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どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

以上、さくらがちる頃に。

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宇宙戦艦紀伊 第四十二話 松井一真 2006/8/30 14:10

   Re:宇宙戦艦紀伊 第四十五話 ダークスピリッツ 2006/9/9 15:01
   Re:宇宙戦艦紀伊 第四十五話 松井一真 2006/9/9 15:45
   宇宙戦艦紀伊 第四十六話 松井一真 2006/9/10 20:39
   宇宙戦艦紀伊 第四十七話 松井一真 2006/9/12 21:08
   宇宙戦艦紀伊 第四十八話 松井一真 2006/9/16 15:54
   宇宙戦艦紀伊 第四十九話 松井一真 2006/9/16 16:26
   Re:宇宙戦艦紀伊 第四十九話 松井一真 2006/9/16 16:27
   Re:宇宙戦艦紀伊 第四十九話 相澤康平 2006/9/16 22:11


Re:宇宙戦艦紀伊 第四十五話
 ダークスピリッツ  - 2006/9/9 15:01 -
  
読んでから一瞬軍団の新手は誰だ?と思いましたが通信員の藤田上等兵が多分そうですね
松井元帥が言っていた計160個分隊とは第115中隊と第113中隊合わせての数ですね
ホンゴウ軍港はなんか他の星にもそういう日本みたいな地名があってもいいんじゃないかな〜と思ってつけました。

鳴神少尉はまだこれから結構登場します
引用なし
パスワード
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Re:宇宙戦艦紀伊 第四十五話
 松井一真  - 2006/9/9 15:45 -
  
> 読んでから一瞬軍団の新手は誰だ?と思いましたが通信員の藤田上等兵が多分そうですね
> 松井元帥が言っていた計160個分隊とは第115中隊と第113中隊合わせての数ですね
> ホンゴウ軍港はなんか他の星にもそういう日本みたいな地名があってもいいんじゃないかな〜と思ってつけました。
はい、新手は藤田上等兵です。一応僕の作品では、作品中初登場のチョロQは車種名表示が加わるので、判りやすくしてあります
ちなみに、これまでに登場した日本戦車軍団の将校、兵士は以下のとおり。ちなみに、海軍のみ登場順ではなく、艦隊の順番(主力艦隊→潜宙艦隊→機動艦隊)で並べています
・総司令部
松井元帥(車種:90式戦車)
日本戦車軍団の総帥。実はほとんどの話で登場している(というか毎回出演?)
チリ元帥(車種:五式中戦車)
松井元帥の参謀。今回、松井元帥は最前線にいるので出番は序盤のみ
チト元帥(車種:四式中戦車)
日本戦車軍団付外交官。国際事情に詳しい
チヌ元帥(車種:三式中戦車)
日本戦車軍団大本営司令。つまり陸軍のトップ
セリ大佐(車種:力作戦車セリ)
日本戦車軍団工作部部長。「工作部」は各種兵器、施設の生産、建設等を担当する部署
ホニ大佐(車種:一式砲戦車ホニ)
日本戦車軍団情報部部長。「情報部」はキュワール各国もしくは宇宙から寄せ集めた情報を管理し、同盟国へ公開する部署(従って「日本戦車軍団広報」はここで出版される。ちなみに情報を寄せ集めるのは「諜報部」の仕事)

・陸軍
チハ大佐(車種:九七式中戦車)
日本戦車陸軍第一旅団司令。日本戦車軍団一の名将校
九龍少佐(車種:四式中戦車)
日本戦車軍団第115中隊司令。ルナツー戦で活躍し、その後ライトウォーター戦で重傷を負いパレンバンへ帰還する
溝口大尉(車種:三式中戦車)
第115中隊の隊員であり、溝口分隊の分隊長。実は日本戦車軍団ではトップクラスの腕を持つ
佐藤中尉(車種:三式中戦車)
溝口分隊の隊員。射撃が得意で、中隊ではかなり上位である
萬屋中尉(車種:三式中戦車)
溝口分隊の隊員。射撃は得意ではないながら、佐藤の相棒として最前線で戦い抜いている
宇野沢少尉(車種:一式中戦車)
溝口分隊の隊員。佐藤とならぶ射撃の腕を持つ
寺島曹長(車種:一式中戦車)
溝口分隊の隊員。戦闘には不慣れ
田辺曹長(車種:一式中戦車)
溝口分隊の隊員。実は陰で活躍することが多い
佐軒准尉(車種:一式中戦車)
溝口分隊の隊員。田辺の相棒として戦っている
成田衛生兵(車種:一式中戦車)
第115中隊の衛生兵。富岡の部下である
富岡軍医大尉(車種:軽装甲機動車)
日本戦車軍団の軍医。上陸部隊本部で負傷車の手当てを担当
矢矧少佐(車種:四式中戦車)
日本戦車軍団第113中隊司令。九龍の戦友であり、実は昇進まで同時期であった
砂原大尉(車種:三式中戦車)
第115中隊参謀(副隊長)。溝口が優秀であることを見抜き、溝口を臨時隊長とした
杉山大尉(車種:一式中戦車)
第115中隊隊員であり杉山分隊の分隊長。初登場以来、溝口分隊ともども登場することがある
山岡大佐(車種:力作戦車セリ)
日本戦車軍団設営隊司令。出番は多分少ない
天城大尉(車種:三式中戦車)
日本戦車軍団第115中隊隊員であり天城分隊の分隊長。部下の久村ともども負傷しパレンバンに搬送された
久村准尉(車種:一式中戦車)
天城分隊の隊員。負傷しパレンバンに搬送された
藤田上等兵(車種:九四式軽装甲車)
ルナツー司令部の通信兵

・海軍(宇宙艦隊)
大和元帥(車種:五式中戦車)
日本戦車軍団第一艦隊司令。出演数は少ない
熱田中将(車種:五式中戦車)
日本戦車軍団第二艦隊前司令
大鳳中将(車種:三式中戦車)
日本戦車軍団第二艦隊司令
天城少将(車種:三式中戦車)
日本戦車軍団第三艦隊司令。天城大尉の兄である。日戦軍団では海軍の方が出世しやすいのか?
鳴神中将(車種:二式軽戦車)
日本戦車軍団第四艦隊司令。プロトン宇宙軍に長男が、日戦軍団海軍潜宙艦隊に次男が所属している
赤城中将(車種:三式中戦車)
日本戦車軍団第五艦隊司令。天城少将とは入隊時からの戦友
彩帆中将(車種:61式戦車)
日本戦車軍団第七艦隊司令。一時期第三艦隊司令を担当していた
レンネル中将(車種:五式中戦車)
日本戦車軍団第八艦隊司令。大艦巨砲主義車として知られる
大垣中将(車種:四式中戦車)
日本戦車軍団第九艦隊司令
ツラギ少佐(車種:96式装輪装甲車)
重巡「青葉」艦長
大宮大佐(車種:九七式中戦車)
第一特務潜宙艦隊司令
大鳥少佐(車種:九七式中戦車チハ改)
潜宙艦「伊−400」艦長
倉橋大尉(車種:一式砲戦車)
潜宙艦「伊−400」砲術長
浦塩少佐(車種:61式戦車)
潜宙艦「伊−168」艦長
彼南少佐(車種:61式戦車)
潜宙艦「伊−58」艦長
パナイ少佐(車種:九五式軽戦車)
潜宙艦「伊−132」艦長。後、「伊−65」に転属
セラム大佐(車種:九五式軽戦車)
JT−18船団司令

・航空隊
バタビア中将(車種:74式戦車)
第一一航空隊司令。プロトン空襲時には第九五航空隊の指揮を担当
クエゼリン大佐(車種:九七式中戦車」
第七八航空隊司令
レイテ大佐(車種:九七式中戦車)
第七八航空隊隊員
シブヤン中佐(車種:九七式中戦車)
第七八航空隊隊員
京城大佐(車種:60式自走無反動砲)
第117航空隊司令
新竹大尉(車種:四式砲戦車)
第117航空隊隊員。京城の副官
豊島少佐(車種:60式装甲車)
第116航空隊司令

「紀伊」だけでこれだけ出ています。本来はもっと多いです
> 鳴神少尉はまだこれから結構登場します
そういえば親である鳴神中将に関してはこれからどうなるんですかね?
引用なし
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宇宙戦艦紀伊 第四十六話
 松井一真  - 2006/9/10 20:39 -
  
第四十六話完成。今回は多少短めです
第四十六話 ベータ封鎖作戦
ライトウォーターの整備がほぼ完了しているため、残りは軍団設営隊の単独作業となり、遂にベータ攻略作戦が開始された
ルナツー司令部
松井元帥「ベータ基地攻略か・・・できれば我々も参加したかったが、損害が激しいため参加できなかった。まあ航空隊だけは出すから、陸戦は友軍に任せる」
ドニゲッテル少将「何しろ今度はベータですからね、何があるかわかりませんよ」
松井元帥「ライトウォーターみたいに最新鋭機が配備されている可能性もあるぞ」
ユゴス少佐「もしかして強力な沿岸警備艦隊が・・・」
松井元帥「その可能性も否定できんな。だが、今度の飛行隊はかなりのものだ。そう簡単にはやられんな」
そしてルナツー方面から複数の機動艦隊が出航していった
日戦軍団の艦隊は無かった
現在、主力戦闘機を烈風および電征へと変更するため、積み下ろしを行っているのだ
そして陸軍機動艦隊も哨戒任務があって出払っているのだ
二両乗りの小型装甲艇ではどうしようもないのだ
そのため、ニビリアの機動艦隊だけがベータへと向かっていったのだ
ドニゲッテル少将「今度はどんな機体が出てくるでしょうね」
松井元帥「・・・またあの真空が出てくると、厄介なことになるぞ・・・」
ユゴス少佐「あと、また精鋭の陸上部隊がいるかもしれませんね」
松井元帥「だろうな、あの第十中隊だけとは思えないからな・・・」
ライトウォーター基地
山岡大佐「ベータ攻撃隊が発進したぞ!」
日戦軍団兵士A「我が日戦軍団は特に戦力を出さないそうですね」
山岡大佐「小規模の戦闘機隊は出したそうだがな」
日戦軍団兵士B「・・・あの中で何機ほどが帰ってこられるんでしょうかねぇ・・・」
山岡大佐「分からんな・・・」
日戦軍団兵士A「確かに、このライトウォーターでもかなり苦労しましたからねぇ・・・」
日戦軍団兵士B「強力な艦隊が沿岸にいたり、帝国の新兵器がいたり、精鋭部隊が出てきたり・・・」
山岡大佐「確かに、ルナツーやライトウォーターでの戦闘はかなり苦戦したからな」
日戦軍団兵士A「艦隊も損害を受けるかもしれませんからね」
山岡大佐「・・・陸上部隊も、また第115中隊みたいに壊滅するかもしれないからな」
日戦軍団兵士B「・・・また敵機の機銃掃射とかですかね?」
日戦軍団兵士A「それこそ掃討用の新兵器が出てきたりするかもしれないし・・・」
日戦軍団兵士C「ここの基地も、後は司令部くらいですねぇ・・・」
山岡大佐「そうだな。今度、また別のところで働くんだろうな」
日戦軍団兵士C「最近、忙しいですね」
山岡大佐「・・・それは連合が勝利しているということだ、忙しいことは、いいことだな・・・」
そして、ベータに無数の航空隊が飛来した
未曾有の迎撃機が出撃し、大空中戦になる・・・はずだった・・・
ベータ上空
Qシュタイン飛行隊員A「何も確認できないぞ!」
Qシュタイン飛行隊員B「やはり放棄されたんだろう」
Qシュタイン飛行隊員A「いや、内部に篭っているかも知れんぞ」
Qシュタイン飛行隊員B「そんな戦法があったのか!?」
プロトン飛行隊員A「ベータは要塞だ、内部防護も高い」
プロトン飛行隊員B「グンナのことだ、何か色々と仕掛けがあるはずだ」
ニビリア飛行隊員A「しかし、これは放棄されたんじゃないんですかね?」
ニビリア飛行隊員B「何故だ?」
ニビリア飛行隊員A「表面上に何も確認できませんし、いくつかの施設は破壊されております」
ニビリア飛行隊員B「たしかに、内部に潜伏して撃退した後、再利用するために残しておくだろうな・・・」
ルナツー司令部
藤田上等兵「司令!ベータ攻撃飛行隊から入電です!『我、ベータを攻撃するも、敵地上施設発見できず。高射砲および迎撃戦闘機も確認できず』!」
松井元帥「・・・まさか、放棄されたか!?」
以前ベータが陥落した時、連合軍はライトウォーターを放棄して撤退した
その逆で、今度我々はライトウォーターを奪回した
となれば、ベータは放棄される可能性が高い
ドニゲッテル少将「ベータに地上施設が無いだと!?」
藤田上等兵「『機関砲や兵士も確認できず、飛行場等も破壊され、既に壊滅している』とのことです!」
松井元帥「兵士が一両も確認できんだと!?」
藤田上等兵「はっ、表面部には何も確認されなかったとのことです!」
ユゴス少佐「・・・やっぱり放棄されたんじゃないんですか!?」
松井元帥「・・・ありえるな。以前ベータ基地が陥落したさい、我々はライトウォーターを放棄し、ルナツーおよびパレンバンへと撤退した」
ドニゲッテル少将「その逆で、敵がベータを放棄して、撤退した可能性もありますね」
松井元帥「・・・それで、出払った機動艦隊は?」
藤田上等兵「ベータへ寄港するとのことです」
松井元帥「・・・放棄されているからな。まあ、しばらくは作戦行動を行うはずだが・・・」
一方、今回の上陸指揮を執る、ライトウォーター基地では、敵が中に篭っているか撤退したと見て、Qシュタインおよびニビリアの主力部隊およびプロトンの特殊部隊のみを派遣し、残りはライトウォーターに残すことを決定した
五隻の揚陸艦が出航していった
ルナツー司令部
藤田上等兵「友軍揚陸艦隊、出航とのこと!」
松井元帥「・・・何が起こるかは分からん、慎重に行動せよ」
ドニゲッテル少将「陸上爆撃部隊、全機帰投しました」
松井元帥「・・・何か、とてつもなく嫌な予感がするな・・・」
上陸した部隊は、フレイ中佐以下第215中隊、ホーポス中佐以下第345大隊、アコース少佐以下第253中隊、グリフト少将以下第112特殊小隊である
当初は日戦軍団の第113中隊も予定されていたが、戦力の減少と、ベータ基地の防備の薄さから、今回はルナツーで休むことになった
ベータ基地
アコース少佐「・・・嫌な予感がするな・・・」
Qシュタイン兵士A「・・・司令?」
アコース少佐「いや、なんでもない。とりあえず、表面のほうを調べるとするか」
Qシュタイン兵士A「・・・了解しました」
アコース少佐「・・・やはり、気のせいか」
カシアス大尉(第253中隊副隊長。車種:マルダーI)「では、急いで、偵察を開始しましょう」
連合軍は偵察を開始した
しかし、航空隊からの通信どおり、何も無かったのだ
辺り一体、何も無いのだ
ただ、要塞の入り口だけが、たたずんでいた・・・
フレイ中佐「・・・残りは、要塞内部だな・・・」
ホーポス中佐「・・・ここに敵がいるかも知れんな・・・」
グリフト少将(第112特殊小隊司令。車種:M26パーシング)「・・・しかし、突如敵が奇襲を仕掛けてくるかもしれない、我々はここに残る」
ホーポス中佐「了解、では、第253中隊も残ってくれ」
アコース少佐「分かった」
フレイ中佐「よし、突入開始!」
無数のチョロQが要塞へ突入していった
Qシュタイン兵士B「・・・・司令、そういえば・・・」
アコース少佐「何だ?」
Qシュタイン兵士B「・・・この要塞入り口、何か妙なものが仕掛けられてるようなんですが・・・」
アコース少佐「・・・・確かに、これはかつて使用していた頃とは違うな・・・」
Qシュタイン兵士B「・・・・しかし、これは何なんでしょうね」
アコース少佐「・・・何かの監視装置じゃないのか?」
Qシュタイン兵士B「そうでしょうね。だとしたら、警備戦力の無いここではほぼ無意味・・・」
直後、入り口が大爆発を起こした
アコース少佐「退避!」
見ると、要塞入り口が爆破され、ふさがっていた
どうやら監視装置のようなものは爆弾のセンサーだったようだ
アコース少佐「やられたな・・・」
グリフト少将「・・・ほう、これで閉じ込めるわけだな・・・」
しかし、内部でも謎の爆発音が続いている
入り口を封鎖するなら、先の爆弾だけで充分なのだろうに・・・
アコース少佐「・・・少将、これは・・・」
グリフト少将「・・・ただ、兵士を閉じ込めるだけではなさそうだな・・・」
アコース少佐「・・・・・・・」
Qシュタイン兵士A「・・・まだ爆発音が連続していますね・・・」
アコース少佐「・・・分かった、これは兵士を閉じ込めるものではない、入り口を封鎖して出られなくなったところを、この要塞内部を爆破する。そうすれば、この要塞は崩落する!奴らは、これを狙っていたのだ!」
ベータ基地は、ガンドルフおよびトノスで連合軍の侵攻を止めるために放棄された
しかし、このベータでも戦力を削るために、爆弾を多数仕掛けたのだ
アコース少佐「カシアス、揚陸艦に、工作車両を送るよう要請するんだ!一刻も早く、友軍を助けねばならん!」
カシアス大尉「了解!」
グリフト少将「・・・よし、救出作業を開始する!」
そして、揚陸艦から、設営隊の工作車両群を上陸させ、友軍部隊を救出することにしたのだ
ルナツー司令部
松井元帥「敵も考えたな・・・」
ドニゲッテル少将「やはり、何か仕掛けがありましたな」
ユゴス少佐「・・・それで藤田上等兵、突入部隊からの連絡は?」
藤田上等兵「・・・途絶しております。電波妨害か何かがある模様です」
松井元帥「・・・まずいな・・・山岡の設営隊はまだ整備を担当しているし、六三式地底戦車はあの設営隊の車両だから・・・」
藤田上等兵「Qシュタインとプロトンと合同で、救助作業を行うとのこと!」
ドニゲッテル少将「畜生、何とか援軍が送れればいいんだが・・・」
松井元帥「・・・しばらく、彼らに任せるしかなさそうだな・・・」
ベータ基地での爆発は続いていた
そして、工作車両群が問題の地点に到達、救出作業を開始することになった・・・
第四十六話 終わり
引用なし
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宇宙戦艦紀伊 第四十七話
 松井一真  - 2006/9/12 21:08 -
  
第四十七話完成。一式陸攻は航空隊のエースパイロットにより撃墜されたと言う設定で
第四十七話 帝国航空部隊奇襲
現在、ベータ基地では無数の工作車両が、突入部隊の救出に当たっている
アコース少佐「何とか、救出しないといかん!早く進めろ!」
グリフト少将「なんとしてでも救出するのだ!」
カシアス大尉「・・・しかし、本当に救出できるんですかね?」
アコース少佐「救出しなければならないのだ。作業を進めるぞ」
その轟音の中を、無数の飛行機が飛来していた
彼らは、それを直協支援の飛行機と断定した
だが、そうではなかった・・・
一方、ライトウォーター近海、陸軍哨戒艇「153号」
総司令部からの命令の下、陸軍哨戒艇部隊がライトウォーター近海の哨戒に当たっていたのだ
そのうちの一隻が、この153号であった
哨戒艇「153号」
梨田少佐(153号艇長。車種:九七式軽装甲車)「・・・現時点での異状は無し・・・」
戸川大尉(153号副長。車種:九二式重装甲車)「電探上に異状は・・・あっ!」
見るや、広域電探には無数の航空機の機影が確認された
梨田少佐「十・・・二〇・・・三〇・・・・七〇機はいるぞ!」
戸川大尉「坂田!ルナツー司令部に打電するんだ!」
坂田少尉(153号通信士官。車種:八九式中戦車甲型)「了解!」
ルナツー司令部
藤田上等兵「司令!陸軍哨戒艇153号より入電です!」
松井元帥「読み上げろ!」
藤田上等兵「ライトウォーター沖に敵航空機動部隊飛来!数、約七〇機!」
ドニゲッテル少将「七〇機だと!?」
松井元帥「ライトウォーター航空隊だけで守り抜けるのか!?」
藤田上等兵「153号哨戒艇より入電『我、敵の攻撃受く。まもなく総員脱出す』以上です!」
松井元帥「分かった。近辺に潜宙艦は?」
藤田上等兵「陸軍潜航艇『215号』がいますが?」
松井元帥「よし、215号に打電、『沈没した153号艇の乗員を救助せよ』」
直後、153号は沈没した
梨田少佐の早い判断により、乗員全員が生還した
松井元帥「山岡、いや設営隊に打電、『航空機、約七〇機がライトウォーターに接近、航空隊にスクランブルをかけろ』以上!」
藤田上等兵「了解!」
ドニゲッテル少将「こうなれば、うちの第145航空隊も出します!ライトウォーター基地のほうにも伝えておいてください!」
ライトウォーター基地
日戦軍団通信兵「隊長!ルナツー司令部より入電です!『航空機、約七〇機がライトウォーターに接近、航空隊にスクランブルをかけろ』以上です!」
山岡大佐「航空隊だと!?くそっ、機種は?!」
日戦軍団通信兵「大日本帝国の航空隊とのこと!」
山岡大佐「基地に駐留する第360、第381航空隊を緊急発進させる!」
対するは大日本帝国第三二、第三四航空隊である
第三二航空隊、隊長は田辺中佐。対艦艇攻撃部隊である
そして第三四航空隊の隊長は土方少佐。対地上攻撃部隊である
土方の乗る九六式陸攻の、左舷機銃兵が叫ぶ
大日本航空兵A(左翼銃手)「零戦隊が増槽を放棄していくぞ」
大日本航空兵B(右翼銃手)「敵機来襲!」
零戦飛行隊の岡山大尉が叫ぶ
岡山大尉(車種:一式中戦車)「各機散開!敵は多いが、敵機を爆撃機に近づけるな!」
十八機の零戦が連合軍航空隊へと向かっていった
対するは日本戦車軍団第360航空隊、同第381航空隊である
島少佐(第381航空隊司令。車種:四式中戦車)「各機へ、隼隊は戦闘機を、残りは爆撃機を狙え!」
十五機の隼がフルスロットルで前進していく
上昇する各機
零戦十八機に対し隼十五機なのでほぼ互角であった
一方、爆撃隊上空では一斉に戦闘機群が急降下を始めた
第360航空隊司令、天道大尉は一機の九六式陸攻を狙った
敵の旋回機銃が咆哮する
だが、ほとんど当たらず
天道は機関砲を作動させた
ほぼ全弾が命中し、九六式陸攻は墜落した
天道大尉(第360航空隊司令。車種:三式中戦車)「中攻を撃墜!」←中攻:中型陸攻の略だった気がする。九六式陸攻の通称
戦闘機部隊も、ボイス大佐以下第145航空隊の支援により有利になっていった
ボイス大佐(第145航空隊司令。車種:II号自走榴弾砲ヴェスペ)「こちら第145航空隊、遅れてすまなかった」
日戦軍団航空兵A「いや、ちょうどいいタイミングでした。これで有利に戦えます」
そして、土方隊長機も狙われていた
大日本航空兵A「来たぞ!雷電だ!」
大日本航空兵C(上面銃手)「喰らえ!」
旋回機銃を放つ
だが、雷電の銃撃を受け、右翼エンジンが炎上した
大日本兵士B「やられたっ!」
土方少佐「まだ左翼エンジンが残ってる。しばらくは大丈夫だ」
だが、バランスを崩した陸攻は徐々に高度を下げつつある
そして先の雷電が上昇を始めた
大日本兵士A「くそっ、また来たか!」
再び旋回機銃を放つが、敵の攻撃は早かった
左翼エンジンが炎上、停止した
大日本兵士A「左翼エンジン炎上!停止!」
大日本兵士D(尾部銃手)「このままでは墜落します!」
土方少佐「・・・・・」
先の雷電が接近してくる
大日本兵士D「これでも喰らえ!」
遂に銃弾が命中、雷電は墜落した
だが、既にエンジンは全て停止している
土方は操縦桿を倒す
土方少佐「・・・すまない、諸君。生かして帰す事が出来なかった・・・」
大日本兵士A「隊長・・・」
大日本兵士E(爆撃手)「爆弾投下!」
四発の爆弾が投下された
土方少佐「・・・せめて、敵に一矢報いるまで、諸君、ついてきてくれるな」
大日本兵士B「・・・・分かっております」
飛行場
高射砲の射手、高田上等兵は、急降下する九六式陸攻を見て驚いたという
高田上等兵(車種:八九式中戦車乙型)「・・・何だ!?あの機体は・・・」
島村兵長(車種:九七式中戦車)「おい!高田!逃げろ!こっちに来るぞ!」
高田上等兵「了解!」
上空
大日本兵士E「高度130・・・120・・・110・・・100・・・」
大日本兵士D「90・・・80・・・70・・・60・・・50・・・40・・・」
大日本兵士C「30・・・20・・・10・・・」
土方少佐「うぉーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
直後、爆発と共に土方の九六式陸攻は炎上した
飛行場
島村兵長「・・・なんてこった・・・・」
高田上等兵「・・・これが・・・特攻・・・」
島村兵長「・・・帰還不能とみなし、駐機場に突っ込んだか・・・」
十機ほどの爆撃機が炎上した
山岡大佐「島村!高田!大丈夫だったか!」
島村兵長「山岡大佐!」
山岡大佐「九六式は全部落としたらしい。とりあえず、炎上した飛行機を消火するぞ!」
高田上等兵「了解!」
上空では残存の零戦との戦いが続いていた
日戦軍団航空兵A「残存機は約十機です!」
島少佐「よし、全機撃墜を目指すぞ!」
日戦軍団航空兵B「隊長!敵航空隊第二派接近!」
数は零戦が二十機であった
島少佐「迎撃を続行する!」
その真下を、無数の攻撃機が飛んでいく
彼らの目指す先は、軍港だった
だが、迎撃は不可能だった
無数の零戦が阻んでいたのだ
爆撃編隊に突入した機体も次々と落とされていった
軍港には13隻の輸送船と十隻の艦隊護衛艦の姿があった
田辺中佐(第三二航空隊司令。車種:四式中戦車)「よし、各機魚雷投下!」
以前潜宙艦隊に対して放った高速魚雷とは違うが、かなりの高速である
停止していた輸送船六隻と艦隊護衛艦一隻が沈んだ
そして攻撃機は上昇した
艦隊護衛艦「F−25」
艦長「くそっ、奴らめ!このまま生かして帰せるか!撃ち方初め!」
Qシュタイン兵士「攻撃開始!」
護衛艦隊の反撃が始まった
一機の一式陸攻が被弾した
そこに一機の雷電が襲い掛かった
航空隊のエース、島崎中尉だ
島崎中尉(車種:一式中戦車)「機銃、攻撃初め!」
攻撃を受けた一式陸攻は炎上、墜落した
もともと炎上しやすい一式陸攻は、島崎機の攻撃を受け、一瞬にして火を噴いた
搭乗員がパラシュートで脱出する
島崎中尉「一式陸攻を撃墜!」
二機の九六式陸攻が炎上、墜落していくのを見た
残りの機体はガンドルフ方面へ撤退していった
島崎中尉「弾が切れたので退却、か・・・」
天道大尉「島崎、仕事は終わりだ。帰還するぞ」
島崎中尉「島崎より天道、了解。これより帰還します」
山岡大佐(通信)「連合軍航空隊各員へ、第一滑走路が使えなくなっているので第二滑走路へ着陸せよ!」
天道大尉「・・・どうやら、さっきの隊長機によるものらしいな」
飛行場
山岡大佐「・・・修理が間に合わんな・・・」
島村兵長「全く、厄介なことをしやがる・・・」
高田上等兵「・・・Qシュタイン機の航続力で第二滑走路まで届きますかね?」
山岡大佐「ギリギリだろうな・・・」
第一滑走路からかなりはなれたところにある第二滑走路。現時点で修理が済んでいるのはここだけだった
そして、第二滑走路に残存機が帰還してきた
撃墜最多記録は、天道大尉の戦闘機六、陸攻四の計十機だった
ちなみに、島崎の一式陸攻撃墜は一応の単独撃墜扱いだったらしい
これらの連絡は、全てルナツー司令部へと届けられた
ルナツー司令部
藤田上等兵「戦果は攻撃機十五、戦闘機二十三。我が方の損害は戦闘機十二、爆撃機十、第一滑走路が大破。以上です」
松井元帥「軽微、とは言えないな・・・」
ドニゲッテル少将「奴らの目的は何だったんでしょうかねぇ・・・」
松井元帥「おそらく、牽制か、こちらの修復を遅らせるところだったんだろうな・・・」
大日本帝国航空隊の攻撃は終了した
ライトウォーターでは設営隊による修復が続けられることになった・・・
第四十七話 終わり
引用なし
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宇宙戦艦紀伊 第四十八話
 松井一真  - 2006/9/16 15:54 -
  
第四十八話。本当は先日できていたんですが、数行ほど忘れていたので
第四十八話 地底への救出
ライトウォーターでの航空戦では、一応の連合軍勝利となった
艦隊護衛艦一隻と輸送船十三隻を失うが、戦闘艦船が失われなかったのは幸運だった
何しろほとんどの艦隊が哨戒とベータ攻略で出払っていたのだ
ルナツー司令部
松井元帥「ライトウォーターの迎撃戦は何とかなったか」
藤田上等兵「残りは、ベータ基地ですね」
松井元帥「ああ、今から六三式を持って行くのは遅すぎる。六〇式地底戦車は輸送用の五八式多目的機が無いし・・・」
ドニゲッテル少将「現在、我が軍とプロトン合衆国軍による救出作戦が行われていますが・・・」
松井元帥「ただの重機で何とかなるものじゃないからな・・・」
現在ベータではショベルカーなど、さまざまな重機で救出作業に当たっていた
他には縄を岩に巻きつけて引っ張るという撤去作業も行われていた
だが、爆発で岩盤が弱くなっている。負傷車も出た
作業は難航した
グリフト少将「・・・くそっ、ドリルがありゃ良かったんだが・・・」
アコース少佐「こんなことがあるとは思わなかったからな・・・」
カシアス大尉「多分今日の損害はかなりのものになるでしょうね」
グリフト少将「だろうな、全滅してしまうかもしれんな・・・」
カシアス大尉「・・・全滅ですか・・・」
アコース少佐「我々だけで帰るのかもしれんな・・・」
一方、要塞内部では・・・
Qシュタイン連邦軍第345大隊の被害は甚大だった
ニビリア軍第215中隊はともかく、第345大隊のほうはほとんどが生き埋めになっていたのだ
第215中隊は第345大隊の救出を断念、各分隊ごとにバラバラに行動することにした
そんな中、岩の中から一両のパンターF型が現れた
ルドルフ軍曹だ
数日前に昇進したのだ
とりあえずあたりの岩をどけて皆を助けようとするが、ほとんどが事切れていた
ルドルフ軍曹「くそっ、こいつもダメか・・・」
そして、ルドルフ軍曹は叫んだ
ルドルフ軍曹「誰でもいい、誰か、誰か生きていてくれ!」
そう言った後、あたりの岩を再びどけ始めた
ふと、遠くのほうから、何か声が聞こえた
ルドルフ軍曹「誰だ!?」
岩の下にIV号戦車の姿が見える
生きていたようだ
IV号戦車「あっ、良かった。早くこの岩をどけてください!」
やっと見つけた生還車だ
助け出して、名前を聞いてみた
ルドルフ軍曹「君、名前は?」
IV号戦車「ノインです。階級は二等兵です」
ルドルフ軍曹「入隊して、何年目だ?」
ノイン二等兵(車種:IV号戦車J型)「まだ1ヶ月ほどですよ」
ルドルフ軍曹「じゃあ、新兵だな」
ノインに怪我は少ない
ルドルフ軍曹「怪我は少ないな、運がいいようだな」
ノイン二等兵「たまたま、いた場所が良かっただけですよ」
二両は他の生存車を探した
他に六両ほどがいた
ルドルフ軍曹「・・・他に、生存車はいないな・・・」
ノイン二等兵「あんなにいたのに、八両に減っているとは・・・」
ルドルフ軍曹「確か本隊はもっと前にいたはずだ。そっちに行こう」
八両は前進した
十字路の脇から本隊が出てきた
ルドルフ軍曹「ホーボス隊長!」
ホーボス中佐「ルドルフ!生きていたか!」
ルドルフ軍曹「ルドルフ以下、生存車は8両です!」
ホーボス中佐「本隊も100両以下だ。派手にやられたな」
やはり大規模な爆発で、本隊もかなりの損害を受けていた
なんと残存車数六十六両である
「大隊」が6個分隊程度の戦力になっていたのだ
普通に考えて「ありえない」損害である
六十六両の部隊は出口を求めて探し回った
だが、ほとんどの出口は封鎖されていたのだ
外では別働隊が救出作業に当たっているようだが・・・
瓦礫を掻き分け、部隊は進撃する
そんな中、前方にニビリア軍第215中隊の姿があった
ようやく、残存部隊全員が合流できたようだ
フレイ中佐たちは先回りしたらしく、ここにはいない
すると、フレイ中佐から通信が入った
フレイ中佐(通信)「封鎖されていない入り口が見つかった。急いで来てくれ」
残存部隊はフレイ中佐の向かった方角へと向かった
たしかに、出口があった
ホーボス中佐「監視用のセンサーがうまく動いていないようだな」
フレイ中佐「よし、脱出するぞ。私は最後に出るから、諸君らは先に出てくれ」
ソミュール伍長「了解!」
計673両の戦車隊が一斉に脱出した
その後を、ルドルフ伍長、フレイ中佐、ホーボス中佐、ノイン二等兵が脱出する
だが、直後、ものすごい爆音が響いた
フレイ中佐「まずい!動き出したか!」
ホーボスとノインは後退したが、ルドルフは間に合わなかった
だが、後ろからフレイ中佐が体当たりしたのだ
ルドルフ軍曹「フレイ中佐!」
直後、轟音と共に、最後の出口が封鎖された
ルドルフ軍曹は出口に駆け寄る
ホーボス中佐「ルドルフ!おまえは先に行け!フレイ中佐は俺たちが助ける!」
ルドルフ軍曹「・・・了解!」
他の隊員と共に、ルドルフ軍曹は要塞を後にした
一方、内部に残った2両は、フレイ中佐を救出しようとした
崩れた岩の中から、辛うじて戦車と判別できる残骸が見つかった
ノイン二等兵「死んでしまったんですかね?」
ホーボス中佐「・・・いや、まだ生きている」
ノイン二等兵「本当に・・・生きてるんですか?」
ホーボス中佐「・・・駆動音がする。まさか、この状況で生きているとは。驚きだな・・・」
二両は、負担をかけないようにフレイ中佐を牽引した
要塞外部
グリフト少将「よし、後少しだ!」
アコース少佐「最後の一つだ、行くぞ!」
前進したパワーショベルが、遂に要塞の入り口を開けた
そこには、二両の戦車と、一つの残骸のようなものがいた
フレイ中佐の生存を確認し、医務室へ運び出された
ホーボス、ノインの2両は待機した
その目前を、ルドルフ軍曹が全速力で走っていった
ホーボス中佐「・・・ライトウォーターでの矢矧少佐みたいだな」
ノイン二等兵「そういえば、そんなことがありましたね」
ホーボス中佐「確かお前はルナツー戦の頃からいたから、2回目の戦いだったな・・・」
落ち込んだ足並みで、ルドルフ軍曹が出てきた
軍医は「何とか、生命を保っているが、パレンバンに送らないと、死んでしまうかもしれないな」と言ったそうだ
ルドルフ軍曹「・・・自分のせいです。自分があそこで、前進するなり後退するなりすれば・・・」
ホーポス中佐「自分をあまり責めるな。お前が巻き込まれなかっただけ、良かったじゃないか」
甚大な損害を出しつつも、ベータ占領に成功した
だが、さまざまな問題を抱えていたのであった
第四十八話 終わり
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宇宙戦艦紀伊 第四十九話
 松井一真  - 2006/9/16 16:26 -
  
第四十九話。一日で完成させました。さり気に通信兵追加
第四十九話 滑走路を探せ
ベータの占領作戦は完了した
設営隊が派遣され、修理作業が続けられている
ルナツー司令部
松井元帥「復旧に関してはどうだ?」
藤田上等兵「進んでいないようですね」
勝山一等兵(車種:九二式重装甲車)「ライトウォーターの設営隊もまだ発進してませんからね」
松井元帥「やはり遅れているようだな・・・」
ドニゲッテル少将「フレイ中佐が心配ですね・・・」
松井元帥「九龍の時とわけが違うからな・・・」
勝山一等兵「司令、山岡大佐から入電です。『予定以上に修理が遅れている。ベータ修理に参加するのは困難』以上です」
松井元帥「・・・厄介だな・・・」
ドニゲッテル少将「・・・司令、ベータ基地滑走路って、全部埋まってたはずですよね」
松井元帥「ああ、そうだが・・・」
ドニゲッテル少将「・・・フレイ中佐をどうやって搬送するんですかね?」
松井元帥「・・・そうだな。わけが違うとはこのことだ」
爆破されたベータ基地は、山のようになっていた
再利用は不可能に近かった
そんな中、フレイ中佐の手当ては続けられた
軍医「・・・脈拍が低下している。きわめて危険だ」
アコース少佐「・・・やっぱりパレンバンに送らないと無理ですね」
ホーポス中佐「よし、通信基地のある設営隊本部に、輸送機を寄越すよう打っておけ」
フンケン上等兵(車種:IV号戦車G型)「了解!しかし・・・」
ホーポス中佐「しかし、何だ?」
フンケン上等兵「どこの滑走路に着陸させるんですか?」
ホーポス中佐「あ、そういえば・・・」
そう、ベータの軍事施設は大半が破壊されていた。滑走路も例外ではない
ほとんどが土砂に埋まって使えなくなっているのだ
フンケン上等兵「滑走路の大半はつかえないと思います。輸送船じゃあ、時間がかかりますし・・・」
ホーポス中佐「・・・修理を急がねばな・・・」
だが、修理は一向に進まない
設営隊本部の近くにある第二滑走路すら、まともに機能していないのだ
だが、既にフレイ中佐の容態は悪化していた
軍医「・・・まずい、このままでは死んでしまう」
フンケン上等兵「しかし、滑走路が無いんじゃ・・・」
軍医「判明している滑走路が使えないなら、別のを探せばいいのではないかね?」
フンケン上等兵「・・・そういえば・・・」
ホーポス中佐「・・・やるしかないか・・・諸君、ベータは巨大な要塞だ。だとしたら滑走路は一つや二つじゃないだろう。私は残っているであろう滑走路を探しに行く。誰か、2両ほど来てくれないかな?」
ルドルフ軍曹「自分が行きます」
ノイン二等兵「自分も、同行します!」
軍医「早めに、頼むぞ」
ホーポス中佐「よし、出発する」
三両は医務室を出た
設営隊の兵士たちが列をなして作業に当たっている
その間を縫って、三両は進む
設営隊が内部修理に用いている入り口から入った
しばらくすると、設営隊の列が途絶えた
つまり、修理中の区画を抜けたのだ
ホーポス中佐「ここから先は、何が有るかわからんぞ。いくら、俺がいた基地とはいえ、以前とは状況が変わっているからな・・・」
ホーポス中佐は以前、ベータ基地に所属していたのだ
だが、先の爆発で原形を留めていない区画もあった
まだ設営隊の修理も完了していない
ライトウォーター空襲により、軍団の設営隊も到着が遅れている
三両はただただ進みつづける
すると、司令室のようなところについた
ホーポス中佐「司令部だな・・・」
資料は無かった
やはり焼却処分されたか、持っていかれたのだろう
直後、爆発が起こった
要塞裏手で起こったようだ
ルドルフ軍曹「・・・裏手のようですね。安心しました」
ホーポス中佐「長居は無用だ。出るぞ」
ルドルフ軍曹「隊長!これは何ですか?」
机と壁の隙間に、本、というより紙をまとめたものが見つかったのだ
ホーポス中佐「・・・帝国軍のものではない」
ノイン二等兵「と言うことは、連合軍のものですか?」
ホーポス中佐「そういうことになるな」
何者かが、占領直前に隠したもののようだ
表紙のような部分には、書いたものと思われる名前が書かれていた
「斎藤」であった
ルドルフ軍曹「斎藤・・・グリシネ系のようですね。日戦軍団の技術士官でしょうか?」
ホーポス中佐「だろうな。こんど、ルナツーの松井元帥に尋ねてみるか。飛行場の資料のようだな・・・」
中には、飛行場の滑走路の数と、その詳細が書かれていた
なんと、滑走路は5つ存在したのだ
第一滑走路から第四滑走路は最大収容数300機の格納庫を有する大型の滑走路であり、要塞の主力であった
従ってこれらは爆破処分されていると見た
残る第五滑走路だったが、こちらは小規模である
最大収容機数150機、迎撃用戦闘機の滑走路として用いられていたようだが、明らかに巨大旅客機が離着陸できるほど長い
他の滑走路より離れた場所にあった
ホーポス中佐「よし、これを持っていくぞ。これを参考に、第五滑走路を探そう」
ノイン二等兵「了解!」
三両は第五滑走路へ向かって走り出した
だが、途中で道がふさがっていた
いくつかの工具を使って突破に成功した
第四十九話 続く
引用なし
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Re:宇宙戦艦紀伊 第四十九話
 松井一真  - 2006/9/16 16:27 -
  
後半。Bv−238ですが、たまにBv−283になってるかもしれません
第四十九話 滑走路を探せ
そして、遂に滑走路までたどり着いた
ホーポス中佐「ここだな」
最下層部にあったその滑走路は、ほとんど手付かずであった
占領直前の状況のままだったのだ
ルドルフ軍曹「隊長!この格納庫は他のより大きいようですが・・・」
ホーポス中佐「よし、開けて見るぞ」
ホーポス中佐が管制塔に行き、格納庫の扉を開けた
シャッターが完全に開くと、見たことも無い巨大な機体がそこにあった
Qシュタイン連邦、Bv−238輸送機の改良型、Bv−238II(連邦正式名:Bv−238C)であった
全長47m、車両250両または貨物30tを搭載できる大型機である
もともと飛行艇として開発されていた機体だが、陸上輸送機として改装されたのだ
本国では爆撃機型のBv−238Bが開発されているそうだが・・・
ルドルフ軍曹「・・・確か、Bv−238C型試作機のうち、一機だけが行方不明になっていたと聞いたが・・・」
ホーポス中佐「この機体だったようだな・・・」
ノイン二等兵「さすがに、埃がかかっていますが、発動機はちょっと直せば回りそうです」
ルドルフ軍曹「・・・こりゃ、かなり良好な状態だな。隊長、整備班を呼んできてください」
ホーポス中佐「分かった。ところで立場が逆になってる気がするが気のせいか?」
ルドルフ軍曹「・・・・・・・・」
ホーポス中佐は設営隊本部から、整備班を送るよう要請した
しばらくすると整備班がやってきた
そして、数分ほどで整備を完了させた
整備員「これで、動くはずです」
ルドルフ軍曹「よし、ルナツー司令部に打電する」
ルナツー司令部
藤田上等兵「司令!ベータ基地より入電、『ベータより負傷車をパレンバンへ搬送す。パレンバン基地滑走路を空けておくように頼みます』以上です!」
松井元帥「何っ!?滑走路!?輸送機がベータにあるのか!?」
ドニゲッテル少将「司令!あれですよ。ベータ基地の秘匿滑走路!あそこに何機か、新型機を隠しておいたそうです!」
松井元帥「ああ、それだったのか!となると、時期から察するにブロームフントフォスBv238Cだな。了解。勝山、パレンバンの第一滑走路を空けるよう打電しろ」
勝山一等兵「了解!」
ベータ基地 第五滑走路
負傷車が集まった。ホーポス中佐も負傷していたのだが、管制塔に立った。機長は救出を敢行したアコース少佐である
ホーポス中佐「・・・それで、主操縦士は誰にするのかね?」
そう、陸軍部隊に、航空機、それも巨大輸送機を操縦できるものなどほとんどいなかったのだ
ノイン二等兵「自分がやります!」
ホーポス中佐「ノイン二等兵!君は大型機免許を・・・」
ノイン二等兵「持ってます。四発まで持ってますよ。六発もできると思います。理論上、四発機も六発機も、大きさが変わるだけですから。入隊前はパイロットだったんです。空軍に入隊できなくて、陸軍輸送機部隊に入隊したんですが、腕はいいんですが上との問題がありまして・・・」
ホーポス中佐「入隊数ヶ月とは戦闘部隊のことだな?」
ノイン二等兵「はい、操縦では一年は経過してるかと思います」
ホーポス中佐「よし、操縦は君に任せる」
ルドルフ軍曹「自分も、パレンバンまでいきます。副操縦士を担当します」
ホーポス中佐「操縦はできるのか?」
ルドルフ軍曹「ユンカースあたりまでならできますが・・・しかし、ノイン二等兵がやってくれると思います」←ユンカース:Ju−88のこと。万能機で、さまざまな用途に使われる。ちなみにJu−87は「スツーカ」
ホーポス中佐「了解。滑走路扉、開け!」
フンケン上等兵「Runway Gate Open!Runway Gate Open!」
Qシュタイン兵士A「Quickly!Quickly!」
滑走路の扉が開き始める
フンケン上等兵「Runway Gate Open!Runway Gate Open!」
Qシュタイン兵士B「Twenty seconds before」
そして、完全に開いた。機体の前方には無数の星々が見える
そしてフンケン上等兵が叫ぶ
フンケン上等兵「All right? Let’s Go!」
続いて、ルナツー司令部の松井元帥と、第五滑走路管制塔のホーポス中佐が叫ぶ
ホーポス中佐「Bv−238C、離陸を許可する!」
松井元帥(通信)「Bv−238C、離陸を許可する!健闘を祈る!」
そして、ノイン二等兵は発動機のスイッチを入れた
轟音と共に、左翼第一エンジン、左翼第二エンジン、左翼第三エンジン、右翼第三エンジン、右翼第二エンジン、右翼第一エンジンが次々と回りだす
ブレーキを解除、機は進み始める
速度計が離陸速度まで達した
アコース少佐「よし、離陸!」
そして、操縦桿を引いた
第五滑走路先端はガンドルフ側の方角なので、ゆっくりと機を旋回させる
ルナツー司令部
松井元帥「・・・Runway Gate Open!って図ったな。あれ、あの地下基地の奴」
藤田上等兵「ああ、あれですね。Qシュタイン連邦領内にある極秘滑走路。あれも同じような感じで発進しますからね」
松井元帥「さて、それはともかく、今までで最長の宇宙飛行になりそうだな」
ドニゲッテル少将「まさかこんな時に、あの機体が役立つとは・・・」
ユゴス少佐「意外でしたね・・・」
Bv−283Cには燃料が満載され、さらに増槽まで付けている
勝山一等兵「山岡大佐より通信です」
山岡大佐(通信)「こちらライトウォーター基地、現在上空を輸送機が通過中。機の状況は安定している模様。以上です」
ライトウォーター基地
山岡大佐「しかし、あんな機体がいるとは思いませんでした。まさかC−133以外にもいたとは・・・」
島村兵長「これまた大きい機体ですねぇ」
高田上等兵「しかしQシュタイン連邦はもっと大きな機体を作っているそうですからね。我々も負けてられませんね」
山岡大佐「あれほどの機体を発進できる滑走路があったとはな・・・」
機はそのまま、ルナツーの方角へ進んでいく
ライトウォーターの滑走路にはいくつかの飛行機が停止していた
ほとんどの兵士が巨大な輸送機を見上げていた
Bv−283Cはそのままルナツーへ向かう
副操縦席のルドルフ軍曹は熟睡していた
ノイン二等兵は疲れていたが、この機体には自動操縦装置がない。副操縦士が寝ているので自分がやらねばならない、ノインは操縦を続けた
そしてルナツー上空に到達した
ルナツー司令部
松井元帥「こちらルナツー司令部、Bv−238Cを確認、パレンバン第一滑走路を空けるため、第一滑走路へ着陸せよ。以上」
藤田上等兵「Bv−238C、パレンバンへ針路を変更しました」
勝山一等兵「パレンバン飛行場より入電、第一滑走路を空ける準備が完了したとのことです」
松井元帥「了解。そのままパレンバンに向かわれたし」
既に離陸してから5時間ほどが経過していた
Bv−238C機内
ルナツーを抜け、そのままパレンバンへ
途中で、輸送船団のようなものを見かけた
日の丸が揚がっている。日戦軍団の船であろう
兵員輸送かと思ったが、詳細は不明であった
550kmの速度を保って、パレンバンへ向かう
そして、パレンバンの街が見えてきた
ボルナソス大佐(通信)「こちらパレンバン基地。着陸を許可する。第一滑走路へ着陸せよ」
ノイン二等兵「了解。ルドルフ軍曹、起きてください」
ノイン二等兵はルドルフ軍曹を起こした
ルドルフ軍曹「すまん、つい寝てしまった」
すでに5時間以上寝ている。今までの戦闘で疲れたとはいえ、つい寝た程度としてはあまりにも長い
速度を落としつつ、脚を降ろす
ゆっくりと高度を下げ、着陸。ブレーキをかける
無事、着陸に成功した
アコース少佐「任務完了。諸君、良くやった」
ノイン二等兵「といっても、操縦は自分だけでしたけどね」
直ちに、フレイ中佐は軍事病院へ搬送された
手術が行われることになった
なんとか、命は取り留めたそうだ
病室は九龍少佐と同じだった
パレンバン軍事病院
九龍少佐「・・・フレイ中佐!?」
軍医「安心してくれ。命は取り留めた」
九龍少佐「・・・一体、何があったんですか?」
軍医「私には知らされていないが・・・どうやらベータ基地で何かあったようだな」
そして、九龍少佐はベッドに戻った
ルナツー司令部
松井元帥「それで、Bv−238Cはどこに着陸することになったのかね?」
藤田上等兵「パレンバンを離陸後、一旦ルナツーに着陸するとのこと」
松井元帥「そうか。本来なら無補給でライトウォーターまでいけるんだな?」
藤田上等兵「はっ、そう聞いております」
松井元帥「さて、次の作戦だが、しばらく補充期間となるな。ライトウォーターのほうで整備が完了したら、他の艦隊は行動を開始するだろうな」
その後、第五滑走路を発見したホーポス中佐とルドルフ軍曹が昇進し、操縦を担当したノイン二等兵が本来は「戦死車しかできない」と言われている二階級特進した
フレイ中佐は、救われたのであった
第四十九話 終わり
引用なし
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Re:宇宙戦艦紀伊 第四十九話
 相澤康平  - 2006/9/16 22:11 -
  
二話が短期間で公開されてますね。
早く第五十話設定を書かなくては・・・。
ノイン二等兵(昇進後上等兵)はこれからもルドルフ軍曹(昇進後曹長)と共に登場する予定です。第四十八話と四十九話で親しくなったようです。(コンビみたいですが^^;

Bv238IIは第345大隊に特別に直協支援機として配備されます。(もちろん機を操縦するのはノイン上等兵、副操縦士はルドルフ曹長)
ルドルフ曹長は一旦戦闘が無くなったのでノイン上等兵に勧められてパレンバンに戻り、大型機免許を取るために勉強中という設定です(ノイン上等兵も6発機の免許を取得するために勉強中)
引用なし
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