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雑談板 チョロQ小説板  

どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

以上、さくらがちる頃に。

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宇宙戦艦紀伊 第四十二話 松井一真 2006/8/30 14:10

   Re:宇宙戦艦紀伊 第四十二話 松井一真 2006/8/30 14:11
   Re:宇宙戦艦紀伊 第四十二話 ダークスピリッツ 2006/8/31 17:44
   Re:宇宙戦艦紀伊 第四十二話 松井一真 2006/8/31 18:30
   R宇宙戦艦紀伊 第四十三話 松井一真 2006/9/3 18:45
   Re:R宇宙戦艦紀伊 第四十三話 松井一真 2006/9/3 18:47
   宇宙戦艦紀伊 第四十四話 松井一真 2006/9/6 22:01
   Re:宇宙戦艦紀伊 第四十四話 松井一真 2006/9/6 22:02
   Re:宇宙戦艦紀伊 第四十四話 ダークスピリッツ 2006/9/7 16:58
   [管理者削除]
   宇宙戦艦紀伊 第四十五話 松井一真 2006/9/9 14:15
   Re:宇宙戦艦紀伊 第四十五話 ダークスピリッツ 2006/9/9 15:01
   Re:宇宙戦艦紀伊 第四十五話 松井一真 2006/9/9 15:45
   宇宙戦艦紀伊 第四十六話 松井一真 2006/9/10 20:39
   宇宙戦艦紀伊 第四十七話 松井一真 2006/9/12 21:08
   宇宙戦艦紀伊 第四十八話 松井一真 2006/9/16 15:54
   宇宙戦艦紀伊 第四十九話 松井一真 2006/9/16 16:26
   Re:宇宙戦艦紀伊 第四十九話 松井一真 2006/9/16 16:27
   Re:宇宙戦艦紀伊 第四十九話 相澤康平 2006/9/16 22:11


Re:宇宙戦艦紀伊 第四十二話
 松井一真  - 2006/8/30 14:11 -
  
後編。矢矧少佐は言うまでも無く軽巡「矢矧」に由来。溝口分隊の各員は全員生還させる予定です
第四十二話 爆撃と銃弾との間で
一方、溝口分隊の通信により、日本戦車軍団の揚陸艦「国東」と、プロトン軍の揚陸艦「イオー・ジマ」が接近、航空隊がいないのを見て接舷した
矢矧少佐「溝口大尉!」
溝口大尉「矢矧さん!」
矢矧少佐「簡単に陥ちるとされていたライトウォーターでここまで苦戦するとは・・・」
溝口大尉「敵の新型機です。双発の戦闘爆撃機が襲い掛かってきたんです」
矢矧少佐「・・・それで、九龍少佐は?」
フレイ中佐「ああ、医務室へ運ばれた。富岡軍医大尉と成田衛生兵が診ているが・・・」
矢矧少佐「医務室?!」
溝口大尉「敵の爆撃機の攻撃を受けて重傷を負っているんだそうですよ」
矢矧少佐「重傷!?」
田辺曹長「少佐殿!まだ手当てが・・・」
田辺がそう言ったときには、すでに矢矧は医務室へと向かっていた
溝口大尉「矢矧さん・・・」
佐藤中尉「隊長、無理ないでしょう。矢矧さんは九龍少佐の親友なんですから」
萬屋中尉「しかし、ソミュール伍長から聞いた話では、周りで無数のタンクが死んでいたというのに、九龍少佐だけ生き延びていたそうですが・・・」
宇野沢少尉「そりゃそうでしょう。九龍さんは増加装甲つけてますからね。一般的に我々日本戦車は、防御装甲が他の追随を許さぬ薄さを誇りますから」
溝口大尉「宇野沢・・・それは誇るべきところか?」
寺島曹長「多分そこは誇るべきところではないかと思うんですが・・・」
宇野沢少尉「そうでしたね。しかし九龍さんも、よく帰還できましたね。そりゃニビリア軍第215中隊に曳航されて帰還したそうですが」
一方、矢矧少佐は、医務室のドアを勢い良く開けた
変わり果てた九龍少佐がそこにいた
矢矧少佐「九龍少佐!」
すると、富岡軍医大尉がやってきた
富岡軍医大尉(車種:軽装甲機動車)「矢矧さん、まだ手当てが終わってませんよ」
矢矧少佐「九龍少佐は、一体どうなんですか?!」
富岡軍医大尉「大丈夫ですよ。損傷率八割五分。確かに重傷ですが、命に別状はありません」
成田衛生兵「大尉殿!そこの方は一体どなたですか?」
富岡軍医大尉「第113中隊の矢矧少佐だ。どうやらフレイ中佐に九龍少佐の現状を聞いて、驚いて飛んできたらしいな」
矢矧少佐「しかし、一体何故こんなことに・・・」
富岡軍医大尉「どうやら、機銃掃射でやられたらしいですな。矢矧さん、まだ治療中ですから、しばらく外で待っていてください」
矢矧少佐「・・・確かに、そのほうがよさそうですな。了解しました」
そういうと、矢矧少佐は医務室を後にした
上陸部隊本部(大型レイドルキャリアーで輸送したプレハブ小屋数棟で構成)
溝口大尉「しかし負傷車の数が多い。富岡さんも九龍少佐の手当てで忙しいからな」
田辺曹長「九龍少佐はどうやらパレンバンの軍事病院で手当てを行ったほうがよさそうですね」
宇野沢少尉「そのためには、なんとしてでもここを抑えねばならん」
溝口大尉「矢矧さんがいるとはいえ、苦戦を強いられそうだな・・・」
ルナツー司令部
松井元帥「致命的だな・・・九龍少佐がやられるとは・・・」
ティーガー元帥「二個中隊が増援として到着しましたが、こちらに関しては?」
松井元帥「確かに矢矧少佐は強力だ。だが、当初は九龍との共同作戦で行く予定だったんだ。まあ、守備隊の数が減ったのは事実だ。敵さんが引いてくれればいいが・・・」
ティーガー元帥「そう簡単に、撤退しますかねぇ?」
松井元帥「それが疑問な所だが・・・」
ドニゲッテル少将「彼らだって、無益な戦いは好まないでしょう。だとすれば、損害が出れば引いてくれると思いますよ」
松井元帥「少将にしては、消極的な案だな」
ドニゲッテル少将「だって、九龍少佐をも倒す勢いの部隊ですよ!」
松井元帥「確かに強力な相手だが、途中までは戦わなければならん。航空隊が厄介だな。第117航空隊は出せないし・・・」
ユゴス少佐「しかし内部に入ってしまえばこちらのものです。内部へ突入させましょう」
松井元帥「・・・よし、内部へ突入させる。すぐに出撃準備を整えさせる」
矢矧中隊を初めとする援軍とともに、残存部隊は出撃準備を行うこととなった
反撃の準備は整いつつあった・・・
第四十二話 終わり
引用なし
パスワード
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Re:宇宙戦艦紀伊 第四十二話
 ダークスピリッツ  - 2006/8/31 17:44 -
  
結構普通の兵士にも名前が出てますね

大日本帝国最新鋭対地攻撃機「怒龍」はこれからも登場予定です

第四十三話は内部の戦闘になりますね。早く設定を書かねば
引用なし
パスワード
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.0.3705; .NE...@softbank219202220145.bbtec.net>


Re:宇宙戦艦紀伊 第四十二話
 松井一真  - 2006/8/31 18:30 -
  
> 結構普通の兵士にも名前が出てますね
>
> 大日本帝国最新鋭対地攻撃機「怒龍」はこれからも登場予定です
>
> 第四十三話は内部の戦闘になりますね。早く設定を書かねば
念のために。溝口分隊の各員は生還させる予定です

さて、今回の端役・・・というか脇役の兵士たちの名前の由来ですが、実はほとんど過去作品やゲームに登場した名前だったりします
溝口分隊ですがこれは「パンツァーフロントbis」の最難関ステージとして知られる「串良」戦で登場する戦車兵たちが元ネタ。ついでに溝口大尉の「死んではならんぞ!」も串良戦で溝口隊長の台詞として出てきます

成田衛生兵はQQQQの「高羽少佐」が元ネタ。高羽→羽田と来て国際空港つながりで成田です
富岡軍医大尉はQQQQの「富樫元帥」と「岡島中将」。ちなみに車種が軽装甲機動車なのは「一応非戦闘員なので武装の少ない軽車両のほうがいい」と思ってこうしました

ついでに第四十一話の端役である日本兵(?)たち。機銃操作部隊の指揮を担当している栗田曹長は「栗原大将」が元ネタ。続いて旋回係の池川兵長は「池川中佐」が元ネタ。給弾係の川田上等兵は「川田少尉」が元ネタで、射撃係の池山一等兵は池川兵長と同じく「池川中佐」が元ネタ。別の銃座(設定上では「第三銃座」。栗田たち四両が担当していたのは「第一銃座」)で旋回係を担当していた大中上等兵は「大仲元帥」が元ネタだったりします
大日本帝国側はほとんどが橋本、木内派が元ネタなんですが、大中上等兵だけが高杉派の大仲元帥が元ネタだったりします
ついでに吉田一等兵。劇中でも名前がついている意味がほとんどない気がする通信兵ですが、彼の名前の由来は高杉派吉田隊の「吉田元帥」。本編中でQQQQはほとんどでないし、そもそも池川も吉田もチョい役なのでそのまま使いました
引用なし
パスワード
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.0; .NET CLR 1.1.4322)@ntaich172105.aich.nt.adsl.ppp.infoweb.ne.jp>


R宇宙戦艦紀伊 第四十三話
 松井一真  - 2006/9/3 18:45 -
  
第四十三話完成。またも増えました
第四十三話 反撃の砲火
上陸部隊本部
溝口大尉「第113中隊およびプロトン合衆国陸軍第152中隊が到着したため、反攻作戦を開始することとなった。しかし、本隊最高指揮官九龍少佐殿の怪我が酷く、この状況では戦列復帰は不可能とされ、一時的に第113中隊の指揮下に入ることとなった」
この通達を聞いた残存隊員は驚いた
何しろ九龍少佐無し、それも第113中隊の指揮下に入っての任務である
宇野沢少尉「敵の攻撃能力には心底感服する。素晴らしいものだ。おそらく我々が倒せたものも極わずかであろう」
溝口大尉「なお、第113中隊の指揮下での任務だが、各小隊、各分隊ごとにそれぞれ隊長の判断で行動せよ。なお、本中隊指揮権をこの私、溝口に臨時移行することが決定された」
皆は動揺した。何しろ砂原大尉という立派な参謀がいるというのに、一分隊の隊長でしかない溝口が臨時中隊長に選ばれたのだ
砂原大尉(車種:三式中戦車)「静まれ!」
溝口大尉「中隊参謀の砂原大尉と相談した結果、先の戦闘で全く損害を出さなかった溝口分隊の隊長であるこの私が、臨時中隊長にふさわしいということで、臨時中隊長に就任することになったのだ」
佐藤中尉「つまり現時点での中隊最高権力車のお墨付きということだ」
砂原大尉「他の分隊も損害がある。杉山大尉!」
杉山大尉(車種:一式中戦車)「はっ!」
砂原大尉「君の分隊は君を含めて3両だけだったようだな」
杉山大尉「敵双発機の攻撃を受け、壊滅しました。空に敵がいるとは不覚でした」
砂原大尉「分かった。やはり航空攻撃は最大の敵だな。だが表面部の敵はほとんど撃破した。残るは内部。ルナツーでそうであったように、内部ともあらば航空攻撃は効かない。まずは内部へ突入するのだ」
溝口大尉「以上、別命あるまで待機せよ!」
作戦開始の時は近づいていた
ルナツー司令部
松井元帥「・・・そろそろ作戦が再開される時期だが、負傷車搬送用の輸送機も手配しないといけないな」
ドニゲッテル少将「現在ライトウォーター沖に展開している機動艦隊もそろそろ引くべきですな」
松井元帥「さて、内部攻撃作戦だ。敵はどう守るか・・・」
ドニゲッテル少将「推測では防御、攻撃に勝るJSが前方に押し出されているでしょうな」
松井元帥「あとT−28が砲台的に配置されているだろうな」
ユゴス少佐「・・・T−34、T−44を用いた高機動作戦も通用しそうですな」
松井元帥「とにかく、かなりの戦力がいるようだな・・・」

プロトン合衆国揚陸艦「イオージマ」 戦車1000両 物資輸送トラック10両搭載
戦力
プロトン第152中隊(隊長:インパル少佐 車種:M4A3シャーマン中戦車)
M5スチュアート軽戦車 300両
M24チャフィー軽戦車 300両
M4A1シャーマン中戦車 200両
M4A3シャーマン中戦車 200両(インパル隊長含む)

日戦軍団揚陸艦「国東」 戦車600両 物資輸送トラック50両搭載
戦力
日戦軍団第113中隊(隊長:矢矧少佐 車種:四式中戦車)
兵士の車種
九八式軽戦車 150両
九七式中戦車改 150両
三式中戦車 200両
四式中戦車 100両(矢矧隊長含む)

松井元帥「『大隈』『下北』『アルビオン』『オーシャン』『キアサージ』『ワスプ』に関してはそのまま停泊させておけ。部隊撤収時に用いることにする」
ライトウォーター基地
ついに反攻作戦が開始された
溝口大尉「総員、かかれ!」
おなじみの掛け声である
部隊は突撃を開始した
先陣を切って突撃するは溝口以下十両、そして第113中隊である
佐軒准尉「隊長、どうやら強敵は、第十中隊だけではないようですな」
溝口大尉「ああ、IS−3、IS−2、そしてT−44だな」
宇野沢少尉「隊長、前方にデカブツのT−28が!」
佐藤中尉「撃たれる前に撃て。攻撃を開始するぞ!」
前方にはT−28が四両、T−34が2両いた
T−34が攻撃を開始する
一両がやられた
だが反撃によりT−34を仕留める
T−28も攻撃を開始する
だが、多砲塔戦車ゆえに防御装甲も薄い。すぐに破壊され、六両の戦車を全て破壊した
萬屋中尉「これで、ここの奴らは全部片付けましたね」
溝口大尉「よし、次を探すぞ」
一方で他の部隊も敵部隊を捕捉、戦闘を開始しているようだ
ライトウォーター司令部
吉田一等兵「敵部隊、突入を開始しました」
近藤大佐「・・・さて、この後どう来るか・・・」
とりあえず、近藤中佐は第十中隊の各員に戦闘配置命令を下すことにした
その命令を受け各員が行動を開始した
コロゾフ中佐「そろそろ、敵さんも総攻撃を始めるでしょうな」
近藤大佐「そうだな。できる限りは、戦うとするか」
ライトウォーター基地
前方から次々と襲い掛かるT−28、T−34、そしてT−34/85。日戦軍団得意の機動戦法で次々と破壊していく
だが、一両の九八式軽戦車が突如爆発した
溝口大尉「何だ!?」
田辺曹長「あれです!」
田辺の目線の先には、T−44戦車十両、IS−2戦車四両の姿があった
溝口大尉「ようやく、真打登場と言ったところか・・・」
それまで戦っていた中戦車群(注:T−28はあの大きさでありながら中戦車である。ちなみに重戦車になるのはT−35から)とは違い、T−44、JS−2の防御および主砲の威力は凄まじいものである
背面装甲を攻撃しない限り、日本戦車では倒せないような強敵である
だが、それら14両の戦車の前には、十字路が確認できた
溝口大尉「よし、分隊各員に告ぐ、あの十字路まで前進する」
萬屋中尉「十字路までですか?」
溝口大尉「ああ、影から狙えるかもしれん」
佐藤中尉「影からですか?」
溝口大尉「その通りだ。迷ってはいられん、行くぞ!」
十両の戦車が突如前進を開始した
5両ごとで別々の壁に隠れた
ちょうど十字路の陰になる場所である
ここからなら敵は攻撃できない
砲声が聞こえた
続いて着弾音。装填まではある程度の時間がかかるはずだ
溝口大尉「撃て!」
直後、陰から飛び出した三式中戦車や一式中戦車が、T−44やJS−2を狙い総攻撃。自慢の速射で全車撃破した
溝口大尉「良くやった!」
佐藤中尉「何とか、突破できそうですね」
寺島曹長「これからも厄介な相手がたくさん出てくるでしょうな」
矢矧少佐「見事な戦法だ。さすが、九龍少佐の部下だけのことはあるな」
前方に敵がいないのを見て、日戦軍団は進撃を開始した
第四十三話 続く
引用なし
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Re:R宇宙戦艦紀伊 第四十三話
 松井一真  - 2006/9/3 18:47 -
  
第四十三話後編。今回はあえて前線でしめました
第四十三話 反撃の砲火
一方でニビリア、Qシュタイン軍は、JS−2、JS−3に梃子摺っていた・・・
ホーボス中佐「やはり厄介な敵だな・・・」
JS−2は撃破できるものの、JS−3は強すぎる
とにかく装甲が堅いのだ
フレイ中佐「正面からじゃあ無理だな、これは」
パンターA型がJS−3めがけて射撃を開始した
しかし、命中してもほとんど効果は無い
反撃を受け、そのパンターは破壊された
ホーボス中佐「・・・これでは損害が増えるばかりだ」
ルドルフ伍長(車種:パンターF型)「・・・隊長!この手が有りました!」
そういうと、ルドルフ伍長は全速でJS−3に接近していった
ホーボス中佐「おい!ルドルフ伍長!止めろ!」
だが、ホーボスの制止を聞かず、ルドルフ伍長はJS−3に突っ込んだ
爆発音が響く
その煙から、一両の戦車が接近してくる
やってきたのはルドルフ伍長だった
見るやJS−3は煙を上げている
どうやら破壊されたようだ
ホーボス中佐「・・・撃破には成功したが、あれでやられたら俺たちも壊滅していたぞ」
ルドルフ伍長「しかし、零距離射撃以外での撃破は、あれでは不可能だったでしょう」
ニビリア、Qシュタイン軍残存部隊は進撃を開始した
十字路に差し掛かった残存部隊は、突如十字路の両側面からの敵に襲われた
四式、五式中戦車が主力である
敵の数は少ないとはいえ、精鋭部隊である
連合軍は苦戦を強いられた
ホーボス中佐「さすがに挟撃ではつらいな・・・」
フレイ中佐「まさかこれほどの敵が隠れていたとは・・・」
ルドルフ伍長「やはり挟み撃ちでは対処が難しいですね・・・」
何しろ相手が相手だ。精鋭の第十中隊である
すると、敵の後方からエンジン音が聞こえた
フレイ中佐「敵の増援か!?」
だが、そうではなかった
突如響く砲声。炎上する五式中戦車
プロトン合衆国軍であった
別の入り口から突入し、そのままここに合流したのだ
一方敵部隊の内、挟撃を受け孤立した側は、降伏勧告に応じず、結局全滅した
もう片方の部隊は撤退していった
一方、日戦軍団は・・・
矢矧少佐「相手も、なかなか楽に通してはくれないようだな」
敵側も次々と押し寄せて来た
JS系列の数が増えていった
だが、損害を出しつつも日戦軍団は防衛網を突破していった
軍団名物突撃戦法である
砂原大尉「前進を続けろ!」
溝口大尉「総員、続け!」
日戦軍団は前進を開始した
しばらくして司令部が見える位置にまで達したが・・・
直後、砲声と共に九七式中戦車一両が炎上した
杉山大尉「今度は何だ!?」
砂原大尉「おそらく狙撃手だな」
溝口大尉「一体、どこにいるんだ?」
第二射、また一両がやられた
続いて第三射
百発百中である
溝口大尉「あそこだ!」
なんとかなり遠方の司令部の方から撃っていたのだ
約20kmほどは離れているところから狙っているのだ
射程が20kmのあるものは99式155mm榴弾砲。すなわち砲撃部隊司令、広末中佐である
第四射、第五射、第六射と、次々と兵士がやられていく
しかし、第六斉射を完了した途端、突如砲撃が行われなくなったのだ
溝口大尉「・・・砲撃が止まったぞ・・・」
矢矧少佐「よし、前進だ」
ライトウォーター司令部
吉田一等兵「大本営より入電です!『これ以上の抵抗は無意味と見てライトウォーター基地の放棄が決定。輸送機を手配するので撤退されたし』・・・」
近藤大佐「撤退だと!?」
吉田一等兵「はい、撤退命令です」
広末中佐「おい、それは無いだろ!我々がここで引くわけには・・・」
近藤大佐「そうだ!このまま最後まで戦闘を続行し・・・」
吉田一等兵「どうやら、第十中隊各員の損害を考慮してのことのようです」
コロゾフ中佐「我々にも同じ命令が下りました。撤退するほか、無いでしょうな」
近藤大佐「・・・分かった、撤退する」
飛行場には次々と輸送機が着陸してきた
戦車隊が次々と乗り込む
そして、連合軍が司令部に到着した時には、既に司令部はもぬけの殻であった・・・
溝口大尉「作戦は成功したが、損害はかなりのものだったな・・・」
砂原大尉「部隊再編のために、一度ルナツーへ戻る必要性がありそうですな」
杉山大尉「これまた、大変なことになりましたな」
矢矧少佐「とりあえず飛行場を確保しておかないとな」
こうして、ライトウォーターの占領に成功した
連合軍の要塞の一つの、奪回に成功したのだ
第四十三話 終わり
引用なし
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宇宙戦艦紀伊 第四十四話
 松井一真  - 2006/9/6 22:01 -
  
第四十四話完成。第七艦隊〜第九艦隊の陣容を公開
第四十四話 空駆ける要塞への翼
ルナツー司令部
松井元帥「損害は甚大だ。4180両中3147両が生還、損害1033両。かなりのものだ・・・」
ドニゲッテル少将「突入作戦は何とか成功しましたがね。やはり敵の数が問題でした」
松井元帥「ああ、ここは、一つ部隊を撤退させるしかないな・・・」
本部でも正式に撤退が決定された
ユゴス少佐「既に設営隊が上陸本部に到着しているはずです」
松井元帥「しばらく、設営隊だけがライトウォーターに入るわけだな・・・」
ティーガー元帥「陸軍機動艦隊が入港したそうですね」
松井元帥「ああ、補充がまだだが、今度送る予定だ」
松井元帥は陸海空軍を治める日戦軍団の総帥である。そのため陸海軍両艦隊の指揮を行うのだ
本来は総司令部で総指揮を取る役職だが、第一特務艦隊司令兼任のため最前線で指揮を執るのだ
ドニゲッテル少将「とりあえず陸軍の艦隊だけで当分防備につかせるわけですか?」
松井元帥「主力艦隊をパレンバンからまずこっちに持ってこないといかんな・・・」
現在、パレンバンに停泊している艦隊は以下のとおりである

日本戦車軍団第三艦隊 司令:天城少将
旗艦 戦艦「筑紫」(長門型)
長門型戦艦一隻
龍驤型空母二隻
隼鷹型空母二隻
赤城型空母二隻
高雄型重巡四隻
川内型軽巡四隻
陽炎型駆逐艦十隻
秋月型駆逐艦十隻

日本戦車軍団第四艦隊 司令:鳴神中将
旗艦 戦艦「常陸」(長門型)
長門型戦艦一隻
妙高型重巡二隻
川内型軽巡二隻
吹雪型駆逐艦八隻
初春型駆逐艦四隻
神風型駆逐艦八隻
秋月型駆逐艦四隻

日本戦車軍団第七艦隊 司令:彩帆中将
旗艦 空母「摂津」(摂津型)
摂津型戦艦一隻
翔鶴型空母四隻
紅鶴型空母二隻
薩摩型航空戦艦二隻
妙高型重巡二隻
新高型重巡二隻
早池峰型重巡二隻
阿賀野型軽巡二隻
九頭龍型軽巡二隻
吹雪型駆逐艦十二隻
改神風型駆逐艦十二隻
改秋月型駆逐艦十二隻

日本戦車軍団第八艦隊 司令:レンネル中将
旗艦 戦艦「美濃」(摂津型)
摂津型戦艦一隻
白根型航空戦艦二隻
改信濃型空母一隻
白崎型空母一隻
虎狼型航空巡洋艦三隻
改利根型重巡六隻
改神風型駆逐艦十隻
改秋月型駆逐艦十一隻
型潜宙艦五隻

日本戦車軍団第九艦隊 司令:大垣中将
旗艦 戦艦「筑波」(筑波型)
筑波型戦艦五隻
紅鶴型空母二隻
改利根型重巡四隻
秋月型駆逐艦四隻
陽炎型駆逐艦六隻
吹雪型駆逐艦六隻
白露型駆逐艦六隻

松井元帥「これほどの大艦隊をこちらに持って来れば、ルナツーは大変なことになるだろうな。従って、ルナツーへ派遣するのは、我が艦隊、もしくは友軍艦隊が出航してからにする」
ふと、名簿にあるレンネルの名を見る
あの時指揮を任せた第八艦隊の指揮官として、彼の名は健在であった
彼の仇敵は、熱田だった・・・
松井元帥「熱田・・・」
通信室に大鳳中将が入ってきた
大鳳中将「司令、ライトウォーター占領作戦、成功したそうですね」
松井元帥「ああ、ただ、損害が凄まじいので退却し、こっちに輸送艦ごと戻ってくることになったぞ」
大鳳中将「九龍少佐が負傷されたそうですが」
松井元帥「損傷率八割五分。かなりのものだ。何でも、新型機の機銃掃射を喰らったんだそうな」
大鳳中将「新型機ですか」
松井元帥「ああ、新手だよ。だが、うちにも、新型機が配備されたのだよ。中将、格納庫まで来てくれ」
2両は、飛行場の格納庫へと向かった
普段、ハンガーの電灯は点けないので、真っ暗である
電灯の電源を入れると、そこには新型機の姿があった
その形状はどことなく陣風に似ていた
だが、機首には真空を思わせる二重反転プロペラがあり、翼部には機銃が無い
操縦席の回りも防備されている
大鳳中将「これは・・・・」
松井元帥「・・・電征だ。今日、届いたのでね。君の艦隊に配属されることになった。第117航空隊にも、配備される予定だ」
そう、この機体こそが、日本戦車軍団の新型主力戦闘機、電征であった
30mm機関砲二丁を有し、その火力を用いて敵機を粉砕する。威力は高く、また機動性に関しても零戦に勝る。パレンバンでの模擬空戦ではキュワール各国の戦闘機に見事勝利している
さすがに空対空誘導弾は搭載していないが、これで充分、真空以外の大日本帝国機とまともに戦える
松井元帥「・・・搭乗員の錬度がよければ、真空だって落とせるぞ」
だが、その最高速度は真空に劣る
あくまで、錬度によればである
しかしようやく到着した新兵器だ。早急に主力艦隊に配属しなければならない
余剰機もここの基地航空隊として配備させる予定である
松井元帥「・・・これから、忙しくなりそうだな」
大鳳中将「これまでも忙しかったのに、また忙しくなるんですね」
第四十四話 続く
引用なし
パスワード
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Re:宇宙戦艦紀伊 第四十四話
 松井一真  - 2006/9/6 22:02 -
  
後半。九龍の主役編、といったところか。山岡大佐、天城大尉、久村准尉が初登場
第四十四話 空駆ける要塞への翼
一方、ライトウォーター基地。設営隊が到着し、運んできた物資類を次々と降ろしていた
山岡大佐(設営隊司令。車種:力作戦車セリ)「滑走路の修復急げ!負傷車の輸送機が到着するまでに完成させろ!」
山岡大佐の指揮のもと、滑走路の修復、基地施設等の復旧、そして兵装の交換は着々と進んでいた
一方、医務室では、富岡軍医大尉と成田衛生兵が九龍少佐ら負傷車を看病していた
そして九龍少佐の病室に矢矧少佐がやってきた
矢矧少佐「富岡大尉、九龍少佐の状況は?」
富岡軍医大尉「ああ、だいぶよくなってきたところだ。話せるようになったから、面会してよいぞ」
矢矧少佐「ありがとうございます」
富岡軍医大尉「矢矧さん、なにやら、いい知らせが届いたようだな」
矢矧少佐「富岡大尉、知ってたんですか?」
富岡軍医大尉「ああ、さっき山岡大佐から聞いたところだよ」
矢矧少佐「そうだったんですか。では」
そういうと矢矧少佐は病室へと入っていった
九龍少佐は手当てが終わったばかりである。未だ痛々しい部分がある
九龍少佐「・・・矢矧少佐・・・」
矢矧少佐「九龍少佐、久しぶり!」
彼らは日戦軍団設立時からの戦友である
もともと松井元帥の部下であり、モントレー元帥とも対立していたため、日戦軍団に出し抜かれたのだ
九龍少佐「・・・ところで、戦況は?」
矢矧少佐「成功だ、見事ライトウォーターを占領した!君の部下の溝口君のお陰だよ」
九龍少佐「・・・溝口か。あいつはどうなった?」
矢矧少佐「今、船に物資の積み出しを行っているところだ。すごい奴だな。ほとんどの分隊で損害が出ていたと言うのに、溝口君の分隊だけ損害が無かったそうじゃないか」
九龍少佐「ああ、あいつはそういう奴だ。何かと優秀だからな」
彼らは作戦報告の後、昔の話をした
日本戦車軍団として正規設立されてから、グリシネ本国軍部との対立、第五次キュワール大戦の参戦、QQQQの叛乱、そして第六次キュワール大戦・・・
宇宙大戦の開戦、要塞の陥落、熱田の戦死(名目上)、紀伊の竣工、プロトン空襲、奪回作戦の成功・・・
そして、矢矧少佐は
矢矧少佐「そろそろ、揚陸艦隊が出航する頃だな。俺も『国東』でルナツーに戻らんといかん。明日、C−46コマンドー輸送機が二機、C−133カーゴマスター輸送機が一機、補給物資の輸送で到着する。帰りは負傷車の輸送の任務でパレンバンに戻るらしい。九龍は、C−133でパレンバンに直行することになっている。パレンバンの病院でゆっくり休んでくれ」
そういったが、九龍はC−133カーゴマスターという言葉に引っかかった
九龍少佐「・・・C−46は分かるが、そのC−133と言うのはどんな機体だ?」
矢矧少佐「C−133カーゴマスターってのはプロトン合衆国の新型輸送機だ。その大きさは・・・たとえるならB−17の約2倍だな。しかも大きいだけでなく、航続距離も長くて、C−46ではパレンバン〜ライトウォーター間はルナツーで補給しないといけないところをここまで直行で行くことができるんだ」
ちなみに兵装は20mm旋回機銃二丁(レーダー連動の自動砲)。兵員250両または貨物最大35t搭載可能である
九龍少佐「そんな機体があったのか・・・」
矢矧少佐「当初はC−46が二機だけだったんだが、俺が本部に頼み込んで、ようやくそのC−133を手配してもらったんだ、何せ、まだパレンバンに三機しかない機体だからな」
九龍少佐「そうだったのか、ありがとう」
矢矧少佐「じゃあ、俺はこれで。ひと段落したら見舞いにでも行くよ」
そう言うと、矢矧少佐は退室した
既に戦闘で疲れ果てていた九龍少佐は再び、寝ることにした
港には数隻の空母と護衛艦艇、そして輸送艦隊の姿があった
溝口大尉「矢矧さん!そろそろ出ますよ!」
矢矧少佐「すまん、溝口君」
宇野沢少尉「まさか中隊司令が出航ギリギリ到着だなんて・・・」
矢矧少佐「九龍と話してたら予想以上に長くなっちまってな」
杉山大尉「一体、何の話だったんですか?」
矢矧少佐「ああ、昔の話だよ」
杉山大尉「そうでしたか」
砂原大尉「さて、そろそろ出航だ。艦長、全員そろいました!」
高郷大佐(輸送艦「国東」艦長。車種:九七式指揮戦車)「分かった。機関微速、出航!」
ちなみに溝口分隊と中隊上層部は「国東」で帰還することとなった。「大隈」「下北」にも大勢の兵士が乗り込んでいる
輸送艦隊はルナツーへ向けて出航していった・・・
翌日、ルナツー飛行場には護衛のF6Fを従えて二機のC−46が到着した
山岡大佐「よし、総員、荷下ろしかかれ!」
早めに済ませなければならないために山岡以下軍団設営隊も協力することになった
物資を全て下ろすと、護衛機とC−46はエプロンへと向かった
すると、ものすごいエンジン音と共にC−133カーゴマスターが飛来した
山岡大佐「おお!あれがプロトンの最新鋭機か!」
日戦軍団兵士A「でかいですねぇ!」
ものすごい轟音の中、感想を叫びつづける兵士たちもいた
やはり皆驚いていた
そして滑走路に着陸し、止まった
山岡大佐「総員、荷下ろしかかれ!」
一斉に荷下ろしが始まった
そして全ての荷物が降ろされた後に、負傷車が機体に次々と入れられていった
これにも設営隊が協力した
担架ごと搬送され、機内で担架から降ろされた
九龍は窓際の席だった
しばらくして、全員の搭乗が確認された
山岡大佐「よし、作業終了!」
そしてものすごい轟音と共に、護衛機を従えてC−46二機、C−133一機が離陸していった
その機内で、九龍は戦況のことを考えていた
C−133機内
九龍少佐「・・・戦況は我が方に推移しつつある。だが、これからいかなる新兵器が現れるか分からないからな・・・」
負傷した兵士の一両が話し掛ける
日戦軍団兵士B「・・・司令」
九龍少佐「・・・どうした?」
日戦軍団兵士B「・・・これから、どうなるんですかね?」
九龍少佐「・・・俺には分からん、だが、多分、我々が有利だ」
日戦軍団兵士B「・・・しかし、状況と言うのは変わりやすいですからね・・・」
九龍少佐「・・・俺も、それを考えていたところだ。君、名前は?」
日戦軍団兵士B(久村准尉)「・・・久村です」
九龍少佐「そうか、久村か。君は、どこの分隊かね?」
日戦軍団兵士B「・・・天城さんの部隊です」
九龍少佐「天城分隊か。天城大尉はいい奴だからな」
日戦軍団兵士B「・・・天城隊長もこの機体に搭乗されたとのことですが」
日戦軍団兵士C(天城大尉)「・・・久村、お前もここにいたのか」
日戦軍団兵士B「隊長!」
九龍少佐「天城大尉、君もこの機体だったのかね」
日戦軍団兵士C「はっ、中隊長と同じ機体で光栄です!」
九龍少佐「ははっ、そりゃ矢矧に言って欲しいな。矢矧がこの機体を手配したんだからな」
九龍は、機内で再会した部下達との会話に花を咲かせた
日戦軍団兵士C「こりゃ、パレンバンでも会えそうですね」
九龍少佐「そうだな。さて、あまり喋っちゃまずいからな。休むか」
会話を終わらせたところで、何機もの機体が次々と離れていく。ルナツーに近づいたようだ
九龍少佐「・・・本当に、これが戦時下なのだろうか・・・」
あまりにも星が綺麗なので、九龍はふと、こう呟いた
ここから、護衛も無しに一気にパレンバンまで向かうのだ
考えてみれば無謀であるが、最大速力は720km。我が日戦軍団でも、震電を初めとする局地戦闘機でないと追いつけない速度だ、まして、ここは既に前線ではない
九龍は、この機体に乗っている重傷車の名簿を確認した
さっきの天城達だけではない。かなりの数の兵士が乗っているようだ
やはり、日戦軍団の損害はかなりのものだったようだ
それから、約5時間が経過した
C−133はゆっくりと高度を下げる
パレンバンの滑走路に、遂に脚を降ろした
ようやく、パレンバンに到着したのだ
そして彼らは、軍事病院へ搬送された
その病室で、九龍は呟いた
九龍少佐「・・・溝口達のためにも、早くこの怪我を治さなければな・・・」
彼の目線の先では、ボルナソス大佐ら、パレンバン所属陸戦部隊の演習が行われていた
第四十四話 終わり
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Re:宇宙戦艦紀伊 第四十四話
 ダークスピリッツ  - 2006/9/7 16:58 -
  
また新しいキャラクターの登場ですね
C−133は本当は武装なしですが20mm自動機銃を尾部につけました。
天城大尉と久村准尉は第115中隊所属ですか?

あとC−133を始め大型輸送機を操縦するチョロQはCPUじゃなくてちゃんと本体が操縦します
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宇宙戦艦紀伊 第四十五話
 松井一真  - 2006/9/9 14:15 -
  
第四十五話。さり気に軍団の新手登場(おい)
第四十五話 帰還通達
ルナツー司令部
松井元帥「・・・計一六〇個分隊中、損害が皆無だったのは溝口分隊のみとは・・・」
ティーガー元帥「かなりの損害だったようですね」
松井元帥「まあやむを得ない自体だったのだろう。負傷車はパレンバン軍事病院に搬送されたそうだな」
ティーガー元帥「はい、ボルナソス大佐によれば、全員の収容を確認したとのことです」
松井元帥「・・・気がかりなのは第一独立艦隊なのだが・・・」
ドニゲッテル少将「・・・亡失認定から何ヶ月がたったんでしょうかね」
ユゴス少佐「・・・本当に壊滅したんじゃないんですか?」
すると、通信機の操作をしていた藤田上等兵が奇妙な通信をキャッチした
藤田上等兵(車種:九四式軽装甲車)「司令、第七艦隊所属、重巡『新高』より通信です。『オルキス本星周辺より奇妙な通信を探知、周波数からオルキス軍のものと思われる』以上です」
松井元帥「内容については?」
藤田上等兵「現在調査中・・・出ました。『我、第一独立艦隊、ロドリグ艦隊と共にオルキス軍ホンゴウ港に入港す』以上です」
松井元帥「・・・第一独立艦隊?」
ドニゲッテル少将「司令!やはりコスナー大佐は生きてたんですよ!」
松井元帥「・・・まて、国籍が出ていないぞ」
ドニゲッテル少将「しかしロドリグと共同となると、合衆国第一独立艦隊以外ありえませんよ!」
松井元帥「・・・あの方面の友軍が、ロドリグだけとは限らんぞ」
ドニゲッテル少将「・・・・・・確かにそうでしたね」
松井元帥「・・・だが、私はこの第一独立艦隊が、合衆国の艦隊であると信じたい。なぜならあの艦隊にはクラシス・コスナー君以外にも優秀な将兵が所属している。これを亡失認定のまま見過ごすことは出来ない。場所はオルキスだな?」
藤田上等兵「はっ、オルキス軍ホンゴウ港とのことです」
松井元帥「本郷軍港となると、オルキス最大の軍港だな」
オルキス軍、ホンゴウ港・・・
日戦軍団は「本郷」と当て字を打っている軍港である
オルキス軍の主要軍港の一つであり、約二十個艦隊が停泊できる規模だと言う
もっとも、どこの星が二十個艦隊なんて保有しているかは知らないが・・・
さて、今回の中心となるのは第一独立艦隊、言うまでもない、プロトン合衆国宇宙軍第一独立艦隊のことである
この艦隊は既に書いたとおり、第427航空隊の精鋭パイロットを寄せ集めて結成された大艦隊である
数ヶ月ほど前に戦力再編で、アマティスの小艦隊と同規模の艦隊となった
その際に若干乗組員を増やしたのは言うまでもない
戦力再編から数週間後に艦隊もろとも姿を消したが、傍受される通信によってその生存が明らかにされていた
「新高」によって、その艦隊がオルキス周辺にいたことが明らかになった
何故オルキスにいるか、それはロドリグの先遣艦隊と共に派遣されたからだ
そしてこの通信が傍受された時には、派遣艦隊の本隊と合流したのだ
第一独立艦隊 重巡「フィンバック」
クラシス「・・・これが本隊なのか!?」
カイト大尉「一体、どこまですごい規模なんですか?!」
彼らが驚くのも無理もない、何しろ派遣艦隊の本隊は総数734隻の大艦隊だったのだ
それこそ、キュワールだったら2国ほど合わせないと出てこない戦力だ
キュワール最大の戦力を持つ日本戦車軍団やQシュタイン連邦でも国中の艦艇を寄せ集めてようやくこの程度だ。それも、海防艦や潜宙艦を含めてである
だが、彼らの艦隊は主要戦闘艦艇のみでこの規模だ。ロドリグの造船技術は凄まじい
一方でその大艦隊の脇から独立行動をとる小艦隊があった
独立艦隊の増援である
とにかく、その大艦隊の指示の下、第一独立艦隊はホンゴウ軍港へと入港したのである
かなりの航海の末、ようやくのまともな上陸先である
しかし、やはりロドリグ軍四個艦隊はかなりの規模だ
何しろ軍港中がオルキスの巨大艦である
その軍港の端っこに、合衆国第一独立艦隊の姿があった
とりあえず燃料補給を行うことにした
大将の階級章をつけたオルキス軍の士官がやってきた
ホンゴウ軍港の司令官だろうか
オルキス軍士官「プロトン合衆国の方々は、大変な航海をされたと聞いた。諸君ら乗員も、休息が必要だろう。明日から、2週間のオルキス上陸を許可しよう。明日、また来る」
その言葉を言うと、士官は去っていった
去っていった後、独立艦隊の各員は大喜びした
何しろ久々の上陸である
かなりの長期航海の末に、やっとの上陸地
戦場を戦い抜いた将兵たちの休息の場
皆は楽しみに、翌日を待った
そして、翌日
先の士官の案内の下、各員はオルキスに上陸した
夏である
午前中は街中を歩き(?)まわった
さまざまな施設を紹介された
昼頃、士官がこういった
オルキス軍士官「一通り、終わりました。夜に帰艦するまで、自由行動です」
そして、士官は去っていった
とりあえず四両で一班を作って、それぞれに分かれて行動することにした
クラシス大佐は、参謀のベイト中佐、旗艦「フィンバック」艦長のカイト大尉、艦載飛行隊隊員の鳴神少尉と共に行動することにした
他の二班と共に海に行くことにした
何しろ気温は36℃、猛暑である
海についたとたんにほとんどの兵士が海に飛び込んでいった
どこにあったかも知らないフロートやマリンモーターを搭載して、である
クラシス「・・・本当にあいつらの行動の早さには感服するよ」
ベイト中佐「戦闘配置もあれぐらい早ければいいのに・・・」
クラシス「同感だな」
クラシス達は潜航して海を満喫することにした
四両は一斉に海の中へ入っていった
やはり綺麗である
珊瑚礁や色とりどりの熱帯魚の姿がある
やはり亜熱帯気候である
カイト大尉「本当に綺麗ですねぇ」
クラシス「そうだな」
普通に話すと聞こえづらいので水中無線で話した
他の乗員達は泳いでいるが、一旦彼らは浮上してシャワー室へ向かった
何分、増加装甲を付けているため、あまり潮水に浸かると錆びるのである
洗い流した後、四両は昼飯を食べることにした
ベイト中佐「とりあえず、今日は外で食べることにしますか」
クラシス「そうだな、艦内は弁当ぐらいしかないからな」
カイト大尉「自分も外で食べたいです」
鳴神少尉「賛成です!」
クラシス大佐はかつてからのパスタ好きであったため、パスタ店に行くことにした
しかし、鳴神少尉が反論した
鳴神少尉「自分はどんぶり屋に行きたいです!」
カイト大尉「おい!隊長はパスタ店に行くといっているぞ!」
ベイト中佐「隊長の言葉には従うべきだぞ!」
鳴神少尉「今は非常時ではありません!」
クラシス「まあ、喧嘩するな。ここは多数決で行こう」
鳴神少尉「ってそれは自分が不利じゃないですか!」
クラシス「それ以外に手段が無いだろ、すまんな、鳴神」
当然ながら三対一でパスタ店に決定した
飲食街のパスタ店に入った
そして店員に
クラシス「4両だ」
と言った
注文は以下のとおりであった
  氏名  :スパゲッティの種類:飲み物
クラシス大佐: ミートソース  :水
カイト大尉 : ペスカトーレ  :メロンソーダ
ベイト中佐 :  ナポリタン  :コーラ
鳴神少尉  :    たらこ  :水

クラシス「・・・そういえば気になっていたんだが、ペスカトーレって何だ?」
カイト大尉「ああ、魚介類とトマトソースのスパゲッティです。ペスカトーレってのは、漁師と言うそうですよ。味も、結構うまいです」
クラシス「へぇ〜、食ったこと無かったから分からなかったな」
続いて、スパゲッティが運ばれてきた
クラシス「鳴神はたらこか。そういえばおまえ、グリシネ系で和食が好きだったんだな」
鳴神少尉「本当はどんぶりのほうが良かったんですがね」
既にお気づきであろうが(というか気づかないわけが無いか)、鳴神少尉は日戦軍団第四艦隊司令、鳴神中将の息子である
本来なら日本戦車軍団に入隊するところだが、本人の意向でプロトン合衆国軍に入隊したのだ
中将の自宅に置かれていた「キュワールの航空機」に書かれていたF4F−4ワイルドキャットに乗るのが夢で、合衆国空軍第六飛行団第427航空隊(既にここで間違えている気がするのは気のせいだ)に入隊したが、既にF−16ファイティングファルコンに機種変更されていた
その後新設された宇宙軍にF4Fが配備されることが決定されたことを聞いた鳴神は宇宙軍航空隊に転属、ようやくF4FII(日戦軍団では「F4F−4」と呼ぶ)の操縦ができるようになったのだ
レシプロ機の操縦は非常に上手いのだが、ジェット機の扱いや誘導ミサイルの使用に関しては苦手で、そのためにF4FIIに乗っているのである
そういえば日戦軍団第七八航空隊は何故四四式戦闘爆撃機かというと、ジェット機が苦手なパイロットばかりを寄せ集めたからだったと聞く
このようにキュワールではジェット機が苦手なためレシプロ機を用いるパイロットが非常に多い
鳴神少尉「自分のところ、弟がいるんですよ。父のように、潜宙艦の名艦長を目指して、日戦軍団で訓練をしているんです」
ベイト中佐「ってことは、中将の後継ぎは弟に任せるということだな?」
鳴神少尉「そういうことになりますね」
話は続いた
かなりの長話になり、一時間ほどたってようやく店を出た
クラシス「鳴神、初めてのスパゲッティの感想は?」
鳴神少尉「意外とうまかったです」
それからも上陸休暇は続いた
あっという間に2週間が過ぎた
司令室で次の指示を待つことにした
そして、遂に通信が届いた
アデル大将(派遣艦隊総司令官。車種:スープラRZ)「貴艦隊のキュワール帰還が連合会議で決定された。これからキュワールまで向かってもらうことになった」
クラシス「キュワールに行くのは我々だけですか?」
アデル大将「ロドリグ軍独立艦隊と共同で行動することになった。現在、貴艦隊左舷方向に停泊している艦隊だ」
そのロドリグ独立艦隊の規模はかなりのものであった

ロドリグ第一独立艦隊(司令:クロイツ大佐 車種:スカイラインR34)
旗艦:コーラル級大型空母(艦長:ハリアス大佐 車種:RX−7サバンナ)
大型空母コーラル級1隻
正規空母ガダルカナル級15隻
正規空母ストレイト級15隻
主力戦艦ルイジアナ級2隻
主力戦艦サンダラー級15隻
航空巡洋艦デトロイト級4隻
重巡洋艦スクラントン級4隻
重巡洋艦コロンバス級20隻
軽巡洋艦フェンネル級1隻
駆逐艦ローレル級21隻
計99隻 航空機4972機

アデル大将「艦艇九十九隻、航空機4972機だ」
クラシス「ものすごい戦力ですね。安心しましたよ」
アデル大将「では、健闘を祈る。といっても、ここからは全部友軍領なのだがな」
そして通信は終わった
クラシス「しかし、明るい人だな」
カイト大尉「機関微速!出航!」
そして100隻以上の艦隊が出航した
ルナツー司令部
藤田上等兵「『新高』より入電!『第一独立艦隊はロドリグ艦隊と共にキュワールへ出航せり。現在友軍領域を航行中!』」
松井元帥「どうやら、戻ってこれるようだな」
ドニゲッテル少将「キュワールへ向かってくるようですな。こりゃ合衆国ですね。安心しました」
松井元帥「ああ、我が索敵圏内に捉えた場合は、『新高』より通信を送る。以上だ」
第一独立艦隊は、キュワールへ向かって進んでいった・・・
第四十五話 終わり
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Re:宇宙戦艦紀伊 第四十五話
 ダークスピリッツ  - 2006/9/9 15:01 -
  
読んでから一瞬軍団の新手は誰だ?と思いましたが通信員の藤田上等兵が多分そうですね
松井元帥が言っていた計160個分隊とは第115中隊と第113中隊合わせての数ですね
ホンゴウ軍港はなんか他の星にもそういう日本みたいな地名があってもいいんじゃないかな〜と思ってつけました。

鳴神少尉はまだこれから結構登場します
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Re:宇宙戦艦紀伊 第四十五話
 松井一真  - 2006/9/9 15:45 -
  
> 読んでから一瞬軍団の新手は誰だ?と思いましたが通信員の藤田上等兵が多分そうですね
> 松井元帥が言っていた計160個分隊とは第115中隊と第113中隊合わせての数ですね
> ホンゴウ軍港はなんか他の星にもそういう日本みたいな地名があってもいいんじゃないかな〜と思ってつけました。
はい、新手は藤田上等兵です。一応僕の作品では、作品中初登場のチョロQは車種名表示が加わるので、判りやすくしてあります
ちなみに、これまでに登場した日本戦車軍団の将校、兵士は以下のとおり。ちなみに、海軍のみ登場順ではなく、艦隊の順番(主力艦隊→潜宙艦隊→機動艦隊)で並べています
・総司令部
松井元帥(車種:90式戦車)
日本戦車軍団の総帥。実はほとんどの話で登場している(というか毎回出演?)
チリ元帥(車種:五式中戦車)
松井元帥の参謀。今回、松井元帥は最前線にいるので出番は序盤のみ
チト元帥(車種:四式中戦車)
日本戦車軍団付外交官。国際事情に詳しい
チヌ元帥(車種:三式中戦車)
日本戦車軍団大本営司令。つまり陸軍のトップ
セリ大佐(車種:力作戦車セリ)
日本戦車軍団工作部部長。「工作部」は各種兵器、施設の生産、建設等を担当する部署
ホニ大佐(車種:一式砲戦車ホニ)
日本戦車軍団情報部部長。「情報部」はキュワール各国もしくは宇宙から寄せ集めた情報を管理し、同盟国へ公開する部署(従って「日本戦車軍団広報」はここで出版される。ちなみに情報を寄せ集めるのは「諜報部」の仕事)

・陸軍
チハ大佐(車種:九七式中戦車)
日本戦車陸軍第一旅団司令。日本戦車軍団一の名将校
九龍少佐(車種:四式中戦車)
日本戦車軍団第115中隊司令。ルナツー戦で活躍し、その後ライトウォーター戦で重傷を負いパレンバンへ帰還する
溝口大尉(車種:三式中戦車)
第115中隊の隊員であり、溝口分隊の分隊長。実は日本戦車軍団ではトップクラスの腕を持つ
佐藤中尉(車種:三式中戦車)
溝口分隊の隊員。射撃が得意で、中隊ではかなり上位である
萬屋中尉(車種:三式中戦車)
溝口分隊の隊員。射撃は得意ではないながら、佐藤の相棒として最前線で戦い抜いている
宇野沢少尉(車種:一式中戦車)
溝口分隊の隊員。佐藤とならぶ射撃の腕を持つ
寺島曹長(車種:一式中戦車)
溝口分隊の隊員。戦闘には不慣れ
田辺曹長(車種:一式中戦車)
溝口分隊の隊員。実は陰で活躍することが多い
佐軒准尉(車種:一式中戦車)
溝口分隊の隊員。田辺の相棒として戦っている
成田衛生兵(車種:一式中戦車)
第115中隊の衛生兵。富岡の部下である
富岡軍医大尉(車種:軽装甲機動車)
日本戦車軍団の軍医。上陸部隊本部で負傷車の手当てを担当
矢矧少佐(車種:四式中戦車)
日本戦車軍団第113中隊司令。九龍の戦友であり、実は昇進まで同時期であった
砂原大尉(車種:三式中戦車)
第115中隊参謀(副隊長)。溝口が優秀であることを見抜き、溝口を臨時隊長とした
杉山大尉(車種:一式中戦車)
第115中隊隊員であり杉山分隊の分隊長。初登場以来、溝口分隊ともども登場することがある
山岡大佐(車種:力作戦車セリ)
日本戦車軍団設営隊司令。出番は多分少ない
天城大尉(車種:三式中戦車)
日本戦車軍団第115中隊隊員であり天城分隊の分隊長。部下の久村ともども負傷しパレンバンに搬送された
久村准尉(車種:一式中戦車)
天城分隊の隊員。負傷しパレンバンに搬送された
藤田上等兵(車種:九四式軽装甲車)
ルナツー司令部の通信兵

・海軍(宇宙艦隊)
大和元帥(車種:五式中戦車)
日本戦車軍団第一艦隊司令。出演数は少ない
熱田中将(車種:五式中戦車)
日本戦車軍団第二艦隊前司令
大鳳中将(車種:三式中戦車)
日本戦車軍団第二艦隊司令
天城少将(車種:三式中戦車)
日本戦車軍団第三艦隊司令。天城大尉の兄である。日戦軍団では海軍の方が出世しやすいのか?
鳴神中将(車種:二式軽戦車)
日本戦車軍団第四艦隊司令。プロトン宇宙軍に長男が、日戦軍団海軍潜宙艦隊に次男が所属している
赤城中将(車種:三式中戦車)
日本戦車軍団第五艦隊司令。天城少将とは入隊時からの戦友
彩帆中将(車種:61式戦車)
日本戦車軍団第七艦隊司令。一時期第三艦隊司令を担当していた
レンネル中将(車種:五式中戦車)
日本戦車軍団第八艦隊司令。大艦巨砲主義車として知られる
大垣中将(車種:四式中戦車)
日本戦車軍団第九艦隊司令
ツラギ少佐(車種:96式装輪装甲車)
重巡「青葉」艦長
大宮大佐(車種:九七式中戦車)
第一特務潜宙艦隊司令
大鳥少佐(車種:九七式中戦車チハ改)
潜宙艦「伊−400」艦長
倉橋大尉(車種:一式砲戦車)
潜宙艦「伊−400」砲術長
浦塩少佐(車種:61式戦車)
潜宙艦「伊−168」艦長
彼南少佐(車種:61式戦車)
潜宙艦「伊−58」艦長
パナイ少佐(車種:九五式軽戦車)
潜宙艦「伊−132」艦長。後、「伊−65」に転属
セラム大佐(車種:九五式軽戦車)
JT−18船団司令

・航空隊
バタビア中将(車種:74式戦車)
第一一航空隊司令。プロトン空襲時には第九五航空隊の指揮を担当
クエゼリン大佐(車種:九七式中戦車」
第七八航空隊司令
レイテ大佐(車種:九七式中戦車)
第七八航空隊隊員
シブヤン中佐(車種:九七式中戦車)
第七八航空隊隊員
京城大佐(車種:60式自走無反動砲)
第117航空隊司令
新竹大尉(車種:四式砲戦車)
第117航空隊隊員。京城の副官
豊島少佐(車種:60式装甲車)
第116航空隊司令

「紀伊」だけでこれだけ出ています。本来はもっと多いです
> 鳴神少尉はまだこれから結構登場します
そういえば親である鳴神中将に関してはこれからどうなるんですかね?
引用なし
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宇宙戦艦紀伊 第四十六話
 松井一真  - 2006/9/10 20:39 -
  
第四十六話完成。今回は多少短めです
第四十六話 ベータ封鎖作戦
ライトウォーターの整備がほぼ完了しているため、残りは軍団設営隊の単独作業となり、遂にベータ攻略作戦が開始された
ルナツー司令部
松井元帥「ベータ基地攻略か・・・できれば我々も参加したかったが、損害が激しいため参加できなかった。まあ航空隊だけは出すから、陸戦は友軍に任せる」
ドニゲッテル少将「何しろ今度はベータですからね、何があるかわかりませんよ」
松井元帥「ライトウォーターみたいに最新鋭機が配備されている可能性もあるぞ」
ユゴス少佐「もしかして強力な沿岸警備艦隊が・・・」
松井元帥「その可能性も否定できんな。だが、今度の飛行隊はかなりのものだ。そう簡単にはやられんな」
そしてルナツー方面から複数の機動艦隊が出航していった
日戦軍団の艦隊は無かった
現在、主力戦闘機を烈風および電征へと変更するため、積み下ろしを行っているのだ
そして陸軍機動艦隊も哨戒任務があって出払っているのだ
二両乗りの小型装甲艇ではどうしようもないのだ
そのため、ニビリアの機動艦隊だけがベータへと向かっていったのだ
ドニゲッテル少将「今度はどんな機体が出てくるでしょうね」
松井元帥「・・・またあの真空が出てくると、厄介なことになるぞ・・・」
ユゴス少佐「あと、また精鋭の陸上部隊がいるかもしれませんね」
松井元帥「だろうな、あの第十中隊だけとは思えないからな・・・」
ライトウォーター基地
山岡大佐「ベータ攻撃隊が発進したぞ!」
日戦軍団兵士A「我が日戦軍団は特に戦力を出さないそうですね」
山岡大佐「小規模の戦闘機隊は出したそうだがな」
日戦軍団兵士B「・・・あの中で何機ほどが帰ってこられるんでしょうかねぇ・・・」
山岡大佐「分からんな・・・」
日戦軍団兵士A「確かに、このライトウォーターでもかなり苦労しましたからねぇ・・・」
日戦軍団兵士B「強力な艦隊が沿岸にいたり、帝国の新兵器がいたり、精鋭部隊が出てきたり・・・」
山岡大佐「確かに、ルナツーやライトウォーターでの戦闘はかなり苦戦したからな」
日戦軍団兵士A「艦隊も損害を受けるかもしれませんからね」
山岡大佐「・・・陸上部隊も、また第115中隊みたいに壊滅するかもしれないからな」
日戦軍団兵士B「・・・また敵機の機銃掃射とかですかね?」
日戦軍団兵士A「それこそ掃討用の新兵器が出てきたりするかもしれないし・・・」
日戦軍団兵士C「ここの基地も、後は司令部くらいですねぇ・・・」
山岡大佐「そうだな。今度、また別のところで働くんだろうな」
日戦軍団兵士C「最近、忙しいですね」
山岡大佐「・・・それは連合が勝利しているということだ、忙しいことは、いいことだな・・・」
そして、ベータに無数の航空隊が飛来した
未曾有の迎撃機が出撃し、大空中戦になる・・・はずだった・・・
ベータ上空
Qシュタイン飛行隊員A「何も確認できないぞ!」
Qシュタイン飛行隊員B「やはり放棄されたんだろう」
Qシュタイン飛行隊員A「いや、内部に篭っているかも知れんぞ」
Qシュタイン飛行隊員B「そんな戦法があったのか!?」
プロトン飛行隊員A「ベータは要塞だ、内部防護も高い」
プロトン飛行隊員B「グンナのことだ、何か色々と仕掛けがあるはずだ」
ニビリア飛行隊員A「しかし、これは放棄されたんじゃないんですかね?」
ニビリア飛行隊員B「何故だ?」
ニビリア飛行隊員A「表面上に何も確認できませんし、いくつかの施設は破壊されております」
ニビリア飛行隊員B「たしかに、内部に潜伏して撃退した後、再利用するために残しておくだろうな・・・」
ルナツー司令部
藤田上等兵「司令!ベータ攻撃飛行隊から入電です!『我、ベータを攻撃するも、敵地上施設発見できず。高射砲および迎撃戦闘機も確認できず』!」
松井元帥「・・・まさか、放棄されたか!?」
以前ベータが陥落した時、連合軍はライトウォーターを放棄して撤退した
その逆で、今度我々はライトウォーターを奪回した
となれば、ベータは放棄される可能性が高い
ドニゲッテル少将「ベータに地上施設が無いだと!?」
藤田上等兵「『機関砲や兵士も確認できず、飛行場等も破壊され、既に壊滅している』とのことです!」
松井元帥「兵士が一両も確認できんだと!?」
藤田上等兵「はっ、表面部には何も確認されなかったとのことです!」
ユゴス少佐「・・・やっぱり放棄されたんじゃないんですか!?」
松井元帥「・・・ありえるな。以前ベータ基地が陥落したさい、我々はライトウォーターを放棄し、ルナツーおよびパレンバンへと撤退した」
ドニゲッテル少将「その逆で、敵がベータを放棄して、撤退した可能性もありますね」
松井元帥「・・・それで、出払った機動艦隊は?」
藤田上等兵「ベータへ寄港するとのことです」
松井元帥「・・・放棄されているからな。まあ、しばらくは作戦行動を行うはずだが・・・」
一方、今回の上陸指揮を執る、ライトウォーター基地では、敵が中に篭っているか撤退したと見て、Qシュタインおよびニビリアの主力部隊およびプロトンの特殊部隊のみを派遣し、残りはライトウォーターに残すことを決定した
五隻の揚陸艦が出航していった
ルナツー司令部
藤田上等兵「友軍揚陸艦隊、出航とのこと!」
松井元帥「・・・何が起こるかは分からん、慎重に行動せよ」
ドニゲッテル少将「陸上爆撃部隊、全機帰投しました」
松井元帥「・・・何か、とてつもなく嫌な予感がするな・・・」
上陸した部隊は、フレイ中佐以下第215中隊、ホーポス中佐以下第345大隊、アコース少佐以下第253中隊、グリフト少将以下第112特殊小隊である
当初は日戦軍団の第113中隊も予定されていたが、戦力の減少と、ベータ基地の防備の薄さから、今回はルナツーで休むことになった
ベータ基地
アコース少佐「・・・嫌な予感がするな・・・」
Qシュタイン兵士A「・・・司令?」
アコース少佐「いや、なんでもない。とりあえず、表面のほうを調べるとするか」
Qシュタイン兵士A「・・・了解しました」
アコース少佐「・・・やはり、気のせいか」
カシアス大尉(第253中隊副隊長。車種:マルダーI)「では、急いで、偵察を開始しましょう」
連合軍は偵察を開始した
しかし、航空隊からの通信どおり、何も無かったのだ
辺り一体、何も無いのだ
ただ、要塞の入り口だけが、たたずんでいた・・・
フレイ中佐「・・・残りは、要塞内部だな・・・」
ホーポス中佐「・・・ここに敵がいるかも知れんな・・・」
グリフト少将(第112特殊小隊司令。車種:M26パーシング)「・・・しかし、突如敵が奇襲を仕掛けてくるかもしれない、我々はここに残る」
ホーポス中佐「了解、では、第253中隊も残ってくれ」
アコース少佐「分かった」
フレイ中佐「よし、突入開始!」
無数のチョロQが要塞へ突入していった
Qシュタイン兵士B「・・・・司令、そういえば・・・」
アコース少佐「何だ?」
Qシュタイン兵士B「・・・この要塞入り口、何か妙なものが仕掛けられてるようなんですが・・・」
アコース少佐「・・・・確かに、これはかつて使用していた頃とは違うな・・・」
Qシュタイン兵士B「・・・・しかし、これは何なんでしょうね」
アコース少佐「・・・何かの監視装置じゃないのか?」
Qシュタイン兵士B「そうでしょうね。だとしたら、警備戦力の無いここではほぼ無意味・・・」
直後、入り口が大爆発を起こした
アコース少佐「退避!」
見ると、要塞入り口が爆破され、ふさがっていた
どうやら監視装置のようなものは爆弾のセンサーだったようだ
アコース少佐「やられたな・・・」
グリフト少将「・・・ほう、これで閉じ込めるわけだな・・・」
しかし、内部でも謎の爆発音が続いている
入り口を封鎖するなら、先の爆弾だけで充分なのだろうに・・・
アコース少佐「・・・少将、これは・・・」
グリフト少将「・・・ただ、兵士を閉じ込めるだけではなさそうだな・・・」
アコース少佐「・・・・・・・」
Qシュタイン兵士A「・・・まだ爆発音が連続していますね・・・」
アコース少佐「・・・分かった、これは兵士を閉じ込めるものではない、入り口を封鎖して出られなくなったところを、この要塞内部を爆破する。そうすれば、この要塞は崩落する!奴らは、これを狙っていたのだ!」
ベータ基地は、ガンドルフおよびトノスで連合軍の侵攻を止めるために放棄された
しかし、このベータでも戦力を削るために、爆弾を多数仕掛けたのだ
アコース少佐「カシアス、揚陸艦に、工作車両を送るよう要請するんだ!一刻も早く、友軍を助けねばならん!」
カシアス大尉「了解!」
グリフト少将「・・・よし、救出作業を開始する!」
そして、揚陸艦から、設営隊の工作車両群を上陸させ、友軍部隊を救出することにしたのだ
ルナツー司令部
松井元帥「敵も考えたな・・・」
ドニゲッテル少将「やはり、何か仕掛けがありましたな」
ユゴス少佐「・・・それで藤田上等兵、突入部隊からの連絡は?」
藤田上等兵「・・・途絶しております。電波妨害か何かがある模様です」
松井元帥「・・・まずいな・・・山岡の設営隊はまだ整備を担当しているし、六三式地底戦車はあの設営隊の車両だから・・・」
藤田上等兵「Qシュタインとプロトンと合同で、救助作業を行うとのこと!」
ドニゲッテル少将「畜生、何とか援軍が送れればいいんだが・・・」
松井元帥「・・・しばらく、彼らに任せるしかなさそうだな・・・」
ベータ基地での爆発は続いていた
そして、工作車両群が問題の地点に到達、救出作業を開始することになった・・・
第四十六話 終わり
引用なし
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宇宙戦艦紀伊 第四十七話
 松井一真  - 2006/9/12 21:08 -
  
第四十七話完成。一式陸攻は航空隊のエースパイロットにより撃墜されたと言う設定で
第四十七話 帝国航空部隊奇襲
現在、ベータ基地では無数の工作車両が、突入部隊の救出に当たっている
アコース少佐「何とか、救出しないといかん!早く進めろ!」
グリフト少将「なんとしてでも救出するのだ!」
カシアス大尉「・・・しかし、本当に救出できるんですかね?」
アコース少佐「救出しなければならないのだ。作業を進めるぞ」
その轟音の中を、無数の飛行機が飛来していた
彼らは、それを直協支援の飛行機と断定した
だが、そうではなかった・・・
一方、ライトウォーター近海、陸軍哨戒艇「153号」
総司令部からの命令の下、陸軍哨戒艇部隊がライトウォーター近海の哨戒に当たっていたのだ
そのうちの一隻が、この153号であった
哨戒艇「153号」
梨田少佐(153号艇長。車種:九七式軽装甲車)「・・・現時点での異状は無し・・・」
戸川大尉(153号副長。車種:九二式重装甲車)「電探上に異状は・・・あっ!」
見るや、広域電探には無数の航空機の機影が確認された
梨田少佐「十・・・二〇・・・三〇・・・・七〇機はいるぞ!」
戸川大尉「坂田!ルナツー司令部に打電するんだ!」
坂田少尉(153号通信士官。車種:八九式中戦車甲型)「了解!」
ルナツー司令部
藤田上等兵「司令!陸軍哨戒艇153号より入電です!」
松井元帥「読み上げろ!」
藤田上等兵「ライトウォーター沖に敵航空機動部隊飛来!数、約七〇機!」
ドニゲッテル少将「七〇機だと!?」
松井元帥「ライトウォーター航空隊だけで守り抜けるのか!?」
藤田上等兵「153号哨戒艇より入電『我、敵の攻撃受く。まもなく総員脱出す』以上です!」
松井元帥「分かった。近辺に潜宙艦は?」
藤田上等兵「陸軍潜航艇『215号』がいますが?」
松井元帥「よし、215号に打電、『沈没した153号艇の乗員を救助せよ』」
直後、153号は沈没した
梨田少佐の早い判断により、乗員全員が生還した
松井元帥「山岡、いや設営隊に打電、『航空機、約七〇機がライトウォーターに接近、航空隊にスクランブルをかけろ』以上!」
藤田上等兵「了解!」
ドニゲッテル少将「こうなれば、うちの第145航空隊も出します!ライトウォーター基地のほうにも伝えておいてください!」
ライトウォーター基地
日戦軍団通信兵「隊長!ルナツー司令部より入電です!『航空機、約七〇機がライトウォーターに接近、航空隊にスクランブルをかけろ』以上です!」
山岡大佐「航空隊だと!?くそっ、機種は?!」
日戦軍団通信兵「大日本帝国の航空隊とのこと!」
山岡大佐「基地に駐留する第360、第381航空隊を緊急発進させる!」
対するは大日本帝国第三二、第三四航空隊である
第三二航空隊、隊長は田辺中佐。対艦艇攻撃部隊である
そして第三四航空隊の隊長は土方少佐。対地上攻撃部隊である
土方の乗る九六式陸攻の、左舷機銃兵が叫ぶ
大日本航空兵A(左翼銃手)「零戦隊が増槽を放棄していくぞ」
大日本航空兵B(右翼銃手)「敵機来襲!」
零戦飛行隊の岡山大尉が叫ぶ
岡山大尉(車種:一式中戦車)「各機散開!敵は多いが、敵機を爆撃機に近づけるな!」
十八機の零戦が連合軍航空隊へと向かっていった
対するは日本戦車軍団第360航空隊、同第381航空隊である
島少佐(第381航空隊司令。車種:四式中戦車)「各機へ、隼隊は戦闘機を、残りは爆撃機を狙え!」
十五機の隼がフルスロットルで前進していく
上昇する各機
零戦十八機に対し隼十五機なのでほぼ互角であった
一方、爆撃隊上空では一斉に戦闘機群が急降下を始めた
第360航空隊司令、天道大尉は一機の九六式陸攻を狙った
敵の旋回機銃が咆哮する
だが、ほとんど当たらず
天道は機関砲を作動させた
ほぼ全弾が命中し、九六式陸攻は墜落した
天道大尉(第360航空隊司令。車種:三式中戦車)「中攻を撃墜!」←中攻:中型陸攻の略だった気がする。九六式陸攻の通称
戦闘機部隊も、ボイス大佐以下第145航空隊の支援により有利になっていった
ボイス大佐(第145航空隊司令。車種:II号自走榴弾砲ヴェスペ)「こちら第145航空隊、遅れてすまなかった」
日戦軍団航空兵A「いや、ちょうどいいタイミングでした。これで有利に戦えます」
そして、土方隊長機も狙われていた
大日本航空兵A「来たぞ!雷電だ!」
大日本航空兵C(上面銃手)「喰らえ!」
旋回機銃を放つ
だが、雷電の銃撃を受け、右翼エンジンが炎上した
大日本兵士B「やられたっ!」
土方少佐「まだ左翼エンジンが残ってる。しばらくは大丈夫だ」
だが、バランスを崩した陸攻は徐々に高度を下げつつある
そして先の雷電が上昇を始めた
大日本兵士A「くそっ、また来たか!」
再び旋回機銃を放つが、敵の攻撃は早かった
左翼エンジンが炎上、停止した
大日本兵士A「左翼エンジン炎上!停止!」
大日本兵士D(尾部銃手)「このままでは墜落します!」
土方少佐「・・・・・」
先の雷電が接近してくる
大日本兵士D「これでも喰らえ!」
遂に銃弾が命中、雷電は墜落した
だが、既にエンジンは全て停止している
土方は操縦桿を倒す
土方少佐「・・・すまない、諸君。生かして帰す事が出来なかった・・・」
大日本兵士A「隊長・・・」
大日本兵士E(爆撃手)「爆弾投下!」
四発の爆弾が投下された
土方少佐「・・・せめて、敵に一矢報いるまで、諸君、ついてきてくれるな」
大日本兵士B「・・・・分かっております」
飛行場
高射砲の射手、高田上等兵は、急降下する九六式陸攻を見て驚いたという
高田上等兵(車種:八九式中戦車乙型)「・・・何だ!?あの機体は・・・」
島村兵長(車種:九七式中戦車)「おい!高田!逃げろ!こっちに来るぞ!」
高田上等兵「了解!」
上空
大日本兵士E「高度130・・・120・・・110・・・100・・・」
大日本兵士D「90・・・80・・・70・・・60・・・50・・・40・・・」
大日本兵士C「30・・・20・・・10・・・」
土方少佐「うぉーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
直後、爆発と共に土方の九六式陸攻は炎上した
飛行場
島村兵長「・・・なんてこった・・・・」
高田上等兵「・・・これが・・・特攻・・・」
島村兵長「・・・帰還不能とみなし、駐機場に突っ込んだか・・・」
十機ほどの爆撃機が炎上した
山岡大佐「島村!高田!大丈夫だったか!」
島村兵長「山岡大佐!」
山岡大佐「九六式は全部落としたらしい。とりあえず、炎上した飛行機を消火するぞ!」
高田上等兵「了解!」
上空では残存の零戦との戦いが続いていた
日戦軍団航空兵A「残存機は約十機です!」
島少佐「よし、全機撃墜を目指すぞ!」
日戦軍団航空兵B「隊長!敵航空隊第二派接近!」
数は零戦が二十機であった
島少佐「迎撃を続行する!」
その真下を、無数の攻撃機が飛んでいく
彼らの目指す先は、軍港だった
だが、迎撃は不可能だった
無数の零戦が阻んでいたのだ
爆撃編隊に突入した機体も次々と落とされていった
軍港には13隻の輸送船と十隻の艦隊護衛艦の姿があった
田辺中佐(第三二航空隊司令。車種:四式中戦車)「よし、各機魚雷投下!」
以前潜宙艦隊に対して放った高速魚雷とは違うが、かなりの高速である
停止していた輸送船六隻と艦隊護衛艦一隻が沈んだ
そして攻撃機は上昇した
艦隊護衛艦「F−25」
艦長「くそっ、奴らめ!このまま生かして帰せるか!撃ち方初め!」
Qシュタイン兵士「攻撃開始!」
護衛艦隊の反撃が始まった
一機の一式陸攻が被弾した
そこに一機の雷電が襲い掛かった
航空隊のエース、島崎中尉だ
島崎中尉(車種:一式中戦車)「機銃、攻撃初め!」
攻撃を受けた一式陸攻は炎上、墜落した
もともと炎上しやすい一式陸攻は、島崎機の攻撃を受け、一瞬にして火を噴いた
搭乗員がパラシュートで脱出する
島崎中尉「一式陸攻を撃墜!」
二機の九六式陸攻が炎上、墜落していくのを見た
残りの機体はガンドルフ方面へ撤退していった
島崎中尉「弾が切れたので退却、か・・・」
天道大尉「島崎、仕事は終わりだ。帰還するぞ」
島崎中尉「島崎より天道、了解。これより帰還します」
山岡大佐(通信)「連合軍航空隊各員へ、第一滑走路が使えなくなっているので第二滑走路へ着陸せよ!」
天道大尉「・・・どうやら、さっきの隊長機によるものらしいな」
飛行場
山岡大佐「・・・修理が間に合わんな・・・」
島村兵長「全く、厄介なことをしやがる・・・」
高田上等兵「・・・Qシュタイン機の航続力で第二滑走路まで届きますかね?」
山岡大佐「ギリギリだろうな・・・」
第一滑走路からかなりはなれたところにある第二滑走路。現時点で修理が済んでいるのはここだけだった
そして、第二滑走路に残存機が帰還してきた
撃墜最多記録は、天道大尉の戦闘機六、陸攻四の計十機だった
ちなみに、島崎の一式陸攻撃墜は一応の単独撃墜扱いだったらしい
これらの連絡は、全てルナツー司令部へと届けられた
ルナツー司令部
藤田上等兵「戦果は攻撃機十五、戦闘機二十三。我が方の損害は戦闘機十二、爆撃機十、第一滑走路が大破。以上です」
松井元帥「軽微、とは言えないな・・・」
ドニゲッテル少将「奴らの目的は何だったんでしょうかねぇ・・・」
松井元帥「おそらく、牽制か、こちらの修復を遅らせるところだったんだろうな・・・」
大日本帝国航空隊の攻撃は終了した
ライトウォーターでは設営隊による修復が続けられることになった・・・
第四十七話 終わり
引用なし
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宇宙戦艦紀伊 第四十八話
 松井一真  - 2006/9/16 15:54 -
  
第四十八話。本当は先日できていたんですが、数行ほど忘れていたので
第四十八話 地底への救出
ライトウォーターでの航空戦では、一応の連合軍勝利となった
艦隊護衛艦一隻と輸送船十三隻を失うが、戦闘艦船が失われなかったのは幸運だった
何しろほとんどの艦隊が哨戒とベータ攻略で出払っていたのだ
ルナツー司令部
松井元帥「ライトウォーターの迎撃戦は何とかなったか」
藤田上等兵「残りは、ベータ基地ですね」
松井元帥「ああ、今から六三式を持って行くのは遅すぎる。六〇式地底戦車は輸送用の五八式多目的機が無いし・・・」
ドニゲッテル少将「現在、我が軍とプロトン合衆国軍による救出作戦が行われていますが・・・」
松井元帥「ただの重機で何とかなるものじゃないからな・・・」
現在ベータではショベルカーなど、さまざまな重機で救出作業に当たっていた
他には縄を岩に巻きつけて引っ張るという撤去作業も行われていた
だが、爆発で岩盤が弱くなっている。負傷車も出た
作業は難航した
グリフト少将「・・・くそっ、ドリルがありゃ良かったんだが・・・」
アコース少佐「こんなことがあるとは思わなかったからな・・・」
カシアス大尉「多分今日の損害はかなりのものになるでしょうね」
グリフト少将「だろうな、全滅してしまうかもしれんな・・・」
カシアス大尉「・・・全滅ですか・・・」
アコース少佐「我々だけで帰るのかもしれんな・・・」
一方、要塞内部では・・・
Qシュタイン連邦軍第345大隊の被害は甚大だった
ニビリア軍第215中隊はともかく、第345大隊のほうはほとんどが生き埋めになっていたのだ
第215中隊は第345大隊の救出を断念、各分隊ごとにバラバラに行動することにした
そんな中、岩の中から一両のパンターF型が現れた
ルドルフ軍曹だ
数日前に昇進したのだ
とりあえずあたりの岩をどけて皆を助けようとするが、ほとんどが事切れていた
ルドルフ軍曹「くそっ、こいつもダメか・・・」
そして、ルドルフ軍曹は叫んだ
ルドルフ軍曹「誰でもいい、誰か、誰か生きていてくれ!」
そう言った後、あたりの岩を再びどけ始めた
ふと、遠くのほうから、何か声が聞こえた
ルドルフ軍曹「誰だ!?」
岩の下にIV号戦車の姿が見える
生きていたようだ
IV号戦車「あっ、良かった。早くこの岩をどけてください!」
やっと見つけた生還車だ
助け出して、名前を聞いてみた
ルドルフ軍曹「君、名前は?」
IV号戦車「ノインです。階級は二等兵です」
ルドルフ軍曹「入隊して、何年目だ?」
ノイン二等兵(車種:IV号戦車J型)「まだ1ヶ月ほどですよ」
ルドルフ軍曹「じゃあ、新兵だな」
ノインに怪我は少ない
ルドルフ軍曹「怪我は少ないな、運がいいようだな」
ノイン二等兵「たまたま、いた場所が良かっただけですよ」
二両は他の生存車を探した
他に六両ほどがいた
ルドルフ軍曹「・・・他に、生存車はいないな・・・」
ノイン二等兵「あんなにいたのに、八両に減っているとは・・・」
ルドルフ軍曹「確か本隊はもっと前にいたはずだ。そっちに行こう」
八両は前進した
十字路の脇から本隊が出てきた
ルドルフ軍曹「ホーボス隊長!」
ホーボス中佐「ルドルフ!生きていたか!」
ルドルフ軍曹「ルドルフ以下、生存車は8両です!」
ホーボス中佐「本隊も100両以下だ。派手にやられたな」
やはり大規模な爆発で、本隊もかなりの損害を受けていた
なんと残存車数六十六両である
「大隊」が6個分隊程度の戦力になっていたのだ
普通に考えて「ありえない」損害である
六十六両の部隊は出口を求めて探し回った
だが、ほとんどの出口は封鎖されていたのだ
外では別働隊が救出作業に当たっているようだが・・・
瓦礫を掻き分け、部隊は進撃する
そんな中、前方にニビリア軍第215中隊の姿があった
ようやく、残存部隊全員が合流できたようだ
フレイ中佐たちは先回りしたらしく、ここにはいない
すると、フレイ中佐から通信が入った
フレイ中佐(通信)「封鎖されていない入り口が見つかった。急いで来てくれ」
残存部隊はフレイ中佐の向かった方角へと向かった
たしかに、出口があった
ホーボス中佐「監視用のセンサーがうまく動いていないようだな」
フレイ中佐「よし、脱出するぞ。私は最後に出るから、諸君らは先に出てくれ」
ソミュール伍長「了解!」
計673両の戦車隊が一斉に脱出した
その後を、ルドルフ伍長、フレイ中佐、ホーボス中佐、ノイン二等兵が脱出する
だが、直後、ものすごい爆音が響いた
フレイ中佐「まずい!動き出したか!」
ホーボスとノインは後退したが、ルドルフは間に合わなかった
だが、後ろからフレイ中佐が体当たりしたのだ
ルドルフ軍曹「フレイ中佐!」
直後、轟音と共に、最後の出口が封鎖された
ルドルフ軍曹は出口に駆け寄る
ホーボス中佐「ルドルフ!おまえは先に行け!フレイ中佐は俺たちが助ける!」
ルドルフ軍曹「・・・了解!」
他の隊員と共に、ルドルフ軍曹は要塞を後にした
一方、内部に残った2両は、フレイ中佐を救出しようとした
崩れた岩の中から、辛うじて戦車と判別できる残骸が見つかった
ノイン二等兵「死んでしまったんですかね?」
ホーボス中佐「・・・いや、まだ生きている」
ノイン二等兵「本当に・・・生きてるんですか?」
ホーボス中佐「・・・駆動音がする。まさか、この状況で生きているとは。驚きだな・・・」
二両は、負担をかけないようにフレイ中佐を牽引した
要塞外部
グリフト少将「よし、後少しだ!」
アコース少佐「最後の一つだ、行くぞ!」
前進したパワーショベルが、遂に要塞の入り口を開けた
そこには、二両の戦車と、一つの残骸のようなものがいた
フレイ中佐の生存を確認し、医務室へ運び出された
ホーボス、ノインの2両は待機した
その目前を、ルドルフ軍曹が全速力で走っていった
ホーボス中佐「・・・ライトウォーターでの矢矧少佐みたいだな」
ノイン二等兵「そういえば、そんなことがありましたね」
ホーボス中佐「確かお前はルナツー戦の頃からいたから、2回目の戦いだったな・・・」
落ち込んだ足並みで、ルドルフ軍曹が出てきた
軍医は「何とか、生命を保っているが、パレンバンに送らないと、死んでしまうかもしれないな」と言ったそうだ
ルドルフ軍曹「・・・自分のせいです。自分があそこで、前進するなり後退するなりすれば・・・」
ホーポス中佐「自分をあまり責めるな。お前が巻き込まれなかっただけ、良かったじゃないか」
甚大な損害を出しつつも、ベータ占領に成功した
だが、さまざまな問題を抱えていたのであった
第四十八話 終わり
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宇宙戦艦紀伊 第四十九話
 松井一真  - 2006/9/16 16:26 -
  
第四十九話。一日で完成させました。さり気に通信兵追加
第四十九話 滑走路を探せ
ベータの占領作戦は完了した
設営隊が派遣され、修理作業が続けられている
ルナツー司令部
松井元帥「復旧に関してはどうだ?」
藤田上等兵「進んでいないようですね」
勝山一等兵(車種:九二式重装甲車)「ライトウォーターの設営隊もまだ発進してませんからね」
松井元帥「やはり遅れているようだな・・・」
ドニゲッテル少将「フレイ中佐が心配ですね・・・」
松井元帥「九龍の時とわけが違うからな・・・」
勝山一等兵「司令、山岡大佐から入電です。『予定以上に修理が遅れている。ベータ修理に参加するのは困難』以上です」
松井元帥「・・・厄介だな・・・」
ドニゲッテル少将「・・・司令、ベータ基地滑走路って、全部埋まってたはずですよね」
松井元帥「ああ、そうだが・・・」
ドニゲッテル少将「・・・フレイ中佐をどうやって搬送するんですかね?」
松井元帥「・・・そうだな。わけが違うとはこのことだ」
爆破されたベータ基地は、山のようになっていた
再利用は不可能に近かった
そんな中、フレイ中佐の手当ては続けられた
軍医「・・・脈拍が低下している。きわめて危険だ」
アコース少佐「・・・やっぱりパレンバンに送らないと無理ですね」
ホーポス中佐「よし、通信基地のある設営隊本部に、輸送機を寄越すよう打っておけ」
フンケン上等兵(車種:IV号戦車G型)「了解!しかし・・・」
ホーポス中佐「しかし、何だ?」
フンケン上等兵「どこの滑走路に着陸させるんですか?」
ホーポス中佐「あ、そういえば・・・」
そう、ベータの軍事施設は大半が破壊されていた。滑走路も例外ではない
ほとんどが土砂に埋まって使えなくなっているのだ
フンケン上等兵「滑走路の大半はつかえないと思います。輸送船じゃあ、時間がかかりますし・・・」
ホーポス中佐「・・・修理を急がねばな・・・」
だが、修理は一向に進まない
設営隊本部の近くにある第二滑走路すら、まともに機能していないのだ
だが、既にフレイ中佐の容態は悪化していた
軍医「・・・まずい、このままでは死んでしまう」
フンケン上等兵「しかし、滑走路が無いんじゃ・・・」
軍医「判明している滑走路が使えないなら、別のを探せばいいのではないかね?」
フンケン上等兵「・・・そういえば・・・」
ホーポス中佐「・・・やるしかないか・・・諸君、ベータは巨大な要塞だ。だとしたら滑走路は一つや二つじゃないだろう。私は残っているであろう滑走路を探しに行く。誰か、2両ほど来てくれないかな?」
ルドルフ軍曹「自分が行きます」
ノイン二等兵「自分も、同行します!」
軍医「早めに、頼むぞ」
ホーポス中佐「よし、出発する」
三両は医務室を出た
設営隊の兵士たちが列をなして作業に当たっている
その間を縫って、三両は進む
設営隊が内部修理に用いている入り口から入った
しばらくすると、設営隊の列が途絶えた
つまり、修理中の区画を抜けたのだ
ホーポス中佐「ここから先は、何が有るかわからんぞ。いくら、俺がいた基地とはいえ、以前とは状況が変わっているからな・・・」
ホーポス中佐は以前、ベータ基地に所属していたのだ
だが、先の爆発で原形を留めていない区画もあった
まだ設営隊の修理も完了していない
ライトウォーター空襲により、軍団の設営隊も到着が遅れている
三両はただただ進みつづける
すると、司令室のようなところについた
ホーポス中佐「司令部だな・・・」
資料は無かった
やはり焼却処分されたか、持っていかれたのだろう
直後、爆発が起こった
要塞裏手で起こったようだ
ルドルフ軍曹「・・・裏手のようですね。安心しました」
ホーポス中佐「長居は無用だ。出るぞ」
ルドルフ軍曹「隊長!これは何ですか?」
机と壁の隙間に、本、というより紙をまとめたものが見つかったのだ
ホーポス中佐「・・・帝国軍のものではない」
ノイン二等兵「と言うことは、連合軍のものですか?」
ホーポス中佐「そういうことになるな」
何者かが、占領直前に隠したもののようだ
表紙のような部分には、書いたものと思われる名前が書かれていた
「斎藤」であった
ルドルフ軍曹「斎藤・・・グリシネ系のようですね。日戦軍団の技術士官でしょうか?」
ホーポス中佐「だろうな。こんど、ルナツーの松井元帥に尋ねてみるか。飛行場の資料のようだな・・・」
中には、飛行場の滑走路の数と、その詳細が書かれていた
なんと、滑走路は5つ存在したのだ
第一滑走路から第四滑走路は最大収容数300機の格納庫を有する大型の滑走路であり、要塞の主力であった
従ってこれらは爆破処分されていると見た
残る第五滑走路だったが、こちらは小規模である
最大収容機数150機、迎撃用戦闘機の滑走路として用いられていたようだが、明らかに巨大旅客機が離着陸できるほど長い
他の滑走路より離れた場所にあった
ホーポス中佐「よし、これを持っていくぞ。これを参考に、第五滑走路を探そう」
ノイン二等兵「了解!」
三両は第五滑走路へ向かって走り出した
だが、途中で道がふさがっていた
いくつかの工具を使って突破に成功した
第四十九話 続く
引用なし
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Re:宇宙戦艦紀伊 第四十九話
 松井一真  - 2006/9/16 16:27 -
  
後半。Bv−238ですが、たまにBv−283になってるかもしれません
第四十九話 滑走路を探せ
そして、遂に滑走路までたどり着いた
ホーポス中佐「ここだな」
最下層部にあったその滑走路は、ほとんど手付かずであった
占領直前の状況のままだったのだ
ルドルフ軍曹「隊長!この格納庫は他のより大きいようですが・・・」
ホーポス中佐「よし、開けて見るぞ」
ホーポス中佐が管制塔に行き、格納庫の扉を開けた
シャッターが完全に開くと、見たことも無い巨大な機体がそこにあった
Qシュタイン連邦、Bv−238輸送機の改良型、Bv−238II(連邦正式名:Bv−238C)であった
全長47m、車両250両または貨物30tを搭載できる大型機である
もともと飛行艇として開発されていた機体だが、陸上輸送機として改装されたのだ
本国では爆撃機型のBv−238Bが開発されているそうだが・・・
ルドルフ軍曹「・・・確か、Bv−238C型試作機のうち、一機だけが行方不明になっていたと聞いたが・・・」
ホーポス中佐「この機体だったようだな・・・」
ノイン二等兵「さすがに、埃がかかっていますが、発動機はちょっと直せば回りそうです」
ルドルフ軍曹「・・・こりゃ、かなり良好な状態だな。隊長、整備班を呼んできてください」
ホーポス中佐「分かった。ところで立場が逆になってる気がするが気のせいか?」
ルドルフ軍曹「・・・・・・・・」
ホーポス中佐は設営隊本部から、整備班を送るよう要請した
しばらくすると整備班がやってきた
そして、数分ほどで整備を完了させた
整備員「これで、動くはずです」
ルドルフ軍曹「よし、ルナツー司令部に打電する」
ルナツー司令部
藤田上等兵「司令!ベータ基地より入電、『ベータより負傷車をパレンバンへ搬送す。パレンバン基地滑走路を空けておくように頼みます』以上です!」
松井元帥「何っ!?滑走路!?輸送機がベータにあるのか!?」
ドニゲッテル少将「司令!あれですよ。ベータ基地の秘匿滑走路!あそこに何機か、新型機を隠しておいたそうです!」
松井元帥「ああ、それだったのか!となると、時期から察するにブロームフントフォスBv238Cだな。了解。勝山、パレンバンの第一滑走路を空けるよう打電しろ」
勝山一等兵「了解!」
ベータ基地 第五滑走路
負傷車が集まった。ホーポス中佐も負傷していたのだが、管制塔に立った。機長は救出を敢行したアコース少佐である
ホーポス中佐「・・・それで、主操縦士は誰にするのかね?」
そう、陸軍部隊に、航空機、それも巨大輸送機を操縦できるものなどほとんどいなかったのだ
ノイン二等兵「自分がやります!」
ホーポス中佐「ノイン二等兵!君は大型機免許を・・・」
ノイン二等兵「持ってます。四発まで持ってますよ。六発もできると思います。理論上、四発機も六発機も、大きさが変わるだけですから。入隊前はパイロットだったんです。空軍に入隊できなくて、陸軍輸送機部隊に入隊したんですが、腕はいいんですが上との問題がありまして・・・」
ホーポス中佐「入隊数ヶ月とは戦闘部隊のことだな?」
ノイン二等兵「はい、操縦では一年は経過してるかと思います」
ホーポス中佐「よし、操縦は君に任せる」
ルドルフ軍曹「自分も、パレンバンまでいきます。副操縦士を担当します」
ホーポス中佐「操縦はできるのか?」
ルドルフ軍曹「ユンカースあたりまでならできますが・・・しかし、ノイン二等兵がやってくれると思います」←ユンカース:Ju−88のこと。万能機で、さまざまな用途に使われる。ちなみにJu−87は「スツーカ」
ホーポス中佐「了解。滑走路扉、開け!」
フンケン上等兵「Runway Gate Open!Runway Gate Open!」
Qシュタイン兵士A「Quickly!Quickly!」
滑走路の扉が開き始める
フンケン上等兵「Runway Gate Open!Runway Gate Open!」
Qシュタイン兵士B「Twenty seconds before」
そして、完全に開いた。機体の前方には無数の星々が見える
そしてフンケン上等兵が叫ぶ
フンケン上等兵「All right? Let’s Go!」
続いて、ルナツー司令部の松井元帥と、第五滑走路管制塔のホーポス中佐が叫ぶ
ホーポス中佐「Bv−238C、離陸を許可する!」
松井元帥(通信)「Bv−238C、離陸を許可する!健闘を祈る!」
そして、ノイン二等兵は発動機のスイッチを入れた
轟音と共に、左翼第一エンジン、左翼第二エンジン、左翼第三エンジン、右翼第三エンジン、右翼第二エンジン、右翼第一エンジンが次々と回りだす
ブレーキを解除、機は進み始める
速度計が離陸速度まで達した
アコース少佐「よし、離陸!」
そして、操縦桿を引いた
第五滑走路先端はガンドルフ側の方角なので、ゆっくりと機を旋回させる
ルナツー司令部
松井元帥「・・・Runway Gate Open!って図ったな。あれ、あの地下基地の奴」
藤田上等兵「ああ、あれですね。Qシュタイン連邦領内にある極秘滑走路。あれも同じような感じで発進しますからね」
松井元帥「さて、それはともかく、今までで最長の宇宙飛行になりそうだな」
ドニゲッテル少将「まさかこんな時に、あの機体が役立つとは・・・」
ユゴス少佐「意外でしたね・・・」
Bv−283Cには燃料が満載され、さらに増槽まで付けている
勝山一等兵「山岡大佐より通信です」
山岡大佐(通信)「こちらライトウォーター基地、現在上空を輸送機が通過中。機の状況は安定している模様。以上です」
ライトウォーター基地
山岡大佐「しかし、あんな機体がいるとは思いませんでした。まさかC−133以外にもいたとは・・・」
島村兵長「これまた大きい機体ですねぇ」
高田上等兵「しかしQシュタイン連邦はもっと大きな機体を作っているそうですからね。我々も負けてられませんね」
山岡大佐「あれほどの機体を発進できる滑走路があったとはな・・・」
機はそのまま、ルナツーの方角へ進んでいく
ライトウォーターの滑走路にはいくつかの飛行機が停止していた
ほとんどの兵士が巨大な輸送機を見上げていた
Bv−283Cはそのままルナツーへ向かう
副操縦席のルドルフ軍曹は熟睡していた
ノイン二等兵は疲れていたが、この機体には自動操縦装置がない。副操縦士が寝ているので自分がやらねばならない、ノインは操縦を続けた
そしてルナツー上空に到達した
ルナツー司令部
松井元帥「こちらルナツー司令部、Bv−238Cを確認、パレンバン第一滑走路を空けるため、第一滑走路へ着陸せよ。以上」
藤田上等兵「Bv−238C、パレンバンへ針路を変更しました」
勝山一等兵「パレンバン飛行場より入電、第一滑走路を空ける準備が完了したとのことです」
松井元帥「了解。そのままパレンバンに向かわれたし」
既に離陸してから5時間ほどが経過していた
Bv−238C機内
ルナツーを抜け、そのままパレンバンへ
途中で、輸送船団のようなものを見かけた
日の丸が揚がっている。日戦軍団の船であろう
兵員輸送かと思ったが、詳細は不明であった
550kmの速度を保って、パレンバンへ向かう
そして、パレンバンの街が見えてきた
ボルナソス大佐(通信)「こちらパレンバン基地。着陸を許可する。第一滑走路へ着陸せよ」
ノイン二等兵「了解。ルドルフ軍曹、起きてください」
ノイン二等兵はルドルフ軍曹を起こした
ルドルフ軍曹「すまん、つい寝てしまった」
すでに5時間以上寝ている。今までの戦闘で疲れたとはいえ、つい寝た程度としてはあまりにも長い
速度を落としつつ、脚を降ろす
ゆっくりと高度を下げ、着陸。ブレーキをかける
無事、着陸に成功した
アコース少佐「任務完了。諸君、良くやった」
ノイン二等兵「といっても、操縦は自分だけでしたけどね」
直ちに、フレイ中佐は軍事病院へ搬送された
手術が行われることになった
なんとか、命は取り留めたそうだ
病室は九龍少佐と同じだった
パレンバン軍事病院
九龍少佐「・・・フレイ中佐!?」
軍医「安心してくれ。命は取り留めた」
九龍少佐「・・・一体、何があったんですか?」
軍医「私には知らされていないが・・・どうやらベータ基地で何かあったようだな」
そして、九龍少佐はベッドに戻った
ルナツー司令部
松井元帥「それで、Bv−238Cはどこに着陸することになったのかね?」
藤田上等兵「パレンバンを離陸後、一旦ルナツーに着陸するとのこと」
松井元帥「そうか。本来なら無補給でライトウォーターまでいけるんだな?」
藤田上等兵「はっ、そう聞いております」
松井元帥「さて、次の作戦だが、しばらく補充期間となるな。ライトウォーターのほうで整備が完了したら、他の艦隊は行動を開始するだろうな」
その後、第五滑走路を発見したホーポス中佐とルドルフ軍曹が昇進し、操縦を担当したノイン二等兵が本来は「戦死車しかできない」と言われている二階級特進した
フレイ中佐は、救われたのであった
第四十九話 終わり
引用なし
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Re:宇宙戦艦紀伊 第四十九話
 相澤康平  - 2006/9/16 22:11 -
  
二話が短期間で公開されてますね。
早く第五十話設定を書かなくては・・・。
ノイン二等兵(昇進後上等兵)はこれからもルドルフ軍曹(昇進後曹長)と共に登場する予定です。第四十八話と四十九話で親しくなったようです。(コンビみたいですが^^;

Bv238IIは第345大隊に特別に直協支援機として配備されます。(もちろん機を操縦するのはノイン上等兵、副操縦士はルドルフ曹長)
ルドルフ曹長は一旦戦闘が無くなったのでノイン上等兵に勧められてパレンバンに戻り、大型機免許を取るために勉強中という設定です(ノイン上等兵も6発機の免許を取得するために勉強中)
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んー、スパムとか面倒なんで勘弁。


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