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どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。
以上、さくらがちる頃に。
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田辺戦死。中隊副隊長は「砂原少佐」です
第七十話 パレンバンからの手紙
一方で、帝国勢力側も、第二防御陣地の予想外の奮戦に驚いていた
ザイガン中将(上陸総指揮官。車種:T−10)「手前の陣地は楽勝だったが、さすがに後詰は手強いな・・・」
参謀「・・・前線からの報告では、日戦軍団のようです」
ザイガン中将「キュワール最強の陸戦部隊、だったか・・・よし、例の最新鋭狙撃砲を準備しろ」
司令部は、精密射撃が行える24cm砲の使用を決定した
この司令部から、第二防御陣地までは6kmある。しかし、それでも誤差数cmに押さえられるというのが、24cm砲の精度であった
照準、防壁に定まる。そこは、溝口分隊が最後の奮戦をしていたところであった・・・
防壁に備え付けられた通信機から、矢矧中佐の声が聞こえる
矢矧中佐(通信)「敵が陣地から大口径砲を用いた精密射撃を行うようだ!総員、退避しろ!」
だが、既に砲声が聞こえた
萬屋大尉「敵陣、発砲!」
間に合わないか。すまない、佐藤・・・
田辺曹長「大尉殿ぉぉ!」
直後、田辺曹長が掴み掛かり、本部の方角へと、萬屋大尉を投げ飛ばした
萬屋大尉が着地したのは、本部の近くだった
直後、爆発が防壁を襲った
九二式重機を構えていた兵士が駆け寄ってくる
日戦軍団兵士B「萬屋大尉!?」
萬屋大尉「田辺ぇぇーーーーー!」
防壁は、瓦礫と化していた・・・
砂原少佐「・・・萬屋、どうした!?」
萬屋大尉「田辺たちが、あの防壁にいたんです!」
砂原少佐「そうか・・・」
瓦礫から何とか起き上がった佐軒准尉は、他の隊員を探した
伊沢一等兵「佐軒准尉!」
背後から、伊沢一等兵の声が聞こえた
鳥井一等兵(車種:一式中戦車)「我々は無事ですが・・・」
佐軒准尉「田辺と池内はどうした!?」
瓦礫の間から砲身が見える
伊沢一等兵「おそらく・・・」
瓦礫をどけてみると、田辺曹長の姿があった
佐軒准尉「田辺!田辺!応答しろ!死んではならん!田辺ぇぇーーー!」
田辺曹長の応答は、無かった・・・
直後、佐軒准尉は、言葉にならない濁音の叫びを上げながら、敵部隊へと突っ込んでいった
伊沢一等兵「佐軒さん!?」
鳥井一等兵「そ、そんな、無茶ですよ!」
二両が止めたが、遅かった
既に叫び声は、砲声へと変わっていた・・・
一方、もう一両の行方不明車、池内一等兵はというと、敵の一個小隊が迫る地面へと落下していた
ここで捕まるわけにはいかない。全速力で退避する
途中、叫び声を上げつつ全速力で走る戦車のような物とすれ違い、崩落地点へとたどり着いた
そこにいたのは、伊沢一等兵と鳥井一等兵であった
池内一等兵(車種:三式中戦車)「・・・今のは、一体?」
伊沢一等兵「・・・佐軒准尉です」
鳥井一等兵「我々が止めましたが、もう遅かったです・・・」
佐軒准尉は、通信機を持たずに敵部隊に突っ込んでいったのだ・・・
ついに艦砲射撃も始まった
矢矧中佐「・・・これ以上の損害は避けるべきだな、高須君」
高須少佐「そうですな。残念ですが、第二防御陣地は放棄しましょう。列車隊と共同で、残る敵を撃退しましょう」
第一一五中隊の後退も、砂原少佐の手によって始まっていた
溝口少佐も医務室へと運ばれていた
そのとき、伊沢一等兵が駆け込んできた
伊沢一等兵「・・・矢矧司令!」
矢矧中佐「どうした?!」
伊沢一等兵「防壁の爆発に巻き込まれて、田辺曹長は戦死、佐軒准尉は敵部隊に特攻し行方不明です!」
田辺曹長の遺体は、伊沢たちによって運ばれたが、通信機さえ持たずに特攻した佐軒准尉は依然行方不明である
いや、厳密には隊員携行の小型通信機は持っていたのだが、あいにく電源が切れていたのだ
持ち運べるだけの火器と弾薬を持ち運んで、第二防御陣地は放棄された
一方、消息を絶った佐軒准尉である
彼は一五〇両の敵一個小隊に奇襲をかけたのである
佐軒准尉「・・・貴様らぁ・・・よくも、田辺を・・・!」
半ば、発狂していた
砲撃を受け、一両の敵戦車が吹き飛ぶ
さらにもう一両、もう一両。次々と破壊されていく
敵兵はそれを見て、驚いて逃げ出していった
しかし、それを追跡する佐軒准尉、一両たりとも、残さなかった・・・
そして、たった一両で、一五〇両もの小隊を壊滅させてしまったのだ
気づけば、そこは放棄された第一防御陣地近辺であった
佐軒准尉「ここは・・・第一防御陣地か・・・」
何とか戻ろうとするが、車体がうまく動かない
どうやら、疲れてきたようだ
しかし、倒れるわけにはいかない。既にここは敵陣だ
そのとき、再び砲声が響く
さっきの小隊の残党のようだ
ラファリエス将校「これだけやって、ただで済むと思うな!」
敵兵は、一斉に攻撃を仕掛けた
しかし、佐軒は砲弾をかわし、次々と敵兵を倒していった
そのとき、一発の砲弾を履帯に受けた
そして、行動不能となった
敵兵、止めを刺そうとする
しかし、その敵兵も破壊された
敵兵を撃破したのは、高速で走ってくる、連合軍の戦車隊であった
残存する敵兵は、撤退した
分隊長(車種:パンターD型)「・・・大丈夫か?」
応答は、無い
隊員A「・・・生きてるんでしょうかね?」
隊員B「・・・気を失ってるだけだと思いますが・・・」
分隊長「よし、本隊まで運ぶぞ!」
隊員たちは、佐軒准尉を担ぎ上げ、本隊へと運んでいった・・・
沖合いには、増援を運んでいる敵の揚陸艦の姿があった・・・
第七十話 続く
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