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どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

以上、さくらがちる頃に。

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宇宙戦艦紀伊 第七十話
 松井一真  - 2007/6/20 22:15 -
  
とりあえず、第七十話が完成。復活記念の超長編の始まりです

第七十話 パレンバンからの手紙
Qタンク王国、ドガスデン基地。その洋風の施設を背景にした、数枚の写真
日戦軍団総司令官、松井元帥が基地の視察に来た際、撮ったものだ
当時、その基地に所属していた、第一一五中隊の当時の隊員が、一両残らず写っている
各分隊ごとに撮られたものもあり、その中に、松井元帥が一緒に写った物があった
その裏面には「CQ暦243年10月14日 ドガスデン基地司令部 溝口中尉以下十両及び松井元帥」と書かれている
溝口分隊の写真であった
まだ使い慣れない写真機の時限装置(=タイマー)を試すために、溝口分隊と一緒に撮ったものだ
中尉になりたての溝口の隣には、よき部下佐藤、萬屋両少尉。その手前には松井元帥が写っており、溝口たちの後ろには宇野沢准尉、田辺、佐軒両軍曹及び、寺島軍曹。その隣には入隊したての初年兵(注:日戦軍団では二等兵を入隊からの年数で呼んでいる)たちが写っている
松井元帥「・・・また、こんな写真が撮れる日が、来るのだろうか・・・」
あのころ、キュワールは荒れていた。幾多もの大戦が続き、平和はほんの五〜六年で崩れていた
そして、その大戦の最中で、大勢のチョロQが死んでいったのだ
松井元帥「それを分かっていない指導車が、戦争を引き起こすのだろう」
灰田大佐「・・・司令、もうすぐベータです」
少し前まで、ベータ沖合いで哨戒活動を行っていた第一特務艦隊は、補給を完了させた潜宙艦隊と交代して、ベータへと寄航した

ベータに寄航した「紀伊」から、数両のタンクがやってきた
復興が始まる基地内部で、またも新たに運んできた地底戦車が内部を走り回っていた
松井元帥「・・・久々だな、この基地も・・・」
何しろ、パレンバンと並ぶ巨大要塞。建造当初に視察に来ただけで、あとは少し前のベータ防衛戦のころから来ていなかったのだ
今度の改装で、また配置が変わっているはずだ。そのために、彼は基地内部を調べていたのであった
松井元帥「・・・しかし、あいつもうまい具合に作ってくれたものだ」
斎藤技術中佐のことである。基地の設計と建造指揮を担当していた彼は、さまざまな新機軸をこの基地に盛り込んでいたのだ
あの第五滑走路も、その一つであった
松井元帥「・・・あいつも、グリシネ軍部から出てきた身だ。連中、精鋭を引き抜かれて、困ったんだろうな・・・」
斎藤技術中佐の父は、グリシネ空軍の設計技師だったんだそうだ
ただ、新機軸をなかなか取り入れない頑固な一面があり、松井元帥は彼を「石頭の設計技師」と呼んでいたと言う
しかし、優秀な設計技師だったことには変わりなく、技師でありながら軍事会議に出席して、松井元帥と論争を極めたこともあった
特に激しかったのは、第四次キュワール大戦迫る中での戦略会議であった
陸海軍の軍事予算を削減し空軍に回そうという彼に対し、松井元帥は「陸海軍を単なるハリボテにするつもりか!」と批判したところ「腰抜けどもは黙ってろ!」と言い返され、反抗した松井元帥は「陸海軍を腰抜けのハリボテにしたのは貴様ら空軍のエリート気取りの石頭どもだ!」と言い返し、一時は銃撃戦になりかけたほどだったという
それを止めたのがモントレー元帥であり、その功績から陸軍総司令官に抜擢されたという
松井元帥「参謀本部ほど、悩ましい敵は無かったな・・・」
無論、厄介な連中は、彼だけではなかった。さまざまな「敵」がグリシネにはいたのだった・・・

松井元帥は、あの大規模な戦闘があった外部へと出た
無論、カルオス帝国軍の攻撃を受け撃破された地底戦車の状況を調べに行ったのだ
大型の牽引車に引かれ、六三式地底戦車の残骸が動き出していた
操縦しているのは、この地底戦車に搭乗していた島村兵長であった
松井元帥「・・・どうだ、直せそうか?」
島村兵長「直せるとは思いますが、少々時間がかかると思います」
機関部はやられたが、再使用は可能である。たとえ使えなさそうな残骸でも直して使えるようにするのが、日戦軍団整備班である
松井元帥「とりあえず二両持ってきたから、基地の修理はそっちで大丈夫だな」
島村兵長「なるべく早く済ませておきます」
松井元帥「ああ、頼んだ」
牽引車はそのまま、格納庫へと走り去っていった
松井元帥「ベータの守りは、地底戦車に任せるか」
この「地底戦車」の発案は日戦軍団陸軍のチヌ元帥である
海の潜水艦と同じように、陸の兵器も下からの攻撃に弱いのではないか。ということで、地中に潜ることの出来る戦車を開発したということである
他にも日戦軍団は、対空用熱線砲車、自走噴進砲などさまざまな新兵器を開発していた。無論、これはQシュタイン連邦のバックアップがあってこそ実現した物であった

「紀伊」の他の幹部も、ベータ基地を視察していた
航空隊司令の角田少佐は、第五滑走路に来ていた
角田少佐「航空隊の手配は大変そうだな・・・」
京城大佐「俺の隊も臨時で派遣されてきた。第四機動艦隊の再編がまだだからな」
角田少佐「・・・古田がいなくなっちまったからな・・・」
京城大佐「ああ、あいつ、新鋭機にやられたんだっけな・・・」
精鋭の搭乗員多数が、ベータ上空で散った
京城大佐「飛行場や飛行機は、いくらでも作り直せる。でも、搭乗員は・・・」
角田少佐「どこぞかのお偉いさんが言ってたな。搭乗員は育てるのに五年はかかるって・・・」
そこに、陸上部隊の総指揮を執っている米沢大将がやってきた
米沢大将「航空隊の手配が少々遅れているらしい。どうも、パレンバンでの戦況が原因らしいな」
京城大佐「敵艦隊を殲滅した、との報告は聞きましたが・・・」
米沢大将「後詰めがいたらしい。連中は強行作戦を好むからな」
角田少佐「クリーク王国軍も、中途半端な奴らですな」
米沢大将「いや、新兵器の装弾数が少ないだけかも知れんぞ」
京城大佐「やはり光学兵器といえど、装弾数には限りがありますか・・・」
角田少佐「今度は、パレンバン陸上航空隊の出番ですな」
米沢大将「ああ、そうだな。京城、確かおまえの弟だったな。パレンバンの飛行隊長は」
京城大佐「そういえば、あいつでしたな。乗ってるのは旧式ですが、腕は確かです」
米沢大将「ああ、その件に関しては、何度か聞いてる」
角田少佐「第六次キュワール大戦のころからの精鋭飛行機乗りだったそうですからな」
米沢大将「確か、バタビア君と組んでパパイヤアイランド沖に出撃した際も、現在とは異なる噴進機であっても機銃のみを用いて敵機総数八機を撃墜するという戦果を挙げていたな」
京城大佐「まあ、今回も活躍するでしょうな。きっと今度は十数機ぐらい落とすはずです」
米沢大将「そりゃ、頼もしいな。陸には矢矧や溝口がいるし、撃退は無理としても、大損害を与えることは出来るだろうな」
角田少佐「装甲列車隊も配備されていますから、そこでとどめは刺せるでしょうな」
米沢大将「・・・だが、油断は禁物だ。敵が新兵器を投入している可能性もあるからな」
京城大佐「確かに、そうですね。敵の新兵器や、当然精鋭の飛行兵もいるはずです。古田を撃墜した奴とか・・・」
角田少佐「さすがに、そいつはいないと思いますぜ。諜報部の話では、『遠風』の艦艇配備は難しいとのことで・・・」
米沢大将「・・・とにかく、彼らの奮戦に期待するのみだな」
エンジンの音が聞こえる。哨戒機の交代の時間のようだ
第七十話 続く

引用なし
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宇宙戦艦紀伊 第七十話 松井一真 2007/6/20 22:15
  Re:宇宙戦艦紀伊 第七十話 松井一真 2007/6/20 22:18
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十話 松井一真 2007/6/20 22:20
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十話 松井一真 2007/6/20 22:22
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十話 松井一真 2007/6/20 22:25
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十話 松井一真 2007/6/20 22:26
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十話 松井一真 2007/6/20 22:30
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十話 松井一真 2007/6/20 22:38
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十話 ダークスピリッツ 2007/6/22 15:25
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十話 松井一真 2007/6/22 17:41

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んー、スパムとか面倒なんで勘弁。


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