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新・チョロQ大戦争外伝−終戦とGI− 2部
作者:江素弐千
CQ暦246年
王国議事堂前
共産党議員1「それにしても、憲法改正が待ち遠しいな。」
共産党議員2「ああ。なんやら国名まで変わるらしーで。」
民主党議員「あー、なんか忘れてない?俺ら。」
共産党議員1&2「うん忘れてる。」
大統領官邸 テラス
男が新聞をテーブルに広げて読んでいる。
『Q Q Q Q 、 高 杉 ・ 高 橋 両 元 帥 、 故 高 柳 大 統 領 暗 殺 』
大統領「橋本大統領関与の疑いあり、か・・」
『 ア フ ァ ノ 支 援 団 体 、 Q ト ル ッ ク 復 興 作 業 完 了 』
大統領「我国の支援団体もそろそろ帰国させるかな・・」
『 チ ョ ロ Q 、 Q カ ラ ー 共 同 で グ ラ ン プ リ 開 幕 』
大統領「大戦後初の開幕・・そういえば今年も各国首脳同士で賭けやるんかな・・」
国王「憲法改正法案が可決されれば、賭けるのはあなたになりますがな。」
ガラガラガッシャーン
大統領「こここ国王閣下!いつの間に!」
国王「いやなに、王国議会が共和国議会に変わるの時間の問題だなと思って挨拶に、ね。」
ビシィ
大統領「お任せくださいませ国王閣下!ですがしかし・・軍隊の最高指揮権はやはり国王に持ってもらいたいのですが・・」
国王「こっちもその気だ。なにせロレス元帥とは顔馴染だからな。軍部もそれを期待しておる。」
4月、王国議会で憲法改正法案が可決された。
・政府の最高指揮権は大統領が有する。但し陸・海・空軍の最高指揮権は国王が保持する。
・現存の組合・株式会社等の民間組織の存続は許可するが、失業者・ニート等、国民としては相応しくない者は、
国家認定武装労働組織への加入を強制する。これは国家を正常に保ち、国民に愛国心を育てる政府の義務である。
・国名を『グリーン民主共和国』と改名。但し国際表示では『グリーンアイランド』、略称は『GI』、『GA』に限る。
といった感じの法案があっさり可決してしまった。
5月には各街の正式名称が決定し、新しい「グリーン民主共和国」が誕生した。
一年後
共和国議会
院長「それでは、内閣不信任案に賛成する方、パッシング願います。」
民主党のわずかな議員がライトを光らせたが、無駄なあがきだった。
院長「賛成、5人・・よって、内閣不信任案は否決。」
大統領「・・・・フフフフッ」
ハハハハハハハハッ
アーーーーーーハハハハハハハハハハッ
・
・
・
轟音を立てるアパッチが雲をも突き破りそうな高層ビル群を飛んでいる。
プロトン国王「しかしアパッチでわざわざお迎えとは・・」
大統領「なかなかイイ演出でしょうw」
プロトン国王「この国もティーガー元帥が来てから随分と発展しましたな。」
大統領「どれもこれも、プロトン王国のおかげです。」
プロトン国王「いえいえ・・ところで、例の武装労働組織の所有地は一体何処に?」
大統領「もう少し先です。何せ都市部と農村部のギャップの激しい国ですので・・」
やがて田畑だらけの土地に着陸した。
GI武装労働組織所有地
ここでは、かつての失業者やニート達が、汗・・もといオイルと水蒸気を飛び散らせていた。
プロトン国王「思ったより過酷そうな所ですね・・」
大統領「駄目チョロQを叩き直すような所ですから、これぐらいの厳しさが無いと。」
プロトン国王「労働者のスケジュールは?」
大統領「まずAM5時起床、朝飯はガソリンとオイルですが・・・少し古い燃料ですね。」
プロトン国王「『製造日:225.1.4』・・・こんなの大丈夫なんですか?」
大統領「朝飯と洗車を5分で済ませ、ランニングに入ります。」
指導者「オラオラー、ランニングぐらいガキでも出来るだろうが三周追加ーっ」
ブオオォオォオォォォォ・・・
大統領「AM6時、体ほぐしのランニングが終われば仕事です。鉄鉱石業、農業の二つがあります。」
キン!カン!キン!キン!
労働者1「金だ!」
労働者2「なわけねーだろ」
ザック!ザック!ザック!
労働者3「土が固ぇ!」
労働者4「イモムシ裂いちまった!」
大統領「AM9時、射撃訓練。」
パァン!パパァン!パァン!
プロトン国王「ヘタクソですね・・」
大統領「そりゃそうでしょう。元々チョロQのCPUに中距離射撃システムは搭載されてませんから。」
大統領「12時に昼飯。ガソリンレギュラー。2分で。」
プロトン国王「ハヤッ」
大統領「飯が終わったらPM6時まで午前と同じように仕事。それが終わったら9時まで訓練。」
プロトン国王「・・・('A`)」
大統領「夕飯は朝と同じ。10時就寝。」
プロトン国王「・・これじゃぁ、Qグリーンと大差ないのでは?」
大統領「連合勢力としてのGIです。ご心配なく。・・そろそろ国王の城へと向かいますか?」
プロトン国王「そうしますか。」
アパッチは轟音を立て、国王の城へと向かう。
エメラルドキャッスル ヘリポート
ブロロロロロロロロロ・・・
プロトン国王「マスコミには気付かれてないですよね?」
大統領「ご心配なく。」
グリーン国王「プロトン国王殿!」
プロトン国王「なかなか大きな城じゃないの。」
食卓
プロトン国王「正直、労働者のグロテスクな生き様を見た直後で、オイルをタンクが受けつけんのだがなwww」
グリーン国王「まぁそうおっしゃらず、我国の最高級オイルなので。」
大統領「テレビでも見ますか?」
プロトン国王「この国は食事中にテレビを見るのがマナー?」
グリーン国王「ナイスジョークwwwwwwwwww」
プラズマテレビにGHKのニュースが映る。
アナウンサー「今日未明、核兵器製造所にて突如爆発が発生し、作業員、そして見学者含め24台が死亡、57台が重軽傷を負いました。
陸軍上層部は核兵器放棄派によるテロと判断し、記者会見でロレス陸軍元帥が謝罪しました。」
プロトン王国「何だ何だ、核放棄派って!?」
グリーン国王「大戦の終結後、軍部では核兵器を保持するか放棄するかで対立し、テロが続いています。」
アナウンサー「本日、謎のアパッチが目撃され、GI武装労働組織所有地にて着陸し、大統領と思われる人物を見たとの情報が入りました。」
一同「バブフゥウゥゥゥゥッ」
アナウンサー「また、プロトン王国の国王に似た人物もいたとの情報が入っており、そのアパッチはエメラルドキャッスルに向かったようで、
現在報道陣が正門におしかけていて混乱状態が続いています。」
三台はそっとカーテンを開けた。
プロトン国王「本当に押しかけてる・・」
大統領「・・プロトン国王殿、帰り道は分かりますかな?」
プロトン国王「・・・勿論」
プロトン国王の視察は終わった。
首都バチェリット 城内部
プロトン国王「いやぁ、GIもそろそろ世界が分かってきたかな?」
いもむし元帥「ご視察、ご苦労様です。」
プロトン国王「・・・大戦の尻拭きは、まだまだ続きそうだな・・」
-完-
追伸:戦闘シーンひとつも無くてゴメンナサイ。
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