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どうも、お久しぶりです。おすなのかたまりです。
スパムがひどいので、禁止語句を設定しました。
「http://」を禁止していますので、URL を記入する場合は「ttp://」とかにして下さい。
これでこのスパムがツールを使ったものかどうかよく分かると思います(笑
この掲示板は XREA.COM が生きてる限り多分あると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

以上、さくらがちる頃に。

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宇宙戦艦紀伊 第七十四話 松井一真 2009/2/23 19:55

   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十四話 松井一真 2009/2/23 19:59
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十四話 松井一真 2009/2/23 20:01
   宇宙戦艦紀伊 第七十四話 あとがき 松井一真 2009/2/23 20:04
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十四話 あとがき あとがき ダークスピリッツ 2009/2/26 15:09
   Re:宇宙戦艦紀伊 第七十四話 あとがき あとがき 松井一真 2009/2/26 20:14


Re:宇宙戦艦紀伊 第七十四話
 松井一真  - 2009/2/23 19:59 -
  
偵察艦隊撤収。そして熱田中将の復帰戦。

第七十四話 第二の初陣
突如前方に、Qシュタインの巡洋戦艦が立ち塞がった
砲塔が徐々に旋回する
そしてその砲身は、いずれもこの艦を狙っていた
ヴィノクール中佐「面舵一杯!」
続いて、無数の砲身が一斉に咆哮した
光学弾は「アウグスト」を掠め飛んでいく
そしてそれは後続の駆逐艦に直撃する
戦艦の主砲斉射を受ければ、駆逐艦はひとたまりも無い
艦橋下部に命中した光学弾は、駆逐艦を真っ二つに切断した
それとともに、「アウグスト」の左舷にいくつかの光学弾が命中する
後続の重巡の放った光学弾であった
残りの艦艇は「アウグスト」に続いて回頭する
敵艦隊もそれを見て回頭を開始する
ヴィノクール中佐「主砲射撃用意、目標は敵重巡洋艦!」
砲塔が一斉に敵重巡のほうを向く
ヴィノクール中佐「撃ち方始め!」
主砲が一斉に咆哮する
砲撃は見事敵重巡に命中する
再び、同航戦に転じる

戦力は殆ど互角ではあるものの、こちらには戦艦がいる
それでもなお奮闘する敵艦隊。やはり武勲艦隊は伊達じゃない
だが、こちらとしては圧倒的な戦力を前にしていたパレンバン戦と比べれば楽な話である
ガイル准将「主砲攻撃用意、目標は敵重巡!」
再び、砲塔が旋回、敵重巡洋艦のほうを向く
ガイル准将「撃ち方始め!」
第二斉射、真っ直ぐ敵艦へと向かっていく
しかし、再び回避される
艦長「なかなか当たりませんな」
ガイル准将「こっちもそうだが、向こうも開戦当時からのベテランだ。仕方が無い。シュタイナー准将の艦隊はどうした?」
通信長「もうすぐ到着するとの事です」
艦長「了解・・・それにしても、奇妙なめぐり合わせですな」
ガイル准将「緒戦で苦闘を強いられてきた艦隊司令官たちが、開戦時から活躍しつづけるベテラン艦隊を迎撃する、という意味か?」
艦長「その通りです」
ガイル准将「・・・そうだな。奇妙な話だ」
熾烈な砲撃戦は、なおも続く

砲撃戦はほぼ互角の状況であり、先の砲撃で一隻が沈んだ他は沈没艦は無し。このままいければもう数隻を撃沈することも不可能ではないだろう
第8偵察艦隊司令、ヤルヌイ大佐は確信した
しかし、電探に新たな敵艦隊の反応が映った
やや低速ではあるが、大きな反応。間違いない、戦艦だ
電探士「・・・敵戦艦部隊、接近!」
ヴィノクール中佐「Qシュタインの艦隊か・・・厄介ですな」
ヤルヌイ大佐「戦艦が三隻も相手では勝ち目は無い。後退するぞ」
そう言ったときには、敵戦艦隊はさらに近づいていた
単従陣を維持したまま、第8偵察艦隊は後退した

電探に映る敵艦隊が、突如回頭を開始した
撤退するつもりらしい
しかしその中の一つに、ドライザ級偵察艦の姿があった
開戦当時からたびたび現れていた偵察艦「ビストロイ」であった
第15戦艦艦隊司令、シュタイナー准将は、敵艦隊に対する砲撃を命令した
シュタイナー准将「砲撃用意!目標は敵偵察艦。弾種、通常弾!」
同時刻、同じ命令がガイル准将より「カールシュタイン」にも下されていた
ガイル准将(通信)「こちら第34巡洋艦隊、敵偵察艦を追撃し発砲する。そちらは?」
シュタイナー准将「第15戦艦艦隊、同じく。そちらに続く」
ガイル准将(通信)「了解した!」
敵偵察艦は既に射程圏から遠ざかりつつあった
最大射程で発射するしかない
測距手(通信)「測距、よし!・・・この分だと十斉射くらいが限界ですかね」
砲撃手(通信)「とにかくなるべく早く撃つべきだ。射撃準備完了!」
砲術長「撃ち方、始めぇ!」
二隻の戦艦が一斉に主砲射撃を開始する
続いて、「カールシュタイン」が砲撃する
三隻の戦艦から放たれた巨弾は、「ビストロイ」めがけて飛んでいった

電探に映る戦艦は、こちらにめがけて砲撃を開始したようだ
シュパーギン少佐は直ちに回避運動を指示した
砲弾は「ビストロイ」の至近で炸裂した
通常弾だ
「ビストロイ」は偵察艦のためそれ程装甲が厚くない
爆風で装甲板が剥ぎ取られる
シュパーギン少佐「被害報告!」
グリシア兵士J(通信)「右舷第五区、損傷!」
その後も砲撃が繰り返され、艦は激しく振動する
各所で被害が及びつつある
ふと見ると、友軍駆逐艦が徐々に速力を落としつつあった
護衛のために同行した第98駆逐艦隊の艦だった
そしてその駆逐艦の舷側に、戦艦の放った通常弾が直撃した
大爆発とともに、轟沈する駆逐艦
その直後、砲撃が止んだ
どうやら射程圏外に到達したらしい
副長「危ないところでしたね・・・」
シュパーギン少佐「・・・悪運は、今日も味方だったか」
敵艦隊は一応進んではいるが、戦艦がいる分こちらに追いつくことは不可能であろう
今日の戦闘でも、辛うじて生き残ることが出来た

「フランデンブルグ」の艦橋では、敵駆逐艦が爆発、炎上するのが確認できた
「ビストロイ」の盾になったようだ
艦長「生存車がいるかどうか確認する。そのまま前進を続けろ」
操舵手「了解!」
シュタイナー准将「久々の実戦だったが、まずまずの戦果だな」
ガイル准将(通信)「こちらもほぼ同じ評価だ。あの艦隊を相手に損害を三隻に抑えることが出来たのは良かったな」
シュタイナー准将「・・・しかし、ベータに行くはずだったのがとんでもないことになってしまったな」
ガイル准将(通信)「戦局が逼迫しているんだ、仕方が無い。エラムで修理を受けるか」
シュタイナー准将「了解了解。生存車を救出後、エラム基地に寄港する」
当初はベータに向かう予定だったQシュタイン艦隊だったが、損傷も少なくなかったため、一旦エラムに寄港、修理の後に改めてベータに向かうこととなった
こちらが撃沈した駆逐艦は戦艦の砲撃による二隻。しかし、こちらは砲雷撃により三隻を失った
敵艦隊を追い払った物の、犠牲も大きかった

同時刻。Qシュタイン艦隊と同じく、ベータに向かっていた艦隊が存在した
エラム方面を通っていったQシュタイン艦隊に対し、一直線に進んでいた三隻の駆逐艦
駆逐艦「呉竹」、「刈萱」、「蕨」の三隻で構成された第六八哨戒艦隊は、ベータへの寄港を目前としていた
熱田中将「・・・因縁の地だな」
ここに戻ってくるのも何年ぶりになるだろうか
デヴォリア基地にあった報告書によれば、自分はベータで二度死んだことになっている
もしかしたら三度目の死に場所もここかもしれないが、後ろ向きなことを言っていられないのが実情だ
最前線では、既に多くのチョロQが死んでいる
そういえば戦友、鳴神中将とはあれ以来会っていない。彼は無事なのだろうか
さまざまな思いが頭をよぎったそのとき、草薙少佐が話し掛けてきた
草薙少佐「司令、まもなくベータに到着します。しかし、いつ敵潜が攻撃を仕掛けてくるか分からないのが実情です。気を引き締めましょう」
熱田中将「・・・そうだな。考え事は寄港してからだな」
一度は敵を退けたとはいえ、また敵が再攻撃を仕掛けてくるかもしれない場所だ。事実、前線のエラム基地には敵の偵察艦隊が襲来したというではないか
そう思ったとき、今度は聴音手が叫んだ
聴音手「左舷に感あり!敵潜宙艦です!」
艦内に動揺が走る
草薙少佐「総員戦闘配置!対潜戦闘用意!」
直ちに全艦に指示が下される
熱田中将の「第二の初陣」が始まろうとしていた

同時刻、グリシア帝国軍潜宙艦「バリッラ」
通商破壊のため僚艦「アントニオ・シエサ」とともにベータ沖に展開していたが、突如としてソナー音を探知した
改めて敵艦隊を確認したところ、輸送船は無く、駆逐艦が三隻だけだった
日戦軍団の護衛駆逐艦。どうやら対潜哨戒に参加していたらしい
艦長、イマノフ中佐は戦闘配置を指示した
イマノフ中佐(車種:BA−27装甲車)「『アントニオ・シエサ』は直ちに退避、本艦は雷撃を敢行した後に離脱する!」
副長「魚雷戦用意!」
「アントニオ・シエサ」を逃がすため、こちらは雷撃後に離脱する
イマノフ中佐「魚雷発射準備は?」
水雷長「発射準備、既に良し!」
イマノフ中佐は、潜望鏡で敵艦の陣容を捉える
駆逐艦が三隻、単縦陣でこちらに向かってくる
イマノフ中佐「目標、敵一番艦、てぇーっ!」
艦首発射管より、四本の魚雷が発射される
放射状に放たれた魚雷は、敵艦隊へと向かっていく
イマノフ中佐「面舵一杯、艦尾発射管発射用意!」
その指示を受け、「バリッラ」は急旋回する
敵艦隊は徐々に距離を詰めつつある
敵艦が第一派を回避する時に上手く距離を広げられるか
とりあえず、背を向けることには成功した
イマノフ中佐「艦尾発射管、目標敵一番艦、てぇーっ!」
艦尾発射管より、二本の魚雷が発射される
先の四本に続いて、敵艦隊へと向かっていく
イマノフ中佐「急速潜航!」
副長「急速潜航!」
乗員達が一斉に艦首に向かって駆けて行く
深度計は徐々に下がっていく
これで、何とか逃げ切れるか
第七十四話 続く
引用なし
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Re:宇宙戦艦紀伊 第七十四話
 松井一真  - 2009/2/23 20:01 -
  
対潜戦闘、そしてベータの基地内部描写。

第七十四話 第二の初陣
敵潜と距離を詰めるため、3隻の駆逐艦は全速で向かっていた
聴音手「敵艦より魚雷音!数は・・・六本!」
熱田中将「取舵一杯!」
三隻の駆逐艦が一斉に回避運動を取る
魚雷は「呉竹」の舷側を掠めて艦尾方向へと消えていった
しかし、後方で爆発が起こった
「蕨」が被弾したのだ
通信士「『蕨』、右舷に一本が被弾!機関損傷!」
機関室が損傷、速力が半減したとの報告が入った
熱田中将「『蕨』に打電、『先にベータ基地へ寄港せよ』!」
敵潜は全速力で離脱しようとしている。こちらも全速で追いかけなければならない
指示を受けた「蕨」は転回後、ベータ基地へと向かった

命中したのは一発。三番艦が戦線を離脱したようだ
しかし残りの二隻は無傷でこちらへ向かってくる
水測長「敵艦、爆雷投下!」
イマノフ中佐「面舵!」
旋回をして、爆雷を回避する
イマノフ中佐「爆雷防御!」
直後、爆雷の爆風で艦が振動する
振動は幾度か続くが、命中弾は無い
しかし、たびたびある至近弾で、艦は損傷した
辛うじて、無事敵艦隊を振り切ることに成功した
それにしても思わぬ遭遇戦であった
やはり連合軍の対潜警戒は伊達ではなかった

爆雷の弾数が尽きるまで投下したが、撃沈には至らなかった
一応損害を与えることには成功したようだが、こちらは駆逐艦一隻が中破している
通信長「『蕨』より入電、『無事、ベータへ寄港せり』、以上です!」
熱田中将「・・・鳴神にどう顔向けすりゃいいかな・・・」
日戦軍団屈指の潜宙艦乗りである鳴神中将がこの戦闘を聞いたら、なんて言うだろうか。熱田中将はそう思った
草薙少佐「・・・いえ、我々は最善を尽くしました。復帰戦、それも慣れない対潜戦闘で、沈没艦は一隻もありません。立派な成功です!」
そういって、草薙少佐は励ました
着任してからというもの、彼に助けられっぱなしである
熱田中将「・・・そうだな。さて、ベータに行くか」
草薙少佐「面舵一杯!」
二隻の駆逐艦は再び変針、一路ベータへと向かった

ベータ軍港には損傷を負った「蕨」が停泊していた
追って僚艦の「呉竹」、「刈萱」が寄港するとの連絡が入り、さらに指揮官が熱田中将であると聞いた日戦軍団の将兵は、急いで港まで出向いた
勿論、京城少佐と菱沼少佐も、そこにいた
新竹大尉「三六二空の京城少佐か?」
京城少佐「はい!何でしょうか?」
階級は一応こちらの方が上とはいえ、兄の下で二番機を務めている隊員だ。つい敬語になってしまう
新竹大尉「あんたの兄貴・・・つまり飛行隊長だが、ちょっと用事があって来れなくなった」
京城少佐「えっ・・・一体何が?!」
新竹大尉「乗ってる電征の発動機がいかれてね。呆れながら整備士怒鳴りつけて見に行ってたよ。『どういうヘマをしたら発動機がいかれるんだ』って」
何でも、新米の整備士が第117航空隊隊長、京城大佐の乗る電征の整備に当たったところ、手違いでエンジンが故障してしまったということらしい
なにぶんお兄ちゃんっ子である京城少佐は、開戦以来兄に会っていなかったので愕然とした
そんな中、「呉竹」と「刈萱」が寄港した
菱沼少佐「熱田中将、無事帰還万歳!・・・あれ、京城、やけに落ち込んで・・・」
旗を振っていた菱沼少佐が、京城少佐の様子が妙なことに気づいた
菱沼少佐「・・・まさか、一一七空の隊長が来られないってことで落ち込んでるのか!?」
「呉竹」にタラップが連結され、多くの乗員達が降りてくる
菱沼少佐「日戦軍団屈指のエースも、精神的にはガキだなぁ」
京城少佐「な、何を言うかぁ!」
そう言って、京城少佐は菱沼少佐へ飛びかかった
軽くかわす菱沼少佐
群集を掻き分けながら、京城少佐から逃げ回る菱沼少佐
新竹大尉「全く、ほほえましいな・・・」
そのとき、タラップから熱田中将と草薙少佐が降りてきた
草薙少佐「あっ・・・飛行隊の連中・・・」
追いかけっこはなおも続いている
新竹大尉「ちょっとした喧嘩でして・・・上に、処罰でも下させておきましょうか?」
熱田中将「いや、構わん。実に結構なことじゃないか。孤立した最前線の者が、あれほど元気ということは」
元気な航空兵の姿を見て、熱田中将は内心嬉しかった
鳴神中将の姿はここには無いが、第四艦隊がライトウォーターから回航される予定なので、いずれは再開できるだろう
やはり、帰る場所はここだった。熱田中将はそう思った
その日、日戦軍団の機関紙「日戦軍団広報」の一面を飾ったのは、勿論この記事であった

それから数分後、ベータ基地兵舎
哨戒直についていた平岡二等兵は、自室に戻っていた
勿論、通信科平岡上等兵の影も、そこにあった
夜もふけたときだった。寝ようとしていた平岡二等兵に、平岡上等兵は唐突に言った
平岡上等兵「・・・何かが、近づいてくる・・・どうやら俺の同類らしい」
平岡二等兵「えっ?!ということは・・・」
平岡上等兵「とにかく、一緒にきてくれないか?」
こうもなっては、従わざるを得ない
廊下に出た二両は、そのまま廊下を進み始めた
そして、角を曲がったところに、見慣れないII号戦車の姿を見た
良く見ると、室内灯の光が透けていた
平岡二等兵「・・・遂に俺にも見えるようになったか・・・」
平岡二等兵は愕然とした。激戦地の幽霊騒ぎはあまりにも有名だが、よもや本当に見えるようになってしまうとは
一方で、平岡上等兵はそのII号戦車に見覚えがあった
平岡上等兵「・・・お前、まさかモヴァーク?!」
II号戦車「その声は・・・平岡さん?!」
どうやら、通信班の知り合いらしい
平岡上等兵「そうだ。まさかお前までここにいるとはな・・・」
モヴァーク二等兵「爆風に飲まれた時、死にたくないって思ったんです。そうしたら、こんな風に・・・」
平岡上等兵「・・・やっぱり、同類だな」
平岡二等兵「・・・もしかして、知り合い?」
話を聞いていた平岡二等兵が聞く
平岡上等兵「同じ班にいたモヴァーク二等兵だ。Qシュタイン連邦から派遣された奴で、俺の三つ下。二つ下の勝山って奴が怪我したんで、代わりに来たレーダー手だが・・・」
実に不幸な奴だ、とでも言うかのように平岡上等兵が言った
モヴァーク二等兵「ベータ基地通信班のモヴァーク二等兵です。といっても、平岡さんと同じで今は実体が存在しませんが・・・」
簡単な自己紹介を済ませた後、一旦二両はモヴァーク二等兵と別れた
自室に戻った二両は、少し沈んでいた
平岡二等兵「・・・まさか本当に見えるようになっちまうとは・・・」
平岡上等兵「多分俺やあいつ以外にもいっぱいいると思う。ここは激戦地だったからな。それを考えると、パレンバンの方が多そうだが・・・」
平岡二等兵「・・・そういえば、上等兵は何か能力とか無いのか?」
平岡上等兵「・・・無いことも、ないかな。ちょっと、あれを持ってきてくれ」
平岡上等兵が指差したのは、やや縮尺が大きめのラジコンだった
模型製作が趣味の平岡二等兵は、いくつかのラジコンを持っていた
平岡二等兵はラジコンの一つを選び、床に置いた
平岡上等兵「・・・少し小さいが・・・いけるな」
すると、平岡上等兵の姿が、ラジコンへと消えていった
その直後、ラジコンが動き出した
勿論、コントローラーには触れていない
平岡二等兵「動いた?!」
すると、ラジコンから再び平岡上等兵の姿が現れた
平岡上等兵「こういうことだ。俺のような奴は物体に憑依することが出来るんだ。まあ、あまり大きい物だと長時間は出来ないが」
それを聞いた平岡二等兵は、あることを思いついた
平岡二等兵「・・・待てよ。それってもしかして、ボディに入ることも出来るんじゃないのか?!」
平岡上等兵「・・・考えたことが無かったな。そうすれば俺は実体を取り戻すことが出来る!総司令官は俺がどうなったかを知っている。その気になれば日戦軍団に復帰できるかもしれないぞ!」
平岡二等兵「じゃあ、今度総司令官が来た時に試してみようじゃないか!」
意味があるのかどうかは分からないが、彼らに何か希望が生まれた
先ほどまで沈み込んでいたのが嘘のように、二両は大盛り上がりをした
しかし・・・
日戦軍団兵士「おい平岡!何騒いでんだ!今何時だと思ってるんだ?!」
隣室の同僚が大声に気づいて怒鳴り込んできたのだった
勿論、彼に平岡上等兵の姿は見えなかった

停泊する戦艦「紀伊」の艦内では、出港準備が行われていた
灰田大佐「戦局が逼迫しているんだ、いつでも出港できるようにしておけ」
灰田大佐が、艦内を回っている
松井元帥「・・・もうすぐだな」
ティーガー元帥「はい。いよいよ決戦ですな」
松井元帥「・・・あいつら、上手くやってくれればいいが」
現在、第一特務艦隊は、ベータに向けて出航する準備を整えている
その一方で、また別の準備を整える部隊が存在した
そう、グリシネ海軍第三巡洋艦隊である
第三巡洋艦隊及び第五主力艦隊は、このルナツー基地に集まっていた
作戦参謀「改めて、今作戦の説明をさせていただきます。五日後に、第一特務艦隊がベータに向けて出港します。我々はその護衛にベータへと向かいます。ライトウォーター近郊で一旦分散した後、第五主力艦隊が『叛乱艦隊の追撃』という名目で出港。港外に待機している艦艇数隻を撃沈した後に我々と合流する、ということになっております」
第五艦隊司令「・・・それで、合流後は一体どこへ?ベータに行くと不自然だが」
厚木准将「ベータ方面にある資源惑星『フィフスルナ』を拠点とする予定です」
第五艦隊作戦参謀「・・・ライトウォーターから撤収した際に一緒に撤収したところですな。隠れ家にはもってこいです」
「フィフスルナ」はベータ〜ライトウォーター間にある小規模な資源惑星である
民間企業が資源調達のために保有していたが、帝国軍のベータ侵攻の折に、ライトウォーターともども撤収した
ライトウォーター奪回後も、採掘作業は行われず、チョロQの姿は無い
そこを彼らの拠点とするのだ
勿論、日戦軍団の了承は得ている
厚木准将「キュワール最強の軍事組織がバックについています。作戦は必ず成功します」
作戦説明の最後に、厚木准将は付け加えた
両艦隊の士気は、異様なほど高かった

同時刻、ライトウォーター遠方宙域
青い艦隊が、ライトウォーター方面へと向かっていた
航海長「もうすぐキュワール連合軍の勢力圏に進入します」
艦隊司令「・・・遂にここまで来たな」
旗艦に乗る指揮官は、報告を聞いて安堵した
幾多もの激戦を繰り広げ、ようやくここまでたどり着いた
戦力も半数以下に減っている
ゲリラ戦を繰り広げていた彼らは、戦闘続行が困難と見てこの宙域へとやってきたのだ
彼らが向かうのは、資源惑星「フィフスルナ」
勿論、その惑星が放棄されていることも、グリシネ海軍の艦隊が向かっていることも、彼らは知るよしもない

同時刻、セイロン基地
大日本帝国軍の大艦隊が、そこに待機していた
小澤大将「次期目標はキュワール本土となる。各員は出撃に備えるように」
現在、ラファリエス軍の支援を得てパレンバンに到着した輸送船団が、セイロンへと向かっている
この船団が到着次第、彼らはキュワールへと向かう
遂に連合軍との決戦が始まるのだ
キュワールの危機は、迫りつつあった
第七十四話 終わり
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宇宙戦艦紀伊 第七十四話 あとがき
 松井一真  - 2009/2/23 20:04 -
  
あとがき:「紀伊」は一話一話が必然的に長くなるので、あとがきのネタもかなり多い。従って今回も書くこととしました。
前日には完成しており、「2月22日22時22分」の投稿を目指しましたが突然サーバーとの通信が途絶。22日中はつながりませんでした。仕方が無いので終盤を加筆修正して公開する事としました。

冒頭に登場する飯山中尉。日戦軍団の基地士官はとりあえず藤田、平岡、勝山以外に各基地専属の士官を一両ずつ出しておこうかと思って、今回はデヴォリア基地の士官として出しました。今更気づいたんですがライトウォーターは長期にわたって第一特務艦隊が停泊していたので偏ってますな。ちなみに天城と野末は寄港してますが、正式にデヴォリア所属になったわけではないので登場してません。
草薙少佐。なぜか設定原案中編で「小泉少佐」となっていましたが、小泉少佐はグリシネ海軍所属の駆逐艦「ライズナ」艦長と被るので前編での「草薙少佐」を起用しました。
この第六八哨戒艦隊、所属艦全艦の名前が明記されている数少ない艦隊ですね。まあ「三隻しかいなかったから全部名づけた」と言ったところですが。日戦軍団潜宙艦隊は毎回全部名前が出てますがあれは番号だから悩まないんです。

ベータ基地。気のせいかこの基地はクローズアップされる確率がパレンバンともども高いですね。ルドルフとノインが初めて対面した地(そして二両の運命が大きく変わった地)であるため二両にとっても思い入れの強い場所でしょう。
副操縦士の大尉。「青き名将(仮題)」のチョロ〜ン機銃手や一〇二中隊副官の大尉もそうだったんですが、名前を付けるほどの出番は無いだろうと思っていたので付けなかったんですが、案外出番が多い。
ドニゲッテルとユゴス。SCCQではこの二両はコンビは組んでません。というかSCCQでコンビを組んでいた将校はプロトン軍のミーンテースとビスカイト以外ありませんな。たまたまプロトン北方で共同戦線を展開していたのでこうなりました。ユゴス少佐が全然異なるキャラクターになってますがあえてこうしました。豪快な指揮官と冷静な副官、考えてみたらありがちなパターンですね。
「ドロワル事件」の首謀車とされているのはティーガー元帥(とマッドタンク)ですが、その部下だったはずのドニゲッテル少将は事件に参加しなかったので上層部はノーマークだったようです。それを利用してドニゲッテル少将は地盤を固め、総統の家系を継ぐT−35を挙げての総決起を起こしたようです。

会議室の幕僚。今回名前が出ているのは海軍長官:大河内元帥、海軍情報部所属:湊川少佐、海軍情報参謀:高沢少将、海軍作戦参謀:西郷中将、陸軍長官:モントレー元帥、陸軍参謀長:原田大将、空軍参謀長:黒田中将、空軍技術本部長:斎藤中将、空軍参謀:森中将、空軍参謀:藤沢中将、空軍参謀:谷村中将、統合幕僚長:木原元帥。他にも陸軍参謀、海軍参謀が各一両、空軍参謀の九二式重装甲車が登場しています。
改めてみるとやや間延びした感のある戦闘シーンよりもこちらの方が緊迫感があります。今まで冷静に発言していた西郷中将が狂ったように机を振り回す場面はこの後亡国と化すグリシネを予見しているようにも見えます。
同期の裏切り。西郷中将は海軍参謀ですが、以前の友は花形だった空軍へと移り、自らは小泉少佐とともに海軍に入隊したという随分と複雑な将校だったりします。西郷中将とともに作戦部で活躍した小泉少佐ですが、活躍を妬んだかつての親友、森中将は彼を最前線に更迭。友を売ってまで参謀本部に執着する姿にかつての友の面影は一切見えず、西郷中将は空軍参謀本部と訣別、原田大将ともども日戦軍団を援護する方針を固めます。それにしても当初はそれ程深く掘り込む予定が無かったのに凄まじい背景が誕生した物だ。
ちなみに湊川少佐の「偽善車はいつもそうだ」は久々にウルトラマンのパロディ。急にやりたくなった。
木原元帥。車種の「TK−X」は勿論のこと、自衛隊の次期主力戦車です。レオパルトIIA5を髣髴とさせる砲塔形状と90式戦車よりやや小柄でスマートな車体形状は気のせいかSCQ中期にLaitoさんがデザインした新型戦車に似ているような。
大河内元帥。そういえば海軍長官って名前出てなかったなと思ったので。グリシネの幕僚はモントレー元帥を除いて全員漢字二文字(階級含め四文字)だったのでメリハリを付けようと三文字(階級含め五文字)で(森中将も出てきましたが)。空軍長官の名前が出てないのは空軍は参謀長の黒田中将辺りで充分なので。

グリシア。実はグリシネ国初登場時、「グリシア国」と間違えて書いてしまっていたことがありました。「黄金街道グラシア」というディーゼル列車が当時存在していた(現在は「こがね」に改名、リニューアル)のでそれと被ってしまって間違えたようです。
「ビストロイ」の艦内描写。あんなに出てきたのに「ビストロイ」って外からしか描かれてないんですよね。だから艦長も今回まで登場しなかった。で、車種設定が豆戦車だったりするのは旗艦の「アウグスト」に合わせました。
で、帝国側も緒戦から活躍してきた部隊なら勿論キュワール連合軍も。初期の回で登場した小艦隊の司令官が次々と登場。熱田中将もそうですが、彼らも復帰戦。サブタイトルの「第二の初陣」はある意味こっちの方を重視してます(熱田中将の場合は帝国時代を含めると三度目になりますし)。
Qシュタイン艦隊。戦艦のみが属する第15戦艦艦隊など、やや異例の編成が多い。もしかして艦隊再編の過渡期的な編成?

第六八哨戒艦隊。前述のように全艦に艦名が設定されています。このうち、損傷する「蕨」のみ本来「呉竹」が属する若竹型に属さない名前ですが、樅型が登場していないので若竹型の方で出しました。そういえば「刈萱」は「かるかや」って読むんですね。
熱田中将の復帰戦。対潜戦闘ということでもう少しいろいろ考えてみようかとも思ったんですが、今回双方ともに攻撃は殆ど一度だけ。もう少し潜水艦映画を見ておけばよかった、と後悔。

ベータ基地の内部描写。そういえばベータ基地は多彩なエースが揃っているわけですな。
二両の平岡。登場するたびに何らかの進展が見られる二両(といっても今回で二回目ですが)、今回はモヴァークまで出てしまいました。これからどうなっていくかが気になるところ。
その他、帝国軍やらオルキス軍やらの描写。一応書いてありますが、オルキスにも大日本帝国にも現場筋を描きやすいような存在がいないのであまり書いてません。

さて、次回は遂に本土決戦か、二両の平岡の運命は、そしてグリシネ海軍のクーデターの行方は。
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Re:宇宙戦艦紀伊 第七十四話 あとがき あとがき
 ダークスピリッツ  - 2009/2/26 15:09 -
  
> あとがき:「紀伊」は一話一話が必然的に長くなるので、あとがきのネタもかなり多い。従って今回も書くこととしました。
第七十四話ご苦労様です。設定に掛かった日数は2ヶ月程・・・ペース遅いなぁ自分orz
> 前日には完成しており、「2月22日22時22分」の投稿を目指しましたが突然サーバーとの通信が途絶。22日中はつながりませんでした。仕方が無いので終盤を加筆修正して公開する事としました。
僕も時たまそういうことありますね。大体1日程度空けばつながります
>
> 冒頭に登場する飯山中尉。日戦軍団の基地士官はとりあえず藤田、平岡、勝山以外に各基地専属の士官を一両ずつ出しておこうかと思って、今回はデヴォリア基地の士官として出しました。今更気づいたんですがライトウォーターは長期にわたって第一特務艦隊が停泊していたので偏ってますな。ちなみに天城と野末は寄港してますが、正式にデヴォリア所属になったわけではないので登場してません。
ライトウォーターは確かに色々と日戦軍団所属の兵士が出てきてましたね。現在はベータに偏ってますが。天城と野末は今後どういう扱いでだしましょうかねぇ・・・悩む。
> 草薙少佐。なぜか設定原案中編で「小泉少佐」となっていましたが、小泉少佐はグリシネ海軍所属の駆逐艦「ライズナ」艦長と被るので前編での「草薙少佐」を起用しました。
中編でミスりましたスンマセン。何故か「ライズナ」の艦長の名前になってましたが気づきませんでした^^;草薙少佐でOKですハイ。
> この第六八哨戒艦隊、所属艦全艦の名前が明記されている数少ない艦隊ですね。まあ「三隻しかいなかったから全部名づけた」と言ったところですが。日戦軍団潜宙艦隊は毎回全部名前が出てますがあれは番号だから悩まないんです。
船団護衛等を主任務とする小艦隊なので3隻としましたが船団護衛も担当するのでは少し少なかったでしょうかねぇ。旗艦1+僚艦4隻で5隻くらいだした方がよかったような気がする・・・
>
> ベータ基地。気のせいかこの基地はクローズアップされる確率がパレンバンともども高いですね。ルドルフとノインが初めて対面した地(そして二両の運命が大きく変わった地)であるため二両にとっても思い入れの強い場所でしょう。
今後はまたもやベータが戦場になる事になりますので暫くはベータがクローズアップされる事になりそうです。あとグリシネも。
> 副操縦士の大尉。「青き名将(仮題)」のチョロ〜ン機銃手や一〇二中隊副官の大尉もそうだったんですが、名前を付けるほどの出番は無いだろうと思っていたので付けなかったんですが、案外出番が多い。
そろそろ名前をだした方がいいのか・・・でもなんかなぁ・・・異動させようかな
> ドニゲッテルとユゴス。SCCQではこの二両はコンビは組んでません。というかSCCQでコンビを組んでいた将校はプロトン軍のミーンテースとビスカイト以外ありませんな。たまたまプロトン北方で共同戦線を展開していたのでこうなりました。ユゴス少佐が全然異なるキャラクターになってますがあえてこうしました。豪快な指揮官と冷静な副官、考えてみたらありがちなパターンですね。
というかユゴス少佐ゲームだとあまり喋っていないような・・・
> 「ドロワル事件」の首謀車とされているのはティーガー元帥(とマッドタンク)ですが、その部下だったはずのドニゲッテル少将は事件に参加しなかったので上層部はノーマークだったようです。それを利用してドニゲッテル少将は地盤を固め、総統の家系を継ぐT−35を挙げての総決起を起こしたようです。
>
> 会議室の幕僚。今回名前が出ているのは海軍長官:大河内元帥、海軍情報部所属:湊川少佐、海軍情報参謀:高沢少将、海軍作戦参謀:西郷中将、陸軍長官:モントレー元帥、陸軍参謀長:原田大将、空軍参謀長:黒田中将、空軍技術本部長:斎藤中将、空軍参謀:森中将、空軍参謀:藤沢中将、空軍参謀:谷村中将、統合幕僚長:木原元帥。他にも陸軍参謀、海軍参謀が各一両、空軍参謀の九二式重装甲車が登場しています。
ここに来てかなりの数の幕僚の名前が出てきていますね。
> 改めてみるとやや間延びした感のある戦闘シーンよりもこちらの方が緊迫感があります。今まで冷静に発言していた西郷中将が狂ったように机を振り回す場面はこの後亡国と化すグリシネを予見しているようにも見えます。
戦闘規模自体が小規模なため出来るだけ伸ばしてみたのですがなんかパッとしませんでした。というかグリシネの会議の方が松井さんの本文みて面白かった。最初は言い合いだけで終わらそうと思いましたが後々乱闘まで持ってきました。そっちの方が緊迫感があると思って。
そして国王は本当に発言権が無いように見えますな。
> 同期の裏切り。西郷中将は海軍参謀ですが、以前の友は花形だった空軍へと移り、自らは小泉少佐とともに海軍に入隊したという随分と複雑な将校だったりします。西郷中将とともに作戦部で活躍した小泉少佐ですが、活躍を妬んだかつての親友、森中将は彼を最前線に更迭。友を売ってまで参謀本部に執着する姿にかつての友の面影は一切見えず、西郷中将は空軍参謀本部と訣別、原田大将ともども日戦軍団を援護する方針を固めます。それにしても当初はそれ程深く掘り込む予定が無かったのに凄まじい背景が誕生した物だ。
深い・・・深すぎる・・・これは原案の考えがいがありそうだ・・・
> ちなみに湊川少佐の「偽善車はいつもそうだ」は久々にウルトラマンのパロディ。急にやりたくなった。
僕は某魔砲少女アニメで似たような物があったなと思った。
> 木原元帥。車種の「TK−X」は勿論のこと、自衛隊の次期主力戦車です。レオパルトIIA5を髣髴とさせる砲塔形状と90式戦車よりやや小柄でスマートな車体形状は気のせいかSCQ中期にLaitoさんがデザインした新型戦車に似ているような。
「TK−X」ですか。あれは74式戦車の後継。と言う事は90式戦車の後継はこれから作るのだろうか・・・
> 大河内元帥。そういえば海軍長官って名前出てなかったなと思ったので。グリシネの幕僚はモントレー元帥を除いて全員漢字二文字(階級含め四文字)だったのでメリハリを付けようと三文字(階級含め五文字)で(森中将も出てきましたが)。空軍長官の名前が出てないのは空軍は参謀長の黒田中将辺りで充分なので。
でも空軍長官は一応いる設定ですね?
>
> グリシア。実はグリシネ国初登場時、「グリシア国」と間違えて書いてしまっていたことがありました。「黄金街道グラシア」というディーゼル列車が当時存在していた(現在は「こがね」に改名、リニューアル)のでそれと被ってしまって間違えたようです。
一応設定ではウルタンク帝国がQグリーン連邦を吸収した感じでグリシア帝国が生まれました。本文だと逆になっていたので一応。
> 「ビストロイ」の艦内描写。あんなに出てきたのに「ビストロイ」って外からしか描かれてないんですよね。だから艦長も今回まで登場しなかった。で、車種設定が豆戦車だったりするのは旗艦の「アウグスト」に合わせました。
もはや「ビストロイ」は紀伊より登場回数が多いかも。
> で、帝国側も緒戦から活躍してきた部隊なら勿論キュワール連合軍も。初期の回で登場した小艦隊の司令官が次々と登場。熱田中将もそうですが、彼らも復帰戦。サブタイトルの「第二の初陣」はある意味こっちの方を重視してます(熱田中将の場合は帝国時代を含めると三度目になりますし)。
これ以上新キャラを登場させると俺の思考回路がパンクするので今回は旧キャラを出してみました。
> Qシュタイン艦隊。戦艦のみが属する第15戦艦艦隊など、やや異例の編成が多い。もしかして艦隊再編の過渡期的な編成?
もっと多くの艦が所属してましたが援護要請を受けて分派されてきたみたいな感じですね
>
> 第六八哨戒艦隊。前述のように全艦に艦名が設定されています。このうち、損傷する「蕨」のみ本来「呉竹」が属する若竹型に属さない名前ですが、樅型が登場していないので若竹型の方で出しました。そういえば「刈萱」は「かるかや」って読むんですね。
かなり難しいですね。ちなみに今設定している大日本帝国艦艇(既に完成)では雷型から登場しています。
> 熱田中将の復帰戦。対潜戦闘ということでもう少しいろいろ考えてみようかとも思ったんですが、今回双方ともに攻撃は殆ど一度だけ。もう少し潜水艦映画を見ておけばよかった、と後悔。
自分もあまり対潜戦闘描写は得意じゃないです。というかまだまだ未熟すぎますね俺の文章力。ちなみに「バリッラ」の逃げ方はレイテ沖海戦で「愛宕」を沈めた米潜水艦をモデルにしています。
>
> ベータ基地の内部描写。そういえばベータ基地は多彩なエースが揃っているわけですな。
京城兄弟及び日戦軍団&各国のエース達が揃っていますね。
> 二両の平岡。登場するたびに何らかの進展が見られる二両(といっても今回で二回目ですが)、今回はモヴァークまで出てしまいました。これからどうなっていくかが気になるところ。
モヴァークは今色々彷徨っている途中。平岡はこれから復帰させる予定です。
> その他、帝国軍やらオルキス軍やらの描写。一応書いてありますが、オルキスにも大日本帝国にも現場筋を描きやすいような存在がいないのであまり書いてません。
そうですね。あまり登場していませんからね。でもこれから大日本帝国のグリシネ侵攻が始まるので色々個性を出して行きたい所。
>
> さて、次回は遂に本土決戦か、二両の平岡の運命は、そしてグリシネ海軍のクーデターの行方は。
次回はグリシネ海軍のクーデターとグリシネ侵攻の二本立て・・・の予定。

そしてグリシネ侵攻について2点。
一つ。グリシネ侵攻にあたってグリシネ軍の兵器ですがグリシネ空軍の兵器は現用兵器ですか?それとも第一次世界大戦〜第二次世界大戦頃の兵器でしょうか?
もう一つ。グリシネ侵攻にあたってはグリシネ空軍VS日本陸海軍で空軍壊滅後グリシネ陸海軍VS日本陸海軍となる予定でいますが今のところこれでよろしいでしょうか?
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Re:宇宙戦艦紀伊 第七十四話 あとがき あとがき
 松井一真  - 2009/2/26 20:14 -
  
> > あとがき:「紀伊」は一話一話が必然的に長くなるので、あとがきのネタもかなり多い。従って今回も書くこととしました。
> 第七十四話ご苦労様です。設定に掛かった日数は2ヶ月程・・・ペース遅いなぁ自分orz

僕はこの手の話ならものの数週間で終わったりするんですが、なにぶん最近は「青き名将(仮題)」然りCCQ小説然り上手くいかず。CCQ小説なんかはライバルとの初交戦ともなりうる話なのに。

> > 突然サーバーとの通信が途絶。22日中はつながりませんでした。仕方が無いので終盤を加筆修正して公開する事としました。
> 僕も時たまそういうことありますね。大体1日程度空けばつながります

実はあとがきの投稿は通算2222。これで時間に間に合っていれば・・・

> > ライトウォーターは長期にわたって第一特務艦隊が停泊していたので偏ってますな。
> ライトウォーターは確かに色々と日戦軍団所属の兵士が出てきてましたね。現在はベータに偏ってますが。天城と野末は今後どういう扱いでだしましょうかねぇ・・・悩む。

ベータは今のところ二両の平岡のほかは陸戦兵の大島だけですがね。ライトウォータに偏っていたのは実は偶然で、今のところ一回しか出てない宮下辺りはルナツーに移しても良かったんじゃないかと思ってます。
天城と野末。管轄を超えた友情といった二両ですが、天城と久村自体が「負傷して前線から引き上げていた陸戦兵」としての登場だったのでどうするか悩んでます。天城の場合所属は溝口隊と同じ第115中隊なんですが。

> > 小泉少佐はグリシネ海軍所属の駆逐艦「ライズナ」艦長と被るので前編での「草薙少佐」を起用しました。
> 中編でミスりましたスンマセン。何故か「ライズナ」の艦長の名前になってましたが気づきませんでした^^;草薙少佐でOKですハイ。

今回は会議室の戦いにも絡んでいるキャラクターになっていましたがね、小泉少佐。

> > まあ「三隻しかいなかったから全部名づけた」と言ったところですが。
> 船団護衛等を主任務とする小艦隊なので3隻としましたが船団護衛も担当するのでは少し少なかったでしょうかねぇ。旗艦1+僚艦4隻で5隻くらいだした方がよかったような気がする・・・

日戦軍団は所属艦が奇数になる場合が非常に少ないという設定にしていたので、ちょっと違和感が(だったら早く書けよってところですが)。

> > ベータ基地。気のせいかこの基地はクローズアップされる確率がパレンバンともども高いですね。
> 今後はまたもやベータが戦場になる事になりますので暫くはベータがクローズアップされる事になりそうです。あとグリシネも。

ベータで本格戦闘があったのは例の平岡が戦死したベータ一大陸戦で、パレンバンよりも長期戦になってるんですね。

> > 副操縦士の大尉。名前を付けるほどの出番は無いだろうと思っていたので付けなかったんですが、案外出番が多い。
> そろそろ名前をだした方がいいのか・・・でもなんかなぁ・・・異動させようかな

とりあえずまた名前を考えておきます。

> > ユゴス少佐が全然異なるキャラクターになってますがあえてこうしました。豪快な指揮官と冷静な副官、考えてみたらありがちなパターンですね。
> というかユゴス少佐ゲームだとあまり喋っていないような・・・

SCCQではやけに詩的な台詞を呟いてますがね。今回は上官がいるので控えめになってたりしますが。
ただ、この二両がコンビなので、ボルナソスにも相方が必要になるわけで、フィズィキさんが「設定しておきながら瞬殺した」ピクールガを登板させたわけです。結局のところ早々と出番を無くしてますが。
ボルゾルの場合は本土防衛軍なのでナルマルガムが相方になるわけです。トレニオスは元々技術士官というピンで成り立つポジションなのでそのまま。

> > 会議室の幕僚。
> ここに来てかなりの数の幕僚の名前が出てきていますね。

後々内乱になることを考えると結構大勢出しておいた方が面白いだろうということで。実は藤沢と谷村は最初は名前を明かす予定ではなかったんですが、森中将に対して「森中将」と呼んでいるのに対し、藤沢中将(にあたる参謀)に対して「参謀」だけでは統一性に欠けるので。谷村中将は勢い。

> > 改めてみるとやや間延びした感のある戦闘シーンよりもこちらの方が緊迫感があります。今まで冷静に発言していた西郷中将が狂ったように机を振り回す場面はこの後亡国と化すグリシネを予見しているようにも見えます。
> 戦闘規模自体が小規模なため出来るだけ伸ばしてみたのですがなんかパッとしませんでした。というかグリシネの会議の方が松井さんの本文みて面白かった。最初は言い合いだけで終わらそうと思いましたが後々乱闘まで持ってきました。そっちの方が緊迫感があると思って。
> そして国王は本当に発言権が無いように見えますな。

この前後に福井作品を読み返していた(映画化されていないものの「亡国のイージス」と関係の深い「川の深さは」と「Twelve Y.O.」を買いました)ためか、自分でも書いてて面白かったパートです。
国王に発言権が皆無というものはやりたかった物。軍事国家というものは本来の国家元首が形骸化するものなので。イメージ的には戦前日本?

> > それにしても当初はそれ程深く掘り込む予定が無かったのに凄まじい背景が誕生した物だ。
> 深い・・・深すぎる・・・これは原案の考えがいがありそうだ・・・

正直言ってここまで深いキャラクターはキュワールシリーズでは初めてです。HG4で言うところのノラヒカ的な。
グリシネ軍はちょっと一筋縄では行かない感じでやります。元々その名前(フィズィキさんが命名)から、当時対立していた江素弐千さんが苦言を呈したという逸話(当時江素弐千さんのHNがグリーンだった)があるので。

> > ちなみに湊川少佐の「偽善車はいつもそうだ」は久々にウルトラマンのパロディ。急にやりたくなった。
> 僕は某魔砲少女アニメで似たような物があったなと思った。

初代ウルトラマン第二十三話はウルトラシリーズ屈指の名編として知られますから、オマージュもきっと多いはず。番号だけだと何なのか分かりませんが、サブタイトルの「故郷は地球」と、登場する怪獣が「棲星怪獣ジャミラ」であることを書けばもはやそれが何の話なのかが分かる。例のウルトラ水流の話ですな。実は特撮はこの話を見てはまった。話的には第三〇話「まぼろしの雪山」とか第三十四話「空の贈り物」とかが好きですが。
熱田中将のときは完璧に不発でしたがこういうシチュエーションだと結構面白いことになりますな。最初は単に「あんたたちはいつもそうだ!」みたいな感じだったのが不意に思い浮かんだのがこのフレーズ。

> > 木原元帥。車種の「TK−X」は勿論のこと、自衛隊の次期主力戦車です。
> 「TK−X」ですか。あれは74式戦車の後継。と言う事は90式戦車の後継はこれから作るのだろうか・・・

90式戦車は多分しばらくの間は残ると思います。元々が北海道戦向けの車両だったので。

> > 空軍長官の名前が出てないのは空軍は参謀長の黒田中将辺りで充分なので。
> でも空軍長官は一応いる設定ですね?

空軍長官は勿論いて、今までの会議でも発言している場面があります。

> 一応設定ではウルタンク帝国がQグリーン連邦を吸収した感じでグリシア帝国が生まれました。本文だと逆になっていたので一応。

ちょっとQグリーンの方が大きい印象があったので逆になってました。

> > あんなに出てきたのに「ビストロイ」って外からしか描かれてないんですよね。
> もはや「ビストロイ」は紀伊より登場回数が多いかも。

第一特務艦隊が実戦のみで7回、第四偵察艦隊は3回、第八偵察艦隊が1回で実は第一特務艦隊のほうが登場数が多いです。それでも「ビストロイ」のイメージが強いのは「紀伊」は実戦に参加しても連合軍総攻撃の脇役であることが多いのに対し、第四偵察艦隊は単独出撃が多く主役級の扱いを受けることが多かったからでしょう。

> > で、帝国側も緒戦から活躍してきた部隊なら勿論キュワール連合軍も。初期の回で登場した小艦隊の司令官が次々と登場。
> これ以上新キャラを登場させると俺の思考回路がパンクするので今回は旧キャラを出してみました。

結構今まで1回しか出ていない指揮官が多いですからね。日戦軍団は陸軍の方にそういうのが多いからちょっと困った。

> > Qシュタイン艦隊。戦艦のみが属する第15戦艦艦隊など、やや異例の編成が多い。もしかして艦隊再編の過渡期的な編成?
> もっと多くの艦が所属してましたが援護要請を受けて分派されてきたみたいな感じですね

いわゆる分遣隊ですな。

> > そういえば「刈萱」は「かるかや」って読むんですね。
> かなり難しいですね。ちなみに今設定している大日本帝国艦艇(既に完成)では雷型から登場しています。

結構読みづらい名前が多かったりしますね。

> > 熱田中将の復帰戦。対潜戦闘ということでもう少しいろいろ考えてみようかとも思ったんですが、今回双方ともに攻撃は殆ど一度だけ。もう少し潜水艦映画を見ておけばよかった、と後悔。
> 自分もあまり対潜戦闘描写は得意じゃないです。というかまだまだ未熟すぎますね俺の文章力。ちなみに「バリッラ」の逃げ方はレイテ沖海戦で「愛宕」を沈めた米潜水艦をモデルにしています。

「ダーター」、「ディース」の二隻(二隻とも表記の違い多数)ですね。

> > ベータ基地の内部描写。そういえばベータ基地は多彩なエースが揃っているわけですな。
> 京城兄弟及び日戦軍団&各国のエース達が揃っていますね。

また一戦あるので彼らは貴重な戦力ともなりうるわけですな。

> > 二両の平岡。登場するたびに何らかの進展が見られる二両(といっても今回で二回目ですが)、今回はモヴァークまで出てしまいました。これからどうなっていくかが気になるところ。
> モヴァークは今色々彷徨っている途中。平岡はこれから復帰させる予定です。

平岡とは違ってモヴァークは端役として予定していたのでこの扱いは少々意外。

> > その他、帝国軍やらオルキス軍やらの描写。一応書いてありますが、オルキスにも大日本帝国にも現場筋を描きやすいような存在がいないのであまり書いてません。
> そうですね。あまり登場していませんからね。でもこれから大日本帝国のグリシネ侵攻が始まるので色々個性を出して行きたい所。

帝国側はライトウォーター爆撃で死んだ機銃兵以外に末端のチョロQが殆ど出ていないのでもう少し現場筋を出したいところ。「青き名将(仮題)」で出てきたチョロ〜ンの機銃兵みたいな感じで。
一応、大日本帝国軍には陸軍通信兵として吉田一等兵(ライトウォーターにいたが第一〇中隊ともども撤退)というのがいたりするんですがね。

> > さて、次回は遂に本土決戦か、二両の平岡の運命は、そしてグリシネ海軍のクーデターの行方は。
> 次回はグリシネ海軍のクーデターとグリシネ侵攻の二本立て・・・の予定。
>
> そしてグリシネ侵攻について2点。
> 一つ。グリシネ侵攻にあたってグリシネ軍の兵器ですがグリシネ空軍の兵器は現用兵器ですか?それとも第一次世界大戦〜第二次世界大戦頃の兵器でしょうか?
> もう一つ。グリシネ侵攻にあたってはグリシネ空軍VS日本陸海軍で空軍壊滅後グリシネ陸海軍VS日本陸海軍となる予定でいますが今のところこれでよろしいでしょうか?

グリシネ空軍は現用兵器です。確かグリシネの幕僚が初登場した際に「ミサイル戦に慣れすぎていてドッグファイトが出来ない」みたいなことを書いた気がするんですが。

グリシネ戦の展開は一応そんな感じで。ただ、グリシネは一応連合国なので他国からの援護があって然るべきかと。
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