した。数ではQW軍が勝っているが質ではグンナの方が若干優秀であった。(何故かというとQW軍の主力はM4中戦車、III号中戦車、IV号中戦車であるがグンナはIV号中戦車と同等以上の性能を誇るT−34/85中戦車やそれ以上の性能を持つT−44中戦車が主力であった。そしてJS−3重戦車等の重戦車部隊も含まれていたのだ)そしてグンナ第322大隊一部が第1滑走路に接近。そこに展開しているQシュタイン第501中隊とQシュタイン第875ジェット航空隊部隊は戦闘準備を整えた。そして入り口からグンナ軍がなだれ込んできて戦闘が始まった。敵はコルサ大佐が先陣を切りその後からT−44中戦車、T−34/85中戦車が続々と第1滑走路に侵入してきた。そのためT−44中戦車に砲弾が集中するがT−44中戦車の前面装甲は120mmである。III号中戦車やIV号中戦車の砲弾はほとんど効果が無かった。しかし第875ジェット航空隊の兵士40両(V号中戦車パンターA型)が発射する長砲身7.5cm砲弾は敵T−44中戦車の前面装甲を貫通し破壊した。そしてIV号中戦車の砲撃も側面や後方からの攻撃では有効となった。Qシュタイン部隊は設営隊が避難している格納庫の入り口を中心に展開しており防戦態勢に入っていた。そして格納庫からも戦闘ができるQシュタイン設営隊員20両(車種Sd.Kfz.250/7 8cm自走迫撃砲)が車内に格納していた8cm迫撃砲を出し、格納庫前に並び、一斉に迫撃砲撃を始めた。それは敵部隊の頭上に降り注ぎ、弱点である上面装甲を貫き、破壊した。それは強力な戦力となったがいかんせん数が少ないので敵の進撃を止めるにはいたらなかった。こうして第1滑走路では一進一退の攻防戦が繰り広げられていた。そしてプロトン第110中隊やQシュタイン第224連隊一部の戦車隊は分隊に分かれて敵部隊の殲滅し入った。そして比較的広い通路や部屋などには対戦車部隊が配置され、守りも完璧であった。そして各所で分隊同士の戦闘が始まった。しかし敵は強く各所で敗退していった。(特にJS−3重戦車やJS−2重戦車のみで編成された部隊が多数存在しQW部隊はそうした強力な重戦車部隊にほぼ一方的にやられていった)そして対戦車部隊が布陣するとこまで敵が侵入してきた。対戦車部隊は装甲は薄いが火力は高い。残存の戦車隊と協力しながら各所で互角の戦闘を繰り広げた。しかしある部隊では苦戦が続いていた。それは第3弾薬庫に布陣したQシュタイン6個分隊、プロトン2個分隊計80両であった(38t駆逐戦車ヘッツァー30両、V号中戦車パンターG型30両、M4A3シャーマン中戦車20両)。これはガバナー中佐直属の部隊(Qシュタイン部隊のみ)でプロトン2個分隊と共に一番後方のここ第3弾薬庫(けっこう広い)に布陣していたが前方の通路に布陣していた部隊が突破され第3弾薬庫に侵入されたのだ。その数グンナ4個分隊40両。(JS−3重戦車40両)しかも全てJS−3重戦車で編成されておりかなりの強敵であった。そして戦闘が始まったがいくら強力なパンター中戦車でも相手の方がもっと強力な戦車であったため次々と破壊されていった。プロトン軍も戦闘に参加するがシャーマン中戦車ではJS−3重戦車には太刀打ちできなかった。何しろJS−3重戦車の前面装甲はT−44中戦車を凌ぐ220mmもあるのだ。パンターやシャーマン中戦車では貫通できるはずもなく、駆逐戦車ヘッツァーでも前面装甲は貫通できなかった。しかしうまく後方に回り込んだ1両の兵士(パンターG型)がJS−3を破壊する等の戦果は上げていた。そして側面からの砲撃でもJS−3重戦車を破壊する事が出来た。何せJS−3は車体前面こそ220mmの鉄壁を誇るが側面装甲は100mmと近づけばパンターやヘッツァーでも撃破可能なのだ。だが相手の砲撃にこちらの兵士は耐える事が出来ず、一発当たっただけでやられてしまっていた。そして80両の部隊は半分の40両にまで減ったが相手も25両程になっていた。そこにガバナー中佐に米沢大将から通信が入った。それはもうすぐ敵が撤退するはずだという内容だった。ガバナー中佐は疑問に思ったがその数分後本当に敵は撤退した。その時の敵の様子は慌てていたようであった。それはどこの戦闘区域でも一緒だった。何故敵がそのようになったかというと要塞側面を大きく迂回していたQW部隊が要塞正面の敵部隊に突撃、激しい戦闘となったお陰でグンナ軍は内部侵入部隊に一時撤退し要塞正面の敵部隊と戦闘しろと命令を出したため内部侵入部隊は一時撤退をせざるをえなくなったのだ。その詳細は次の第六十四話設定で書くとする。
後編へ続く
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