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どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

以上、さくらがちる頃に。

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Re:宇宙戦艦紀伊 第七十話
 松井一真  - 2007/6/20 22:20 -
  
平岡登場。そういえばチリ元帥も88mm砲装備でした
第七十話 パレンバンからの手紙
通路を進む松井元帥は、開戦時以来会っていないグリシネ軍上層部のことを思い出した
松井元帥「・・・陸海軍はともかく、空軍の連中は最低最悪だったな・・・」
自らの保身と目の前の戦果ばかりを気にし、戦略性に欠けていた。自分の気に入らない奴はあっさりと射殺、航空機の操縦は出来るがミサイル頼りで機銃によるドッグファイトは出来ない
そんな奴らがグリシネ空軍上層部だったのだ。Qトルック戦争のころは国王自慢の軍隊だったが、いまや見る影もない
もっとも、例外もいないわけではないのだが、彼らもそういった「強豪勢力」たちにはなす術もないのだ
結果的に、グリシネはジェット機の爆音が絶えない「騒音都市」になってしまったのだ
松井元帥「レラッフティの奴、そんな事実も知らないんだろうな・・・」
若くして派遣部隊の隊長になったレラッフティ曹長のことである
ふと、廊下でドニゲッテル少将とすれ違った松井元帥は、ドニゲッテル少将を呼び止めた
松井元帥「少将、司令室はどうなってる?」
ドニゲッテル少将「まだ、遺体の搬送が終わってないそうです」
松井元帥「・・・そうか・・・」
ドニゲッテル少将「・・・皮肉なものです。我々指揮官ばかりが生き残って、彼ら兵士たちが死んでいく・・・」
松井元帥「・・・俺も、たくさんの戦争を見てきたが・・・無能な上層部によって、前線に放り出され、そして無茶苦茶な指示を受け全滅する。そんな部隊が後を絶たなかった・・・」
Qトルックにおける紛争において、グリシネ軍は陸海空三軍を用いての対Qトルック迎撃戦が行われたが、陸海軍の息は合いながら最強の戦力である空軍との息が合わず、陸海軍はほぼ壊滅。当の空軍に至ってはそれ以降は損害を恐れてQトルック上空に一機の飛行機もよこさなかったのだ
参謀本部にいる参謀たちはみんな意気になっていたが、何故か自ら戦闘機に乗って敵機の迎撃には向かわなかったのだ
松井元帥「口先だけは達者だが、果たして・・・」
先ほど述べたように、飛行機のことばかり考えたためにグリシネを「騒音都市」にした挙句、今度は「飛行機の音がうるさいから空軍司令部を移転する」と来た。どうせまた、航空基地を増やして「騒音都市」にするに決まっている
何しろ自らのことしか考えないから、「海軍なんぞと共同で行えるか」などど言って、陸上基地で夜間飛行訓練をやるような連中だ。陸海軍共同で行うために沖合いで空母を用いて行っている日戦軍団とはわけが違う
さて、その日戦軍団総司令部周辺はといえば、グリシネ空軍さえも避けて飛ぶ地域なので、その轟音が響くことはほとんど無い。強いて言えば、敵機の空襲か、グリシネ空軍の航空機が強行的に飛来したときぐらいであろう
以前、グリシネ空軍の航空機が日戦軍団司令部空爆のために飛来したが、全機撃墜の報告が入ったのは言うまでもない
松井元帥「そういえば、以前、徹底抗戦を唱えつつも自らは一切戦場に出ようとしない彼らに対し『散々部下を犬死させておいて、どこまで貴様らは逃げるつもりだ!』と言ったことがあったな・・・」
ドニゲッテル少将「・・・それで、向こうの陸海軍との連絡は?」
松井元帥「ああ、空軍に知られんように、内密に行ってる」
ドニゲッテル少将「・・・大変なことになってしまいましたな」
松井元帥「・・・参謀本部も色々あるんでな」
ドニゲッテル少将「国に残った参謀たちも、大変ですな・・・」
松井元帥「そのうち前線に引っ張り出されるだろうさ。そのときが、グリシネの最期だよ・・・」
ドニゲッテル少将「・・・そうですな」
松井元帥「俺は参謀たちは敵だと思っているが、前線部隊は大事な友軍だと思っている」
ドニゲッテル少将「さすが、我々をうやむやの内に連合国に引き入れた指揮官ですな」
松井元帥「・・・溝口の奴、生きて帰ってこれるかな・・・」
ドニゲッテル少将「・・・松井元帥?」
松井元帥「まさかパレンバンに来るとは思わなかったから、まだ隊の派遣をしてないんだよ。まあ、高須の根拠地隊だけよりはマシだが・・・」
ドニゲッテル少将「・・・犠牲車、増えるかもしれませんな・・・」
松井元帥「ああ・・・」
ドニゲッテル少将「それで、一体どこへ?」
松井元帥「司令室・・・の跡地に行く予定だ。遺品の回収にな」
辺り一体でさまざまな作業を行っている兵士たちの間を縫いつつ、松井元帥は司令室へと進んでいったのであった

さて、その司令室は、まだ瓦礫と化していた
以前、藤田が必死に掴み掛かって話した通信機のマイクも、垂れ下がったままであった
ここに並んでいる、レーダー員や通信兵たちの遺体を処理するのだから、大変である
日戦軍団陸軍所属の平岡二等兵も、その辛い任務を課せられた一両であった
彼は、瓦礫の間から一両の特二式内火艇を見つけた
砲身は折れているが、それ以外に外傷は少ない。爆風でやられたのだろうか
側面装甲の名札に「平岡」と書かれていた。そして、その傍らにある階級章は、赤地に星が3つ。上等兵だ
平岡二等兵(車種:五式中戦車改(88mm砲装備。チリ元帥(同じく88mm砲装備の五式中戦車)と若干の相違点あり))「・・・同じ苗字か・・・偶然なこともあるものだ。でも、俺はこんな風にはなりたくはないな・・・」
誰だって、死にたくは無いものだ
彼はその特二式内火艇を安置室へと運んだ
そして、黙祷を行った。そのときであった
何か、声が聞こえた
だが、部屋の外ならともかく、部屋の中には彼しかいない
「ここだよ!」という大声が聞こえた。真後ろであった
振り返ると、さっき安置したはずの特二式内火艇が浮いていた
平岡二等兵(・・・う、嘘でしょぉぉーーーー!?)
信じられないことが、起こっていた
無論、そんなことはいざ知らず、遺体の移送作業は黙々と行われていた
第七十話 続く

引用なし
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宇宙戦艦紀伊 第七十話 松井一真 2007/6/20 22:15
  Re:宇宙戦艦紀伊 第七十話 松井一真 2007/6/20 22:18
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十話 松井一真 2007/6/20 22:20
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十話 松井一真 2007/6/20 22:22
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   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十話 松井一真 2007/6/20 22:38
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十話 ダークスピリッツ 2007/6/22 15:25
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十話 松井一真 2007/6/22 17:41

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んー、スパムとか面倒なんで勘弁。


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