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どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。
以上、さくらがちる頃に。
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軍部の確執。サブタイトルこそ某映画ですが、手紙というか写真でした
第七十話 パレンバンからの手紙
そして、軍港に停泊する「アナポリス」へ、一両のタンクが近づいていた
松井元帥であった
松井元帥「・・・厚木准将」
「アナポリス」の艦橋を見上げるタンクに、語りかける
厚木准将「・・・松井元帥?」
松井元帥「・・・あの時の件、感謝するよ」
第三艦隊の空母郡を、危険を冒してまで守り抜いたことである
厚木准将「・・・松井元帥、当然のことをしたまでです。無茶はしましたがね。味方を守ることは、兵隊として当然です」
松井元帥「・・・あの時と、変わってないな」
松井元帥が厚木准将に出会ったのは、陸戦指導に行った際である。陸軍元帥でありながらも海軍に興味を持ち、陸戦指導の際には指揮を執っていたのだ
そうであれ、グリシネの将官がこのようなことを言うのは予想外であった。松井元帥は感動した
空軍国家グリシネにとって、陸海軍はお荷物でしかなかった。それを覆したのが、松井元帥たち転属幹部であった
雑談をしながら、松井元帥は質問をした
松井元帥「・・・そういえば、貴官は我が軍をどう思っているのかね?」
厚木准将「かけがえのない、友軍です。参謀本部の連中は、日戦軍団を『反逆車』とか言ってますが、決め付けずに受け入れるべきです。松井元帥は確かに、叛乱と見られてもおかしくない行動をとりましたが、軍部の不手際が元だったでしょう。そして、キュワール連合の中核をなしているじゃないですか!参謀本部も見習うべきです!」
参謀本部、本国軍部の中核をなしている組織である
特に、そのまま総司令部に直結している空軍参謀本部は、松井元帥ら日戦軍団の幹部を恨んでいるのだ
無論、それに異を唱えるものもいる。陸軍本部の原田大将は「いくら戦略が合わないからって、かつての戦友を見殺しにはできない」と、日戦軍団を支援しているのだ
松井元帥「・・・まあ、大声張り上げなくても、貴官が言いたいことはよく分かる。確かに、俺は軍部の不手際で、叛乱とも取れる艦隊強奪を起こしたからな。さて、まだドニゲッテル少将に挨拶してなかったんだったな。司令室まで行って来るよ」
そういうと、松井元帥は港を出て行った
厚木准将は再び、溶接作業が行われている「アナポリス」の艦橋を見上げながら、呟いた
厚木准将「・・・そうだ、今のグリシネ軍部は腐敗し始めている・・・何とか、止められないものか・・・」
グリシネ軍部は、たびたびの改革によって空軍主体へと変わっている。厚木准将も空軍参謀本部の戦略に異を唱え、最前線へと送られた身なのだ
原田大将も、反抗姿勢を表に出来ないのだ
一説に寄れば、空軍参謀本部は国王さえも介入できない謎の領域になっているそうだ・・・
グリシネ国、軍参謀本部会議室
また、くだらない作戦会議が行われている
陸軍参謀長、原田大将は、空軍を嫌っている参謀の一両であった
だが、いざそれを口に出せば、松井元帥と同じ道をたどることは分かっていた
きっと、同じことを考えている参謀は大勢いるだろう
空軍参謀A「しかし、海軍第三巡洋宇宙艦隊のあの行動は何なのかね!」
空軍参謀B「我々の敵である日戦軍団を命がけで守り抜くなど狂っている!」
海軍参謀、西郷中将が反論する
西郷中将(車種:四式中戦車)「あれは厚木准将が勝手に行った行動ではないか!」
それが起爆剤となった。一両が空軍に反論すれば、他が続く。この日も同じだった
海軍参謀「現場の兵士の独断行動で、上層部が責任を問われるなど、それこそ狂っている!」
空軍参謀、黒田中将が怒鳴り散らす
黒田中将(車種:五式中戦車)「貴様、反逆車の肩を持つつもりか!」
海軍参謀「そういう意味で言っているのではない!」
空軍参謀A「誉れ高きグリシネ空軍にたてつくつもりか!」
陸軍参謀A「今のグリシネ空軍に誉れなどない!こんな腐敗した軍隊、松井元帥が辞任して当然だ!」
黒田中将「・・・貴様、後は分かっているだろうな!?」
陸軍参謀B「気に入らない参謀は即抹殺、そんな参謀がいるからグリシネ空軍は腐敗したんだ!」
黒田中将「言ったな!?」
海軍参謀「十数年前まではそりゃ、国王自慢の誉れ高き空軍だった!しかし今となっては、単なる腐敗した形だけの空軍ではないか!」
空軍参謀B「ハリボテ海軍どもに言われたくはない!」
海軍参謀「貴様らこそ、せっかくの国産品を使用しているというのに、本土に置いていては宝の持ち腐れではないか!」
そう、空軍も「空軍直轄宇宙艦隊」をいくつか所有しているのだが、全く使おうとしないのである
空軍参謀A「あれは最後の切り札だ!」
海軍参謀「損害を恐れているだけではないのか!?」
斎藤中将(車種:八九式中戦車乙型)「俺が設計した船にケチつけるつもりか!?」
海軍参謀「艦にケチをつけているのではなく、運用方法にケチをつけているというのだ!」
空軍長官「うるさい!ヘタレ海軍が!」
海軍長官「ヘタレはそっちだろうが!」
海軍参謀A「飛行機扱ってるくせに、航空力学を一切理解しない機体を設計しやがって!」
斎藤中将「誰が設計した機体の事だ!?」
海軍長官「貴様だ!この奇想技師!」
陸軍参謀B「だいたい、貴様らは前線を知らなさ過ぎるんだ!」
海軍参謀「そうだ!奇麗事ばかり言いやがって!そんなことが通じるほど、戦争は甘くないんだぞ!」
陸軍参謀A「空軍の連中がハリボテである以上、グリシネ軍部は全て見掛け倒しなんだ!」
モントレー元帥「作戦会議で口喧嘩をするな!」
結局のところ、この日の作戦会議は陸軍長官、モントレー元帥の判断により中断された
会議室を出た原田大将と西郷中将は、通路の隅で話し合っていた
原田大将「・・・あいつが何故ここの参謀を辞めたのか、それはここが腐敗することを見越していたんだな・・・」
西郷中将「まあ、そういうなよ。グリシネ空軍の連中だって根はいい奴なんだから・・・」
原田大将「しかし、厚木准将の独断的行動で西郷中将が責任を問われるなんて、間違ってないか?」
西郷中将「そもそも、友軍たる日戦軍団を守って何が悪いのか、それが分からない・・・」
原田大将「・・・でも、西郷中将はそれを参謀会議で口に出すことはできない・・・」
西郷中将と空軍参謀たちは、古くからの親友なのだ。そして原田大将とも、第二次キュワール大戦以来の戦友である
西郷中将「・・・ある意味、松井元帥はすごい奴だよ」
原田大将「軍部の不手際を見るや否や、唐突に『こんな腐った軍部、辞めたほうがマシだ!』なんて叫んで、椅子を蹴飛ばした挙句、部下全員と三軍の精鋭たち、そして海軍主力艦隊を一斉にかっぱらって義勇軍やってるんだもんな・・・」
西郷中将「・・・まあ、いざとなったら、またなんとかしてやるか」
原田大将「だな。あいつも、俺たちの活躍に期待してるはずだ」
松井元帥は第五次キュワール大戦を前にした参謀会議において、空軍のお粗末な戦略を聞くや否や「こんな腐った軍部、辞めたほうがマシだ!」と叫び、椅子を蹴飛ばし退室、それから数日後、部下のチリ元帥らと共にグリシネ軍部を脱退、当時、軍部の運用法が災いしてグリシネ軍港に放置されていた戦艦「大和」以下グリシネ海軍主力艦隊をあっさりと強奪したのだ
その際、グリシネ空軍の猛烈な航空攻撃を退け、当時から縁があったQシュタイン帝国(当時)のグリドール軍港へ停泊、以後、Qシュタインの支援を受けて発展を続けてきたのが、日本戦車軍団であった
第七十話 続く
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