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	 |  | 第三十八話完成。結局第116航空隊は脇役になりました
 第三十八話 空母決戦
 ルナツーに続いて、連合軍が攻略を開始したのはライトウォーターであった
 以前、ベータ要塞陥落と同時期に、既に撤収を開始していた要塞である
 そのため、連合軍の物資はほとんど残っていないはずである
 だが、帝国軍がさまざまな物資を持ち込んで以前より強化しているはずである
 ルナツー司令部
 京城大佐「今回の任務は爆撃隊の護衛である。おそらく、敵も優秀な機体を配備しているであろう。そこで、今回は豊島少佐の第116航空隊も参戦することとなった。基本的にこちらのほうが数で勝っている。だが、いつ敵の増援が出るかは分からない。機動部隊が配備されているという説もある。ルナツー攻撃時より激しい攻撃が予想される。しっかり、爆撃機を守りぬけ。以上、各員の奮闘に期待する」
 松井元帥「・・・京城、今回、何かが来る気がするな・・・」
 京城大佐「はい、その件を考慮して、今回のブリーフィングを行いました」
 松井元帥「・・・ところで豊島、君たちの機体はまだ古い。無茶はするなよ」
 豊島少佐「はっ、了解しました!」
 なにしろ、第116航空隊は烈風や零戦五二型こそいるものの、他は九五式および九六式艦戦なのである
 エンジン部を換装したとはいえ旧式の戦闘機。こんなところにグンナのI−15やI−16がいるはずが無いので、苦戦を強いられるであろう
 そんな不安がありながら、ライトウォーター攻略作戦は発動された
 松井元帥「・・・本部で完成した電征がこっちに着いてから発動してほしかったなぁ・・・」
 電征、日本戦車軍団の誇る艦上戦闘機である
 陸軍において「キ64」として開発されていた戦闘機をベースとし、着艦用フック、新型照準機等を搭載。上昇能力が高く、防弾性も高い優秀な艦上戦闘機である
 30mm機銃二丁のものと、12.7mm機銃六丁のものがある。基本的に30mm機銃装備型が多い
 第六次キュワール大戦の緒戦において大活躍し、松井元帥まで搭乗したことがある超優秀機である
 だが、宇宙化改造がまだ進んでいなかったため、現在は生産がようやく開始されたところである
 松井元帥「だが、大日本帝国の航空機が来るよりは、マシかもしれないな・・・」
 ドニゲッテル少将「松井元帥、最近忙しいですな」
 松井元帥「そうだな。ドニゲッテル少将も暫定指揮官だからしばらくすると転属になるかも知れんぞ」
 ドニゲッテル少将「そうですな。お互い、忙しくなりそうですな」
 松井元帥「ところで元山、出航準備は出来たか?」
 元山少将「無論です、いつでもどうぞ」
 松井元帥「よし、ニビリア艦隊が出航したら直ちに我々も出航する」
 元山少将「では、自分は『高千穂』に戻ります」
 松井元帥「分かった。健闘を祈る」
 元山達は軍港へと戻っていった
 松井元帥「ところで、作戦の立案車は誰かね?」
 ドニゲッテル少将「前回と同じハリヤー少佐です」
 松井元帥「そうか。まあ、彼もコロビウス作戦が成功したから、更に自分達の活躍の機会を増やそうとでも考えているのか?」
 ドニゲッテル少将「まさか、そういうものではないと思いますが・・・」
 松井元帥「まあ、ルナツーとは違い要塞だ。だが、ライトウォーターはもともと手薄だったからな。だからハリヤー少佐もこういうのを立案したのだろう」
 ドニゲッテル少将「・・・なにか、まずいものがあるんですか?}
 松井元帥「いや、そういう意味ではない。だが、もしかしたら・・・」
 ドニゲッテル少将「・・・松井元帥?」
 ユゴス少佐「一体、何があったんですか?」
 松井元帥「・・・後で話そう」
 軍港には無数の艦艇が停泊していた・・・
 日本戦車軍団第四機動艦隊 空母「高千穂」
 日戦軍団兵士A「司令、ニビリア第八機動艦隊、出航していきます」
 元山少将「よし、全艦、出航!」
 艦長「機関微速!」
 日戦軍団兵士B「今回の作戦、2度目となりますね」
 元山少将「そうだな、大戦果を挙げたいところだ」
 ニビリア第八機動艦隊 戦艦「ジャン・バール」
 ボルテス准将(第八機動艦隊司令。車種:ルノーR40)「二度目の作戦参加だ。諸君の活躍に期待する」
 艦長「機関微速!」
 ニビリア兵士A「おそらくライトウォーターは手薄です。ルナツーと同じく小規模の海防艦隊程度でしょう」
 ニビリア兵士B「楽に占領できそうです」
 ボルテス准将「確かに、そう考えたいところだな」
 エリア中佐(第122航空隊司令。車種:ソミュアS35)「司令、今回も頑張りましょう」
 ボルテス准将「そうだな。だが、油断は禁物だぞ」
 上空に飛来するQシュタイン軍第100爆撃隊、ニビリア軍第十爆撃隊、プロトン軍第342爆撃隊(コードネーム:デバステーター)は無数の編隊を作っていた
 日本戦車軍団第四機動艦隊 空母「高千穂」
 日戦軍団兵士A「そろそろ発艦予定宙域です」
 元山少将「よし、全機発艦準備!」
 基本的に空母からの航空機発艦は結構な時間を要する
 まずはCPUの機体への搭乗、続いて機体をエレベーターで甲板へ上げ、更に飛行甲板上でも移動させて甲板上に多数の航空機を並べ、そしてようやく発艦するのである
 だが、日戦軍団はこの作業が早い
 すぐにエレベーターで九五式艦戦が上ってきた
 基本的に発艦時に必要な速度が低い九五式のような旧式機が前の方に出るのだ
 戦闘機と攻撃機の場合、重武装の攻撃機のほうが後ろに並ぶ
 そして甲板上に無数の航空機が並んだ
 艦長「発艦!」
 先頭の九五式艦戦が発艦していく
 数分後、全ての機体の発艦が完了した
 続いてニビリア軍第八機動部隊、これもすぐに発艦していった
 そして爆撃隊を追い越し、爆撃隊を先導するように進んでいった
 ライトウォーター到着まで、残り20分・・・
 第三十八話 続く
 
 
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