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どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

以上、さくらがちる頃に。

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宇宙戦艦紀伊 第四十二話 松井一真 2006/8/30 14:10

   宇宙戦艦紀伊 第四十八話 松井一真 2006/9/16 15:54
   宇宙戦艦紀伊 第四十九話 松井一真 2006/9/16 16:26
   Re:宇宙戦艦紀伊 第四十九話 松井一真 2006/9/16 16:27
   Re:宇宙戦艦紀伊 第四十九話 相澤康平 2006/9/16 22:11


宇宙戦艦紀伊 第四十八話
 松井一真  - 2006/9/16 15:54 -
  
第四十八話。本当は先日できていたんですが、数行ほど忘れていたので
第四十八話 地底への救出
ライトウォーターでの航空戦では、一応の連合軍勝利となった
艦隊護衛艦一隻と輸送船十三隻を失うが、戦闘艦船が失われなかったのは幸運だった
何しろほとんどの艦隊が哨戒とベータ攻略で出払っていたのだ
ルナツー司令部
松井元帥「ライトウォーターの迎撃戦は何とかなったか」
藤田上等兵「残りは、ベータ基地ですね」
松井元帥「ああ、今から六三式を持って行くのは遅すぎる。六〇式地底戦車は輸送用の五八式多目的機が無いし・・・」
ドニゲッテル少将「現在、我が軍とプロトン合衆国軍による救出作戦が行われていますが・・・」
松井元帥「ただの重機で何とかなるものじゃないからな・・・」
現在ベータではショベルカーなど、さまざまな重機で救出作業に当たっていた
他には縄を岩に巻きつけて引っ張るという撤去作業も行われていた
だが、爆発で岩盤が弱くなっている。負傷車も出た
作業は難航した
グリフト少将「・・・くそっ、ドリルがありゃ良かったんだが・・・」
アコース少佐「こんなことがあるとは思わなかったからな・・・」
カシアス大尉「多分今日の損害はかなりのものになるでしょうね」
グリフト少将「だろうな、全滅してしまうかもしれんな・・・」
カシアス大尉「・・・全滅ですか・・・」
アコース少佐「我々だけで帰るのかもしれんな・・・」
一方、要塞内部では・・・
Qシュタイン連邦軍第345大隊の被害は甚大だった
ニビリア軍第215中隊はともかく、第345大隊のほうはほとんどが生き埋めになっていたのだ
第215中隊は第345大隊の救出を断念、各分隊ごとにバラバラに行動することにした
そんな中、岩の中から一両のパンターF型が現れた
ルドルフ軍曹だ
数日前に昇進したのだ
とりあえずあたりの岩をどけて皆を助けようとするが、ほとんどが事切れていた
ルドルフ軍曹「くそっ、こいつもダメか・・・」
そして、ルドルフ軍曹は叫んだ
ルドルフ軍曹「誰でもいい、誰か、誰か生きていてくれ!」
そう言った後、あたりの岩を再びどけ始めた
ふと、遠くのほうから、何か声が聞こえた
ルドルフ軍曹「誰だ!?」
岩の下にIV号戦車の姿が見える
生きていたようだ
IV号戦車「あっ、良かった。早くこの岩をどけてください!」
やっと見つけた生還車だ
助け出して、名前を聞いてみた
ルドルフ軍曹「君、名前は?」
IV号戦車「ノインです。階級は二等兵です」
ルドルフ軍曹「入隊して、何年目だ?」
ノイン二等兵(車種:IV号戦車J型)「まだ1ヶ月ほどですよ」
ルドルフ軍曹「じゃあ、新兵だな」
ノインに怪我は少ない
ルドルフ軍曹「怪我は少ないな、運がいいようだな」
ノイン二等兵「たまたま、いた場所が良かっただけですよ」
二両は他の生存車を探した
他に六両ほどがいた
ルドルフ軍曹「・・・他に、生存車はいないな・・・」
ノイン二等兵「あんなにいたのに、八両に減っているとは・・・」
ルドルフ軍曹「確か本隊はもっと前にいたはずだ。そっちに行こう」
八両は前進した
十字路の脇から本隊が出てきた
ルドルフ軍曹「ホーボス隊長!」
ホーボス中佐「ルドルフ!生きていたか!」
ルドルフ軍曹「ルドルフ以下、生存車は8両です!」
ホーボス中佐「本隊も100両以下だ。派手にやられたな」
やはり大規模な爆発で、本隊もかなりの損害を受けていた
なんと残存車数六十六両である
「大隊」が6個分隊程度の戦力になっていたのだ
普通に考えて「ありえない」損害である
六十六両の部隊は出口を求めて探し回った
だが、ほとんどの出口は封鎖されていたのだ
外では別働隊が救出作業に当たっているようだが・・・
瓦礫を掻き分け、部隊は進撃する
そんな中、前方にニビリア軍第215中隊の姿があった
ようやく、残存部隊全員が合流できたようだ
フレイ中佐たちは先回りしたらしく、ここにはいない
すると、フレイ中佐から通信が入った
フレイ中佐(通信)「封鎖されていない入り口が見つかった。急いで来てくれ」
残存部隊はフレイ中佐の向かった方角へと向かった
たしかに、出口があった
ホーボス中佐「監視用のセンサーがうまく動いていないようだな」
フレイ中佐「よし、脱出するぞ。私は最後に出るから、諸君らは先に出てくれ」
ソミュール伍長「了解!」
計673両の戦車隊が一斉に脱出した
その後を、ルドルフ伍長、フレイ中佐、ホーボス中佐、ノイン二等兵が脱出する
だが、直後、ものすごい爆音が響いた
フレイ中佐「まずい!動き出したか!」
ホーボスとノインは後退したが、ルドルフは間に合わなかった
だが、後ろからフレイ中佐が体当たりしたのだ
ルドルフ軍曹「フレイ中佐!」
直後、轟音と共に、最後の出口が封鎖された
ルドルフ軍曹は出口に駆け寄る
ホーボス中佐「ルドルフ!おまえは先に行け!フレイ中佐は俺たちが助ける!」
ルドルフ軍曹「・・・了解!」
他の隊員と共に、ルドルフ軍曹は要塞を後にした
一方、内部に残った2両は、フレイ中佐を救出しようとした
崩れた岩の中から、辛うじて戦車と判別できる残骸が見つかった
ノイン二等兵「死んでしまったんですかね?」
ホーボス中佐「・・・いや、まだ生きている」
ノイン二等兵「本当に・・・生きてるんですか?」
ホーボス中佐「・・・駆動音がする。まさか、この状況で生きているとは。驚きだな・・・」
二両は、負担をかけないようにフレイ中佐を牽引した
要塞外部
グリフト少将「よし、後少しだ!」
アコース少佐「最後の一つだ、行くぞ!」
前進したパワーショベルが、遂に要塞の入り口を開けた
そこには、二両の戦車と、一つの残骸のようなものがいた
フレイ中佐の生存を確認し、医務室へ運び出された
ホーボス、ノインの2両は待機した
その目前を、ルドルフ軍曹が全速力で走っていった
ホーボス中佐「・・・ライトウォーターでの矢矧少佐みたいだな」
ノイン二等兵「そういえば、そんなことがありましたね」
ホーボス中佐「確かお前はルナツー戦の頃からいたから、2回目の戦いだったな・・・」
落ち込んだ足並みで、ルドルフ軍曹が出てきた
軍医は「何とか、生命を保っているが、パレンバンに送らないと、死んでしまうかもしれないな」と言ったそうだ
ルドルフ軍曹「・・・自分のせいです。自分があそこで、前進するなり後退するなりすれば・・・」
ホーポス中佐「自分をあまり責めるな。お前が巻き込まれなかっただけ、良かったじゃないか」
甚大な損害を出しつつも、ベータ占領に成功した
だが、さまざまな問題を抱えていたのであった
第四十八話 終わり
引用なし
パスワード
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.0; .NET CLR 1.1.4322)@ntaich163177.aich.nt.adsl.ppp.infoweb.ne.jp>


宇宙戦艦紀伊 第四十九話
 松井一真  - 2006/9/16 16:26 -
  
第四十九話。一日で完成させました。さり気に通信兵追加
第四十九話 滑走路を探せ
ベータの占領作戦は完了した
設営隊が派遣され、修理作業が続けられている
ルナツー司令部
松井元帥「復旧に関してはどうだ?」
藤田上等兵「進んでいないようですね」
勝山一等兵(車種:九二式重装甲車)「ライトウォーターの設営隊もまだ発進してませんからね」
松井元帥「やはり遅れているようだな・・・」
ドニゲッテル少将「フレイ中佐が心配ですね・・・」
松井元帥「九龍の時とわけが違うからな・・・」
勝山一等兵「司令、山岡大佐から入電です。『予定以上に修理が遅れている。ベータ修理に参加するのは困難』以上です」
松井元帥「・・・厄介だな・・・」
ドニゲッテル少将「・・・司令、ベータ基地滑走路って、全部埋まってたはずですよね」
松井元帥「ああ、そうだが・・・」
ドニゲッテル少将「・・・フレイ中佐をどうやって搬送するんですかね?」
松井元帥「・・・そうだな。わけが違うとはこのことだ」
爆破されたベータ基地は、山のようになっていた
再利用は不可能に近かった
そんな中、フレイ中佐の手当ては続けられた
軍医「・・・脈拍が低下している。きわめて危険だ」
アコース少佐「・・・やっぱりパレンバンに送らないと無理ですね」
ホーポス中佐「よし、通信基地のある設営隊本部に、輸送機を寄越すよう打っておけ」
フンケン上等兵(車種:IV号戦車G型)「了解!しかし・・・」
ホーポス中佐「しかし、何だ?」
フンケン上等兵「どこの滑走路に着陸させるんですか?」
ホーポス中佐「あ、そういえば・・・」
そう、ベータの軍事施設は大半が破壊されていた。滑走路も例外ではない
ほとんどが土砂に埋まって使えなくなっているのだ
フンケン上等兵「滑走路の大半はつかえないと思います。輸送船じゃあ、時間がかかりますし・・・」
ホーポス中佐「・・・修理を急がねばな・・・」
だが、修理は一向に進まない
設営隊本部の近くにある第二滑走路すら、まともに機能していないのだ
だが、既にフレイ中佐の容態は悪化していた
軍医「・・・まずい、このままでは死んでしまう」
フンケン上等兵「しかし、滑走路が無いんじゃ・・・」
軍医「判明している滑走路が使えないなら、別のを探せばいいのではないかね?」
フンケン上等兵「・・・そういえば・・・」
ホーポス中佐「・・・やるしかないか・・・諸君、ベータは巨大な要塞だ。だとしたら滑走路は一つや二つじゃないだろう。私は残っているであろう滑走路を探しに行く。誰か、2両ほど来てくれないかな?」
ルドルフ軍曹「自分が行きます」
ノイン二等兵「自分も、同行します!」
軍医「早めに、頼むぞ」
ホーポス中佐「よし、出発する」
三両は医務室を出た
設営隊の兵士たちが列をなして作業に当たっている
その間を縫って、三両は進む
設営隊が内部修理に用いている入り口から入った
しばらくすると、設営隊の列が途絶えた
つまり、修理中の区画を抜けたのだ
ホーポス中佐「ここから先は、何が有るかわからんぞ。いくら、俺がいた基地とはいえ、以前とは状況が変わっているからな・・・」
ホーポス中佐は以前、ベータ基地に所属していたのだ
だが、先の爆発で原形を留めていない区画もあった
まだ設営隊の修理も完了していない
ライトウォーター空襲により、軍団の設営隊も到着が遅れている
三両はただただ進みつづける
すると、司令室のようなところについた
ホーポス中佐「司令部だな・・・」
資料は無かった
やはり焼却処分されたか、持っていかれたのだろう
直後、爆発が起こった
要塞裏手で起こったようだ
ルドルフ軍曹「・・・裏手のようですね。安心しました」
ホーポス中佐「長居は無用だ。出るぞ」
ルドルフ軍曹「隊長!これは何ですか?」
机と壁の隙間に、本、というより紙をまとめたものが見つかったのだ
ホーポス中佐「・・・帝国軍のものではない」
ノイン二等兵「と言うことは、連合軍のものですか?」
ホーポス中佐「そういうことになるな」
何者かが、占領直前に隠したもののようだ
表紙のような部分には、書いたものと思われる名前が書かれていた
「斎藤」であった
ルドルフ軍曹「斎藤・・・グリシネ系のようですね。日戦軍団の技術士官でしょうか?」
ホーポス中佐「だろうな。こんど、ルナツーの松井元帥に尋ねてみるか。飛行場の資料のようだな・・・」
中には、飛行場の滑走路の数と、その詳細が書かれていた
なんと、滑走路は5つ存在したのだ
第一滑走路から第四滑走路は最大収容数300機の格納庫を有する大型の滑走路であり、要塞の主力であった
従ってこれらは爆破処分されていると見た
残る第五滑走路だったが、こちらは小規模である
最大収容機数150機、迎撃用戦闘機の滑走路として用いられていたようだが、明らかに巨大旅客機が離着陸できるほど長い
他の滑走路より離れた場所にあった
ホーポス中佐「よし、これを持っていくぞ。これを参考に、第五滑走路を探そう」
ノイン二等兵「了解!」
三両は第五滑走路へ向かって走り出した
だが、途中で道がふさがっていた
いくつかの工具を使って突破に成功した
第四十九話 続く
引用なし
パスワード
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.0; .NET CLR 1.1.4322)@ntaich043228.aich.nt.adsl.ppp.infoweb.ne.jp>


Re:宇宙戦艦紀伊 第四十九話
 松井一真  - 2006/9/16 16:27 -
  
後半。Bv−238ですが、たまにBv−283になってるかもしれません
第四十九話 滑走路を探せ
そして、遂に滑走路までたどり着いた
ホーポス中佐「ここだな」
最下層部にあったその滑走路は、ほとんど手付かずであった
占領直前の状況のままだったのだ
ルドルフ軍曹「隊長!この格納庫は他のより大きいようですが・・・」
ホーポス中佐「よし、開けて見るぞ」
ホーポス中佐が管制塔に行き、格納庫の扉を開けた
シャッターが完全に開くと、見たことも無い巨大な機体がそこにあった
Qシュタイン連邦、Bv−238輸送機の改良型、Bv−238II(連邦正式名:Bv−238C)であった
全長47m、車両250両または貨物30tを搭載できる大型機である
もともと飛行艇として開発されていた機体だが、陸上輸送機として改装されたのだ
本国では爆撃機型のBv−238Bが開発されているそうだが・・・
ルドルフ軍曹「・・・確か、Bv−238C型試作機のうち、一機だけが行方不明になっていたと聞いたが・・・」
ホーポス中佐「この機体だったようだな・・・」
ノイン二等兵「さすがに、埃がかかっていますが、発動機はちょっと直せば回りそうです」
ルドルフ軍曹「・・・こりゃ、かなり良好な状態だな。隊長、整備班を呼んできてください」
ホーポス中佐「分かった。ところで立場が逆になってる気がするが気のせいか?」
ルドルフ軍曹「・・・・・・・・」
ホーポス中佐は設営隊本部から、整備班を送るよう要請した
しばらくすると整備班がやってきた
そして、数分ほどで整備を完了させた
整備員「これで、動くはずです」
ルドルフ軍曹「よし、ルナツー司令部に打電する」
ルナツー司令部
藤田上等兵「司令!ベータ基地より入電、『ベータより負傷車をパレンバンへ搬送す。パレンバン基地滑走路を空けておくように頼みます』以上です!」
松井元帥「何っ!?滑走路!?輸送機がベータにあるのか!?」
ドニゲッテル少将「司令!あれですよ。ベータ基地の秘匿滑走路!あそこに何機か、新型機を隠しておいたそうです!」
松井元帥「ああ、それだったのか!となると、時期から察するにブロームフントフォスBv238Cだな。了解。勝山、パレンバンの第一滑走路を空けるよう打電しろ」
勝山一等兵「了解!」
ベータ基地 第五滑走路
負傷車が集まった。ホーポス中佐も負傷していたのだが、管制塔に立った。機長は救出を敢行したアコース少佐である
ホーポス中佐「・・・それで、主操縦士は誰にするのかね?」
そう、陸軍部隊に、航空機、それも巨大輸送機を操縦できるものなどほとんどいなかったのだ
ノイン二等兵「自分がやります!」
ホーポス中佐「ノイン二等兵!君は大型機免許を・・・」
ノイン二等兵「持ってます。四発まで持ってますよ。六発もできると思います。理論上、四発機も六発機も、大きさが変わるだけですから。入隊前はパイロットだったんです。空軍に入隊できなくて、陸軍輸送機部隊に入隊したんですが、腕はいいんですが上との問題がありまして・・・」
ホーポス中佐「入隊数ヶ月とは戦闘部隊のことだな?」
ノイン二等兵「はい、操縦では一年は経過してるかと思います」
ホーポス中佐「よし、操縦は君に任せる」
ルドルフ軍曹「自分も、パレンバンまでいきます。副操縦士を担当します」
ホーポス中佐「操縦はできるのか?」
ルドルフ軍曹「ユンカースあたりまでならできますが・・・しかし、ノイン二等兵がやってくれると思います」←ユンカース:Ju−88のこと。万能機で、さまざまな用途に使われる。ちなみにJu−87は「スツーカ」
ホーポス中佐「了解。滑走路扉、開け!」
フンケン上等兵「Runway Gate Open!Runway Gate Open!」
Qシュタイン兵士A「Quickly!Quickly!」
滑走路の扉が開き始める
フンケン上等兵「Runway Gate Open!Runway Gate Open!」
Qシュタイン兵士B「Twenty seconds before」
そして、完全に開いた。機体の前方には無数の星々が見える
そしてフンケン上等兵が叫ぶ
フンケン上等兵「All right? Let’s Go!」
続いて、ルナツー司令部の松井元帥と、第五滑走路管制塔のホーポス中佐が叫ぶ
ホーポス中佐「Bv−238C、離陸を許可する!」
松井元帥(通信)「Bv−238C、離陸を許可する!健闘を祈る!」
そして、ノイン二等兵は発動機のスイッチを入れた
轟音と共に、左翼第一エンジン、左翼第二エンジン、左翼第三エンジン、右翼第三エンジン、右翼第二エンジン、右翼第一エンジンが次々と回りだす
ブレーキを解除、機は進み始める
速度計が離陸速度まで達した
アコース少佐「よし、離陸!」
そして、操縦桿を引いた
第五滑走路先端はガンドルフ側の方角なので、ゆっくりと機を旋回させる
ルナツー司令部
松井元帥「・・・Runway Gate Open!って図ったな。あれ、あの地下基地の奴」
藤田上等兵「ああ、あれですね。Qシュタイン連邦領内にある極秘滑走路。あれも同じような感じで発進しますからね」
松井元帥「さて、それはともかく、今までで最長の宇宙飛行になりそうだな」
ドニゲッテル少将「まさかこんな時に、あの機体が役立つとは・・・」
ユゴス少佐「意外でしたね・・・」
Bv−283Cには燃料が満載され、さらに増槽まで付けている
勝山一等兵「山岡大佐より通信です」
山岡大佐(通信)「こちらライトウォーター基地、現在上空を輸送機が通過中。機の状況は安定している模様。以上です」
ライトウォーター基地
山岡大佐「しかし、あんな機体がいるとは思いませんでした。まさかC−133以外にもいたとは・・・」
島村兵長「これまた大きい機体ですねぇ」
高田上等兵「しかしQシュタイン連邦はもっと大きな機体を作っているそうですからね。我々も負けてられませんね」
山岡大佐「あれほどの機体を発進できる滑走路があったとはな・・・」
機はそのまま、ルナツーの方角へ進んでいく
ライトウォーターの滑走路にはいくつかの飛行機が停止していた
ほとんどの兵士が巨大な輸送機を見上げていた
Bv−283Cはそのままルナツーへ向かう
副操縦席のルドルフ軍曹は熟睡していた
ノイン二等兵は疲れていたが、この機体には自動操縦装置がない。副操縦士が寝ているので自分がやらねばならない、ノインは操縦を続けた
そしてルナツー上空に到達した
ルナツー司令部
松井元帥「こちらルナツー司令部、Bv−238Cを確認、パレンバン第一滑走路を空けるため、第一滑走路へ着陸せよ。以上」
藤田上等兵「Bv−238C、パレンバンへ針路を変更しました」
勝山一等兵「パレンバン飛行場より入電、第一滑走路を空ける準備が完了したとのことです」
松井元帥「了解。そのままパレンバンに向かわれたし」
既に離陸してから5時間ほどが経過していた
Bv−238C機内
ルナツーを抜け、そのままパレンバンへ
途中で、輸送船団のようなものを見かけた
日の丸が揚がっている。日戦軍団の船であろう
兵員輸送かと思ったが、詳細は不明であった
550kmの速度を保って、パレンバンへ向かう
そして、パレンバンの街が見えてきた
ボルナソス大佐(通信)「こちらパレンバン基地。着陸を許可する。第一滑走路へ着陸せよ」
ノイン二等兵「了解。ルドルフ軍曹、起きてください」
ノイン二等兵はルドルフ軍曹を起こした
ルドルフ軍曹「すまん、つい寝てしまった」
すでに5時間以上寝ている。今までの戦闘で疲れたとはいえ、つい寝た程度としてはあまりにも長い
速度を落としつつ、脚を降ろす
ゆっくりと高度を下げ、着陸。ブレーキをかける
無事、着陸に成功した
アコース少佐「任務完了。諸君、良くやった」
ノイン二等兵「といっても、操縦は自分だけでしたけどね」
直ちに、フレイ中佐は軍事病院へ搬送された
手術が行われることになった
なんとか、命は取り留めたそうだ
病室は九龍少佐と同じだった
パレンバン軍事病院
九龍少佐「・・・フレイ中佐!?」
軍医「安心してくれ。命は取り留めた」
九龍少佐「・・・一体、何があったんですか?」
軍医「私には知らされていないが・・・どうやらベータ基地で何かあったようだな」
そして、九龍少佐はベッドに戻った
ルナツー司令部
松井元帥「それで、Bv−238Cはどこに着陸することになったのかね?」
藤田上等兵「パレンバンを離陸後、一旦ルナツーに着陸するとのこと」
松井元帥「そうか。本来なら無補給でライトウォーターまでいけるんだな?」
藤田上等兵「はっ、そう聞いております」
松井元帥「さて、次の作戦だが、しばらく補充期間となるな。ライトウォーターのほうで整備が完了したら、他の艦隊は行動を開始するだろうな」
その後、第五滑走路を発見したホーポス中佐とルドルフ軍曹が昇進し、操縦を担当したノイン二等兵が本来は「戦死車しかできない」と言われている二階級特進した
フレイ中佐は、救われたのであった
第四十九話 終わり
引用なし
パスワード
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.0; .NET CLR 1.1.4322)@ntaich043228.aich.nt.adsl.ppp.infoweb.ne.jp>


Re:宇宙戦艦紀伊 第四十九話
 相澤康平  - 2006/9/16 22:11 -
  
二話が短期間で公開されてますね。
早く第五十話設定を書かなくては・・・。
ノイン二等兵(昇進後上等兵)はこれからもルドルフ軍曹(昇進後曹長)と共に登場する予定です。第四十八話と四十九話で親しくなったようです。(コンビみたいですが^^;

Bv238IIは第345大隊に特別に直協支援機として配備されます。(もちろん機を操縦するのはノイン上等兵、副操縦士はルドルフ曹長)
ルドルフ曹長は一旦戦闘が無くなったのでノイン上等兵に勧められてパレンバンに戻り、大型機免許を取るために勉強中という設定です(ノイン上等兵も6発機の免許を取得するために勉強中)
引用なし
パスワード
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.0.3705; .NE...@softbank219202220145.bbtec.net>

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んー、スパムとか面倒なんで勘弁。


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